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番外編
大胸筋
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本当に最悪な目覚めだった。
もふもふの白銀ニャンコを抱っこして気持ち良く、フカフカのベッドで寝たのに。
朝目覚めたら、目の前はゴッツイ胸板、頬は上腕二頭筋に押し潰され、長ーい脚に体を完全にロックされていた。
僕は身動ぎ一つ取れない状態で目が覚めた。
ぐぎぎ……と全身に力を入れてみるが、全く微動だにしない。これが筋肉の底力……
「あの……タルクしゃん?起きてくらはい」
それに、もっと最悪なことに、非常に嫌な感触が下半身にあるのだ。
この人、多分、下半身何も着てないぞ。僕は今、とんでもド変態に巻き付かれている。誰か、助けて……
家の外から、猫のニャアニャアという鳴き声と、扉を激しく引っ掻く音が虚しく響く。あぁ、あの賢く美しい猫は僕を助けようとしてくれているのだろう。でも、人間と猫では、流石に歩が悪かったのか。タルクさんのゴッツイ胸板にも、引っ掻かれたらしき生々しい傷が複数ある。余程の格闘の末、遂に人間がベッドを奪ったらしい。
猫も一緒に寝れば良かったのに……
ツツツ……と無意識にゴッツイ胸板の傷跡を指先でなぞる。
出血は止まってるみたい。瘡蓋が出来始めていて、本当に痛そう。
そういえば、顔の穴は大丈夫かな?ぐ、と首に力を入れてタルクさんの顔を見ようとした。
グン、と下半身からの圧力が明らかに強くなった。脚じゃないよ。中央ね。
「はぁ……尊……そんなに求められたら、俺は何をしてしまうか分からない」
熱い吐息を僕の耳に吹き込まれた。
ひぃいいいいーーーっ!!!寒イボ立った!あまりの緊急事態に、僕は咄嗟に逃げようと身を捩った。
つもりだったが、こんなぬいぐるみ体型が、ガチムチ筋肉から逃れられる筈もなく……結果、中央の熱いアレを両脚で挟み込んでしまうこととなった。その上から、すかさず長ーい脚で固定された。やっぱりココは地獄か。ヘルプミー、ネッコ!!
「ぎゃあっ!!はな、してっ」
「積極的だな、尊……男は好きじゃないなんて言うから、止めておこうと思ったんだが……俺が特別ってことで良いのか?」
「良くない良くない良くない良くない!!ちょっと一旦、落ち着こう?お互いに!ちゃんと服を着て、お茶でも飲んで話そう!?ね?」
「そうか……綺麗な乳首だな、尊」
「はっ?!何言ってんの?!ド変態!!おい、聞いてる?!離してってば!」
少しだけ、全身の緊縛が緩んだ。その隙に、僕はベッドの外へ逃げ……られなかった。うん、結果論ね。
「はぁ、尊の肌は、なんでこんなに気持ち良いんだ……」
「ちょ、ちょちょちょちょ、待てよ!」
焦ると、◯タク風になるもんです。みなさん。
緊縛が緩んだと思ったのも束の間、僕のムチムチ太腿で、こともあろうに、このド変態はナニを擦り始めた。もう、どんだけ先走ってたのか、太腿がぬるっぬるである。
恐い恐い恐い恐い。あまりの事態に、そういう経験皆無な僕は身体が固まってしまった。
しかも、もれなく熱い吐息のオマケ付き。
耳に吹き込まれた経験なんて無いから、背筋がゾクゾクして、元々ひ弱な僕が、更に力が入らない。
そんな僕を見透かしてか、グンッと角度を変えて僕のアレにピッタリ付けて来やがった。え、待って……僕も下半身露出してたってこと?え?寝た時の服は?はァ?え?
そんなことを考えているうちに、どんどん行為はエスカレートしていく。
ぬっちぬっちぬっち、ハァハァハァ、尊……愛してる……可愛らしい部屋に響く淫猥な音と声。
僕のソコは、そのような刺激を受けたことのない清い穢れなき場所だ。別に守ってた訳でも無いけど。でも、待って。女の子との経験も無いのに、なぜにガチムチマッチョ?!悲しいを通り越して頭の処理が追い付かない。
しかも、もっと最悪なことに……気持ち良くなってきた……
「んんっ、や、もぉっ」
「あぁ、尊、かわいい……好きだ……俺だけの尊……ハアっ」
ちゅ、ちゅっと僕の頭や頬にキスの雨を降らせながら、下半身は激しく僕の股間を出入りしている。タルクさんのモノが長くてゴッツイから、全部が擦られて僕のモノからも溢れ出る粘液で、もう凄いグチャグチャだ。絶対見たく無い……
もう無理、と涙目でタルクさんを見上げると、涙を吸い上げられて、更に下半身の動きが激しくなった。
気付けば僕は四つん這いになっていて、後ろからタルクさんに覆い被さられていた。もう頭は真っ白。あまりに激しく腰を打ち付けられて、ファンシーな部屋に濡れたパンパンという音が響く。
「やらっ、もっ、あっ、イクっ」
「ふっ、尊をイかせられるのは、もう俺だけだな…最高だ。沢山イって良いんだぞ?二人でずっと気持ち良くなろうな……ハァっ」
こんな状況でも、男って仕方無いもんです。結局、僕は素股でイかされました。
タルクさんも、びっくりする位に大量に出てた。えー、何この量。水溜まりくらいあるんですけど。
「ハァー、ハァー……尊との夜の為に、ずっと溜めて来た甲斐があったな」
そんなこと可能なんですか?人間に?
僕のは大きさも容量も小ぢんまりとしてるから、分かりませんが。タルクさんは明らかに僕とは様式も規模も容量も違いそうですもんね。
「尊、体は大丈夫か?無理させてないか?」
「む、ムリ……」
僕は不本意にも、タルクさんの腕に抱かれたまま、意識を失った。むしろ、意識を失えて良かった。
もふもふの白銀ニャンコを抱っこして気持ち良く、フカフカのベッドで寝たのに。
朝目覚めたら、目の前はゴッツイ胸板、頬は上腕二頭筋に押し潰され、長ーい脚に体を完全にロックされていた。
僕は身動ぎ一つ取れない状態で目が覚めた。
ぐぎぎ……と全身に力を入れてみるが、全く微動だにしない。これが筋肉の底力……
「あの……タルクしゃん?起きてくらはい」
それに、もっと最悪なことに、非常に嫌な感触が下半身にあるのだ。
この人、多分、下半身何も着てないぞ。僕は今、とんでもド変態に巻き付かれている。誰か、助けて……
家の外から、猫のニャアニャアという鳴き声と、扉を激しく引っ掻く音が虚しく響く。あぁ、あの賢く美しい猫は僕を助けようとしてくれているのだろう。でも、人間と猫では、流石に歩が悪かったのか。タルクさんのゴッツイ胸板にも、引っ掻かれたらしき生々しい傷が複数ある。余程の格闘の末、遂に人間がベッドを奪ったらしい。
猫も一緒に寝れば良かったのに……
ツツツ……と無意識にゴッツイ胸板の傷跡を指先でなぞる。
出血は止まってるみたい。瘡蓋が出来始めていて、本当に痛そう。
そういえば、顔の穴は大丈夫かな?ぐ、と首に力を入れてタルクさんの顔を見ようとした。
グン、と下半身からの圧力が明らかに強くなった。脚じゃないよ。中央ね。
「はぁ……尊……そんなに求められたら、俺は何をしてしまうか分からない」
熱い吐息を僕の耳に吹き込まれた。
ひぃいいいいーーーっ!!!寒イボ立った!あまりの緊急事態に、僕は咄嗟に逃げようと身を捩った。
つもりだったが、こんなぬいぐるみ体型が、ガチムチ筋肉から逃れられる筈もなく……結果、中央の熱いアレを両脚で挟み込んでしまうこととなった。その上から、すかさず長ーい脚で固定された。やっぱりココは地獄か。ヘルプミー、ネッコ!!
「ぎゃあっ!!はな、してっ」
「積極的だな、尊……男は好きじゃないなんて言うから、止めておこうと思ったんだが……俺が特別ってことで良いのか?」
「良くない良くない良くない良くない!!ちょっと一旦、落ち着こう?お互いに!ちゃんと服を着て、お茶でも飲んで話そう!?ね?」
「そうか……綺麗な乳首だな、尊」
「はっ?!何言ってんの?!ド変態!!おい、聞いてる?!離してってば!」
少しだけ、全身の緊縛が緩んだ。その隙に、僕はベッドの外へ逃げ……られなかった。うん、結果論ね。
「はぁ、尊の肌は、なんでこんなに気持ち良いんだ……」
「ちょ、ちょちょちょちょ、待てよ!」
焦ると、◯タク風になるもんです。みなさん。
緊縛が緩んだと思ったのも束の間、僕のムチムチ太腿で、こともあろうに、このド変態はナニを擦り始めた。もう、どんだけ先走ってたのか、太腿がぬるっぬるである。
恐い恐い恐い恐い。あまりの事態に、そういう経験皆無な僕は身体が固まってしまった。
しかも、もれなく熱い吐息のオマケ付き。
耳に吹き込まれた経験なんて無いから、背筋がゾクゾクして、元々ひ弱な僕が、更に力が入らない。
そんな僕を見透かしてか、グンッと角度を変えて僕のアレにピッタリ付けて来やがった。え、待って……僕も下半身露出してたってこと?え?寝た時の服は?はァ?え?
そんなことを考えているうちに、どんどん行為はエスカレートしていく。
ぬっちぬっちぬっち、ハァハァハァ、尊……愛してる……可愛らしい部屋に響く淫猥な音と声。
僕のソコは、そのような刺激を受けたことのない清い穢れなき場所だ。別に守ってた訳でも無いけど。でも、待って。女の子との経験も無いのに、なぜにガチムチマッチョ?!悲しいを通り越して頭の処理が追い付かない。
しかも、もっと最悪なことに……気持ち良くなってきた……
「んんっ、や、もぉっ」
「あぁ、尊、かわいい……好きだ……俺だけの尊……ハアっ」
ちゅ、ちゅっと僕の頭や頬にキスの雨を降らせながら、下半身は激しく僕の股間を出入りしている。タルクさんのモノが長くてゴッツイから、全部が擦られて僕のモノからも溢れ出る粘液で、もう凄いグチャグチャだ。絶対見たく無い……
もう無理、と涙目でタルクさんを見上げると、涙を吸い上げられて、更に下半身の動きが激しくなった。
気付けば僕は四つん這いになっていて、後ろからタルクさんに覆い被さられていた。もう頭は真っ白。あまりに激しく腰を打ち付けられて、ファンシーな部屋に濡れたパンパンという音が響く。
「やらっ、もっ、あっ、イクっ」
「ふっ、尊をイかせられるのは、もう俺だけだな…最高だ。沢山イって良いんだぞ?二人でずっと気持ち良くなろうな……ハァっ」
こんな状況でも、男って仕方無いもんです。結局、僕は素股でイかされました。
タルクさんも、びっくりする位に大量に出てた。えー、何この量。水溜まりくらいあるんですけど。
「ハァー、ハァー……尊との夜の為に、ずっと溜めて来た甲斐があったな」
そんなこと可能なんですか?人間に?
僕のは大きさも容量も小ぢんまりとしてるから、分かりませんが。タルクさんは明らかに僕とは様式も規模も容量も違いそうですもんね。
「尊、体は大丈夫か?無理させてないか?」
「む、ムリ……」
僕は不本意にも、タルクさんの腕に抱かれたまま、意識を失った。むしろ、意識を失えて良かった。
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