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◆少しだけ言わせてもらいました
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少しだけ、涼しくなった部屋で港の利権を確保するための案を詰めていく。
「旦那様、そろそろ向かわないと。あちらからお迎えが来てしまいます」
「なんだよ、セバス。その『あちらから』ってのは……もちろん王城からでいいんだよな?」
「そう願いたいですが、王城からの催促を無視すると物理的に首が体から離れてしまうこともあるでしょう」
「まあ、それもそうか。仕方ねえな~まだ途中だが、カマシてみるか」
「お願いしますね。デューク様」
「ああ、まあ悪い結果にはならないとは思うが、良すぎる結果にもならないだろうな。しかも引き際を間違えると大火傷しそうだ。あ~胃が痛ぇ」
「じゃあ、エアコンは三台ほど置いていきますからね」
「ああ、もっと欲しいと言われたら、王都に店を構えてから買うように言ってみるわ」
「それは有難いですけど、ドワーフタウンまで買いに来そうですね」
「まあ、馬車で来るかどうかだがな。もう、俺は馬車の長旅には耐えられそうにねえし」
「では、デューク様のところにお願いしに来るかもしれないとか?」
「まあ、あり得るかもな。さあ、お前達は家に帰って連絡を待ってろ。多少遅くなるかも知れないから、明日朝にでもまたここへ来い」
「分かりました。じゃ、俺達はここで失礼します」
そう言って、自宅へとゲートを繋いで潜っていく。
~ケイン達が去った会議室にて~
「行ったな。なら、俺も怒られに行くかな」
「はい、お気を付けて」
「なんだ、怒られるのは否定しないのか?」
「はい。多少はチクリとやられるでしょうね」
「多少で済めばいいがな……はぁ」
嘆息し登城するための準備を済ませ、セバスが用意してくれた馬車へと乗り込む。
「エアコンは積んだのか?」
そうセバスに尋ねると、後続の荷馬車に載せたと報告される。
馬車が動き出し、王城へと向かう。
しばらく走り王城へと続く門の前で一旦、停まり衛兵に告げる。
「シャルディーア辺境伯だ。ハロルド王からの呼び出しにより、登城した。後ろの荷馬車はハロルド王への献上品だ」
「分かりました」
衛兵が門の詰所で、今日登城する予定の人物一覧からシャルディーア伯の名前を確認するとシャルディーア伯の馬車へと歩み寄る。
「シャルディーア伯、お待たせしました。お名前の確認が出来ましたので、お通りください」
「ありがとう。セバス」
「はっ」
セバスが御者に合図すると、馬車が動き出す。
お城の正面玄関に着くと御者が馬車を停め、セバスが先に馬車から降りるとデュークをエスコートし馬車から下ろす。
玄関が開かれ中へと案内されると、いつかの執事が軽く会釈し軽く嫌味をこぼす。
「随分とごゆっくりでしたね。王が『まだかまだか』と苛立ちも隠さずにお部屋にてお待ちしております」
「あ~そうかよ。苛立っているのか」
「ええ、今年一番ですね」
「そうか、なら後ろの荷馬車からエアコンを一つ持って来てくれないか」
「分かりました。一台でよろしいのですね」
「ああ、まずは一台だ。それをハロルド王の待つ部屋に設置してくれ。それが終わった頃に俺も部屋に入るから」
「なるほど、まずは献上品で気を良くしてもらうつもりですか」
「ああ、まあ気休め程度だがな。しないよりはマシだろ」
「分かりました。では、設置が終わりましたら、お呼びしますので。こちらでお待ちください」
執事に小さめの応接室に通されるとソファに座る。
「どうでもいいが暑いな」
「しばらくは掛かるでしょうから、ここは大人しく待ちましょう」
「俺らが持ち込んだエアコンが功を成せばいいな」
「それは、間違いなく」
「お、セバスもそう思うか」
「ええ、これだけ暑い部屋に通されたら……」
「それもそうだな」
しばらくした後、ハロルド王が待つ部屋へと呼ばれソファに座らせられる。
「デュークよ、此度献上してもらった物だがな……あれだけか?」
「ハロルド王よ、なにを言いたいので?」
「いやな、ここに一つで、残りはあと二つだ。一つは余の寝室、残り一つはどこに着けるかを思案中だ。だが、すでに残り一つを賭けて争いが勃発しているとかしないとか。なあ、其方はどう思う?」
「いえ、どう思うと言われましても……」
「なんじゃ気が利くかと思えばそうでもないようだの。ここは『後幾つ入り用で?』と聞いてくるべきところじゃないのか」
「あ~そういうことですか。なら、残りは近々オープン予定の我が領の店でお求め頂ければと思います。今日、お持ちしたのも伝手のある商店に無理言って用意した物ですので」
「なるほど、そう来たか。要はその商店の王都出店に便宜を図って欲しいということだろう。違うか?」
「概ね、その通りです」
「そうだろうな。で、『概ね』というのは余の答えとしては不十分ということじゃな」
「そうですね」
「分かった。だが、まだ答えは言うなよ。しばし待て。ちと考えてみるからの」
「分かりました」
「………」
ハロルド王が黙って考え込んで三十分は経ったと思った頃にハロルド王が言う。
「分からん。他になにを望むと言うのだ?」
「望むのは『港』です」
「港か。しかし、あの港は輸出入の主要な玄関口じゃ。それをおいそれとシャルディーア伯に任せると言うのは、いくら余でも叶えることは出来んぞ」
「違います。ハロルド王、私が欲するのは、そこではなく小さい港の方です。あそこなら、我が寮に面している港ですから、開発すれば行き来が楽になりますし、懇意にしている商店にとっても仕入が楽になりますので」
「そうか、しかしあそこは遠浅で大きな船を付けることも出来ず、小舟でしか利用出来ないと聞いておるぞ」
「そこは、私を管理者としていただければ、改良し立派な交通網の一つとして運用出来る様にして見せますので、どうか一つお願いいたします」
「そうか、其方が立派に運用してみせると言うのだな」
「ええ、今以上に運用してみせましょう!」
「ほう、それほどか」
「ええ、任せて頂ければですが……」
「ふん、まあ今はあの港は名ばかりの港で実際に運用はされておらん。今以上に運用出来ると言うのであれば、好きにするがよい」
「はい、ありがとうございます。それで……もしよろしければ……」
「なんじゃ、もうしてみよ」
「はい。出来れば、先ほどの『港の運用を全て任せる』と言う言葉を書面にしていただけますか。同じ内容を色んな人に説明するのもしんどいので……」
「なんじゃ、余の言葉だけでは不満か」
「いえ、ハロルド王に対する不満ではなく、港の権利者に対する説明の為に一筆お願いしたいのですが」
「まあ、よかろう。其方の屋敷に届けさせよう。だが、このエアコンとやらの追加発注を忘れるなよ」
「はい、それはもう。必要な部屋の大きさをお教え頂ければすぐに発注しましょう」
「待て! なぜ部屋の大きさが必要になるんだ?」
「はい、エアコンが有効に作動する為には、設置する部屋の大きさに応じてエアコンの大きさも変える必要があるとのことでして」
「ちゃんとした理由があるんだな」
「はい」
「分かった。後で届けさせよう」
「恐れ入ります」
「だが、これでお前が貴族の大半を投獄したことは棒引き出来ないからな」
「それって私のせいですか? 私はハロルド王に停めていただくようにお願いしましたよね?」
「さあ、なんのことやら」
「そうですか、では」
「ま、待て! 其方はなにを考えておる!」
「いえ、別になにも? ただ、その呪いの発案者と言いいますか、その者からの忠告も預かっていたんですが、私も年のせいか少し記憶があやふやになってしまったようで」
「お前、それは少しずるくないか?」
「そうでしょうか? ただ、人が警告したのにこれ幸いとゴミ掃除しようとしたら思いの外大きな騒ぎになったからって、責任逃れするのはどうかと思いますが?」
「ぐ、ぐぬぬ……」
「旦那様、そろそろ向かわないと。あちらからお迎えが来てしまいます」
「なんだよ、セバス。その『あちらから』ってのは……もちろん王城からでいいんだよな?」
「そう願いたいですが、王城からの催促を無視すると物理的に首が体から離れてしまうこともあるでしょう」
「まあ、それもそうか。仕方ねえな~まだ途中だが、カマシてみるか」
「お願いしますね。デューク様」
「ああ、まあ悪い結果にはならないとは思うが、良すぎる結果にもならないだろうな。しかも引き際を間違えると大火傷しそうだ。あ~胃が痛ぇ」
「じゃあ、エアコンは三台ほど置いていきますからね」
「ああ、もっと欲しいと言われたら、王都に店を構えてから買うように言ってみるわ」
「それは有難いですけど、ドワーフタウンまで買いに来そうですね」
「まあ、馬車で来るかどうかだがな。もう、俺は馬車の長旅には耐えられそうにねえし」
「では、デューク様のところにお願いしに来るかもしれないとか?」
「まあ、あり得るかもな。さあ、お前達は家に帰って連絡を待ってろ。多少遅くなるかも知れないから、明日朝にでもまたここへ来い」
「分かりました。じゃ、俺達はここで失礼します」
そう言って、自宅へとゲートを繋いで潜っていく。
~ケイン達が去った会議室にて~
「行ったな。なら、俺も怒られに行くかな」
「はい、お気を付けて」
「なんだ、怒られるのは否定しないのか?」
「はい。多少はチクリとやられるでしょうね」
「多少で済めばいいがな……はぁ」
嘆息し登城するための準備を済ませ、セバスが用意してくれた馬車へと乗り込む。
「エアコンは積んだのか?」
そうセバスに尋ねると、後続の荷馬車に載せたと報告される。
馬車が動き出し、王城へと向かう。
しばらく走り王城へと続く門の前で一旦、停まり衛兵に告げる。
「シャルディーア辺境伯だ。ハロルド王からの呼び出しにより、登城した。後ろの荷馬車はハロルド王への献上品だ」
「分かりました」
衛兵が門の詰所で、今日登城する予定の人物一覧からシャルディーア伯の名前を確認するとシャルディーア伯の馬車へと歩み寄る。
「シャルディーア伯、お待たせしました。お名前の確認が出来ましたので、お通りください」
「ありがとう。セバス」
「はっ」
セバスが御者に合図すると、馬車が動き出す。
お城の正面玄関に着くと御者が馬車を停め、セバスが先に馬車から降りるとデュークをエスコートし馬車から下ろす。
玄関が開かれ中へと案内されると、いつかの執事が軽く会釈し軽く嫌味をこぼす。
「随分とごゆっくりでしたね。王が『まだかまだか』と苛立ちも隠さずにお部屋にてお待ちしております」
「あ~そうかよ。苛立っているのか」
「ええ、今年一番ですね」
「そうか、なら後ろの荷馬車からエアコンを一つ持って来てくれないか」
「分かりました。一台でよろしいのですね」
「ああ、まずは一台だ。それをハロルド王の待つ部屋に設置してくれ。それが終わった頃に俺も部屋に入るから」
「なるほど、まずは献上品で気を良くしてもらうつもりですか」
「ああ、まあ気休め程度だがな。しないよりはマシだろ」
「分かりました。では、設置が終わりましたら、お呼びしますので。こちらでお待ちください」
執事に小さめの応接室に通されるとソファに座る。
「どうでもいいが暑いな」
「しばらくは掛かるでしょうから、ここは大人しく待ちましょう」
「俺らが持ち込んだエアコンが功を成せばいいな」
「それは、間違いなく」
「お、セバスもそう思うか」
「ええ、これだけ暑い部屋に通されたら……」
「それもそうだな」
しばらくした後、ハロルド王が待つ部屋へと呼ばれソファに座らせられる。
「デュークよ、此度献上してもらった物だがな……あれだけか?」
「ハロルド王よ、なにを言いたいので?」
「いやな、ここに一つで、残りはあと二つだ。一つは余の寝室、残り一つはどこに着けるかを思案中だ。だが、すでに残り一つを賭けて争いが勃発しているとかしないとか。なあ、其方はどう思う?」
「いえ、どう思うと言われましても……」
「なんじゃ気が利くかと思えばそうでもないようだの。ここは『後幾つ入り用で?』と聞いてくるべきところじゃないのか」
「あ~そういうことですか。なら、残りは近々オープン予定の我が領の店でお求め頂ければと思います。今日、お持ちしたのも伝手のある商店に無理言って用意した物ですので」
「なるほど、そう来たか。要はその商店の王都出店に便宜を図って欲しいということだろう。違うか?」
「概ね、その通りです」
「そうだろうな。で、『概ね』というのは余の答えとしては不十分ということじゃな」
「そうですね」
「分かった。だが、まだ答えは言うなよ。しばし待て。ちと考えてみるからの」
「分かりました」
「………」
ハロルド王が黙って考え込んで三十分は経ったと思った頃にハロルド王が言う。
「分からん。他になにを望むと言うのだ?」
「望むのは『港』です」
「港か。しかし、あの港は輸出入の主要な玄関口じゃ。それをおいそれとシャルディーア伯に任せると言うのは、いくら余でも叶えることは出来んぞ」
「違います。ハロルド王、私が欲するのは、そこではなく小さい港の方です。あそこなら、我が寮に面している港ですから、開発すれば行き来が楽になりますし、懇意にしている商店にとっても仕入が楽になりますので」
「そうか、しかしあそこは遠浅で大きな船を付けることも出来ず、小舟でしか利用出来ないと聞いておるぞ」
「そこは、私を管理者としていただければ、改良し立派な交通網の一つとして運用出来る様にして見せますので、どうか一つお願いいたします」
「そうか、其方が立派に運用してみせると言うのだな」
「ええ、今以上に運用してみせましょう!」
「ほう、それほどか」
「ええ、任せて頂ければですが……」
「ふん、まあ今はあの港は名ばかりの港で実際に運用はされておらん。今以上に運用出来ると言うのであれば、好きにするがよい」
「はい、ありがとうございます。それで……もしよろしければ……」
「なんじゃ、もうしてみよ」
「はい。出来れば、先ほどの『港の運用を全て任せる』と言う言葉を書面にしていただけますか。同じ内容を色んな人に説明するのもしんどいので……」
「なんじゃ、余の言葉だけでは不満か」
「いえ、ハロルド王に対する不満ではなく、港の権利者に対する説明の為に一筆お願いしたいのですが」
「まあ、よかろう。其方の屋敷に届けさせよう。だが、このエアコンとやらの追加発注を忘れるなよ」
「はい、それはもう。必要な部屋の大きさをお教え頂ければすぐに発注しましょう」
「待て! なぜ部屋の大きさが必要になるんだ?」
「はい、エアコンが有効に作動する為には、設置する部屋の大きさに応じてエアコンの大きさも変える必要があるとのことでして」
「ちゃんとした理由があるんだな」
「はい」
「分かった。後で届けさせよう」
「恐れ入ります」
「だが、これでお前が貴族の大半を投獄したことは棒引き出来ないからな」
「それって私のせいですか? 私はハロルド王に停めていただくようにお願いしましたよね?」
「さあ、なんのことやら」
「そうですか、では」
「ま、待て! 其方はなにを考えておる!」
「いえ、別になにも? ただ、その呪いの発案者と言いいますか、その者からの忠告も預かっていたんですが、私も年のせいか少し記憶があやふやになってしまったようで」
「お前、それは少しずるくないか?」
「そうでしょうか? ただ、人が警告したのにこれ幸いとゴミ掃除しようとしたら思いの外大きな騒ぎになったからって、責任逃れするのはどうかと思いますが?」
「ぐ、ぐぬぬ……」
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