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朝の4時はまだ太陽も眠いらしく、ひかりが弱く寝ぼけている。空気も出来立てで濃い匂いがする。
だけど、室町時代とか紀元前とか意識が遠くなるほどの昔ならもっと新鮮な空気が味わえたことだろう。

ジョギングをしながら考えることは取り留めもない。

弾む息、少し汗ばむからだ。
心地よい疲労感を感じている。太陽の光を浴びて身体を適度に動かすと幸せホルモンが生成されていい影響がある。

私は手には軍手をはめて左の手にごみ袋を持っている。道端にゴミがあると拾っている。
道端のごみを拾い死んだときえん魔様に、地獄へとおとされるだろう。せめて、便所と風呂場が別々のブタ箱にぶちこんでくれる情けをかけてくれないか、と下心があった。

「ごみを拾って、おじょうちゃんは偉いねえ」

白髪の散歩おじさんに見られてしまった。

「…全然、偉くないです。これはボランティアではありません。死後への貯金です。」

「ほう、ごみ拾いが、かい?」

「はい、私はそのように考えています。今できることはごみ拾いと泣いている子供を見かけたら手からお花を出す手品を披露して笑わせる、……電車やバスではお年寄りに席をゆずる、くらいしかやれません。力不足で。」
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