23 / 33
半旗を掲げよ!
しおりを挟む
「ウランジ様、大変です! 大変で御座います!」
名前はうろ覚えですけれど、白髪で年配の家令が謁見の間へと駆け込んで
きました。あ、ウランジとは父上の名前ですわ。同じように白髪で年配の
ヒゲではありますけれど、そちらは流石に覚えていました。
「うぅむ……一体、どうしたのだ?」
まだお昼前の様子ですわね。姿勢は良いものの、目には眠気が残ったまま
今ひとつ覇気がありません。まあいつもこんなものかもしれませんけど。
「レプリオーネ様は部屋にも居られず、代わりにこのようなものが!」
あっ、もう見つかってしまいましたのね……学園長のお仕事が早かったの
かもしれません。それは、私の残した書置でした。それを受け取り、読み
進める父の顔が――ああっ どんどん険しくなってゆきますわ!
「これを読んだものは、そなたの他に何人おるだろうか?」
「い、今は陛下と私の二人だけかと思われますが」
そう言ってから、家令はちらりとエリーゼシアやトゥローテの方へ目線を
向けました。まだ部屋には他に幼児や、警備をする兵士等がいますわね。
「うむ……では、そちの口からは必ず他言無用にて、まずは城で働く者を
できるだけここに集めよ。急がなくても構わんが、良いか、必ずやそなた
からは他言無用であるぞ!」
「はっ? わ、分かりました。ただちに!」
ほどなく、現在中央城で直接働く者たちが謁見の間へと集められました。
総勢400名くらいでしょうか。"祝福の儀"であってもなかなか見ることの
ない過密状態ですわね。城外で働いているはずの、ギルドの責任者なども
集められているみたいでした。ところどころに起こっていますざわめきが
父上の咳一つで静まります。
「今日は皆の者に、大事な、報告をせねばならんことがある」
意外と良く通る声ですわね。久しぶりに見る、父上の本気といったところ
でしょうか? いつもこのくらいの威厳を見せて欲しいのですけれど。
「我が娘にして現領主であるレプリオーネが――身罷った」
「なんですって!」「そんな」という声が、そこかしこから再びざわめき
聞こえます。ついでに、私の口からも漏れ出ます。なんですってー!?
え、どういうことかしら。確かに書置には『もう戻らないかもしれない』
とは書きましたけれど……ええと、身罷るというのは確定で死んだという
ことですわよね。ちょっと父上、間違っていますわよ?
「思えば、皆には謝らねばならぬ。儂は我が子可愛さからレプリオーネに
対して強く物を言えずに……その横暴を止められなかった。皆々の忍耐は
如何ほどであったろうと思う――」
どこからか「ううっ」と嗚咽が漏れました。涙って、悲しみから出てくる
もので合ってますわよね? 何だか、少し空気がおかしい気がします。
「儂個人としては悲しくもあるが、これはブレイパスにとって悪くはない
話であった。今日より旧領主であるこのウラジルが改めて領主代行として
全権を担い、公正で平和な政を次の領主へ受け継げるよう力を尽くそうと
思う。これよりは圧政を避けるため、皆の意見をより多く受け入れて行く
所存ゆえ、どうか、これからも力を貸して欲しい」
なるほど、これは忍耐の末に平和が訪れたという空気でしょうか。人々は
「おぉ」というざわめきから、段々と「ウランジ公万歳!」の掛け声へと
変化してゆきます。何なのでしょう、この不愉快な一体感は……というか
あのヒゲ酷すぎますわ。これではまるで私が過去最悪の暴君であったかの
ようではないですか! そこではっと気づいて、人々の顔を見回します。
いつも無表情なカトゥアが目に指をやり泣いていました。でもその口元に
注目しましたら――微笑が浮かんでいますわね。がーん。
「やったー! ウランジ様ばんざーい」
と、耳障りな声を張り上げて飛び跳ねている者がいます。もう名前がすぐ
出てきませんけれど、左遷したあの若い給仕でした。ど、どうして!?
私が確かに僻地へと送ってやったはずでしたのに! ぐっ……ぐぬぬ。
そうでした、トゥローテは……トゥローテはどんな顔をしてるのかしら。
きっと、晴れ晴れとした――見たくはありませんけれど、その顔がどこに
あるか探してしまいます。でも見つかりません……人々が、邪魔ですわ。
「半旗を掲げよ! 明日からは、新しいブレイパスを始めるのじゃ!」
おおー! と、拍手まで沸き起こりました。旗とはお城の装飾で、祭りの
ときなどに掲げられるものです。半旗とは、その旗を少しだけ低い位置へ
留めて掲げることで、『悲しいこともあったけど皆で力を合わせて楽しく
やっていこう』みたいな意味になったはずでした。たぶんですけど。
ふっ……ふふふふ。もういいです。せいぜい束の間の喜びに浸っているが
良いですわ。私が生きています間あれはもう絶対返してあげませんから。
もはやあなたたちに右腕も左腕もなく、その愚かなヒゲの親玉の後ろには
空虚しかないことに一体いつ気づくのか見ものですわね! いっそのこと
今まさにこの場で発覚すれば面白いかもしれませんけど、愚民は沸き立ち
「万歳、万歳!」という声ばかりがなお鳴り止みません。ああもう、早く
静まりなさいな! 万歳、万歳! ぐぬぬ……万歳! ごとごとうるさい
ですわ……万歳! ごとごと、万歳! ごとごと……う~ん……
ごとごと、ごとごと――ん……ん? 薄目を開けましたら、そこは馬車の
中でした。急激な記憶の混濁に苛まれながら辺りを見回すと、少し離れた
御者台近くの斜向かいの席で、ユーマさんが何かの紙を読まれています。
ユーマさん! がばっと身を起こしますと同時に、現在の状況がはっきり
思い起こされました。そうですわ、馬車の中で朝食をいただいたあとで、
私ってば眠気に襲われて――
「あ、おはようございます。会話で起こしちゃいました?」
「会話です? いえ、あの、ごめんなさい。私ってば、どのくらい眠って
いたのかしら……」
私だけが寝ていたなんて、恥ずかしいです。昨晩眠れていなかったツケが
まさかこんなに早く来てしまうなんて。でも良く考えましたら、これから
しばらくはユーマさんと寝食を共にしてしまうわけですし、寝顔くらいは
見られたって普通のことですわね。なんて、きゃー!
「正確には分かんないですけど、そんなに長い時間じゃないはずっすよ。
あ、何か良い夢でも見られました?」
「夢……」
はっきり覚えていた気がするのですけれど、もはや曖昧でした。でも――
「いえ、どちらかというと悪夢だったような」
「あれ? 少し笑っているように見えたんすけど、違ったかな」
「どうでしょう……ええと、それより、何をご覧になっているのです?」
「あ。前に写させてもらった、世界地図ですよ。これからどのような道を
行くのかイズラギスさんに教えてもらってました。でも、やっぱこれって
人目を避けて行くルートなんすね。危険も大きいそうですけれど、本当に
大丈夫なんです? あ、いや。俺はもう乗りかかった船っすけど、お姫、
レプリーさんは、大丈夫なのかなって」
「危険というか、大変かもしれませんけれど……流石に命に関わるような
場所は通りませんので、心配は要らないと思いますわ」
それよりも『うっかりお城に連れ戻されてしまう』危険が大きいはずの、
交通が活発な街への立ち寄りは避けたいのでした。
「大変かあ。でもそれは、何よりイズラギスさんすよね。御者ってかなり
きつそうだけど……正直、後悔してたりとかないです? 俺も手伝ったり
できるのかな」
「大丈夫だすユーマどん。姫様には感謝ばかりだ……ワッシには、誰にも
必要とされないまま一生を終えるほうがずっと怖かった。今回お供できる
ばかりか、姫様の信用札までいただいて。たとえ、この命、使い切っても
やりとげる覚悟でありもす」
「そういうものかなぁ」
イズラギス……彼は見た目こそは酷いヒゲですけれど、本当に良い拾い物
だったかもしれません。
「まあ、命を使い切るっずっても。無事にやりとげたら、他にもやりたい
ことはありもすけんどね。故郷に戻って……結婚とか。はは。その先にゃ
学校の先生となって、子んども達から尊敬されたりもいいなと、あとは」
「ちょっとちょっとちょっと待ったーっ! そういう、あからさまな死亡
フラグは立てちゃダメっすよ!?」
急に慌てて遮るユーマさんに、背中を向けたままでイズラギスが首を傾げ
ました――私と全く同じように。
「死亡フラグ、だす?」
ええ、そう聞こえましたわね。フラグって、『旗』のハナタカ語だったと
記憶していますけれど……つまり、どのような意味なのでしょう?
名前はうろ覚えですけれど、白髪で年配の家令が謁見の間へと駆け込んで
きました。あ、ウランジとは父上の名前ですわ。同じように白髪で年配の
ヒゲではありますけれど、そちらは流石に覚えていました。
「うぅむ……一体、どうしたのだ?」
まだお昼前の様子ですわね。姿勢は良いものの、目には眠気が残ったまま
今ひとつ覇気がありません。まあいつもこんなものかもしれませんけど。
「レプリオーネ様は部屋にも居られず、代わりにこのようなものが!」
あっ、もう見つかってしまいましたのね……学園長のお仕事が早かったの
かもしれません。それは、私の残した書置でした。それを受け取り、読み
進める父の顔が――ああっ どんどん険しくなってゆきますわ!
「これを読んだものは、そなたの他に何人おるだろうか?」
「い、今は陛下と私の二人だけかと思われますが」
そう言ってから、家令はちらりとエリーゼシアやトゥローテの方へ目線を
向けました。まだ部屋には他に幼児や、警備をする兵士等がいますわね。
「うむ……では、そちの口からは必ず他言無用にて、まずは城で働く者を
できるだけここに集めよ。急がなくても構わんが、良いか、必ずやそなた
からは他言無用であるぞ!」
「はっ? わ、分かりました。ただちに!」
ほどなく、現在中央城で直接働く者たちが謁見の間へと集められました。
総勢400名くらいでしょうか。"祝福の儀"であってもなかなか見ることの
ない過密状態ですわね。城外で働いているはずの、ギルドの責任者なども
集められているみたいでした。ところどころに起こっていますざわめきが
父上の咳一つで静まります。
「今日は皆の者に、大事な、報告をせねばならんことがある」
意外と良く通る声ですわね。久しぶりに見る、父上の本気といったところ
でしょうか? いつもこのくらいの威厳を見せて欲しいのですけれど。
「我が娘にして現領主であるレプリオーネが――身罷った」
「なんですって!」「そんな」という声が、そこかしこから再びざわめき
聞こえます。ついでに、私の口からも漏れ出ます。なんですってー!?
え、どういうことかしら。確かに書置には『もう戻らないかもしれない』
とは書きましたけれど……ええと、身罷るというのは確定で死んだという
ことですわよね。ちょっと父上、間違っていますわよ?
「思えば、皆には謝らねばならぬ。儂は我が子可愛さからレプリオーネに
対して強く物を言えずに……その横暴を止められなかった。皆々の忍耐は
如何ほどであったろうと思う――」
どこからか「ううっ」と嗚咽が漏れました。涙って、悲しみから出てくる
もので合ってますわよね? 何だか、少し空気がおかしい気がします。
「儂個人としては悲しくもあるが、これはブレイパスにとって悪くはない
話であった。今日より旧領主であるこのウラジルが改めて領主代行として
全権を担い、公正で平和な政を次の領主へ受け継げるよう力を尽くそうと
思う。これよりは圧政を避けるため、皆の意見をより多く受け入れて行く
所存ゆえ、どうか、これからも力を貸して欲しい」
なるほど、これは忍耐の末に平和が訪れたという空気でしょうか。人々は
「おぉ」というざわめきから、段々と「ウランジ公万歳!」の掛け声へと
変化してゆきます。何なのでしょう、この不愉快な一体感は……というか
あのヒゲ酷すぎますわ。これではまるで私が過去最悪の暴君であったかの
ようではないですか! そこではっと気づいて、人々の顔を見回します。
いつも無表情なカトゥアが目に指をやり泣いていました。でもその口元に
注目しましたら――微笑が浮かんでいますわね。がーん。
「やったー! ウランジ様ばんざーい」
と、耳障りな声を張り上げて飛び跳ねている者がいます。もう名前がすぐ
出てきませんけれど、左遷したあの若い給仕でした。ど、どうして!?
私が確かに僻地へと送ってやったはずでしたのに! ぐっ……ぐぬぬ。
そうでした、トゥローテは……トゥローテはどんな顔をしてるのかしら。
きっと、晴れ晴れとした――見たくはありませんけれど、その顔がどこに
あるか探してしまいます。でも見つかりません……人々が、邪魔ですわ。
「半旗を掲げよ! 明日からは、新しいブレイパスを始めるのじゃ!」
おおー! と、拍手まで沸き起こりました。旗とはお城の装飾で、祭りの
ときなどに掲げられるものです。半旗とは、その旗を少しだけ低い位置へ
留めて掲げることで、『悲しいこともあったけど皆で力を合わせて楽しく
やっていこう』みたいな意味になったはずでした。たぶんですけど。
ふっ……ふふふふ。もういいです。せいぜい束の間の喜びに浸っているが
良いですわ。私が生きています間あれはもう絶対返してあげませんから。
もはやあなたたちに右腕も左腕もなく、その愚かなヒゲの親玉の後ろには
空虚しかないことに一体いつ気づくのか見ものですわね! いっそのこと
今まさにこの場で発覚すれば面白いかもしれませんけど、愚民は沸き立ち
「万歳、万歳!」という声ばかりがなお鳴り止みません。ああもう、早く
静まりなさいな! 万歳、万歳! ぐぬぬ……万歳! ごとごとうるさい
ですわ……万歳! ごとごと、万歳! ごとごと……う~ん……
ごとごと、ごとごと――ん……ん? 薄目を開けましたら、そこは馬車の
中でした。急激な記憶の混濁に苛まれながら辺りを見回すと、少し離れた
御者台近くの斜向かいの席で、ユーマさんが何かの紙を読まれています。
ユーマさん! がばっと身を起こしますと同時に、現在の状況がはっきり
思い起こされました。そうですわ、馬車の中で朝食をいただいたあとで、
私ってば眠気に襲われて――
「あ、おはようございます。会話で起こしちゃいました?」
「会話です? いえ、あの、ごめんなさい。私ってば、どのくらい眠って
いたのかしら……」
私だけが寝ていたなんて、恥ずかしいです。昨晩眠れていなかったツケが
まさかこんなに早く来てしまうなんて。でも良く考えましたら、これから
しばらくはユーマさんと寝食を共にしてしまうわけですし、寝顔くらいは
見られたって普通のことですわね。なんて、きゃー!
「正確には分かんないですけど、そんなに長い時間じゃないはずっすよ。
あ、何か良い夢でも見られました?」
「夢……」
はっきり覚えていた気がするのですけれど、もはや曖昧でした。でも――
「いえ、どちらかというと悪夢だったような」
「あれ? 少し笑っているように見えたんすけど、違ったかな」
「どうでしょう……ええと、それより、何をご覧になっているのです?」
「あ。前に写させてもらった、世界地図ですよ。これからどのような道を
行くのかイズラギスさんに教えてもらってました。でも、やっぱこれって
人目を避けて行くルートなんすね。危険も大きいそうですけれど、本当に
大丈夫なんです? あ、いや。俺はもう乗りかかった船っすけど、お姫、
レプリーさんは、大丈夫なのかなって」
「危険というか、大変かもしれませんけれど……流石に命に関わるような
場所は通りませんので、心配は要らないと思いますわ」
それよりも『うっかりお城に連れ戻されてしまう』危険が大きいはずの、
交通が活発な街への立ち寄りは避けたいのでした。
「大変かあ。でもそれは、何よりイズラギスさんすよね。御者ってかなり
きつそうだけど……正直、後悔してたりとかないです? 俺も手伝ったり
できるのかな」
「大丈夫だすユーマどん。姫様には感謝ばかりだ……ワッシには、誰にも
必要とされないまま一生を終えるほうがずっと怖かった。今回お供できる
ばかりか、姫様の信用札までいただいて。たとえ、この命、使い切っても
やりとげる覚悟でありもす」
「そういうものかなぁ」
イズラギス……彼は見た目こそは酷いヒゲですけれど、本当に良い拾い物
だったかもしれません。
「まあ、命を使い切るっずっても。無事にやりとげたら、他にもやりたい
ことはありもすけんどね。故郷に戻って……結婚とか。はは。その先にゃ
学校の先生となって、子んども達から尊敬されたりもいいなと、あとは」
「ちょっとちょっとちょっと待ったーっ! そういう、あからさまな死亡
フラグは立てちゃダメっすよ!?」
急に慌てて遮るユーマさんに、背中を向けたままでイズラギスが首を傾げ
ました――私と全く同じように。
「死亡フラグ、だす?」
ええ、そう聞こえましたわね。フラグって、『旗』のハナタカ語だったと
記憶していますけれど……つまり、どのような意味なのでしょう?
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
そして乙女ゲームは始まらなかった
お好み焼き
恋愛
気付いたら9歳の悪役令嬢に転生してました。前世でプレイした乙女ゲームの悪役キャラです。悪役令嬢なのでなにか悪さをしないといけないのでしょうか?しかし私には誰かをいじめる趣味も性癖もありません。むしろ苦しんでいる人を見ると胸が重くなります。
一体私は何をしたらいいのでしょうか?
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。
私はただ一度の暴言が許せない
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
厳かな結婚式だった。
花婿が花嫁のベールを上げるまでは。
ベールを上げ、その日初めて花嫁の顔を見た花婿マティアスは暴言を吐いた。
「私の花嫁は花のようなスカーレットだ!お前ではない!」と。
そして花嫁の父に向かって怒鳴った。
「騙したな!スカーレットではなく別人をよこすとは!
この婚姻はなしだ!訴えてやるから覚悟しろ!」と。
そこから始まる物語。
作者独自の世界観です。
短編予定。
のちのち、ちょこちょこ続編を書くかもしれません。
話が進むにつれ、ヒロイン・スカーレットの印象が変わっていくと思いますが。
楽しんでいただけると嬉しいです。
※9/10 13話公開後、ミスに気づいて何度か文を訂正、追加しました。申し訳ありません。
※9/20 最終回予定でしたが、訂正終わりませんでした!すみません!明日最終です!
※9/21 本編完結いたしました。ヒロインの夢がどうなったか、のところまでです。
ヒロインが誰を選んだのか?は読者の皆様に想像していただく終わり方となっております。
今後、番外編として別視点から見た物語など数話ののち、
ヒロインが誰と、どうしているかまでを書いたエピローグを公開する予定です。
よろしくお願いします。
※9/27 番外編を公開させていただきました。
※10/3 お話の一部(暴言部分1話、4話、6話)を訂正させていただきました。
※10/23 お話の一部(14話、番外編11ー1話)を訂正させていただきました。
※10/25 完結しました。
ここまでお読みくださった皆様。導いてくださった皆様にお礼申し上げます。
たくさんの方から感想をいただきました。
ありがとうございます。
様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。
ただ、皆様に楽しんでいただける場であって欲しいと思いますので、
今後はいただいた感想をを非承認とさせていただく場合がございます。
申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。
もちろん、私は全て読ませていただきます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる