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街での暮らし
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ルンブレンさんの話を聞きながら、その禿頭をついつい見てしまう。
ブレイブさんに、何度か頬を突かれた。
今は、偶然知り合ったルンブレンさんに空き家を案内してもらっているところだ。並んで歩くと目線が頭に行ってしまう。
「そうだねぇ、街中だと少し値は張るけど安全だし買い物も便利だぞ」
「出来れば、人があまり来ない場所が良いです。買い物なら、俺がいくら遠くても行けますから。建物も、自分で修繕も出来ますから、どんな家でも構いません。何なら一から建てます」
「ハハッ、ここには自分で家を建てる人間はいないぞ?専門の建築家に頼むんだ。まさか、君は建築家なのか?」
ルンブレンさんは、明るく朗らかに冗談めかして言っているが、その目は僕達を見定めるように光っていた。
「建築家というものが分かりません。村では俺だけが家を建てていたので、慣れているだけです」
「なるほど。では、君は何が出来るんだい?」
急に僕に話を振られて、僕はドキドキとしてしまう。ルンブレンさんは禿頭だけど、とても洗練された服を着ていた。禿頭と服にばかり気を取られて話を聞いていなかった。危うく石で造られた道にも躓く。
「えっ!あ、僕は」
「アルトさんは機織と縫製が得意です。俺の服もアルトさんが作ってくれました。糸紡ぎから、全てです」
「ほう、それは凄いな。この街でも、そんな人間は滅多にいない。是非、他の服も見せてもらいたいものだ」
「いやっ、そんな、大したこと無いですっ!ブレイブさんの方が色んな事が出来て·······」
「色んな事?具体的には?」
やたらにグイグイと顔を寄せてルンブレンさんが質問して来る。
困っていると、ブレイブさんが、また間に割り入ってくれた。街の人と話すのは初めてだから、上手く喋れない。
ブレイブさんは堂々としていて、凄いなぁと感心する。
「それよりも、ここは?この家も空き家なんですか?」
丁度、立ち止まったのは街外れらしい周りには家が無い一軒家だった。すぐ隣が森だ。
ポツンと建つ家は、ブレイブさんが建てた家よりもずっと小さく古びていて、扉は傾いて外れていた。綺麗では無い。
けれど、家の周りが背の高い草で覆われていて、こういう草でリマ村は家を造っていたなぁ、と思わず郷愁に耽る。
「·······アルトさん、気に入りました?」
「えっ?あ、なんていうか、懐かしくって」
「ふむ······アルトさん。ここにしましょうか」
「こっ、ここですかっ?えっと、僕は良いですけど、ブレイブさんは良いんですか?あんな立派な家に住んでいたのに」
それには答えず、ブレイブさんは腕組みして、ウンウン唸りながら、古びた扉などを調べている。
「ハハハッ、君は随分と大切にされているようだね。アルト君と言ったか」
ルンブレンさんに話し掛けられて、僕はブレイブさんが隣に居ないことに緊張して吃りながらも何とか答える。
「そっそういう、訳では、あの、ブレイブさんはっ、優しい人、だから、誰にでも優しいんですっ」
僕だけが特別な訳じゃないと言ってから、少し自分の言葉に傷付いた。ギュッと胸の辺りを掴む。でも、ブレイブさんが優しいのは本当だ。あんなに酷い扱いを長年されても抵抗しない程に。
「誰にでも、ねぇ。それはどうだろう」
笑っているけれど、その目は鋭かった。何だか、油断出来ない人だなと思う。これが街の大人なのか。
「まあ、この街に貢献してくれさえすれば、そんなことはどうでも良いのさ。君達は、きっと、この街を発展させてくれるだろう。これは只の勘だがね」
「はぁ····僕は何も出来ないですけど」
ポンポンと頭を軽く叩かれた。その掌だけは優しかった。案外、良い人なのかな、と見上げる。
「アルト君とブレイブ君は、似ているな。この空き家はワシがずっと昔に住んでいたものだ。珍しい木造建築だが水は引いてあるし、汚れてはいるが修繕すれば十分住める。月の家賃は銅貨五枚でどうだ」
「家に住むのに毎月家賃が要るんですね。でも、それだけで住めるのは安いと思います。アルトさん、どうですか?」
気付いたらブレイブさんが真横に居て、ルンブレンさんの手を僕の頭から叩き落していた。ルンブレンさんは、赤くなった手の甲を擦りながら笑っている。
ブレイブさんが少し怒っているように見える。家に住むのにお金が掛かるなんて僕も考えたことが無かったから、そのことかも。
「えーっと、僕も家に住むのにお金が掛かることにびっくりしましたけど、ブレイブさんが安いと言うのなら、僕はここが良いと思います」
僕には家の良し悪しは分からない。だから、ブレイブさんが良いと言うなら、それが良いと思ったんだ。
ルンブレンさんは、呆れたように僕らを見ている。
「君達、どこの田舎から出て来たの?家賃無しで住める家って、なに?元々は大金持ちとか?」
「「いえ、村から結婚の祝いとして家が贈られるんです」」
ルンブレンさんが、首を傾げながらも、頷いて笑う。
「あー、昔どこかの村では、そういう風習があると聞いたことがある。随分と山奥の村から出て来たんだな。まあいい、何かあれば相談に乗るから、いつでも尋ねて来なさい。家賃を払うついでにな。ワシの家は、あの青い屋根だ」
抜け目なく笑うルンブレンさんは、本当にこの街の長なんだろうなと腑に落ちた。
ルンブレンさんの家は、遠くからでも見える位に屋根が他の家より高かった。
もしかして、凄く立派な家なのかもしれない。
それはさておき、僕達は新居へと足を踏み入れた。確かに木で造られているけど、埃だらけであちこち壁や天井に穴が開いていた。古い床板もギシギシと軋む。最近、ブレイブさんの快適過ぎる家に慣れていたから、なんだか居心地は悪い。リマ村に居た時なら何も感じなかっただろうに。
「ふふ、僕も贅沢になったなぁ」
「とりあえず今夜、アルトさんが寝られるようにしますから」
「あ、僕もやります!一緒にやらせて下さい!」
僕は足手まといになるかもしれないけど、少しでも役に立ちたかった。
ブレイブさんは優しく笑って僕の頭を撫でた。
「アルトさんは、荷車から家畜や蚕を降ろして世話をお願いします」
「で、でもっ!」
「あと、アルトさんの作った美味しいスープが食べたいです」
「う、はい!!作ります!!」
太陽のように美しく、けど少しだけ眉を下げて頼まれたら断ることなんて出来ない。
僕は、くるりと向きを変えて荷車へ走った。
そのまま、張り切って家畜の世話とスープ作りをした。その間、瞬く間にブレイブさんは家を掃除、修繕していく。もはや目に見えない速さだった。流石はブレイブさん。ほとんど光だ。
「ふぅ、とりあえずこのくらいでしょうか」
ブレイブさんが一息付いたのは、僕がスープを完成させるのと同時だった。こんな短時間で、あの家を······
「す、凄い·····」
部屋の中はすっかり磨き上げられ、床板も全て張り替えられ、壁や天井の穴も無くなっている。扉も新しく付け替えられていた。これ、森の木から削り出したんじゃないだろうか。
外の草も全て刈り取られ、外も中もまるで新築のような輝きを放っている。
汗を流しながら、ブレイブさんは扉の開閉を確認して笑顔になる。
「いやぁ、建物があるから修繕だけで楽でした。パッカ村では、何も無い所から一刻で全て造り上げなくてはいけなくて。ほんの少し遅れただけで怒鳴られ鞭打たれ食事も抜かれましたけど、今思えば、こうしてアルトさんの為に使える技術を手に入れておいて良かった」
僕はブレイブさんに抱き着いた。抱き締めたいけど、立っているブレイブさんには体格差的に抱き着くことしか出来ない。
「ぐすっ、ブレイブさんっ、本当に、あなたはっ」
「アルトさん?!もしかして気に入ら無かったですか?!」
ワタワタと慌てるブレイブさんに、更にギュウギュウと抱き着く。離してやれない。
「家は、本当に素晴らしいです。こんな素敵な家は見たことがありません」
「ハハッ良かった。いつもアルトさんは何でも褒めてくれるから、俺は図に乗ってしまいますよ」
「乗って下さい」
「え?いや、でも俺なんかが」
「今夜は僕の上に乗って下さい」
意味を理解したらしく、ボボボッとブレイブさんの顔が、全身が赤くなった。僕も恥ずかしいけど、これは本心だ。
今すぐ下から突き上げたい。この新居で。
「熱いうちにスープを食べましょう。それから、貴方を食べさせて」
その胸に手を這わせば乳首がぷくんと膨らんでいた。もう硬く尖っている。
「ふっ、あ、アルト、さんっ」
ブレイブさんの瞳は潤んで僕を見下ろしている。
僕は舌舐めずりをして、喉を鳴らす。
スープの味は良く分からなかった。ブレイブさんも、急いで喉に流し込んでいた。
そうして、ブレイブさんによって暖かく整えられた新居で、僕達は愛し合った。
「ほらっ、もっと腰を振って」
「ひやぁんっ、も、むりいっ」
周りに家が無くて良かった。ブレイブさんの可愛らしい声が聞かれる心配が無い。
「あ、る、とさっんんっああっ!」
「また出ましたねっ♡ほら、ナカが僕をキュウキュウ締め付けて気持ち良い」
「だめえっ、今、出た、ばっかりいっ」
下から思い切り突き上げれば、ブレイブさんの先端からは精液が噴き出す。僕の顔に掛かるそれは、あまりに淫靡で興奮してしまう。
パチュンパチュンと休む事無くブレイブさんの腰を掴んで上下に揺すると、ブレイブさんはガクガクと脚を震わせながら薄くなった精液を迸らせる。
まともな言葉が出なくなっている。
僕はブレイブさんの脚を掴んでゴロンと仰向けにさせる。そのまま両脚を胸に付くまで割り開くと丸見えだ。
「ブレイブさん、綺麗だ」
「あると、さぁんっ、あぐうっ!!」
真上から思い切り最奥まで突き立てた。
ブレイブさんは舌を突き出してガクガクビクビクと震えている。そのまま容赦なく最奥を繰り返し突くと、ブレイブさんの先端からは透明な水が大量に噴き出した。
かわいい。愛しい。もっと抱きたい。
「気持ち良いですね、ブレイブさん♡」
「あがっ、がひゅっ」
涙と鼻水と涎で濡れたブレイブに顔を舐め尽くす。はあ、なんて素敵なんだ、ブレイブさん。頭がブレイブさんの痴態で埋め尽くされる。
「愛してますっ!ブレイブさんっ!!」
奥の奥までこじ開けて、ゴリゴリと繰り返し挿入すれば、ブレイブさんは遂に意識を失った。
「ああ、ブレイブさん♡僕も出しますね」
意識を失ったブレイブさんの身体を貪り、僕はナカに注ぎ込んだ。
「まだまだ、足りないっブレイブさんっ!愛してますっ」
再びブレイブさんが目覚めるまで、僕は延々と腰を振りたくった。
そして、目覚めたブレイブさんが再び意識を失うまで、やっぱり振りたくった。
ブレイブさんも僕も、色んなものでドロドロになった。せっかく綺麗になった部屋も淫靡な香りで充満している。
「ブレイブさん······ごめんなさい」
精液まみれで乳首を赤く腫らしたブレイブさんに口付けて謝る。今回も散々弄ってしまった乳首は、意識が無くともピクピクと震えていて食べて欲しいと言われている気になる。思わず、また齧り付く。ブレイブさんの腰が揺れてナカが締め付ける。
まだ、挿入したままだから全部分かる。
「抜きたく無いなぁ」
僕は、本当に最低かもしれない。
ブレイブさんに、何度か頬を突かれた。
今は、偶然知り合ったルンブレンさんに空き家を案内してもらっているところだ。並んで歩くと目線が頭に行ってしまう。
「そうだねぇ、街中だと少し値は張るけど安全だし買い物も便利だぞ」
「出来れば、人があまり来ない場所が良いです。買い物なら、俺がいくら遠くても行けますから。建物も、自分で修繕も出来ますから、どんな家でも構いません。何なら一から建てます」
「ハハッ、ここには自分で家を建てる人間はいないぞ?専門の建築家に頼むんだ。まさか、君は建築家なのか?」
ルンブレンさんは、明るく朗らかに冗談めかして言っているが、その目は僕達を見定めるように光っていた。
「建築家というものが分かりません。村では俺だけが家を建てていたので、慣れているだけです」
「なるほど。では、君は何が出来るんだい?」
急に僕に話を振られて、僕はドキドキとしてしまう。ルンブレンさんは禿頭だけど、とても洗練された服を着ていた。禿頭と服にばかり気を取られて話を聞いていなかった。危うく石で造られた道にも躓く。
「えっ!あ、僕は」
「アルトさんは機織と縫製が得意です。俺の服もアルトさんが作ってくれました。糸紡ぎから、全てです」
「ほう、それは凄いな。この街でも、そんな人間は滅多にいない。是非、他の服も見せてもらいたいものだ」
「いやっ、そんな、大したこと無いですっ!ブレイブさんの方が色んな事が出来て·······」
「色んな事?具体的には?」
やたらにグイグイと顔を寄せてルンブレンさんが質問して来る。
困っていると、ブレイブさんが、また間に割り入ってくれた。街の人と話すのは初めてだから、上手く喋れない。
ブレイブさんは堂々としていて、凄いなぁと感心する。
「それよりも、ここは?この家も空き家なんですか?」
丁度、立ち止まったのは街外れらしい周りには家が無い一軒家だった。すぐ隣が森だ。
ポツンと建つ家は、ブレイブさんが建てた家よりもずっと小さく古びていて、扉は傾いて外れていた。綺麗では無い。
けれど、家の周りが背の高い草で覆われていて、こういう草でリマ村は家を造っていたなぁ、と思わず郷愁に耽る。
「·······アルトさん、気に入りました?」
「えっ?あ、なんていうか、懐かしくって」
「ふむ······アルトさん。ここにしましょうか」
「こっ、ここですかっ?えっと、僕は良いですけど、ブレイブさんは良いんですか?あんな立派な家に住んでいたのに」
それには答えず、ブレイブさんは腕組みして、ウンウン唸りながら、古びた扉などを調べている。
「ハハハッ、君は随分と大切にされているようだね。アルト君と言ったか」
ルンブレンさんに話し掛けられて、僕はブレイブさんが隣に居ないことに緊張して吃りながらも何とか答える。
「そっそういう、訳では、あの、ブレイブさんはっ、優しい人、だから、誰にでも優しいんですっ」
僕だけが特別な訳じゃないと言ってから、少し自分の言葉に傷付いた。ギュッと胸の辺りを掴む。でも、ブレイブさんが優しいのは本当だ。あんなに酷い扱いを長年されても抵抗しない程に。
「誰にでも、ねぇ。それはどうだろう」
笑っているけれど、その目は鋭かった。何だか、油断出来ない人だなと思う。これが街の大人なのか。
「まあ、この街に貢献してくれさえすれば、そんなことはどうでも良いのさ。君達は、きっと、この街を発展させてくれるだろう。これは只の勘だがね」
「はぁ····僕は何も出来ないですけど」
ポンポンと頭を軽く叩かれた。その掌だけは優しかった。案外、良い人なのかな、と見上げる。
「アルト君とブレイブ君は、似ているな。この空き家はワシがずっと昔に住んでいたものだ。珍しい木造建築だが水は引いてあるし、汚れてはいるが修繕すれば十分住める。月の家賃は銅貨五枚でどうだ」
「家に住むのに毎月家賃が要るんですね。でも、それだけで住めるのは安いと思います。アルトさん、どうですか?」
気付いたらブレイブさんが真横に居て、ルンブレンさんの手を僕の頭から叩き落していた。ルンブレンさんは、赤くなった手の甲を擦りながら笑っている。
ブレイブさんが少し怒っているように見える。家に住むのにお金が掛かるなんて僕も考えたことが無かったから、そのことかも。
「えーっと、僕も家に住むのにお金が掛かることにびっくりしましたけど、ブレイブさんが安いと言うのなら、僕はここが良いと思います」
僕には家の良し悪しは分からない。だから、ブレイブさんが良いと言うなら、それが良いと思ったんだ。
ルンブレンさんは、呆れたように僕らを見ている。
「君達、どこの田舎から出て来たの?家賃無しで住める家って、なに?元々は大金持ちとか?」
「「いえ、村から結婚の祝いとして家が贈られるんです」」
ルンブレンさんが、首を傾げながらも、頷いて笑う。
「あー、昔どこかの村では、そういう風習があると聞いたことがある。随分と山奥の村から出て来たんだな。まあいい、何かあれば相談に乗るから、いつでも尋ねて来なさい。家賃を払うついでにな。ワシの家は、あの青い屋根だ」
抜け目なく笑うルンブレンさんは、本当にこの街の長なんだろうなと腑に落ちた。
ルンブレンさんの家は、遠くからでも見える位に屋根が他の家より高かった。
もしかして、凄く立派な家なのかもしれない。
それはさておき、僕達は新居へと足を踏み入れた。確かに木で造られているけど、埃だらけであちこち壁や天井に穴が開いていた。古い床板もギシギシと軋む。最近、ブレイブさんの快適過ぎる家に慣れていたから、なんだか居心地は悪い。リマ村に居た時なら何も感じなかっただろうに。
「ふふ、僕も贅沢になったなぁ」
「とりあえず今夜、アルトさんが寝られるようにしますから」
「あ、僕もやります!一緒にやらせて下さい!」
僕は足手まといになるかもしれないけど、少しでも役に立ちたかった。
ブレイブさんは優しく笑って僕の頭を撫でた。
「アルトさんは、荷車から家畜や蚕を降ろして世話をお願いします」
「で、でもっ!」
「あと、アルトさんの作った美味しいスープが食べたいです」
「う、はい!!作ります!!」
太陽のように美しく、けど少しだけ眉を下げて頼まれたら断ることなんて出来ない。
僕は、くるりと向きを変えて荷車へ走った。
そのまま、張り切って家畜の世話とスープ作りをした。その間、瞬く間にブレイブさんは家を掃除、修繕していく。もはや目に見えない速さだった。流石はブレイブさん。ほとんど光だ。
「ふぅ、とりあえずこのくらいでしょうか」
ブレイブさんが一息付いたのは、僕がスープを完成させるのと同時だった。こんな短時間で、あの家を······
「す、凄い·····」
部屋の中はすっかり磨き上げられ、床板も全て張り替えられ、壁や天井の穴も無くなっている。扉も新しく付け替えられていた。これ、森の木から削り出したんじゃないだろうか。
外の草も全て刈り取られ、外も中もまるで新築のような輝きを放っている。
汗を流しながら、ブレイブさんは扉の開閉を確認して笑顔になる。
「いやぁ、建物があるから修繕だけで楽でした。パッカ村では、何も無い所から一刻で全て造り上げなくてはいけなくて。ほんの少し遅れただけで怒鳴られ鞭打たれ食事も抜かれましたけど、今思えば、こうしてアルトさんの為に使える技術を手に入れておいて良かった」
僕はブレイブさんに抱き着いた。抱き締めたいけど、立っているブレイブさんには体格差的に抱き着くことしか出来ない。
「ぐすっ、ブレイブさんっ、本当に、あなたはっ」
「アルトさん?!もしかして気に入ら無かったですか?!」
ワタワタと慌てるブレイブさんに、更にギュウギュウと抱き着く。離してやれない。
「家は、本当に素晴らしいです。こんな素敵な家は見たことがありません」
「ハハッ良かった。いつもアルトさんは何でも褒めてくれるから、俺は図に乗ってしまいますよ」
「乗って下さい」
「え?いや、でも俺なんかが」
「今夜は僕の上に乗って下さい」
意味を理解したらしく、ボボボッとブレイブさんの顔が、全身が赤くなった。僕も恥ずかしいけど、これは本心だ。
今すぐ下から突き上げたい。この新居で。
「熱いうちにスープを食べましょう。それから、貴方を食べさせて」
その胸に手を這わせば乳首がぷくんと膨らんでいた。もう硬く尖っている。
「ふっ、あ、アルト、さんっ」
ブレイブさんの瞳は潤んで僕を見下ろしている。
僕は舌舐めずりをして、喉を鳴らす。
スープの味は良く分からなかった。ブレイブさんも、急いで喉に流し込んでいた。
そうして、ブレイブさんによって暖かく整えられた新居で、僕達は愛し合った。
「ほらっ、もっと腰を振って」
「ひやぁんっ、も、むりいっ」
周りに家が無くて良かった。ブレイブさんの可愛らしい声が聞かれる心配が無い。
「あ、る、とさっんんっああっ!」
「また出ましたねっ♡ほら、ナカが僕をキュウキュウ締め付けて気持ち良い」
「だめえっ、今、出た、ばっかりいっ」
下から思い切り突き上げれば、ブレイブさんの先端からは精液が噴き出す。僕の顔に掛かるそれは、あまりに淫靡で興奮してしまう。
パチュンパチュンと休む事無くブレイブさんの腰を掴んで上下に揺すると、ブレイブさんはガクガクと脚を震わせながら薄くなった精液を迸らせる。
まともな言葉が出なくなっている。
僕はブレイブさんの脚を掴んでゴロンと仰向けにさせる。そのまま両脚を胸に付くまで割り開くと丸見えだ。
「ブレイブさん、綺麗だ」
「あると、さぁんっ、あぐうっ!!」
真上から思い切り最奥まで突き立てた。
ブレイブさんは舌を突き出してガクガクビクビクと震えている。そのまま容赦なく最奥を繰り返し突くと、ブレイブさんの先端からは透明な水が大量に噴き出した。
かわいい。愛しい。もっと抱きたい。
「気持ち良いですね、ブレイブさん♡」
「あがっ、がひゅっ」
涙と鼻水と涎で濡れたブレイブに顔を舐め尽くす。はあ、なんて素敵なんだ、ブレイブさん。頭がブレイブさんの痴態で埋め尽くされる。
「愛してますっ!ブレイブさんっ!!」
奥の奥までこじ開けて、ゴリゴリと繰り返し挿入すれば、ブレイブさんは遂に意識を失った。
「ああ、ブレイブさん♡僕も出しますね」
意識を失ったブレイブさんの身体を貪り、僕はナカに注ぎ込んだ。
「まだまだ、足りないっブレイブさんっ!愛してますっ」
再びブレイブさんが目覚めるまで、僕は延々と腰を振りたくった。
そして、目覚めたブレイブさんが再び意識を失うまで、やっぱり振りたくった。
ブレイブさんも僕も、色んなものでドロドロになった。せっかく綺麗になった部屋も淫靡な香りで充満している。
「ブレイブさん······ごめんなさい」
精液まみれで乳首を赤く腫らしたブレイブさんに口付けて謝る。今回も散々弄ってしまった乳首は、意識が無くともピクピクと震えていて食べて欲しいと言われている気になる。思わず、また齧り付く。ブレイブさんの腰が揺れてナカが締め付ける。
まだ、挿入したままだから全部分かる。
「抜きたく無いなぁ」
僕は、本当に最低かもしれない。
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