転生したから思いっきりモノ作りしたいしたい!

ももがぶ

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◆告白しちゃいました

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皆が先ほどのガンツさんのカメラに興味を持ったのか無言で食事を済ませると「逃がさない」と言う雰囲気と妙な緊張感が伝わってくる。
淹れてくれたお茶を飲み落ち着いているとダルクさんが口火を切る。
「それでケイン、さっきのカメラに付いてだが。どんな物か聞いても構わないか?」
「ええ、いいですよ。」と言いガンツさんをチラ見すると、自分のカメラを抱え込み『自分のを出せばええじゃろ。』とでも言いたげな視線を向けてくる。
「もう、ケチくさい…」と口に出して『解除』と自分のカメラとタブレットを出す。
「お前、今どこから…いや、それは今はいいか。まずはカメラだな。」
『いいのかよ…』と誰もが思うが、まずはスルーしてカメラの説明を待つ。

「これがカメラで、人、物、風景とかを写し記録します。そして記録したのは、このタブレットで見ることが出来ます。以上!」
「以上って、説明はそれだけかい?もっと、何かないのか?」
「そうは言っても今言った事が全てですし。」
「ふむ、なあそれって、この前竜人に渡してたやつだよな。」
「そうですね。視察に役立ててもらおうと思って渡しましたね。」
「なあ、それを譲って欲しいんだが、対価としては何を差し出せばいい?」
「何って、別にいいですよ。はいどうぞ。」
「「「「「「へ?」」」」」」とダルクさん一家にダインさんにアルガンさんまで間抜けな声を漏らす。
「何を驚いているんです?」
「いや、だって対価は?」
「いりません。」
「いや、おかしいだろ?」
「なら、いらないんですか?」
「いや、くれるのなら貰うが…ってそうじゃない。そうじゃないが…ガンツさん、これってどう言えばいいんだ?」
「だから、くれると言うんだから貰っとけ。それにさっき言うたじゃろ。後で大きくなるとな。」
「まさか、こういうことを言っているとは思わないだろ。ケイン、君はこれにどんな価値があるか分かっているのか?」
「まあ、今は売ってないので俺と近しい人にしか渡していないですね。それに価値と言っても物は使ってこそだと思っているので、あまり考えてはいませんね。」
「だから、ケインにそう言うことを聞いても無駄だ。側にいるワシが言うことじゃないと思うが、慣れると楽しいぞ。」
「ガンツさん、あんたは…」
「あ、忘れてた。ダルクさん、ブレスレットを貸してもらえますか。」
「これか?」とダルクさんからブレスレットを受け取ると、少しいじってダルクさんに返す。
「何をしたんだ?」とダルクさんが聞いてきたので、カメラとタブレットの『収納』と『解除』を説明し試して貰う。
「ハァ~人って驚くと言葉が出ないと言うが…俺もこの歳で知ることになるとはな。」
「じゃ、ガンツさんカメラとタブレットの使い方は教えてあげてね。」
「何じゃワシに丸投げか。まあええ、ダルクよ。教えるから、ちょっと向こうに行くか。」
「ああ、頼む。」

少し落ち着いて来たので周りを見るとアンジェさんはキャロルさんに料理のレシピを教わり、アルガンさんはダインさんと何かを話していて、セシリアさんはそんなダインさんを見つめているし暇なのは俺とアレックスさんだけだった。
そんな時にアレックスさんとふと目が合う。
「ねえ、ケイン君はこの村をどう思う?」とアレックスさんに質問される。
「いい村だとは思いますよ。」
「ここに住みたくなるくらい?」
「それは…無理です。俺は畑ではなく工房の人間なので。」
「そうだよね。本当は俺もここじゃないところに行きたいんだけどね~」とこっちの様子を伺う様に話す。
「もしかして、視察団に入りたいとか?」
「あ、分かる~実はそうなんだ。でも、父さんには反対されててね。『お前はこの村を守るんだ!』ってね。」
「あれ?移住の話は聞いてないんですか?」
「移住?」
「ええ、移住です。決定ではないけど視察の結果、向こうで畑や水田が出来るのなら、それもアリだと聞いてますよ。」
「何それ~聞いてないよ~」
「そうなんですね。まあ、その辺はダルクさんの考えもあるでしょうから俺は知りませんが。」
「え~俺の話を聞いたんだから、応援してよ~」
「(うん、面倒ごとの匂いだ。)遠慮します。アンジェさん、そっちのお話は終わった?」
「ケイン君、もうバッチリよ。ちゃんとレシピは教えてもらったわ。後でリーサさんにも教えるからね。ふふふ。」
「じゃ、キャロルさん。冷蔵庫を出すんで台所のどこか置ける場所はありますか?」
「え~と、それは大丈夫だけど、大きさはどれくらいなの?」
「色々ありますが、少し大きめのを出しますね。」と冷蔵庫をその場に出す。
「これくらいです。置けます?何ならもう少し小さめのも大きめのもありますけど。」
「だ、大丈夫よ。このサイズでいいから。ちょっと待っててね。」とキャロルさんが台所の方へと消える。
「ねえ、これもケイン君が作ったの?」
「そうですよ。」
「で、これは何なのかな?」
「冷蔵庫ですね。」
「何に使う物?」
「食べ物を冷やしたり、凍らせたりする物ですよ。まだ、暑いですから十分役に立つと思いますよ。」
「へ~凄いね。ドワーフタウンに行けば、こういう物が手に入るんだね。」
「(もう、面倒だ。俺に何を期待しているんだか。)」
そこへキャロルさんが戻って来て、「ケイン君、お待たせ。確認してきたわ。多分大丈夫と思うけど、これをどうやって持って行こうかしら…」
「あ、大丈夫なんで。」と冷蔵庫を収納すると「台所へ案内してもらえますか?」とキャロルさんにお願いする。
「…あ、じゃあこっちへお願いね。」とキャロルさんと台所へ向かう。

食堂の隣が台所なので大した移動ではないが、アレックスさんから離れられるのは大きい。
「じゃ、ここに置いてもらえるかしら。」とキャロルさんが指示する場所へ冷蔵庫を置く。
「使い方ですが、冷やしたい場合は上の冷蔵庫へ。凍らせたい場合は下の冷凍庫に入れて下さい。冷凍庫に液体を入れる場合は破裂する恐れがあるので入れないように注意して下さいね。特にお酒好きの人は、冷やして飲もうと冷凍庫に入れる人がいますのでくれぐれも注意して下さいね。あと、ここは勝手に氷が作られますが水の補充は不要です。以上で大体の説明は終わりですが、何か質問とかあれば、どうぞ。」
「う~ん、今は思い付かないわね。後で聞きたい時にはどうすればいいかしら?」
「じゃあ、これをどうぞ。」とキャロルさんに携帯電話を渡す。
「これは?」と聞かれたので、一緒にアンジェさんの所に戻り説明をお願いする。

アンジェさんがキャロルさんに説明し、ガンツさんがダルクさんに説明しているがアレックスさんが俺から視線を外さない。
「(もう、面倒だな~よし、ここは『子供のふり』だ。)ねえ、セシリアさんはダインさんが好きなの?」
「へ?ケイン君、何を言っているのかな~お姉さんは分からないな~」
するとそれを聞いたダルクさんが、怖い顔でこちらに近付いて来る。
「ケイン、さっきちょっとだけ聞こえたんだけど、誰が誰を好きだって?」
「え、セシリアさんがダインさんを好きなのかなって…」
「それはどう言うことなのかな~セシリアは説明出来るかな?」
「パパ、怖い…」
「いや、すまん。だが、うやむやにすることは出来んぞ。さあ正直に言うんだ!さあ!」
「あなた、何してんの!」
「いや、だってセシリアが…」
「だってじゃないでしょ!別にセシリアがダインのこと好きってのは、皆んな知っていることじゃない。何を今更言ってんの。」
「「「はぁ?」」」
「ちょ、ちょっとママ!何、どう言うこと?何で私がダインさんを好きってことがバレてるの!」
「バレるも何も今、自分が何を言ったか分かってるの?」
「何って?」
「呆れた…今、あなた凄いこと言ったのよ。ほら、ダインを見てみなさい。」
「え、ダインさんを…え~何であんなに真っ赤になってるの?ママ、何かした?」
「ええ、したわね。でも、実際にやらかしたのはあなたよ。セシリア。」
「え?私?私が何したの?」
「さっき、自分が言ったことを思い出してみなさい。」
「私が言ったこと。」
「そうよ、ちゃんと思い出せば理由ははっきりするから。」
「え~と、私がダインさんのことを好きだと知られているって話になって…」
「そうね。それから?」
「『何で私がダインさんのことを好きって知られているの?』って…あれ?もしかして私、言っちゃった?」
「ちゃんと思い出したようね。で、その結果がアレよ。がんばってね~」とキャロルさんがまだ真っ赤なダインさんを指差して言う。
ダルクさんは「認めん!認めたくないぞ。認めないんだから~」と涙ぐんでいたがキャロルさんに「邪魔しない。」と怒られる。

セシリアさんとダインさんが真っ赤になり俯いている横でアルガンさんが「やってられね~」と不貞腐れているので、こっちはガンツさんに頼んで回収してもらう。
アレックスさんは「やるね、ケイン君。」と呟いて食堂から出て行った。
「面倒な人はいなくなったけど、もっと面倒にしちゃったかな。」と呟くとガンツさんに腰をポンと叩かれ、「くくく、ホントお前といると退屈せんな。」と。

これ以上の進展は望めそうにないので、「ダルクさん、俺達は帰るから。キャロルさん、ご馳走様でした。」とゲートを潜ってドワーフタウンに戻る。
「ガンツさん、預かった荷物はどうする?」
「二、三日預かっといてくれ。その間にそこの独身寮に放り込むからの。」
「分かった。じゃあ、おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。」
「おやすみなさい、ケイン君。」
「今日はありがとうな、おやすみ。」
ガンツさん達を見送った後に家に帰る。

「ただいま~」
「お帰りケイン。今日は大変だったみたいだな。シンディからケインに怒られた~って連絡があったけど、どういうことだ?」
「ああ、正気に戻ったんだね。実はね…」とソファに座り今日あったことをリーサさんに話す。
「なるほど、それはシンディが悪いことをした。」と何故かリーサさんが頭を下げる。
「何でリーサさんが謝るの?」
「何となく…かな。」
「ふふふ、少し落ち着いたらシンディさんの様子を見てくるから、もし連絡があったら怒ってないと伝えといてもらえるかな。」
「ああ、分かった伝えよう。」
「オホン!」と父さんのわざとらしい咳が聞こえたので「何?父さん。」
「アズマ村に行ったのか?」
「そう!アズマ村の人に農業指導を頼んだって話したでしょ。それっきりだったのとお酒の買い付けにね。」
「お酒か…」
「父さんは、まだダメだからね。」
「な、何だ。父さんは何も欲しいとかズルイとか考えていないぞ。」
「もう言っちゃってるじゃん。」
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