35 / 53
第35話 討伐したんだよな?
しおりを挟む
ギルマスからのお祝いと言う名の焦げ付き案件をもらって小夜と一緒に山の中をひたすら歩く。
「もう、その盗賊のアジトはまだなのか? 歩き疲れたのじゃ」
「文句言わないの」
「言いたくもなるじゃろ。ギルドの焦げ付き案件をCランクアップというエサに食い付いてからに」
「それは分かっているけどさ」
確かにギルマスに乗せられた感はあるけど、パーティーメンバーにCランクがいるだけでパーティーにも多少の恩恵があると聞くので無駄にはならないだろうと恒は思う。
「着いたみたいだぞ」
「ん? あそこか」
恒が指差す方向を確認する小夜。
「では、行くのじゃな?」
「そうだな。『解除』」
小夜が村正に戻り、それを腰に差す。
「行くか」
恒は腰に差した小夜を確かめると、見張りが立つ盗賊のアジトへと近付く。
「おい! 誰だお前は! そこで止まれ!」
「イヤです」
「何っ! おい! やるぞ!」
「おう!」
二人が恒の肩を掴むが恒は構わず洞窟の中へと進む。肩を掴んだ見張りの二人が恒を抑え込もうとするが、恒は振り向き様に二人の顎を殴り昏倒させると拘束魔法で見張りの二人の自由を奪い洞窟の奧へと進む。
「おじゃましますよ~」
「あ~ん、誰だ? オゴッ……」
恒に向かってきた男を小夜の柄で鳩尾を殴ると、昏倒させ拘束魔法を使う。
「あと、何人いるんだろうね」
『さあの。奧にもまだ気配がするのじゃ』
「なんか面倒だな」
人が二人並んで通れるくらいの広さの洞窟の中を進むと開けた場所に出る。
「おう、表の騒がしいのはなんだった? って、誰だお前は!」
「通りすがりの討伐者で~す……よっ」
「アガッ……」
話しかけて来た男の頬を殴ると、それに気付いた他の男達が一斉に武器を手に持ち構える。
「えっと、これで全部かな?」
恒は『気配察知』を使い洞窟内を探ると、更に奧の方に気配を感じる。
「奧にいるのなら、ここの下っ端を倒さないといけないってことか」
恒がそう呟くと近くにいた男が反応する。
「言うねぇ兄ちゃん。ここまで来たことは褒めてやりたいが、無謀すぎたな。悪いがここまでだ」
「え~奧にいる奴に会いたいんだけど?」
「お前、舐めてんのか? 俺らを誰だと思ってんだ、おい!」
「誰って、隠れてる盗賊でしょ?」
「ふん! 分かってるじゃねえか。なのにたった一人で俺達を討伐しようってのか?」
『一人ではない! 妾もおるのじゃ!』
「ん? 誰かいるのか?」
「いませんよ。それより、これと奧にいるので全部なのかな?」
「ああ、そうだ。なんだ今更命乞いでもしようってのか?」
「まさか。一人でも取り逃がすと依頼が失敗するのかと思ってさ」
「ふん! そんな心配はいらねえよ」
「そうだね。頭を連れてけばいいはずだから、後は……どうしようかな。全員、連れて行くのも面倒だよね。ねえ、どうしたらいいと思う?」
「知るか! おい、やっちまえ!」
「「「おう!」」」
男の掛け声で、その場にいた男達が一斉に恒へと押し掛かる。
「もう、せめて教えてからにしてよ」
小夜を抜くと正眼に構え、向かってくる男達の首を狙って撥ねていく。
五,六人が殺られたところで、恒が普通じゃないことに気付き、男達も躊躇し攻撃の手をゆるめる。
「あれ? もう、終わりなの?」
「「「……」」」
恒の攻撃的な視線を受け、男達は後退りするが洞窟の出口は恒が塞いでいるため、すぐに洞窟の壁に阻まれる。
「どうするの?」
「「「……」」」
「まあ、俺としては大人しくしてくれている方が殺りやすいけどね」
「く、クソ!」
一人の男がこのままでは殺られると思ったのか、堰を切ったように恒に襲いかかる。男は必死の形相で恒に剣を振り下ろすが恒に剣先を逸らされ、そのまま首を撥ねられる。
「次は誰?」
「「「……」」」
恒が男達にそう言うと、男達は手に持っていた剣や槍を地面に置く。
「え? どうしたの?」
「「「降参です!」」」
男達は両手を上にして恒に降参すると言う。
「ふ~ん、死にたくはない……そういうこと?」
男達は無言で頷く。
「分かった。じゃあ『拘束』×十七」
「「「アガッ!」」」
拘束された男達は地面に転がる。
「じゃあ、悪いけど通らせてもらうね」
「「「……」」」
扉で仕切られた前に立つ。
『うわぁヤバい殺気なのじゃ』
「うん、そうだね。でも、行くしかないからなぁ。さてと……」
恒は腰を低く構えると、右足で目の前の扉を蹴り飛ばす。
「さあ、観念するんだ!」
中へと入り蹴り飛ばした扉を踏んで辺りを見回すが、頭らしき人物は見当たらない。どこだどこだと扉の上で辺りを見回していると足下から変な声がする。
「ブギュッ……」
「へ?」
もしかして……と思い、扉の上で二,三度飛び跳ねてみる。
「ムギュッ……」
「フガッ……」
「ブハッ……」
『いるの』
「ああ、いるね」
恒は扉から下りて扉をどかすと、そこにはいかにもな人相の悪い男がのびていた。
「じゃあ、これも『拘束』っと」
『のう、それでこいつらはどうするんじゃ?』
「どうって、連れて行くしかないでしょ」
『その前に宝探しはしないのか?』
「宝探し?」
『そうじゃ。賊なら、どこかに隠し持っているものじゃろ』
「でも、どこに?」
『そんなの旦那様のスキルで出来るじゃろ』
「俺のスキル?」
『ああ、そうじゃ。ほれ、『探査』があるじゃろ。それで気になったところを探ってみればええ』
「うん、やってみるよ。『探査』……ん? んん?」
『何か分かったのか?』
「ああ、分かったよ」
恒は壁の前に立つとコンコンと軽く壁を叩くと明らかに軽い音が返ってくる。
「うん、当たりみたい。でも、取っ手みたいな物も見当たらないな」
『なら、妾を使えばええ』
「どういうこと?」
『どこかに隙間があるじゃろ。そこに妾を差し込み蝶番なり鍵なり斬ればええ』
「ああ、そういうことね。分かった。やってみるよ」
小夜に言われた通りに壁の怪しいところをよく見てみると、小夜が言うように確かに隙間があった。そこに小夜を差し込み、下から上へと刃を滑らせると『カチリ』と何かが当たる音がしたので、そのまま少しだけ力を込めて上へと刃を滑らせる。
『カタリ』と音がして壁の一部が剥がれると壁の中へと入れるようになる。
『ライト』を使って、中の様子を確認すると結構な量のお宝を目にする。
「以外と多いな」
目に付く物を片っ端から収納していき、やがて倉庫の中が空っぽにすると、ここでの仕事は終わりだ。
「じゃあ、ギルドに帰ってコイツらの回収も頼もうか」
『ああ、そうじゃな』
「もう、その盗賊のアジトはまだなのか? 歩き疲れたのじゃ」
「文句言わないの」
「言いたくもなるじゃろ。ギルドの焦げ付き案件をCランクアップというエサに食い付いてからに」
「それは分かっているけどさ」
確かにギルマスに乗せられた感はあるけど、パーティーメンバーにCランクがいるだけでパーティーにも多少の恩恵があると聞くので無駄にはならないだろうと恒は思う。
「着いたみたいだぞ」
「ん? あそこか」
恒が指差す方向を確認する小夜。
「では、行くのじゃな?」
「そうだな。『解除』」
小夜が村正に戻り、それを腰に差す。
「行くか」
恒は腰に差した小夜を確かめると、見張りが立つ盗賊のアジトへと近付く。
「おい! 誰だお前は! そこで止まれ!」
「イヤです」
「何っ! おい! やるぞ!」
「おう!」
二人が恒の肩を掴むが恒は構わず洞窟の中へと進む。肩を掴んだ見張りの二人が恒を抑え込もうとするが、恒は振り向き様に二人の顎を殴り昏倒させると拘束魔法で見張りの二人の自由を奪い洞窟の奧へと進む。
「おじゃましますよ~」
「あ~ん、誰だ? オゴッ……」
恒に向かってきた男を小夜の柄で鳩尾を殴ると、昏倒させ拘束魔法を使う。
「あと、何人いるんだろうね」
『さあの。奧にもまだ気配がするのじゃ』
「なんか面倒だな」
人が二人並んで通れるくらいの広さの洞窟の中を進むと開けた場所に出る。
「おう、表の騒がしいのはなんだった? って、誰だお前は!」
「通りすがりの討伐者で~す……よっ」
「アガッ……」
話しかけて来た男の頬を殴ると、それに気付いた他の男達が一斉に武器を手に持ち構える。
「えっと、これで全部かな?」
恒は『気配察知』を使い洞窟内を探ると、更に奧の方に気配を感じる。
「奧にいるのなら、ここの下っ端を倒さないといけないってことか」
恒がそう呟くと近くにいた男が反応する。
「言うねぇ兄ちゃん。ここまで来たことは褒めてやりたいが、無謀すぎたな。悪いがここまでだ」
「え~奧にいる奴に会いたいんだけど?」
「お前、舐めてんのか? 俺らを誰だと思ってんだ、おい!」
「誰って、隠れてる盗賊でしょ?」
「ふん! 分かってるじゃねえか。なのにたった一人で俺達を討伐しようってのか?」
『一人ではない! 妾もおるのじゃ!』
「ん? 誰かいるのか?」
「いませんよ。それより、これと奧にいるので全部なのかな?」
「ああ、そうだ。なんだ今更命乞いでもしようってのか?」
「まさか。一人でも取り逃がすと依頼が失敗するのかと思ってさ」
「ふん! そんな心配はいらねえよ」
「そうだね。頭を連れてけばいいはずだから、後は……どうしようかな。全員、連れて行くのも面倒だよね。ねえ、どうしたらいいと思う?」
「知るか! おい、やっちまえ!」
「「「おう!」」」
男の掛け声で、その場にいた男達が一斉に恒へと押し掛かる。
「もう、せめて教えてからにしてよ」
小夜を抜くと正眼に構え、向かってくる男達の首を狙って撥ねていく。
五,六人が殺られたところで、恒が普通じゃないことに気付き、男達も躊躇し攻撃の手をゆるめる。
「あれ? もう、終わりなの?」
「「「……」」」
恒の攻撃的な視線を受け、男達は後退りするが洞窟の出口は恒が塞いでいるため、すぐに洞窟の壁に阻まれる。
「どうするの?」
「「「……」」」
「まあ、俺としては大人しくしてくれている方が殺りやすいけどね」
「く、クソ!」
一人の男がこのままでは殺られると思ったのか、堰を切ったように恒に襲いかかる。男は必死の形相で恒に剣を振り下ろすが恒に剣先を逸らされ、そのまま首を撥ねられる。
「次は誰?」
「「「……」」」
恒が男達にそう言うと、男達は手に持っていた剣や槍を地面に置く。
「え? どうしたの?」
「「「降参です!」」」
男達は両手を上にして恒に降参すると言う。
「ふ~ん、死にたくはない……そういうこと?」
男達は無言で頷く。
「分かった。じゃあ『拘束』×十七」
「「「アガッ!」」」
拘束された男達は地面に転がる。
「じゃあ、悪いけど通らせてもらうね」
「「「……」」」
扉で仕切られた前に立つ。
『うわぁヤバい殺気なのじゃ』
「うん、そうだね。でも、行くしかないからなぁ。さてと……」
恒は腰を低く構えると、右足で目の前の扉を蹴り飛ばす。
「さあ、観念するんだ!」
中へと入り蹴り飛ばした扉を踏んで辺りを見回すが、頭らしき人物は見当たらない。どこだどこだと扉の上で辺りを見回していると足下から変な声がする。
「ブギュッ……」
「へ?」
もしかして……と思い、扉の上で二,三度飛び跳ねてみる。
「ムギュッ……」
「フガッ……」
「ブハッ……」
『いるの』
「ああ、いるね」
恒は扉から下りて扉をどかすと、そこにはいかにもな人相の悪い男がのびていた。
「じゃあ、これも『拘束』っと」
『のう、それでこいつらはどうするんじゃ?』
「どうって、連れて行くしかないでしょ」
『その前に宝探しはしないのか?』
「宝探し?」
『そうじゃ。賊なら、どこかに隠し持っているものじゃろ』
「でも、どこに?」
『そんなの旦那様のスキルで出来るじゃろ』
「俺のスキル?」
『ああ、そうじゃ。ほれ、『探査』があるじゃろ。それで気になったところを探ってみればええ』
「うん、やってみるよ。『探査』……ん? んん?」
『何か分かったのか?』
「ああ、分かったよ」
恒は壁の前に立つとコンコンと軽く壁を叩くと明らかに軽い音が返ってくる。
「うん、当たりみたい。でも、取っ手みたいな物も見当たらないな」
『なら、妾を使えばええ』
「どういうこと?」
『どこかに隙間があるじゃろ。そこに妾を差し込み蝶番なり鍵なり斬ればええ』
「ああ、そういうことね。分かった。やってみるよ」
小夜に言われた通りに壁の怪しいところをよく見てみると、小夜が言うように確かに隙間があった。そこに小夜を差し込み、下から上へと刃を滑らせると『カチリ』と何かが当たる音がしたので、そのまま少しだけ力を込めて上へと刃を滑らせる。
『カタリ』と音がして壁の一部が剥がれると壁の中へと入れるようになる。
『ライト』を使って、中の様子を確認すると結構な量のお宝を目にする。
「以外と多いな」
目に付く物を片っ端から収納していき、やがて倉庫の中が空っぽにすると、ここでの仕事は終わりだ。
「じゃあ、ギルドに帰ってコイツらの回収も頼もうか」
『ああ、そうじゃな』
0
お気に入りに追加
143
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~
てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。
そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。
転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。
そんな冴えない主人公のお話。
-お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-
転生幼女の異世界冒険記〜自重?なにそれおいしいの?〜
MINAMI
ファンタジー
神の喧嘩に巻き込まれて死んでしまった
お詫びということで沢山の
チートをつけてもらってチートの塊になってしまう。
自重を知らない幼女は持ち前のハイスペックさで二度目の人生を謳歌する。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
魔力無し転生者の最強異世界物語 ~なぜ、こうなる!!~
月見酒
ファンタジー
俺の名前は鬼瓦仁(おにがわらじん)。どこにでもある普通の家庭で育ち、漫画、アニメ、ゲームが大好きな会社員。今年で32歳の俺は交通事故で死んだ。
そして気がつくと白い空間に居た。そこで創造の女神と名乗る女を怒らせてしまうが、どうにか幾つかのスキルを貰う事に成功した。
しかし転生した場所は高原でも野原でも森の中でもなく、なにも無い荒野のど真ん中に異世界転生していた。
「ここはどこだよ!」
夢であった異世界転生。無双してハーレム作って大富豪になって一生遊んで暮らせる!って思っていたのに荒野にとばされる始末。
あげくにステータスを見ると魔力は皆無。
仕方なくアイテムボックスを探ると入っていたのは何故か石ころだけ。
「え、なに、俺の所持品石ころだけなの? てか、なんで石ころ?」
それどころか、創造の女神ののせいで武器すら持てない始末。もうこれ詰んでね?最初からゲームオーバーじゃね?
それから五年後。
どうにか化物たちが群雄割拠する無人島から脱出することに成功した俺だったが、空腹で倒れてしまったところを一人の少女に助けてもらう。
魔力無し、チート能力無し、武器も使えない、だけど最強!!!
見た目は青年、中身はおっさんの自由気ままな物語が今、始まる!
「いや、俺はあの最低女神に直で文句を言いたいだけなんだが……」
================================
月見酒です。
正直、タイトルがこれだ!ってのが思い付きません。なにか良いのがあれば感想に下さい。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる