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愛のため

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「身体を拭きますね」

俺の意識が薄っすらと浮上したのは、アルトさんが柔らかい布巾を濡らして手に持っている時だった。どうやら終わったらしい。ぼんやりとしながらも、アルトさんの手元を見てギクリとする。
その布もアルトさんが織った物だ。柔らかい布巾だけれど、それは濡らすと何故か俺には脅威だった。

「まっ、待っ」

過ぎた快感に溺れ過ぎて身体が全く自由にならない。指先でさえ禄に動かない。
口も良く呂律が回らない程だ。

「こんな所にも精液が飛んでますよ」

首筋を濡れた布巾でスルッと撫でられる。その少しザラザラとした感触に背筋がゾクゾクと震える。腰がビクビクと揺れる。

「このままにしておくと固まってしまうから、少し我慢して下さいね」

「で、でも」

「ほら、ココも」

乳首を濡れてザラザラとした物でキュッと抓まれる。思わず背中が反り上がる。勝手に胸をアルトさんに押し付ける格好になってしまう。

「乳首がこんなに精液まみれになってますよ。固まると後でブレイブさんが辛いから、僕が早目にしっかり綺麗にしておきます。ブレイブさんは気にしないで、寝てて良いんですよ」

「やっ、ひあんんっ、む、りっ」

ビクビクと背中を反らせているのに、容赦なくアルトさんは布巾で乳首をシュコシュコと上下に擦り続ける。同時に乳首の先端もクリクリと擦られて頭がおかしくなりそうだ。

「ふふっ、ブレイブさんてば、もう何も出ないのに、先っぽの穴がパクパク開いて出したそうですね」

乳首にばかり気を取られていたら、急に精液まみれの陰茎の先端を布巾で軽く擦られた。あまりの刺激に目の前に星が散る。

「あ、そうだ。この芋を塗付けてっと」

俺が村から持参した忌み婚儀用の物達は、今やアルトさんが活用してくれている。
それは良いのだが、嬉々として使う方法が、俺の想像を遥かに超えていく。

「ひっ、待っ」

濡れた布巾に、尻の準備で使う芋をグリグリ擦り付けている。あれは大変な媚薬効果をもたらす。ただでさえ刺激の強い布巾に、更にあの芋の粘り気が加わって媚薬効果まで!想像しただけで、俺の先端からは透明の粘液がぴゅるっと僅かに溢れた。

神よ、アルトさんを止めて下さい。
さもなければ、俺は······

「でーきたっ♡」

ぬちゅっと音を立てて、ぬるぬるの芋がたっぷり塗られた布巾が俺の陰茎の先端を包んだ。あまりの刺激に目玉が飛び出そうになる。
神よ!どうか、アルトさんを·······

「先っぽをこれで綺麗にしますね♡」

グチュグチュと粘り気の強い音が響いて余計に感覚が鋭敏になっているのだろうか。脳みそを直接弄られているような強烈な快感に襲われる。
あまりに過ぎた快感に、打ち上げられた魚のように身体をビクンビクンと震わせることしか出来ない。

もう、こんなの、こんなの·······

「気持ち良いですか?ブレイブさん♡」

耳元でアルトさんが囁く。その天使のように美しい声音に、俺は透明の水を噴き出してしまった。

だめだ、もうどうやっても引き返せない。

「うふふ、たくさん出して下さいね♡目がトロンとして、気持ち良さそうです、ブレイブさん♡もっとして欲しいですか?」

俺は、もう引き返せない。こんな快感を知ってしまえば、もう戻れないと分かっていたんだ。抵抗しなかった訳じゃない。出来なかっただけ。そんな言い訳を並べても結局は欲望に支配されている。

コクン、と頷いて僅かに入る力を総動員して大股を開いた。もっとアルトさんに触って貰えるように。俺の恥ずかしい痴態を見てもらえるように。俺の陰茎はそそり勃っている。もっと触ってと言わんばかりに。

「ふふふ、コレ好きになっちゃったんですね。かわいい。そんなブレイブさんも愛してます。もっとイヤらしい所、たくさん見せて下さい」

アルトさん特製の布巾が気付けば二枚に増えていた。いつの間に、とかは考えられない。それよりも、俺を淫らにしてくれる物が増えて全身が歓喜していた。

「あると、しゃあん、もっとぉ」

腰を揺らして強請れば、アルトさんはぷっくり膨らんで硬く尖った乳首と陰茎の先端を同時にぬちゅぬちゅと掻いてくれた。
何も考えられない。
気持ち良い。気持ち良い!気持ち良い!!

「あっはぁんっ、しゅきいっ、これ、しゅきっ!ぎもちいっ、もっとぉっ」

大股開きで腰をヘコヘコと揺らしながら、俺は強請り続けた。

「んもうっ、そんなかわいい顔されたら僕も我慢出来ないじゃないですかっ!」

乳首と先端をヌルヌルグチュグチュとされながら、尻穴がググッと押し開かれた。
ソコは、まだ泥濘んでいたから容易に飲み込む。
アルトさんの怒張は、いつもよりも更に太さを増していた。なんで?!

「ひぐっ、あ、やっあぁぁぁぁあ!!!」

グププ、と奥へ押し込まれながらも、乳首と先端は刺激され続ける。3箇所からの脳みそが焼き切れるような刺激に、俺はその後の事を一切覚えていない。


次に目覚めた時には、俺の身体は全て綺麗になっていて、アルトさんが隣ですやすやと天使の寝顔を見せていた。もう朝になっていた。

「あれ、夢?」

もしかして、あれは俺の願望が見せた淫らな夢だったのか?そんなことを考えていたら、勝手に愚息が反応してしまった。

「はぁ、夢かぁ······気持ち良かったなぁ。あれ、本当にして貰えないかなぁ」

隣にアルトさんが居るのに、俺は疼く身体を治めることが出来なかった。
キョロキョロと周りを見れば、あの布巾が隣に置かれていた。二枚。
思わず喉が鳴る。いや、だめだろう。こんな早朝から何を考えてるんだ。

けれど、手近な場所に、あの芋もあった。

チラッとアルトさんを盗み見る。天使、いや神は朝陽に照らされながら、健やかな寝息を立てている。こんな醜い俺とは大違いの清らかな存在。

だめだ、こんなこと。アルトさんに万一、見られたら軽蔑される。嫌われたらどうする?いや、まだ起きそうもない。ほんの少し。ほんの少しだけ、夢の出来事を試すだけだ。そう、ほんの少し。

俺は布巾と芋に手を伸ばした。例え神の裁きを受けるとしても、今はこの欲望に抗えなかった。

ぬちゅぬちゅと二枚の布巾に芋を塗付けて、それで乳首を、そっと触れた。

「んっ♡」

ヌルヌルの布巾は、夢と同じで俺を一気に快感へと引き摺り込んだ。腰を揺らしながら、俺は夢中で乳首を布巾で弄り続けた。

「気持ちっ、あはっ、すごいっ」

ヘコヘコ腰を揺らせば、陰茎がビタンビタンと腹に当たる。その先端からはプクリと透明な粘液が溢れていた。とろりと溢れれば糸が引く。

ゴクリ、と喉を鳴らす。流石にこんなことはいけない。もう止めるんだ。今なら、まだ引き返せる。ブレイブ、お前は欲望の悪魔に魂を売ってはいけない。

ぐちゅっ

俺は糸引く粘液を零す先端を布巾で擦っていた。包み込まず、先端を擦るだけで、背筋をビリビリと快感が走り抜ける。

「くあっ!あっ、はあっ!」

乳首の手も休まず、先端を擦り続けた。
目の前が白くなって、何か出そうな感覚に怖気づく。もう、これ以上はダメだ。恐くて手を止めようとした。

「止めちゃダメですよ、ブレイブさん♡」

俺の手に細く美しい指が重なった。
振り返るよりも早く、その繊細な指は細やかに早く的確に俺の敏感な所を同時に二箇所、擦り上げた。

「ひぐうううぅぅっ!!!」

ブッシャアアアっ!!!と勢い良く透明な液体が噴き出した。

「うふふ、そんなに気に入って貰えたんですね。これから毎日、コレやりますから安心して下さい♡布巾も、もっと織りますから、沢山使って、また一人でシて良いんですよ?一人で乳首と先っぽを擦るブレイブさんは、眼福でした♡」

見られていた恥ずかしさで死にたい位なのに、あまりの快感で、俺の頭はおかしくなっていた。おかしかったと思いたい。

「もっと、みてっ、はじゅかしいとこ、いっぱい、みてぇっ♡」

俺はまだ固い陰茎を振りたくって腹にビタンビタンと当てながら、布巾で乳首を捻り上げる。痛みも快感に変わって、ピュルピュルと、残りの液体を零す。

「全部、全部見てますよ♡お尻の穴もパクパクして、僕を誘っているのかな?」

プチュ、とアルトさんの先端が嵌まり込む。そのまま、奥には進まず、俺の乳首や先端を弄り倒している。
快感が腰にどんどん溜まって、頭が破裂しそうだ。

「やあっ、あるとしゃんでっ、おなか、いっぱいにしてぇっ」

泣きながら懇願すると、アルトさんの瞳がスウッと細められた。次の瞬間、奥の奥まで一気に捩じ込まれた。息が止まって、全身がピーンと伸び切った。

「そんなに煽られたら、止められないですよ?ブレイブさん。こんな早朝から、悪い子ですね。お仕置きです」

アルトさんが、ニヤリと笑った。それは天使のようで、神のようで、けれど悪魔のようで俺の背筋が雷に撃たれたようにビリビリと痺れた。
悪魔に魂を奪われた。いや、既に奪われた後だったのかもしれない。

「わるいこっ、おしおき、してえっ」

俺は自らを贄として差し出した。
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