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3巻
3-3
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「とにかく、ルミィ、事情を教えてくれてありがとう。これから一緒に、魚をなんとかできるように頑張ろうね!」
クリス兄さんがルミィに言った。
ルミィもようやく微笑んで頷く。
「は、はい! 私も泣かないで、フワフラムのためにも一緒に頑張ります……みなさんと一緒なら、怖がらずにできる気がします……」
「でもまだ、これだけじゃ足りないかな。魚をどう追い払うか、具体的に考えないと」
クリス兄さんが真面目な顔で言う。
「そうだよね~、まずはどうすればいいんだろう?」
俺が考え込んでいると、サム兄さんがまた「泳いだら驚いてどっかに行くんじゃないか?」とアホなことを言うので、「「いやいや、それは危ないからやめてよ!」」と俺とクリス兄さんで止めた。
ルミィがまた心配してないかな~と思ってそっちを見たら、ルミィは俺たちの様子を見て笑顔になっていた。明るくなったみたいで、俺はちょっと安心した。
ルミィが一緒に考えてくれるなら、多分だけどきっとなんとかなる気がするんだよね。
「俺、発明が得意だからさ。魚をなんとかできるモノを作ってみるよ!」
ルミィに言ったら、サム兄さんが突然興奮して言い始める。
「じゃあせっかくだから、あのデカイ魚で魚釣りしないか?」
サム兄さん、本当に釣りをやる気なの? ていうか、本気で魚を食べる気でいるのかもしれない。
俺が呆れてたら、クリス兄さんも呆れ顔で「サム兄さん、今はそんなことしてる場合じゃないよ!」と怒った。
でも、サム兄さんの言葉を聞いたら、なんだか釣りっていいな~と思い直す。せっかくみんなで湖に来てるんだし、釣りをするのもいいよね。
「ルミィ、この辺の魚はどうやって釣ってるの? 餌は何が好きなの?」
ルミィに聞くと、ルミィはちょっと考えてから「えっと、この湖の魚は、きれいな色の目立つ餌が好きだって聞いたことがあります……」と教えてくれた。
「そうなんだ~。それなら、魚を釣るためのルアーを自分で発明しちゃおうかな!」
「……ルアー?」
ルミィが不思議そうな顔をした。
兄ズも一緒に首を傾げている。
「ルアーってさ、釣りのときに使うんだよ。魚をおびき寄せるための偽物の餌なんだ」
俺はみんなに説明し、ルアーを作ってみることにした。
本当は自己流魔法陣と「えぃっ!」でも作れるんだけど、今回はテンションが上がってるので、インベントリから道具をいろいろ出し、基本自分で作ることに決める。
まずはルアーの本体部分。木片を見つけて、それをナイフで削り始める。
ルアーの形は、デカイ魚の姿からして、ブラックバスが好きなルアーに似せた方がいいんじゃないかな~と思い、『クランクベイト』っていう、泳ぐみたいにブルブル揺れるやつを目指すことにした。
形ができた後は、サンドペーパーで滑らかにした。これでよりルアーっぽくなったかな?
それから、ペンキで着色する。色はド派手な蛍光ピンクにした。この色なら、湖の中でも目立つはず。
これで、ブラックバスの目を引くんだよね~。みんなよくやる方法だけど、自分で作るともっと面白いな。
最後に、尾びれに羽をつけて、ボディと尾びれをつなげるためのワイヤーを用意して組み立てる。
こうすると、水の中で泳ぐ感じがリアルに出るんだよね。これで、バス……じゃなくて、あのデカイ魚も飛びついてくるはずだ。前世のブラックバスは動きに敏感だったから、デカイ魚も多分同じだと思うんだよね。
あと、魚が逃げられないように、針は『トリプルフック』という三又になってるやつを取りつけた。
サム兄さんは俺がルアーを作るのを楽しそうに見ていて、クリス兄さんも興味津々だった。
ルミィは驚いてたけど、なんだか期待してる目で俺の作業を見守っている。
ちょっとは頼もしいとか思ってもらえたかな?
「よし、完成!」
俺はできあがったルアーを持つと、みんなに見せた。
「すごいな、ケイン! これならあの魚でも釣れそうだな!」
サム兄さんは喜んでいた。
「仕方ないな~、サム兄さんは釣りのことしか考えてないんだから……でも、ケインの発明が成功するか見てみたいよね」
続いてクリス兄さんも言う。
「ケインくん、ありがとう……これでフワフラムが助かるといいな……」
ルミィは可愛い笑顔でそう言ってくれた。
「きっと大丈夫だよ、ルミィ! じゃあ、早速行こうか」
というわけで、みんなで湖の側まで行く。
俺は「えぃっ!」と魔法で釣り竿を作り、早速手作りルアーをつけた。
「よし、じゃあ始めるか!」
サム兄さんが元気よく言う。
「でもサム兄さん、ルアーの使い方知らないんじゃない?」
クリス兄さんが聞くと、サム兄さんは「うっ」と言って黙る。
サム兄さんはハァ~とため息を吐き、俺に聞いてくる。
「サム兄さん、知りもしないのにそんな元気だったとか……ケインは知ってるよね?」
「もちろんだよ~」
このクランクベイト型のルアーを使えば、水の中でリアルに泳ぐ感じが出るから、魚が食いつくと思うんだよね。
「でも魚がデカイから、みんなで俺を引っ張っててくれる?」
そう頼むと、兄ズとルミィが、背中から俺を支えてくれた。
俺は釣り竿を持って、湖へとルアーを投げ入れる。投げた後は、リールをゆっくり巻いて、ルアーを湖の中で泳がせる。
このルアーの動きが泳いでる魚に似てるから、ブラックバスが食いつくんだよね。
ルアーを引きながら、少しずつロッドを左右に振って、ルアーが不規則に動くようにする。これで、魚にとっては本物の魚っぽく見えるはず。
「ケインくん、上手……村の大人より上手……」
ルミィが感心した様子で言う。
「えへへ、ありがとうルミィ。でもまだ魚がかかってないから、もうちょっと頑張るよ!」
俺はそう言って一回リールを巻き取り、再びルアーを湖に投げ入れる。
サム兄さんもクリス兄さんも、真剣な顔して俺の釣りを見ている。
しばらくして、ついにルアーに何かが食いついた感覚があった。
「おお! 何か引っかかったみたい!」
そう言って、リールをゆっくり巻いて引っ張る。魚が離れないよう、引っ張りすぎないように注意しないとな。
でもその前に、重すぎてなかなかリールが巻けない。
次の瞬間、すごい手ごたえがあった。
「うおっ、これ、デカイ! さっきのデカイ魚みたい!」
俺は興奮して叫ぶと、クリス兄さんが言う。
「ほんとだ、ケイン! 引っ張られないように頑張って!」
この魚、すごく力強い。竿が曲がるくらい引っ張られる。
でも、ここで引っ張り合いをしちゃダメなんだよね。魚に引っ張られるのを我慢して、竿を立てて、少しずつリールを巻いてこっちに寄せる。
「ケインくん、焦らないでね。ゆっくり……」
ルミィも声を掛けてくる。
「うん、大丈夫、ルミィ。これからが本番だよ!」
魚は一度引っ張ると逃げようとするから、そのタイミングでリールを巻いて寄せるんだ。この駆け引きが釣りの醍醐味だよね~。
魚は左右に動いて逃げようとする。そこをうまくリールを操作して、魚を疲れさせるんだ。
「だいぶ疲れてきたみたいだね!」
クリス兄さんが言う。
俺も竿の引っ張りが少し弱くなったように感じた。
「もうちょっとみたい。頑張ってケインくん!」
ルミィが珍しく大きい声で励ましてくれて、みんなで力を振り絞ると、なんとか湖の表面に魚の姿が見える。
デカイ魚が現れると、すごい力で引っ張ってくる。デカイだけあって、手首がプルプル震えてくるくらいに力が強い。水しぶきがバシャバシャ飛んで、竿が折れそうなくらいに引っ張られる。
「うおっ、すごい力だな! この魚、まじでデカイぞ!」
サム兄さんが興奮して叫んだ。
「サム兄さん、引っ張るの手伝って!」
運動が得意なサム兄さんに頼むと「分かった、ケイン!」と言って手伝ってくれた。
デカイ魚が暴れて竿が揺れる。でも、みんなで協力して、少しずつ釣り上げていく。
「もう少しだよケインくん!」
ルミィが応援してくれて、みんなで引っ張ると魚の大きな身体が水面に顔を出した。
「よし、来た! えぃっ!」
俺は魔法で魚が入るくらいの水槽を用意して、みんなで力を合わせて引っ張り上げた魚をその中に放り込んだ。
こうしてみんなで協力して、なんとかデカイ魚を釣り上げることができた。
「やった~! サム兄さん、クリス兄さん、ルミィ、釣れたよ!」
思わず叫んだ後に、水槽の中の魚を見る。こうやって改めて見ると本当にデカイ。
「すごいな、ケイン! 成功だよ」
「お前って発明もすごいけど、釣りもうまいんだな~」
クリス兄さん、サム兄さんがそう言って喜んでくれた。
「ケインくん、ありがとう……これでフワフラムを助けられるね……」
ルミィは目をウルウルさせて俺にお礼を言ってくれた。
また泣きそうになってるけど、今度は困ってる涙じゃないからいいよね。
デカイ魚を釣り上げた後、みんなで湖の側に座って、その魚を眺める。魚を釣り上げるのがすごく大変だったので、ちょっとお腹が空いてきた。
その時、母さんが作ってくれたお弁当のことを思い出した。
「あ! 母さんが作ってくれたお弁当があるんだ! みんな、食べる?」
早速バスケットを開くと、サム兄さんがニコニコしながら言う。
「そうだ、ハンバーグ作ってくれたんだよな!」
「それじゃ、食べようよ!」
クリス兄さんが提案すると、ルミィも「楽しみ……」と言って笑顔を見せてくれた。
俺がお弁当を広げ、ピクニックを始める。
「これ、母さんがケインたちのために作ってくれたんだね……とっても美味しいね」
ルミィも一緒に、母さんのお弁当を美味しそうに食べている。
「うんうん。母さんの料理は最高なんだよね!」
「うん、俺たちの好物ばっかりだよな」
サム兄さん、クリス兄さんも笑顔で言った。
ハンバーグはもちろん、サンドイッチも、野菜の煮物も、全部美味しい。こんなに自然の中で食べるお弁当もいいよね。
お弁当を食べ終えてしばらくすると、サム兄さんが聞いてくる。
「なぁ、ケイン。この魚、後で食べるか?」
「サム兄さん、本当に食べる気でいたの……」
呆れた様子でクリス兄さんが口を挟む。
「この魚は、人間が湖をせき止めて藻が発生したせいでやって来たんだから、食べちゃかわいそうだよ」
「そうか、それなら仕方ないか……デカイし美味そうだけど」
サム兄さんは渋々といった様子でいちおう納得した。クリス兄さんが止めなかったら本気で食べてたんだろうな……
その後、俺はデカイ魚をなんとかするために、トロッコに水槽を載せて湖から繋がっている川の上流に行く。
そこでさらに広い湖を見つけて、魚を戻してあげた。「もう来ちゃだめだよ」って言うと、デカイ魚はスイーッと湖の底の方へ泳いでいった。
俺はトロッコで湖に戻り、その後みんなで一緒にフワフラムたちのいる野原に戻った。
浮いてるフワフラムは、ルミィが投げ縄みたいなもので捕まえて、風船のようにして湖まで連れていき、水を飲ませる。
水を飲むとルミィが言った通り浮かなくなったので、また一緒にフワフラムたちとも一緒に遊んだ。
そのうち、気付いたら夕方になっていたので、俺と兄ズは魔導列車に乗って帰ることにした。
「また遊ぼうね、ケインくん!」
ルミィが笑顔で元気に手を振ってくれる。
「うん、また遊ぼうね~!」
俺と兄ズは魔導列車に乗って、ルミィと別れた。
思いつきで始めたピクニックだったけど、今日は本当に楽しかったな~。
デカイ魚を釣り上げたことも、母さんのお弁当も、ルミィと一緒に過ごした時間も全部いい思い出になった。
「兄さんたちも、また一緒に遊ぼうね!」
俺が言うと、サム兄さんとクリス兄さんも笑顔で頷いてくれた。
久々に兄弟で一日過ごしたけど、楽しかったな~。またこういう日があるといいよね。
3 告白されました
こうしてルミィや兄さんたちと遊んだ次の日。
遊んでて敷設を終えてから時間が空いちゃったけど、ドワーフタウンと領都を繋いだ魔導列車の試運転を、ガンツさんと一緒にすることになった。
さあ試運転といきますかと思っていたところに携帯電話が着信を知らせる。
デューク様がどこから聞きつけたのか、携帯電話の向こうから『俺を一番に乗せろ!』と騒いでいた。
強引だな~と思いながらも、ドワーフタウンから魔導列車に乗り、領都の城門前の駅に着く。
「遅い!」と騒ぐデューク様と、一緒にいたセバス様も一緒に魔導列車に乗ってもらった。
そこから一時間弱くらい魔導列車に乗ってもらい、またドワーフタウンの駅に戻る。
初めてドワーフタウンに来たデューク様はキョロキョロ辺りを見まわす。
「ここがドワーフタウンなんだな。知らん間に建物が増えとる」
「……なんかすみません」
「別に責めているわけじゃないが、我々は新都市の開発を進められていないから、少し悔しくもあるな。だが、この発展もお前たちのおかげでもあるし。難しいところなんだよ。でもこの鉄道ができたのなら、今の領都である旧都市から、この新都市への移住を後押しできる。ありがとうな」
「いえ、こちらの都合で作ったものなので。お礼を言われるまでもありません」
「それで、魔導列車のお披露目はいつにする?」
「え? お披露目って必要ですか?」
「そりゃ、これだけのものを用意したんだし、新都市に誰でも行けるってことを伝える必要もあるしな。いい機会だから思いっきり利用させてもらうぞ」
そう言ってデューク様がニヤリと笑う。
「は~、分かりました。なら、何日後かでいいですか。また連絡します」
「おう、構わんぞ。よろしく頼むな。セバスも手伝ってやってくれ」
セバス様がデューク様に言われて、俺を見て微笑む。
「承りました。ケイン様、後で招待客に渡す手紙の草案を見てもらえますか」
「そこまでしてくれるんですか? なら、ぜひ甘えさせてもらいます。よろしくお願いします」
「ふふっ、旦那様の思いつきでご迷惑をかけるのですから、これくらいはさせてください」
俺はデューク様、セバス様を転移ゲートで、ドワーフタウンからお屋敷まで送った。
なんかなりゆきで他の人も乗せることになったっぽいけど、まあいいか。うまくいくといいな。
「で、ガンツさんはどう? 試乗には満足できたの?」
俺が聞くと、ガンツさんが満足げに答える。
「まあ、領主の邪魔は入ったが、なんとなくは楽しめた。スラレールと違って魔導列車は実際に乗れるからな! 実物は実物なりの楽しみがあるな。今度は運転してみていいか?」
「まだ、営業運転はしてないからいいけど、気をつけてね」って言ったら、「おう、任せろ」とガンツさんが答える。心なしかウキウキしてるんだけど、やっぱりガンツさんも乗り物オタクだから、結構楽しみにしてるみたい。
その後、ガンツさんは駅に停めてあった魔導列車に乗り込み、指差し確認の後にスムーズな流れで魔導列車を動かしていた。
何も教えていないのに、なんでできるかな……すごいね、ガンツさん。
そうこうしてると、お腹が鳴った。気付いたら時間はもうお昼だ。
ドワーフタウンの集合住宅の食堂で昼食を食べようと思っていたところに、携帯電話に父さんから着信があったので出てみる。
『もしもし、ケインですけど』
『ケイン、昼飯がまだなら、こっちでどうだ?』
『まだだけど、分かった。じゃ、そっちに行くね』
『ああ、待ってる』
急にどうしたんだろう? と思いつつ携帯電話を切り、領都にある父さんの店の応接室へ転移ゲートを繋いで移動する。
「父さん、来たよ……え?」
突然の光景に驚いてる俺に父さんが笑いながら言う。
「おう、来たな。ん? どうしたそんなとこで立ってないで、座らないか」
「い、いや、いやいや。なんでリーサさんがここにいるのさ」
俺は憧れのエルフのお姉さん、リーサさんがここにいることにドギマギし、ちょっとパニックになっていた。
「そうか、まだ説明してなかったな」
「……店主。それは私から説明させていただいてもいいかな」
何がなんだかよく分からないけど、リーサさんが父さんに許可を取る。
「ああ、そうだな。頼みますよリーサさん」
父さんがニヤニヤしながら、リーサさんに話を促す。何があったんだろう?
「お久しぶりだね、ケイン。どこから説明したものか。そうだな、今日この店に来た時にちょうど、店主が張り紙をお店の前に貼ろうとしているところだった」
「あれ、それって。もしかして、頼んでいたアレ? つまり秘書の募集に応募してくれたの?」
ようやく話が見えてきて尋ねると、父さんが言う。
「スマン、ツテを頼ると言いながら、結局いい人材が見つからなくてな。張り紙で募集しようとしていたところでリーサさんがな……」
「店主、後は私が」
リーサさんが父さんの言葉の途中で、続きを話し始める。
「コホン、それで張り紙を見せてもらい、『私でよければ』と、店主に話を聞いてもらってここにいると言うことなんだ。それとな、実は……」
リーサさんからの説明はさらに続く。
「数日前にな、『このままではヒロインの座が危ない……』と誰かに囁かれたような気がしてな。それからというもの、なぜか心が落ち着かなくてな」
リーサさんは真剣そうな顔で話しているんだけど、だいぶ意味が分からないよ?
「……ぷっ、ヒロインか。すまんなリーサさん、笑うつもりはなかったがな、ここ数日、店の前をウロウロしているリーサさんの目撃情報が多くてな。今その理由が分かって、思わず吹き出してしまったんだよ。ぷっくく、ヒロインか……」
父さんは我慢していたが、結局笑い始める。
「え~と? まとめるとどういうことなの? ヒロインって何?」
俺は全然意味が分からなくて戸惑うしかない。
「……ケイン、それはダメだ。ここまで言われて分からないってのはなしだぞ。リーサさんを見てみろ! 丸分かりじゃないか」
父さんが突然怒ったように言ってくる。
俺がリーサさんを見ると、リーサさんの頬が赤く染まっていた。
え、ええ~? つまりリーサさんは俺が好きなの? 今までのどこにそんなフラグが?
確かにリーサさんに憧れてはいたけど、こっちからの一方通行とばかり思っていたのに。
クリス兄さんがルミィに言った。
ルミィもようやく微笑んで頷く。
「は、はい! 私も泣かないで、フワフラムのためにも一緒に頑張ります……みなさんと一緒なら、怖がらずにできる気がします……」
「でもまだ、これだけじゃ足りないかな。魚をどう追い払うか、具体的に考えないと」
クリス兄さんが真面目な顔で言う。
「そうだよね~、まずはどうすればいいんだろう?」
俺が考え込んでいると、サム兄さんがまた「泳いだら驚いてどっかに行くんじゃないか?」とアホなことを言うので、「「いやいや、それは危ないからやめてよ!」」と俺とクリス兄さんで止めた。
ルミィがまた心配してないかな~と思ってそっちを見たら、ルミィは俺たちの様子を見て笑顔になっていた。明るくなったみたいで、俺はちょっと安心した。
ルミィが一緒に考えてくれるなら、多分だけどきっとなんとかなる気がするんだよね。
「俺、発明が得意だからさ。魚をなんとかできるモノを作ってみるよ!」
ルミィに言ったら、サム兄さんが突然興奮して言い始める。
「じゃあせっかくだから、あのデカイ魚で魚釣りしないか?」
サム兄さん、本当に釣りをやる気なの? ていうか、本気で魚を食べる気でいるのかもしれない。
俺が呆れてたら、クリス兄さんも呆れ顔で「サム兄さん、今はそんなことしてる場合じゃないよ!」と怒った。
でも、サム兄さんの言葉を聞いたら、なんだか釣りっていいな~と思い直す。せっかくみんなで湖に来てるんだし、釣りをするのもいいよね。
「ルミィ、この辺の魚はどうやって釣ってるの? 餌は何が好きなの?」
ルミィに聞くと、ルミィはちょっと考えてから「えっと、この湖の魚は、きれいな色の目立つ餌が好きだって聞いたことがあります……」と教えてくれた。
「そうなんだ~。それなら、魚を釣るためのルアーを自分で発明しちゃおうかな!」
「……ルアー?」
ルミィが不思議そうな顔をした。
兄ズも一緒に首を傾げている。
「ルアーってさ、釣りのときに使うんだよ。魚をおびき寄せるための偽物の餌なんだ」
俺はみんなに説明し、ルアーを作ってみることにした。
本当は自己流魔法陣と「えぃっ!」でも作れるんだけど、今回はテンションが上がってるので、インベントリから道具をいろいろ出し、基本自分で作ることに決める。
まずはルアーの本体部分。木片を見つけて、それをナイフで削り始める。
ルアーの形は、デカイ魚の姿からして、ブラックバスが好きなルアーに似せた方がいいんじゃないかな~と思い、『クランクベイト』っていう、泳ぐみたいにブルブル揺れるやつを目指すことにした。
形ができた後は、サンドペーパーで滑らかにした。これでよりルアーっぽくなったかな?
それから、ペンキで着色する。色はド派手な蛍光ピンクにした。この色なら、湖の中でも目立つはず。
これで、ブラックバスの目を引くんだよね~。みんなよくやる方法だけど、自分で作るともっと面白いな。
最後に、尾びれに羽をつけて、ボディと尾びれをつなげるためのワイヤーを用意して組み立てる。
こうすると、水の中で泳ぐ感じがリアルに出るんだよね。これで、バス……じゃなくて、あのデカイ魚も飛びついてくるはずだ。前世のブラックバスは動きに敏感だったから、デカイ魚も多分同じだと思うんだよね。
あと、魚が逃げられないように、針は『トリプルフック』という三又になってるやつを取りつけた。
サム兄さんは俺がルアーを作るのを楽しそうに見ていて、クリス兄さんも興味津々だった。
ルミィは驚いてたけど、なんだか期待してる目で俺の作業を見守っている。
ちょっとは頼もしいとか思ってもらえたかな?
「よし、完成!」
俺はできあがったルアーを持つと、みんなに見せた。
「すごいな、ケイン! これならあの魚でも釣れそうだな!」
サム兄さんは喜んでいた。
「仕方ないな~、サム兄さんは釣りのことしか考えてないんだから……でも、ケインの発明が成功するか見てみたいよね」
続いてクリス兄さんも言う。
「ケインくん、ありがとう……これでフワフラムが助かるといいな……」
ルミィは可愛い笑顔でそう言ってくれた。
「きっと大丈夫だよ、ルミィ! じゃあ、早速行こうか」
というわけで、みんなで湖の側まで行く。
俺は「えぃっ!」と魔法で釣り竿を作り、早速手作りルアーをつけた。
「よし、じゃあ始めるか!」
サム兄さんが元気よく言う。
「でもサム兄さん、ルアーの使い方知らないんじゃない?」
クリス兄さんが聞くと、サム兄さんは「うっ」と言って黙る。
サム兄さんはハァ~とため息を吐き、俺に聞いてくる。
「サム兄さん、知りもしないのにそんな元気だったとか……ケインは知ってるよね?」
「もちろんだよ~」
このクランクベイト型のルアーを使えば、水の中でリアルに泳ぐ感じが出るから、魚が食いつくと思うんだよね。
「でも魚がデカイから、みんなで俺を引っ張っててくれる?」
そう頼むと、兄ズとルミィが、背中から俺を支えてくれた。
俺は釣り竿を持って、湖へとルアーを投げ入れる。投げた後は、リールをゆっくり巻いて、ルアーを湖の中で泳がせる。
このルアーの動きが泳いでる魚に似てるから、ブラックバスが食いつくんだよね。
ルアーを引きながら、少しずつロッドを左右に振って、ルアーが不規則に動くようにする。これで、魚にとっては本物の魚っぽく見えるはず。
「ケインくん、上手……村の大人より上手……」
ルミィが感心した様子で言う。
「えへへ、ありがとうルミィ。でもまだ魚がかかってないから、もうちょっと頑張るよ!」
俺はそう言って一回リールを巻き取り、再びルアーを湖に投げ入れる。
サム兄さんもクリス兄さんも、真剣な顔して俺の釣りを見ている。
しばらくして、ついにルアーに何かが食いついた感覚があった。
「おお! 何か引っかかったみたい!」
そう言って、リールをゆっくり巻いて引っ張る。魚が離れないよう、引っ張りすぎないように注意しないとな。
でもその前に、重すぎてなかなかリールが巻けない。
次の瞬間、すごい手ごたえがあった。
「うおっ、これ、デカイ! さっきのデカイ魚みたい!」
俺は興奮して叫ぶと、クリス兄さんが言う。
「ほんとだ、ケイン! 引っ張られないように頑張って!」
この魚、すごく力強い。竿が曲がるくらい引っ張られる。
でも、ここで引っ張り合いをしちゃダメなんだよね。魚に引っ張られるのを我慢して、竿を立てて、少しずつリールを巻いてこっちに寄せる。
「ケインくん、焦らないでね。ゆっくり……」
ルミィも声を掛けてくる。
「うん、大丈夫、ルミィ。これからが本番だよ!」
魚は一度引っ張ると逃げようとするから、そのタイミングでリールを巻いて寄せるんだ。この駆け引きが釣りの醍醐味だよね~。
魚は左右に動いて逃げようとする。そこをうまくリールを操作して、魚を疲れさせるんだ。
「だいぶ疲れてきたみたいだね!」
クリス兄さんが言う。
俺も竿の引っ張りが少し弱くなったように感じた。
「もうちょっとみたい。頑張ってケインくん!」
ルミィが珍しく大きい声で励ましてくれて、みんなで力を振り絞ると、なんとか湖の表面に魚の姿が見える。
デカイ魚が現れると、すごい力で引っ張ってくる。デカイだけあって、手首がプルプル震えてくるくらいに力が強い。水しぶきがバシャバシャ飛んで、竿が折れそうなくらいに引っ張られる。
「うおっ、すごい力だな! この魚、まじでデカイぞ!」
サム兄さんが興奮して叫んだ。
「サム兄さん、引っ張るの手伝って!」
運動が得意なサム兄さんに頼むと「分かった、ケイン!」と言って手伝ってくれた。
デカイ魚が暴れて竿が揺れる。でも、みんなで協力して、少しずつ釣り上げていく。
「もう少しだよケインくん!」
ルミィが応援してくれて、みんなで引っ張ると魚の大きな身体が水面に顔を出した。
「よし、来た! えぃっ!」
俺は魔法で魚が入るくらいの水槽を用意して、みんなで力を合わせて引っ張り上げた魚をその中に放り込んだ。
こうしてみんなで協力して、なんとかデカイ魚を釣り上げることができた。
「やった~! サム兄さん、クリス兄さん、ルミィ、釣れたよ!」
思わず叫んだ後に、水槽の中の魚を見る。こうやって改めて見ると本当にデカイ。
「すごいな、ケイン! 成功だよ」
「お前って発明もすごいけど、釣りもうまいんだな~」
クリス兄さん、サム兄さんがそう言って喜んでくれた。
「ケインくん、ありがとう……これでフワフラムを助けられるね……」
ルミィは目をウルウルさせて俺にお礼を言ってくれた。
また泣きそうになってるけど、今度は困ってる涙じゃないからいいよね。
デカイ魚を釣り上げた後、みんなで湖の側に座って、その魚を眺める。魚を釣り上げるのがすごく大変だったので、ちょっとお腹が空いてきた。
その時、母さんが作ってくれたお弁当のことを思い出した。
「あ! 母さんが作ってくれたお弁当があるんだ! みんな、食べる?」
早速バスケットを開くと、サム兄さんがニコニコしながら言う。
「そうだ、ハンバーグ作ってくれたんだよな!」
「それじゃ、食べようよ!」
クリス兄さんが提案すると、ルミィも「楽しみ……」と言って笑顔を見せてくれた。
俺がお弁当を広げ、ピクニックを始める。
「これ、母さんがケインたちのために作ってくれたんだね……とっても美味しいね」
ルミィも一緒に、母さんのお弁当を美味しそうに食べている。
「うんうん。母さんの料理は最高なんだよね!」
「うん、俺たちの好物ばっかりだよな」
サム兄さん、クリス兄さんも笑顔で言った。
ハンバーグはもちろん、サンドイッチも、野菜の煮物も、全部美味しい。こんなに自然の中で食べるお弁当もいいよね。
お弁当を食べ終えてしばらくすると、サム兄さんが聞いてくる。
「なぁ、ケイン。この魚、後で食べるか?」
「サム兄さん、本当に食べる気でいたの……」
呆れた様子でクリス兄さんが口を挟む。
「この魚は、人間が湖をせき止めて藻が発生したせいでやって来たんだから、食べちゃかわいそうだよ」
「そうか、それなら仕方ないか……デカイし美味そうだけど」
サム兄さんは渋々といった様子でいちおう納得した。クリス兄さんが止めなかったら本気で食べてたんだろうな……
その後、俺はデカイ魚をなんとかするために、トロッコに水槽を載せて湖から繋がっている川の上流に行く。
そこでさらに広い湖を見つけて、魚を戻してあげた。「もう来ちゃだめだよ」って言うと、デカイ魚はスイーッと湖の底の方へ泳いでいった。
俺はトロッコで湖に戻り、その後みんなで一緒にフワフラムたちのいる野原に戻った。
浮いてるフワフラムは、ルミィが投げ縄みたいなもので捕まえて、風船のようにして湖まで連れていき、水を飲ませる。
水を飲むとルミィが言った通り浮かなくなったので、また一緒にフワフラムたちとも一緒に遊んだ。
そのうち、気付いたら夕方になっていたので、俺と兄ズは魔導列車に乗って帰ることにした。
「また遊ぼうね、ケインくん!」
ルミィが笑顔で元気に手を振ってくれる。
「うん、また遊ぼうね~!」
俺と兄ズは魔導列車に乗って、ルミィと別れた。
思いつきで始めたピクニックだったけど、今日は本当に楽しかったな~。
デカイ魚を釣り上げたことも、母さんのお弁当も、ルミィと一緒に過ごした時間も全部いい思い出になった。
「兄さんたちも、また一緒に遊ぼうね!」
俺が言うと、サム兄さんとクリス兄さんも笑顔で頷いてくれた。
久々に兄弟で一日過ごしたけど、楽しかったな~。またこういう日があるといいよね。
3 告白されました
こうしてルミィや兄さんたちと遊んだ次の日。
遊んでて敷設を終えてから時間が空いちゃったけど、ドワーフタウンと領都を繋いだ魔導列車の試運転を、ガンツさんと一緒にすることになった。
さあ試運転といきますかと思っていたところに携帯電話が着信を知らせる。
デューク様がどこから聞きつけたのか、携帯電話の向こうから『俺を一番に乗せろ!』と騒いでいた。
強引だな~と思いながらも、ドワーフタウンから魔導列車に乗り、領都の城門前の駅に着く。
「遅い!」と騒ぐデューク様と、一緒にいたセバス様も一緒に魔導列車に乗ってもらった。
そこから一時間弱くらい魔導列車に乗ってもらい、またドワーフタウンの駅に戻る。
初めてドワーフタウンに来たデューク様はキョロキョロ辺りを見まわす。
「ここがドワーフタウンなんだな。知らん間に建物が増えとる」
「……なんかすみません」
「別に責めているわけじゃないが、我々は新都市の開発を進められていないから、少し悔しくもあるな。だが、この発展もお前たちのおかげでもあるし。難しいところなんだよ。でもこの鉄道ができたのなら、今の領都である旧都市から、この新都市への移住を後押しできる。ありがとうな」
「いえ、こちらの都合で作ったものなので。お礼を言われるまでもありません」
「それで、魔導列車のお披露目はいつにする?」
「え? お披露目って必要ですか?」
「そりゃ、これだけのものを用意したんだし、新都市に誰でも行けるってことを伝える必要もあるしな。いい機会だから思いっきり利用させてもらうぞ」
そう言ってデューク様がニヤリと笑う。
「は~、分かりました。なら、何日後かでいいですか。また連絡します」
「おう、構わんぞ。よろしく頼むな。セバスも手伝ってやってくれ」
セバス様がデューク様に言われて、俺を見て微笑む。
「承りました。ケイン様、後で招待客に渡す手紙の草案を見てもらえますか」
「そこまでしてくれるんですか? なら、ぜひ甘えさせてもらいます。よろしくお願いします」
「ふふっ、旦那様の思いつきでご迷惑をかけるのですから、これくらいはさせてください」
俺はデューク様、セバス様を転移ゲートで、ドワーフタウンからお屋敷まで送った。
なんかなりゆきで他の人も乗せることになったっぽいけど、まあいいか。うまくいくといいな。
「で、ガンツさんはどう? 試乗には満足できたの?」
俺が聞くと、ガンツさんが満足げに答える。
「まあ、領主の邪魔は入ったが、なんとなくは楽しめた。スラレールと違って魔導列車は実際に乗れるからな! 実物は実物なりの楽しみがあるな。今度は運転してみていいか?」
「まだ、営業運転はしてないからいいけど、気をつけてね」って言ったら、「おう、任せろ」とガンツさんが答える。心なしかウキウキしてるんだけど、やっぱりガンツさんも乗り物オタクだから、結構楽しみにしてるみたい。
その後、ガンツさんは駅に停めてあった魔導列車に乗り込み、指差し確認の後にスムーズな流れで魔導列車を動かしていた。
何も教えていないのに、なんでできるかな……すごいね、ガンツさん。
そうこうしてると、お腹が鳴った。気付いたら時間はもうお昼だ。
ドワーフタウンの集合住宅の食堂で昼食を食べようと思っていたところに、携帯電話に父さんから着信があったので出てみる。
『もしもし、ケインですけど』
『ケイン、昼飯がまだなら、こっちでどうだ?』
『まだだけど、分かった。じゃ、そっちに行くね』
『ああ、待ってる』
急にどうしたんだろう? と思いつつ携帯電話を切り、領都にある父さんの店の応接室へ転移ゲートを繋いで移動する。
「父さん、来たよ……え?」
突然の光景に驚いてる俺に父さんが笑いながら言う。
「おう、来たな。ん? どうしたそんなとこで立ってないで、座らないか」
「い、いや、いやいや。なんでリーサさんがここにいるのさ」
俺は憧れのエルフのお姉さん、リーサさんがここにいることにドギマギし、ちょっとパニックになっていた。
「そうか、まだ説明してなかったな」
「……店主。それは私から説明させていただいてもいいかな」
何がなんだかよく分からないけど、リーサさんが父さんに許可を取る。
「ああ、そうだな。頼みますよリーサさん」
父さんがニヤニヤしながら、リーサさんに話を促す。何があったんだろう?
「お久しぶりだね、ケイン。どこから説明したものか。そうだな、今日この店に来た時にちょうど、店主が張り紙をお店の前に貼ろうとしているところだった」
「あれ、それって。もしかして、頼んでいたアレ? つまり秘書の募集に応募してくれたの?」
ようやく話が見えてきて尋ねると、父さんが言う。
「スマン、ツテを頼ると言いながら、結局いい人材が見つからなくてな。張り紙で募集しようとしていたところでリーサさんがな……」
「店主、後は私が」
リーサさんが父さんの言葉の途中で、続きを話し始める。
「コホン、それで張り紙を見せてもらい、『私でよければ』と、店主に話を聞いてもらってここにいると言うことなんだ。それとな、実は……」
リーサさんからの説明はさらに続く。
「数日前にな、『このままではヒロインの座が危ない……』と誰かに囁かれたような気がしてな。それからというもの、なぜか心が落ち着かなくてな」
リーサさんは真剣そうな顔で話しているんだけど、だいぶ意味が分からないよ?
「……ぷっ、ヒロインか。すまんなリーサさん、笑うつもりはなかったがな、ここ数日、店の前をウロウロしているリーサさんの目撃情報が多くてな。今その理由が分かって、思わず吹き出してしまったんだよ。ぷっくく、ヒロインか……」
父さんは我慢していたが、結局笑い始める。
「え~と? まとめるとどういうことなの? ヒロインって何?」
俺は全然意味が分からなくて戸惑うしかない。
「……ケイン、それはダメだ。ここまで言われて分からないってのはなしだぞ。リーサさんを見てみろ! 丸分かりじゃないか」
父さんが突然怒ったように言ってくる。
俺がリーサさんを見ると、リーサさんの頬が赤く染まっていた。
え、ええ~? つまりリーサさんは俺が好きなの? 今までのどこにそんなフラグが?
確かにリーサさんに憧れてはいたけど、こっちからの一方通行とばかり思っていたのに。
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