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肉体的
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今、僕は村の案内をしてもらっている。
トリウスさんに。
トリウスさん曰く、ここは辺境の村で、滅多に外との交流は出来ないのだという。
平野は少しあるが雨が少なく、採れる作物も芋ばかり。過酷な環境のため、他の作物は上手く育たないらしい。高山地帯みたいなものかな?詳しく知らないけど。
どうにか馬や牛や山羊を育てて、僅かな資金源としているんだって。
でも、一番近い村までも馬で3日かかるらしい。馬なんて乗ったことないって話したら、トリウスさんが驚いてた。
「では、王都に向かうには馬車が必要ですな……なるほど、すぐに着工致します!」
「馬車も乗ったことないですけどね。というか、この世界のこと何も知らないので、何でも教えて下さいね!!僕、トリウスさんが頼りなんです!」
僕が必死に言うと、トリウスさんは微笑みながら何か考えているようだった。イケオジの考えることなんて分からないけど。
馬車、着工……異世界だなぁ。
「オゥモォリィ様は、本当にこの世界のことを、何もご存知無い……」
トリウスさんの小声は僕には届かなかった。
村の寒々とした風景を眺めながら、心の底から異世界を理解した。
絶対に日本ではない。
ましてや、三つも太陽があるのは地球でもない。
「ご覧のように、この村には、何もありません。オゥモォリィ様に十分な捧げ物も出来ずに、申し訳ありません……ですが」
村の案内はあっという間に終わって、今はまた洞窟に戻ってきた。
そして、僕の寝室へ。
あの村を見てみれば、良く分かる。
僕、ものすごく良い扱いをしてもらっている。だって、村の建物は、とても人が住むとは思えない程のあばら家ばかりだったから。何かお返ししないと、追い出されたら、僕もあのあばら家に住む?いや、住まわせてすらもらえないかも?!
「オゥモォリィ様がよろしければ、神への祈りを捧げて頂くことは可能でしょうか?」
「何でもやります!!でも、神への、祈り?あの、僕、宗教に入ってなくて、お祈りとかしたこと無いんですが……」
フフ、トリウスさんは渋く笑った。
うん、イケオジだなと納得する。
「オゥモォリィ様は、神の愛し子様。神は全て受け入れて下さいます。ですから、オゥモォリィ様は、全てをさらけ出すだけで良いのです」
「全てを、さらけ出す……?良くわかりませんが、僕に出来ることでしたら、何でもやります!!」
トリウスさんが、少し悪そうに笑った気がした。すぐに、いつものほほえみに戻っていたから、僕の気の所為だったけど。
「ならば、方法をお教え致します」
「はい!!よろしくお願い致します!!」
僕は張り切って返事をした。
後悔した。
「トリウスさん……あの、本当に?」
「左様でございます。これが神への祈りの正式な様式でございます」
今、僕は、ほぼ全裸だ。唯一隠しているのは息子だけ。ソコは小さな布袋を被せて根元を緩く縛っている。それだけで、あとは裸だ。恥ずかしいし、イジメじゃないかと思う。でも、これが正式な祈りの様式と言われれば、居候の立場として断れない。
そして、そんな姿で、あの一段高いところに立っている。
下には、いつもの集団イケメン揃い。心なしか、皆が前屈みなような。
「何も心配することはありません、オゥモォリィ様。ささ、後ろを向いて下さい」
トリウスさんに言われるがまま、後ろを向くと、そこには大きなクッションがあった。柔らかい。
「そのまま、柔らかな感触に身を委ねて両足を開いて下さい」
「え、あ、は……はぃ……」
僕は泣きそうだった。だって、こんなの恥ずかし過ぎる。皆、笑ってないから良いけど、まだ笑われた方がマシかもしれない。
僕は、おずおずと両足を開いた。
自然とお尻の穴を皆に晒している。
恥ずかしい!!
「なんと……美しい……」
ゴクリと唾を飲む声と共に衣擦れの音がそっちこっちで聞こえ始めた。
それと、なんだか聞き慣れた擦る音が……
チラ、と後ろを見ると、なんとイケメンズが下を全部降ろしてナニを擦っている。
え?!え?!ナニしてんのーっ?!
ハァハァと荒い息遣いが広い洞窟に響くくらい、皆がハァハァ言ってる。やだ、なに、どういうこと?
「ハァハァ……では、オゥモォリィ様……こちらを御神穴に」
ゴシンケツってなに?え、もしかして、尻の穴なこと?
トリウスさんを見れば、やたらに血走った目で僕をガン見しながら、何か手渡して来た。トリウスさん、ちょっと恐いかも。
「なんですか?コレ」
手渡されたのは、小さな丸薬みたいな黒いもの。変な匂いもしない。
「御神穴に入れて頂ければ、神への祈りが自然と出てきますので、ご心配なく。さあ、どうぞ」
ゴシンケツて、やっぱり尻の穴だよね?
僕は、はぁ、と一息吐いてから、意を決して尻に小さな丸薬を入れた。
つぷ、と抵抗無く入ったそれは、異物感こそあるけど、特に大きな問題も無い。
「……これで良いんですか?祈りって、特に……うぁっ!!」
「効いて来ましたね、オゥモォリィ様」
ニヤリ、とトリウスさんが笑った気がした。
「神への祈りの時間です」
トリウスさんに。
トリウスさん曰く、ここは辺境の村で、滅多に外との交流は出来ないのだという。
平野は少しあるが雨が少なく、採れる作物も芋ばかり。過酷な環境のため、他の作物は上手く育たないらしい。高山地帯みたいなものかな?詳しく知らないけど。
どうにか馬や牛や山羊を育てて、僅かな資金源としているんだって。
でも、一番近い村までも馬で3日かかるらしい。馬なんて乗ったことないって話したら、トリウスさんが驚いてた。
「では、王都に向かうには馬車が必要ですな……なるほど、すぐに着工致します!」
「馬車も乗ったことないですけどね。というか、この世界のこと何も知らないので、何でも教えて下さいね!!僕、トリウスさんが頼りなんです!」
僕が必死に言うと、トリウスさんは微笑みながら何か考えているようだった。イケオジの考えることなんて分からないけど。
馬車、着工……異世界だなぁ。
「オゥモォリィ様は、本当にこの世界のことを、何もご存知無い……」
トリウスさんの小声は僕には届かなかった。
村の寒々とした風景を眺めながら、心の底から異世界を理解した。
絶対に日本ではない。
ましてや、三つも太陽があるのは地球でもない。
「ご覧のように、この村には、何もありません。オゥモォリィ様に十分な捧げ物も出来ずに、申し訳ありません……ですが」
村の案内はあっという間に終わって、今はまた洞窟に戻ってきた。
そして、僕の寝室へ。
あの村を見てみれば、良く分かる。
僕、ものすごく良い扱いをしてもらっている。だって、村の建物は、とても人が住むとは思えない程のあばら家ばかりだったから。何かお返ししないと、追い出されたら、僕もあのあばら家に住む?いや、住まわせてすらもらえないかも?!
「オゥモォリィ様がよろしければ、神への祈りを捧げて頂くことは可能でしょうか?」
「何でもやります!!でも、神への、祈り?あの、僕、宗教に入ってなくて、お祈りとかしたこと無いんですが……」
フフ、トリウスさんは渋く笑った。
うん、イケオジだなと納得する。
「オゥモォリィ様は、神の愛し子様。神は全て受け入れて下さいます。ですから、オゥモォリィ様は、全てをさらけ出すだけで良いのです」
「全てを、さらけ出す……?良くわかりませんが、僕に出来ることでしたら、何でもやります!!」
トリウスさんが、少し悪そうに笑った気がした。すぐに、いつものほほえみに戻っていたから、僕の気の所為だったけど。
「ならば、方法をお教え致します」
「はい!!よろしくお願い致します!!」
僕は張り切って返事をした。
後悔した。
「トリウスさん……あの、本当に?」
「左様でございます。これが神への祈りの正式な様式でございます」
今、僕は、ほぼ全裸だ。唯一隠しているのは息子だけ。ソコは小さな布袋を被せて根元を緩く縛っている。それだけで、あとは裸だ。恥ずかしいし、イジメじゃないかと思う。でも、これが正式な祈りの様式と言われれば、居候の立場として断れない。
そして、そんな姿で、あの一段高いところに立っている。
下には、いつもの集団イケメン揃い。心なしか、皆が前屈みなような。
「何も心配することはありません、オゥモォリィ様。ささ、後ろを向いて下さい」
トリウスさんに言われるがまま、後ろを向くと、そこには大きなクッションがあった。柔らかい。
「そのまま、柔らかな感触に身を委ねて両足を開いて下さい」
「え、あ、は……はぃ……」
僕は泣きそうだった。だって、こんなの恥ずかし過ぎる。皆、笑ってないから良いけど、まだ笑われた方がマシかもしれない。
僕は、おずおずと両足を開いた。
自然とお尻の穴を皆に晒している。
恥ずかしい!!
「なんと……美しい……」
ゴクリと唾を飲む声と共に衣擦れの音がそっちこっちで聞こえ始めた。
それと、なんだか聞き慣れた擦る音が……
チラ、と後ろを見ると、なんとイケメンズが下を全部降ろしてナニを擦っている。
え?!え?!ナニしてんのーっ?!
ハァハァと荒い息遣いが広い洞窟に響くくらい、皆がハァハァ言ってる。やだ、なに、どういうこと?
「ハァハァ……では、オゥモォリィ様……こちらを御神穴に」
ゴシンケツってなに?え、もしかして、尻の穴なこと?
トリウスさんを見れば、やたらに血走った目で僕をガン見しながら、何か手渡して来た。トリウスさん、ちょっと恐いかも。
「なんですか?コレ」
手渡されたのは、小さな丸薬みたいな黒いもの。変な匂いもしない。
「御神穴に入れて頂ければ、神への祈りが自然と出てきますので、ご心配なく。さあ、どうぞ」
ゴシンケツて、やっぱり尻の穴だよね?
僕は、はぁ、と一息吐いてから、意を決して尻に小さな丸薬を入れた。
つぷ、と抵抗無く入ったそれは、異物感こそあるけど、特に大きな問題も無い。
「……これで良いんですか?祈りって、特に……うぁっ!!」
「効いて来ましたね、オゥモォリィ様」
ニヤリ、とトリウスさんが笑った気がした。
「神への祈りの時間です」
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