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◆洗いました
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トリートメントの構成をどうするか考えながらどうせならシャンプーも作るかと主成分のサポニンと何を組み合わせようかと考える
『ケイン』
「え~と何を入れたらいいのかな……アレでしょ。それに……」
『ケイン!』
「なんだよもう!」
『食べさせてくれるって言っただろ! 忘れるなんてあんまりじゃないか!』
「あ!」
マサオに言われて思い出す。チョコレートを食べさせると約束していたことを。
「なんだマサオは何を起こっているんだ?」
『あ! ガンツ、聞いてくれよケインってばよ「出すから。今、出すから勘弁してよ」……ふん! 勿体付けずにさっさと出せよ!』
「分かったから、ほら。ガンツさんもどうぞ」
「ん? なんだこれは?」
インベントリから小皿に盛られたチョコレートを取り出し、マサオとガンツさんの前に並べる。
「これはね、『チョコレート』って言うんだ。ほら、前にピアツタ島からこれをたくさん譲ってもらったでしょ」
「あ~そういや、そうだったな。そんなもんもらってどうするのかと思っていたが、それがコレになるのか?」
「うん、そう」
インベントリからカカオの実を取り出しガンツさんに見せるとガンツさんもピアツタ島でのやりとりを思い出したのか納得した様子だ。
「しかし、あんな固そうな実がこうなるのか……」
『ガンツ、そんなことより早く食ってみようぜ!』
「ああ、それもそうだな。どれ……ん、これは!」
『甘~い!』
「そうだな、甘くはあるがほんのちょっぴり苦みもあるな」
『そうか? まあ、気にはならないな』
「うん、気に入ってもらえたみたいだね」
パクパクとチョコレートを食べているガンツさんとマサオを横目に工作室に入ると、シャンプーの材料を用意し調合する。
「シャンプーはこんなもんかな。じゃあ、次はコンディショナーだな。成分は何を入れればよかったっけ?」
前世の記憶からなんとか確か中和させるのが目的だったはずだとアルカリ成分が強いチャンプーに対し、酸性の水溶液を用意すればよかったはずだと棚からクエン酸を取り出す。
「とりあえず……マサオで実験だな。予定通りなら今頃は……」
工作室を出て、マサオの側に行くと俺の予測通りだ……ガンツさんもかい!
「ケインもっとないのか?」
『そうだぞケイン。もっとくれよ!』
「いいけど、その前に二人とも顔を見た方がいいよ」
「『顔?』」
俺が顔を見た方がいいと言うと、ガンツさんとマサオは互いに顔を見ると「ぷっ」と吹き出す。
「マサオ、なんだよその顔は……くっ……口の周りが茶色くなっているぞ」
『ぷぷっそういうガンツこそ……ん?』
「あ?」
「もう、二人ともほら。こっちを見て!」
俺はインベントリから大きめのステンレスの鉄板を取り出すと二人から見えるようにテーブルの上に置くと二人がそれをジッと見詰める。
「なんじゃこりゃ!」
『げぇ~俺もガンツみたいになっているじゃないか!』
「そうだね、ガンツさんは自分でなんとかしてね。マサオは今から洗うから」
「しょうがねえな。ちと洗ってくるか」
「じゃあ、マサオは……どうしたの?」
『……洗うのか?』
「洗うよ。だって、そのままじゃアリが寄ってくるし」
『なら、クリーンでいいだろう。なんで洗う必要があるんだよ!』
「え~と実験……かな?」
『ヤダ! 絶対にヤダ!』
「え~なら、チョコレートは当分、お預けだね」
『なんでだよ! チョコレートは関係ないだろ!』
「え~でも、食べる度にこんなに汚れるんだよ。それなのに洗わないなんてダメでしょ」
『どうして、そうなる! 汚れたんならクリーンでいいだろうが!』
「え~めんどくさい……」
『……どうしてもか?』
「うん、どうしても!」
『……ちっ分かったよ』
「そ、じゃあサクッと洗っちゃおうか。ね?」
『ね? じゃねえだろ! お前、ハメたな?』
「俺が? そんなことする訳ないじゃない。たまたまだよ。たまたま……ほら、大人しく洗われちゃいなよ。気持ちいいからさ。ね?」
『クソッ……このお礼はきっちりしてもらうからな』
「ああ、もちろん。たっぷりしてあげるから」
『好きにしてくれ……』
観念した様子のマサオを温めの温水で包み込むとさっき用意したシャンプーを放り込み、撹拌させると水球の中で細かい泡がたくさん出来てマサオの体を包み込む。
『ケイン、くすぐったい……けど、ちょっと気持ちいいかも!』
「そう? でも、肝心の顔がまだだったね。えいっ!」
『あっ……あぷっ……溺れる……』
「ちょっとの我慢だから、ほらあまり暴れないでよ」
『息が……ぷぅ』
マサオの顔まで水球で包み込むとマサオの口の周りの汚れを取るために口の周りで撹拌させる。
「よし! これで大丈夫かな」
『終わったのか……ふぅ~気持ちよかったけど、死ぬかと思った』
「大袈裟だよ。じゃあ、次行きますか!」
『次? 次ってなんだよ?』
「まあ、いいからいいから。ほら、じっとしてて」
マサオをまた温めの水球で包み込むとコンディショナー……いや、これはリンスかな? を水球の中に放り込むと口の周りを避けて、リンスの成分がマサオの全体に馴染むようにゆっくりじっくりと撹拌させる。
四,五分ほどしてから、水球からマサオを解放する。
『なんなんだよ、一体……』
「ほら、マサオ乾かすからこっちに来なよ。いいか、ブルッとするなよ」
『ん?』
「いいか、ここでブルッとするなよ。いいな?」
『ふ~ん……』
「なんだよ、その顔は。いいか、フリじゃないからな。絶対にするなよ!」
『分かったよ。フリなんだな?』
「あ……」
マサオは俺の方を見てニヤリとすると、ブルブルッと体に付いている滴を周囲にまき散らす。
「あ~やってくれたね……」
『なんのことだか……ふひゅぅひゅぅ』
俺の嫌味に吹けもしない口笛を吹くマサオになんとなくイラッとする。
『ケイン』
「え~と何を入れたらいいのかな……アレでしょ。それに……」
『ケイン!』
「なんだよもう!」
『食べさせてくれるって言っただろ! 忘れるなんてあんまりじゃないか!』
「あ!」
マサオに言われて思い出す。チョコレートを食べさせると約束していたことを。
「なんだマサオは何を起こっているんだ?」
『あ! ガンツ、聞いてくれよケインってばよ「出すから。今、出すから勘弁してよ」……ふん! 勿体付けずにさっさと出せよ!』
「分かったから、ほら。ガンツさんもどうぞ」
「ん? なんだこれは?」
インベントリから小皿に盛られたチョコレートを取り出し、マサオとガンツさんの前に並べる。
「これはね、『チョコレート』って言うんだ。ほら、前にピアツタ島からこれをたくさん譲ってもらったでしょ」
「あ~そういや、そうだったな。そんなもんもらってどうするのかと思っていたが、それがコレになるのか?」
「うん、そう」
インベントリからカカオの実を取り出しガンツさんに見せるとガンツさんもピアツタ島でのやりとりを思い出したのか納得した様子だ。
「しかし、あんな固そうな実がこうなるのか……」
『ガンツ、そんなことより早く食ってみようぜ!』
「ああ、それもそうだな。どれ……ん、これは!」
『甘~い!』
「そうだな、甘くはあるがほんのちょっぴり苦みもあるな」
『そうか? まあ、気にはならないな』
「うん、気に入ってもらえたみたいだね」
パクパクとチョコレートを食べているガンツさんとマサオを横目に工作室に入ると、シャンプーの材料を用意し調合する。
「シャンプーはこんなもんかな。じゃあ、次はコンディショナーだな。成分は何を入れればよかったっけ?」
前世の記憶からなんとか確か中和させるのが目的だったはずだとアルカリ成分が強いチャンプーに対し、酸性の水溶液を用意すればよかったはずだと棚からクエン酸を取り出す。
「とりあえず……マサオで実験だな。予定通りなら今頃は……」
工作室を出て、マサオの側に行くと俺の予測通りだ……ガンツさんもかい!
「ケインもっとないのか?」
『そうだぞケイン。もっとくれよ!』
「いいけど、その前に二人とも顔を見た方がいいよ」
「『顔?』」
俺が顔を見た方がいいと言うと、ガンツさんとマサオは互いに顔を見ると「ぷっ」と吹き出す。
「マサオ、なんだよその顔は……くっ……口の周りが茶色くなっているぞ」
『ぷぷっそういうガンツこそ……ん?』
「あ?」
「もう、二人ともほら。こっちを見て!」
俺はインベントリから大きめのステンレスの鉄板を取り出すと二人から見えるようにテーブルの上に置くと二人がそれをジッと見詰める。
「なんじゃこりゃ!」
『げぇ~俺もガンツみたいになっているじゃないか!』
「そうだね、ガンツさんは自分でなんとかしてね。マサオは今から洗うから」
「しょうがねえな。ちと洗ってくるか」
「じゃあ、マサオは……どうしたの?」
『……洗うのか?』
「洗うよ。だって、そのままじゃアリが寄ってくるし」
『なら、クリーンでいいだろう。なんで洗う必要があるんだよ!』
「え~と実験……かな?」
『ヤダ! 絶対にヤダ!』
「え~なら、チョコレートは当分、お預けだね」
『なんでだよ! チョコレートは関係ないだろ!』
「え~でも、食べる度にこんなに汚れるんだよ。それなのに洗わないなんてダメでしょ」
『どうして、そうなる! 汚れたんならクリーンでいいだろうが!』
「え~めんどくさい……」
『……どうしてもか?』
「うん、どうしても!」
『……ちっ分かったよ』
「そ、じゃあサクッと洗っちゃおうか。ね?」
『ね? じゃねえだろ! お前、ハメたな?』
「俺が? そんなことする訳ないじゃない。たまたまだよ。たまたま……ほら、大人しく洗われちゃいなよ。気持ちいいからさ。ね?」
『クソッ……このお礼はきっちりしてもらうからな』
「ああ、もちろん。たっぷりしてあげるから」
『好きにしてくれ……』
観念した様子のマサオを温めの温水で包み込むとさっき用意したシャンプーを放り込み、撹拌させると水球の中で細かい泡がたくさん出来てマサオの体を包み込む。
『ケイン、くすぐったい……けど、ちょっと気持ちいいかも!』
「そう? でも、肝心の顔がまだだったね。えいっ!」
『あっ……あぷっ……溺れる……』
「ちょっとの我慢だから、ほらあまり暴れないでよ」
『息が……ぷぅ』
マサオの顔まで水球で包み込むとマサオの口の周りの汚れを取るために口の周りで撹拌させる。
「よし! これで大丈夫かな」
『終わったのか……ふぅ~気持ちよかったけど、死ぬかと思った』
「大袈裟だよ。じゃあ、次行きますか!」
『次? 次ってなんだよ?』
「まあ、いいからいいから。ほら、じっとしてて」
マサオをまた温めの水球で包み込むとコンディショナー……いや、これはリンスかな? を水球の中に放り込むと口の周りを避けて、リンスの成分がマサオの全体に馴染むようにゆっくりじっくりと撹拌させる。
四,五分ほどしてから、水球からマサオを解放する。
『なんなんだよ、一体……』
「ほら、マサオ乾かすからこっちに来なよ。いいか、ブルッとするなよ」
『ん?』
「いいか、ここでブルッとするなよ。いいな?」
『ふ~ん……』
「なんだよ、その顔は。いいか、フリじゃないからな。絶対にするなよ!」
『分かったよ。フリなんだな?』
「あ……」
マサオは俺の方を見てニヤリとすると、ブルブルッと体に付いている滴を周囲にまき散らす。
「あ~やってくれたね……」
『なんのことだか……ふひゅぅひゅぅ』
俺の嫌味に吹けもしない口笛を吹くマサオになんとなくイラッとする。
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