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第四章
☆4
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警備本部にたどり着いた。
入り口付近の椅子に座っていた警備隊隊の服を着た男がこちらに気が付いて近寄ってきた。
腰に手を当て茶色い癖っ毛を掻いて覇気のない顔で、今は立て込んでいると忙しさをアピールしてレミィの話を聞こうとしなかったがジェイが、ひょっこりとレミィの後ろから顔を出したのを見て
「うげっ!ジェイ様」
と蛙が踏みつけられたような声を出した。
「そんなに忙しいんですか?口に、チョコレートをついてますよ。チョコをちょこっと食べながら仕事できるなんていい御身分ですね、アルバート」
踏みつけた蛙を指で摘まんで、観察するような視線をアルバートに向ける。首を横に傾け、まったりと穏やかな声で言うとアルバートのチョコがついた口元を指差してにっこり頬笑むジェイ。
「……いや、あの、これは……ご、ご用件はなんでしょう?」
しどろもどろになり言葉を濁すアルバート。警備本部はお菓子タイムを楽しめる程、余裕があるようだ。
事情を話すと、なんだって!と、少々芝居掛かった声をあげるアルバート。
「罪もない人間を襲うなんて、言語道断!俺がきっちり事情を聞いてからじっくり、お灸を据えてやりますよ。だから、安心してください。ジェイ様!」
明らかにジェイを帰そうとしている。
しかし、約束をしたからにはいい加減な対応はしないだろう。
「頼みましたよ。私の記憶は閻魔の台帳より、明確で詳細に記されるので…あの事を、私はまだ忘れていない」
「は、はひ!」
だらだらと汗を掻きながらびしっと敬礼するアルバート。どうやら、弱味を握られているようで彼はジェイに逆らえないらしい。
レミィはジェイを敵に回さないようにしようと思った。
「助かった、お前のお陰でスムーズに事が運んだ」
アルバートにロブを引き渡すとレミィはジェイに向き直ると素直にお礼を言う。
「いえ、貴方のお力になれて光栄ですよ」
ふふ、と意味ありげな笑みを浮かべる。ジェイには何かを隠していても明かさせてしまう、そんな気持ちになる。
建物から出るとよく知った声が聞こえた。エメラルドだ。
「レ、レミィちゃん!大変よお、大変なのよお!」
エメラルドは尋常ではない切羽詰まった顔をしている。
大抵のことは、大丈夫よん!きっと何とかなるわよっと笑って余裕があるエメラルドがこんな顔もするのか、とレミィは思わず感心してしまった。
入り口付近の椅子に座っていた警備隊隊の服を着た男がこちらに気が付いて近寄ってきた。
腰に手を当て茶色い癖っ毛を掻いて覇気のない顔で、今は立て込んでいると忙しさをアピールしてレミィの話を聞こうとしなかったがジェイが、ひょっこりとレミィの後ろから顔を出したのを見て
「うげっ!ジェイ様」
と蛙が踏みつけられたような声を出した。
「そんなに忙しいんですか?口に、チョコレートをついてますよ。チョコをちょこっと食べながら仕事できるなんていい御身分ですね、アルバート」
踏みつけた蛙を指で摘まんで、観察するような視線をアルバートに向ける。首を横に傾け、まったりと穏やかな声で言うとアルバートのチョコがついた口元を指差してにっこり頬笑むジェイ。
「……いや、あの、これは……ご、ご用件はなんでしょう?」
しどろもどろになり言葉を濁すアルバート。警備本部はお菓子タイムを楽しめる程、余裕があるようだ。
事情を話すと、なんだって!と、少々芝居掛かった声をあげるアルバート。
「罪もない人間を襲うなんて、言語道断!俺がきっちり事情を聞いてからじっくり、お灸を据えてやりますよ。だから、安心してください。ジェイ様!」
明らかにジェイを帰そうとしている。
しかし、約束をしたからにはいい加減な対応はしないだろう。
「頼みましたよ。私の記憶は閻魔の台帳より、明確で詳細に記されるので…あの事を、私はまだ忘れていない」
「は、はひ!」
だらだらと汗を掻きながらびしっと敬礼するアルバート。どうやら、弱味を握られているようで彼はジェイに逆らえないらしい。
レミィはジェイを敵に回さないようにしようと思った。
「助かった、お前のお陰でスムーズに事が運んだ」
アルバートにロブを引き渡すとレミィはジェイに向き直ると素直にお礼を言う。
「いえ、貴方のお力になれて光栄ですよ」
ふふ、と意味ありげな笑みを浮かべる。ジェイには何かを隠していても明かさせてしまう、そんな気持ちになる。
建物から出るとよく知った声が聞こえた。エメラルドだ。
「レ、レミィちゃん!大変よお、大変なのよお!」
エメラルドは尋常ではない切羽詰まった顔をしている。
大抵のことは、大丈夫よん!きっと何とかなるわよっと笑って余裕があるエメラルドがこんな顔もするのか、とレミィは思わず感心してしまった。
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