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◆面接始めました
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朝になり、いつもの様にドワーフタウンの工房に出向くと、誰もいなかった。
「おはよう……って、誰もいない。いつもなら、誰かいるのに?」
「あ~もうガンツさん。教習に遅れますって! ガンツさん!」
工作室から、ジョシュアさんの声がするので、入ってみると俺が作った遊園地の施設の模型をガン見しているガンツさんとそれをどうにか引き剥がそうとしているジョシュアさんがいた。
「おはよう、ガンツさん。何してるの?」
「おう! やっと来たかケイン。さ、説明しろ!」
「説明しろって。まさか、一晩中ここにいたの?」
「いや、一度は帰ったぞ。帰らないとアンジェに心配を掛けるからな」
「そうなんだ。じゃ、いいね。ガンツさん、早く教習に行かないと」
「待て! その前に説明しろと言っているんだ。無視するな!」
「もう、ガンツさん。ちゃんと出来上がったら説明するから」
「ホントだな。約束だぞ! ケイン!」
「はいはい。じゃあ、ジョシュアさん。ガンツさんをよろしくね」
転移ゲートをドワーフタウンの港に繋げるとガンツさんとジョシュアさんを送り出す。
「約束だぞ!」
転移ゲートを潜ってもガンツさんはしつこいくらいに約束を連呼していた。
じゃあ、約束を守る為にも模型を完成させようと、したところで携帯電話が鳴る。
「あれ? セバス様じゃないな。誰だっけ?」
携帯電話の画面に映る番号を確認してから、受話ボタンを押す。
「もしもし、ケインです」
『お~繋がったか。ワシだ。エルフの里の長じゃ』
「あ、お久しぶりです。どうしました?」
『どうしましたじゃないだろ。こっちは人を集めたんだぞ。それで、どこに行けばいい?』
「どこ? ああ、面接か!」
『なんだ? もしかして忘れていたのか?』
「忘れてはいないけど、ちょっと待ってて下さいね」
そう言って、携帯電話を切ると同時にまた鳴り出す。
また長だろうかと画面を見るけど、さっきの番号とは違う。
「今度は誰だ?」
受話ボタンを押し、応答すると今度はアズマ村の村長だった。
村長も人を集めたけど、どうすればいいのかと言ってきたので、少し待ってもらうことをお願いし、携帯電話を切るとまた鳴り出す。
「今度は誰だ?」
また、見覚えのない番号だったので、出てみると竜人の里の長だった。
用件は前の二人と同じだったので、少しだけ待ってと言ってから携帯電話を切ると、深呼吸をする。
「困ったな。三つ同時になるとは思わなかったよ。でも、そうなると纏めてもいいかもしれない。でも、場所は……あったね」
そうと決まればとガンボさんに連絡を入れ、転移ゲートを校長室に繋ぐと、お願いしてこっちに来てもらう。
「連絡を入れるだけマシになったか」
「お久しぶりです。ガンボさん」
「そうだな。ここに来るのも何日ぶりだろうな。それで、用件は?」
「あ、ちょっと待ってて。他にも呼びたい人がいるから」
ガンボさんに断り、一度王都の港湾施設に転移ゲートで一緒に移動してもらうと、父さん、キャシーさん、シャルルさんに連絡を入れ、転移ゲートで港湾施設に来てもらう。
「ケイン、いきなりだな」
「そうね、でもやっと面接なのね」
「ああ、そうだぞ。やっと人を増やせるんだ」
「とりあえず、ここに働きたいって人達を呼ぶから、皆で欲しい人材を面接して決めて欲しいんだ。じゃあ、呼んで来るね」
父さん達にそれだけ言うと、連絡をくれたそれぞれの村や里に転移ゲートを潜っては、王都の港湾施設へと面接希望者を連れて来る。
「ケイン……これだけの人数を捌けと言うのか」
「ケイン。とてもじゃないが、こんな人数は面倒みれないぞ」
「ケイン君、私達もこんなには必要ないかな」
「まったく、いいじゃねえか。なあ、ケイン。ようはこの中から欲しいだけ選べってことだろ。難しく考えすぎなんだよ。あんた達は。なあ、ケイン」
「まあ、シャルルさんの言う通りだよ。父さん」
「でもなあ……」
「トミーの旦那。まずはケインの言う通りだ。じゃあ、ケイン。見ての通り、これだけの人数だ。取り敢えず、分けてくれ」
「うん。分かったよ。ガンボさん」
港湾施設に集まった面接希望者の数は五百人を超えていた。
なので、希望する職種ごとにまずは分けさせてもらう。
「学校とか、教育関係に就きたい人は、ここのガンボさんの前に並んで下さい」
ガンボさんに手を挙げてもらい、ガンボさんの前に並んでもらう。
最初は、どうしたらいいのかとまごまごした様子だった人が、ちらほらとガンボさんの前に並び出す。
面接するにもこのままじゃ、話しづらいかとガンボさんを折り畳み椅子に座らせると、その前に長机と折り畳み椅子を三つ用意する。
父さん達の前にも同じ様に面接用の椅子と机をセットで用意する。
「次に服飾関係に付きたい人はこっちへ並んで下さい。ちなみに下着類はシャルルさん。服ならキャシーさんの前に並んで下さい」
また、集団から人が別れキャシーさん達の前に並び出す。
「次に商売関連は、父さんの前に並んで下さい」
父さんの前にも列が出来始めるが、まだ残っている人達がいたから、何を希望しているのかを直接聞いて見ると、運転手に農業希望の人達だった。
「おはよう……って、誰もいない。いつもなら、誰かいるのに?」
「あ~もうガンツさん。教習に遅れますって! ガンツさん!」
工作室から、ジョシュアさんの声がするので、入ってみると俺が作った遊園地の施設の模型をガン見しているガンツさんとそれをどうにか引き剥がそうとしているジョシュアさんがいた。
「おはよう、ガンツさん。何してるの?」
「おう! やっと来たかケイン。さ、説明しろ!」
「説明しろって。まさか、一晩中ここにいたの?」
「いや、一度は帰ったぞ。帰らないとアンジェに心配を掛けるからな」
「そうなんだ。じゃ、いいね。ガンツさん、早く教習に行かないと」
「待て! その前に説明しろと言っているんだ。無視するな!」
「もう、ガンツさん。ちゃんと出来上がったら説明するから」
「ホントだな。約束だぞ! ケイン!」
「はいはい。じゃあ、ジョシュアさん。ガンツさんをよろしくね」
転移ゲートをドワーフタウンの港に繋げるとガンツさんとジョシュアさんを送り出す。
「約束だぞ!」
転移ゲートを潜ってもガンツさんはしつこいくらいに約束を連呼していた。
じゃあ、約束を守る為にも模型を完成させようと、したところで携帯電話が鳴る。
「あれ? セバス様じゃないな。誰だっけ?」
携帯電話の画面に映る番号を確認してから、受話ボタンを押す。
「もしもし、ケインです」
『お~繋がったか。ワシだ。エルフの里の長じゃ』
「あ、お久しぶりです。どうしました?」
『どうしましたじゃないだろ。こっちは人を集めたんだぞ。それで、どこに行けばいい?』
「どこ? ああ、面接か!」
『なんだ? もしかして忘れていたのか?』
「忘れてはいないけど、ちょっと待ってて下さいね」
そう言って、携帯電話を切ると同時にまた鳴り出す。
また長だろうかと画面を見るけど、さっきの番号とは違う。
「今度は誰だ?」
受話ボタンを押し、応答すると今度はアズマ村の村長だった。
村長も人を集めたけど、どうすればいいのかと言ってきたので、少し待ってもらうことをお願いし、携帯電話を切るとまた鳴り出す。
「今度は誰だ?」
また、見覚えのない番号だったので、出てみると竜人の里の長だった。
用件は前の二人と同じだったので、少しだけ待ってと言ってから携帯電話を切ると、深呼吸をする。
「困ったな。三つ同時になるとは思わなかったよ。でも、そうなると纏めてもいいかもしれない。でも、場所は……あったね」
そうと決まればとガンボさんに連絡を入れ、転移ゲートを校長室に繋ぐと、お願いしてこっちに来てもらう。
「連絡を入れるだけマシになったか」
「お久しぶりです。ガンボさん」
「そうだな。ここに来るのも何日ぶりだろうな。それで、用件は?」
「あ、ちょっと待ってて。他にも呼びたい人がいるから」
ガンボさんに断り、一度王都の港湾施設に転移ゲートで一緒に移動してもらうと、父さん、キャシーさん、シャルルさんに連絡を入れ、転移ゲートで港湾施設に来てもらう。
「ケイン、いきなりだな」
「そうね、でもやっと面接なのね」
「ああ、そうだぞ。やっと人を増やせるんだ」
「とりあえず、ここに働きたいって人達を呼ぶから、皆で欲しい人材を面接して決めて欲しいんだ。じゃあ、呼んで来るね」
父さん達にそれだけ言うと、連絡をくれたそれぞれの村や里に転移ゲートを潜っては、王都の港湾施設へと面接希望者を連れて来る。
「ケイン……これだけの人数を捌けと言うのか」
「ケイン。とてもじゃないが、こんな人数は面倒みれないぞ」
「ケイン君、私達もこんなには必要ないかな」
「まったく、いいじゃねえか。なあ、ケイン。ようはこの中から欲しいだけ選べってことだろ。難しく考えすぎなんだよ。あんた達は。なあ、ケイン」
「まあ、シャルルさんの言う通りだよ。父さん」
「でもなあ……」
「トミーの旦那。まずはケインの言う通りだ。じゃあ、ケイン。見ての通り、これだけの人数だ。取り敢えず、分けてくれ」
「うん。分かったよ。ガンボさん」
港湾施設に集まった面接希望者の数は五百人を超えていた。
なので、希望する職種ごとにまずは分けさせてもらう。
「学校とか、教育関係に就きたい人は、ここのガンボさんの前に並んで下さい」
ガンボさんに手を挙げてもらい、ガンボさんの前に並んでもらう。
最初は、どうしたらいいのかとまごまごした様子だった人が、ちらほらとガンボさんの前に並び出す。
面接するにもこのままじゃ、話しづらいかとガンボさんを折り畳み椅子に座らせると、その前に長机と折り畳み椅子を三つ用意する。
父さん達の前にも同じ様に面接用の椅子と机をセットで用意する。
「次に服飾関係に付きたい人はこっちへ並んで下さい。ちなみに下着類はシャルルさん。服ならキャシーさんの前に並んで下さい」
また、集団から人が別れキャシーさん達の前に並び出す。
「次に商売関連は、父さんの前に並んで下さい」
父さんの前にも列が出来始めるが、まだ残っている人達がいたから、何を希望しているのかを直接聞いて見ると、運転手に農業希望の人達だった。
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