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第一章 旅立ち
第八話 予約って?
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ハンスさんによると冒険者ギルドは街門近くにあるらしく先にお目当ての日用品を購入した方がいいだろうと言われ、衣料品店というよりは雑貨屋といった感じの店に一緒に入る。タロは店に入るには大きすぎるから店の外で待ってて貰う。
「おやじさ~ん、いるかい?」
「いらっしゃい……ってなんだいハンスじゃないか」
「そういうなよ。ちゃんとお客さんだっているんだぞ。コータ、ここのおやじさんだ。名前は……なんだっけ?」
「おいおい、俺より先にボケてんじゃないだろうな。坊主、俺は店主のジョンだ。で、なんの用だ?」
「えっと、俺はコータ。今日は下着の替えを上下セットで五点、靴下も欲しいし、シャツとズボンも欲しいんだけど」
「どら、ちょっくらサイズを確認させてもらうぞ」
「あ、はい」
おやじさんことジョンさんは椅子から立ち上がる。ジョンさんの見た目は痩せてて、身長も百七十センチメートルをちょっと超えるくらいだろうか。頭髪は短く刈り上げて清潔感が溢れている。服装も俺と似たような生成りのシャツに黒っぽいズボンを履いていた。
ジョンさんは立っている俺の頭の上で右手を水平に振り、ジョンさんの胸の位置くらいに当たるのを確認すると「これくらいか」と呟き、そのまま商品が並べられている棚の前に立ち「この辺りだな。なにか好みはあるのか? まあ、好きな色とか言われてもそれほど用意はしていないがな」
「あ、色は別に気にしないので大丈夫ですよ。派手じゃなければいいんで」
「そうか。じゃあ、これでいいな。肌着のシャツにパンツを五枚ずつだ。え~と、パンツが銅貨四枚の四百ゼル、シャツが三百ゼルで……七百ゼルを五セットで三千五百ゼルだから、銅貨で三十五枚な。それから、後はシャツとズボンに靴下だったな。ここには靴下はあるが、シャツとズボンは通りの向こう側にある店で買ってくれ」
「分かりました。えっと、それで靴下は?」
「お、そうだったな。ほれ、お前の足のサイズには合うと思うが確認してくれ。一足が二百ゼルだ」
「はい」
ジョンさんに渡された白い靴下を履いてサイズを確かめてみると、ジョンさんの見立て通りに俺のサイズにピッタリだったので、これは八足分を購入することにした。
「おう、毎度あり。するってぇと全部で……あ~面倒だな「さっきの三千五百と靴下の一千六百を足して五千百だから銅貨五十一枚だね」……そうなのか?」
ジョンさんが計算途中で投げ出したので俺が五十一枚だと言うと、ジョンさんはハンスさんの方を見て「合っているのか?」とでも言いたげに見ると、ハンスさんは黙って頷いた。
「そうか。まあ、ハンスが言うならいいか。じゃあ、五十一枚だな」
「はい、確認して下さい」
「はいよ」
俺はバッグの中に手を入れると銅貨の入った革袋を取り出し、その中から五十一枚取り出すとジョンさんの前の受け皿に十枚ずつ立てて置くとジョンさんは、それを一つずつ数え出す。
「確かに頂戴した。毎度あり」
俺は肌着セットと靴下をそのまま受け取りバッグの中にギュウギュウに詰め込みながら、アイテムボックスの中へと収納する。
ジョンさんの雑貨店を出ると、今度はシャツとズボンを求めて、ジョンさんに言われた通りの向こう側の洋品店らしいお店に入る。
「ケリー、いるかい?」
「はいよ。あら、ハンスさん珍しいわね」
「ああ、今日はこのお客さんを連れて来た」
「こんにちは。コータと言います。今日は洗い替え用のシャツとズボンを買いに来ました」
「あら、随分可愛いお客さんね。初めまして、私はケリーよ」
ケリーと紹介されたお姉さんは俺より少し高いくらいだから百六十センチメートルちょっとくらいなのかな。髪は肩までのストレートのセミロングでピンクだ。後は……うん、ストレートだね。強調する凹凸がないけど女性でいいのかな?。
「ね、なんだか失礼なことを考えていない?」
「え? なんのことでしょうか?」
「ふ~ん、まあいいけど。言っときますけど、私はこれでも女性ですからね」
「ぷっ……」
「ハンス!」
「いや、悪い……だが、くっくくく……コータ、お前の考えていることはなんとなく分かるが、彼女はちゃんと女性だぞ。それ以上の詮索は失礼になるからな。ぷっ……」
「はぁ」
俺からすればハンスさんの態度の方が十分失礼な気がするんだけど、いつものことなのかは分からないが、ケリーさんは腰に手を当てハンスさんを睨むものの短く嘆息してから、俺に話しかける。
「じゃあ、こんな失礼なハンスは放っておいて、シャツにズボンだったわよね。こっちにいらっしゃい」
「あ、はい」
ケリーさんにシャツとズボンの棚まで案内して貰うと「あなたのサイズなら、この辺りね」と指を差す。
「ありがとうございます」
「選ぶほどの違いはないけど、何着あればいいの?」
「そうですね。ん~と、五着ずつあれば困らないかなと思っています」
「そうね、それくらいあれば使い回せるでしょうね。じゃあ……はい、合わせてみて」
ケインさんは俺にシャツとズボンのセットを渡すと、店の隅に用意されている試着室で合わせる様に言う。
試着した結果、短かかったり、大きかったということもなかったので、このまま購入することをケリーさんに話す。
「本当は成長期なんでしょうから、少し大きめのを買うのがいいんでしょうけど冒険者になるんでしょ。だったら、体に合っている方がいいものね」
「分かるんですか?」
「何が?」
「俺が冒険者になるって」
「……だって、まんま冒険者の格好しているじゃないの。ふふふ」
「あ……」
そう言えば如何にもな冒険者ルックだったのを思い出し顔が赤くなる。
「冒険者になるのが嬉しくてしょうがないって感じよね。でもね……」
「はい?」
「危ないって思ったら、引き下がるのも大事だからね。それだけは覚えておいてね」
「はい、ありがとうございます」
「うん、よし! じゃあ、お祝いってことでおおまけにまけて……銀貨一枚でどうかな?」
「銀貨一枚、それって……一万ゼルってことですか?」
「そうよ。高かったかしら?」
ケリーさんはそう言って笑うが安すぎるんじゃないかと不安になる。だって、シャツが一枚、三千として、ズボンは五千くらいでしょ。となると八千掛ける五セットだから四万になる計算だ。
俺はバッグに手を入れ、銀貨の入った革袋を取り出すと、その中から銀貨四枚を取り出し、ケリーさんの手に握らせる。
「あら、ピッタリ……って、そうじゃないわよ。私の好意を無下にするってあんまりじゃないの」
「でも、本来なら四万もするのを一万っていうのは俺にとっては有り難いことですけど、怖いので」
「へ~ハンス、この子いい!」
「「へ?」」
「ダメ?」
「「いやいやいや」」
ケリーさんがまけてくれた金額が安すぎて怖いと言うのを伝えて、妥当な金額をケリーさんに払ったら、何がケリーさんの琴線に触れたのか分からないが、いきなり俺が欲しいと俺を抱きしめながら言ってきたので俺もハンスさんも面喰らってしまう。
「ケリー、この子は館のお客さんだから。悪いが諦めてくれ」
「え~ケチ! ちょっとくらいいいじゃないの」
「いや、ダメだ」
「もう、いいわよ。コータだったわよね」
「……はい」
「じゃあ、早く個人指名受けられるくらいにランクアップしてね。待ってるわよ」
「えっと……」
「……ふぅ、コータ諦めるんだな」
「え~」
ケリーさんの腕から解放されてから、布袋に入れられたシャツとズボンを受け取るとケリーさんにお礼を言って店を出ようとしたところで、またケリーさんに抱きしめられると同時に右頬にキスされた。
「え? 何を……」
「何って、予約?」
「ハンスさん……」
「ハァ~ケリー、本気なのか?」
「ちょっとね。じゃあまたね」
ケリーさんのお店を出てから、ハンスさんにさっきの「予約」がなんなのかを聞くと「聞かない方がいい」と言われ誤魔化されてしまう。
聞かない方がいいと言われると気になってしょうがないが、ハンスさんはこれ以上話してくれそうにもないので俺も聞かないでいる。
取り敢えずは手に持っている布袋をバッグを経由してアイテムボックスに放り込むと店の外で待っててくれていたタロのご機嫌を取りながら、本来の目的である『冒険者ギルド』を目指して歩く。
「おやじさ~ん、いるかい?」
「いらっしゃい……ってなんだいハンスじゃないか」
「そういうなよ。ちゃんとお客さんだっているんだぞ。コータ、ここのおやじさんだ。名前は……なんだっけ?」
「おいおい、俺より先にボケてんじゃないだろうな。坊主、俺は店主のジョンだ。で、なんの用だ?」
「えっと、俺はコータ。今日は下着の替えを上下セットで五点、靴下も欲しいし、シャツとズボンも欲しいんだけど」
「どら、ちょっくらサイズを確認させてもらうぞ」
「あ、はい」
おやじさんことジョンさんは椅子から立ち上がる。ジョンさんの見た目は痩せてて、身長も百七十センチメートルをちょっと超えるくらいだろうか。頭髪は短く刈り上げて清潔感が溢れている。服装も俺と似たような生成りのシャツに黒っぽいズボンを履いていた。
ジョンさんは立っている俺の頭の上で右手を水平に振り、ジョンさんの胸の位置くらいに当たるのを確認すると「これくらいか」と呟き、そのまま商品が並べられている棚の前に立ち「この辺りだな。なにか好みはあるのか? まあ、好きな色とか言われてもそれほど用意はしていないがな」
「あ、色は別に気にしないので大丈夫ですよ。派手じゃなければいいんで」
「そうか。じゃあ、これでいいな。肌着のシャツにパンツを五枚ずつだ。え~と、パンツが銅貨四枚の四百ゼル、シャツが三百ゼルで……七百ゼルを五セットで三千五百ゼルだから、銅貨で三十五枚な。それから、後はシャツとズボンに靴下だったな。ここには靴下はあるが、シャツとズボンは通りの向こう側にある店で買ってくれ」
「分かりました。えっと、それで靴下は?」
「お、そうだったな。ほれ、お前の足のサイズには合うと思うが確認してくれ。一足が二百ゼルだ」
「はい」
ジョンさんに渡された白い靴下を履いてサイズを確かめてみると、ジョンさんの見立て通りに俺のサイズにピッタリだったので、これは八足分を購入することにした。
「おう、毎度あり。するってぇと全部で……あ~面倒だな「さっきの三千五百と靴下の一千六百を足して五千百だから銅貨五十一枚だね」……そうなのか?」
ジョンさんが計算途中で投げ出したので俺が五十一枚だと言うと、ジョンさんはハンスさんの方を見て「合っているのか?」とでも言いたげに見ると、ハンスさんは黙って頷いた。
「そうか。まあ、ハンスが言うならいいか。じゃあ、五十一枚だな」
「はい、確認して下さい」
「はいよ」
俺はバッグの中に手を入れると銅貨の入った革袋を取り出し、その中から五十一枚取り出すとジョンさんの前の受け皿に十枚ずつ立てて置くとジョンさんは、それを一つずつ数え出す。
「確かに頂戴した。毎度あり」
俺は肌着セットと靴下をそのまま受け取りバッグの中にギュウギュウに詰め込みながら、アイテムボックスの中へと収納する。
ジョンさんの雑貨店を出ると、今度はシャツとズボンを求めて、ジョンさんに言われた通りの向こう側の洋品店らしいお店に入る。
「ケリー、いるかい?」
「はいよ。あら、ハンスさん珍しいわね」
「ああ、今日はこのお客さんを連れて来た」
「こんにちは。コータと言います。今日は洗い替え用のシャツとズボンを買いに来ました」
「あら、随分可愛いお客さんね。初めまして、私はケリーよ」
ケリーと紹介されたお姉さんは俺より少し高いくらいだから百六十センチメートルちょっとくらいなのかな。髪は肩までのストレートのセミロングでピンクだ。後は……うん、ストレートだね。強調する凹凸がないけど女性でいいのかな?。
「ね、なんだか失礼なことを考えていない?」
「え? なんのことでしょうか?」
「ふ~ん、まあいいけど。言っときますけど、私はこれでも女性ですからね」
「ぷっ……」
「ハンス!」
「いや、悪い……だが、くっくくく……コータ、お前の考えていることはなんとなく分かるが、彼女はちゃんと女性だぞ。それ以上の詮索は失礼になるからな。ぷっ……」
「はぁ」
俺からすればハンスさんの態度の方が十分失礼な気がするんだけど、いつものことなのかは分からないが、ケリーさんは腰に手を当てハンスさんを睨むものの短く嘆息してから、俺に話しかける。
「じゃあ、こんな失礼なハンスは放っておいて、シャツにズボンだったわよね。こっちにいらっしゃい」
「あ、はい」
ケリーさんにシャツとズボンの棚まで案内して貰うと「あなたのサイズなら、この辺りね」と指を差す。
「ありがとうございます」
「選ぶほどの違いはないけど、何着あればいいの?」
「そうですね。ん~と、五着ずつあれば困らないかなと思っています」
「そうね、それくらいあれば使い回せるでしょうね。じゃあ……はい、合わせてみて」
ケインさんは俺にシャツとズボンのセットを渡すと、店の隅に用意されている試着室で合わせる様に言う。
試着した結果、短かかったり、大きかったということもなかったので、このまま購入することをケリーさんに話す。
「本当は成長期なんでしょうから、少し大きめのを買うのがいいんでしょうけど冒険者になるんでしょ。だったら、体に合っている方がいいものね」
「分かるんですか?」
「何が?」
「俺が冒険者になるって」
「……だって、まんま冒険者の格好しているじゃないの。ふふふ」
「あ……」
そう言えば如何にもな冒険者ルックだったのを思い出し顔が赤くなる。
「冒険者になるのが嬉しくてしょうがないって感じよね。でもね……」
「はい?」
「危ないって思ったら、引き下がるのも大事だからね。それだけは覚えておいてね」
「はい、ありがとうございます」
「うん、よし! じゃあ、お祝いってことでおおまけにまけて……銀貨一枚でどうかな?」
「銀貨一枚、それって……一万ゼルってことですか?」
「そうよ。高かったかしら?」
ケリーさんはそう言って笑うが安すぎるんじゃないかと不安になる。だって、シャツが一枚、三千として、ズボンは五千くらいでしょ。となると八千掛ける五セットだから四万になる計算だ。
俺はバッグに手を入れ、銀貨の入った革袋を取り出すと、その中から銀貨四枚を取り出し、ケリーさんの手に握らせる。
「あら、ピッタリ……って、そうじゃないわよ。私の好意を無下にするってあんまりじゃないの」
「でも、本来なら四万もするのを一万っていうのは俺にとっては有り難いことですけど、怖いので」
「へ~ハンス、この子いい!」
「「へ?」」
「ダメ?」
「「いやいやいや」」
ケリーさんがまけてくれた金額が安すぎて怖いと言うのを伝えて、妥当な金額をケリーさんに払ったら、何がケリーさんの琴線に触れたのか分からないが、いきなり俺が欲しいと俺を抱きしめながら言ってきたので俺もハンスさんも面喰らってしまう。
「ケリー、この子は館のお客さんだから。悪いが諦めてくれ」
「え~ケチ! ちょっとくらいいいじゃないの」
「いや、ダメだ」
「もう、いいわよ。コータだったわよね」
「……はい」
「じゃあ、早く個人指名受けられるくらいにランクアップしてね。待ってるわよ」
「えっと……」
「……ふぅ、コータ諦めるんだな」
「え~」
ケリーさんの腕から解放されてから、布袋に入れられたシャツとズボンを受け取るとケリーさんにお礼を言って店を出ようとしたところで、またケリーさんに抱きしめられると同時に右頬にキスされた。
「え? 何を……」
「何って、予約?」
「ハンスさん……」
「ハァ~ケリー、本気なのか?」
「ちょっとね。じゃあまたね」
ケリーさんのお店を出てから、ハンスさんにさっきの「予約」がなんなのかを聞くと「聞かない方がいい」と言われ誤魔化されてしまう。
聞かない方がいいと言われると気になってしょうがないが、ハンスさんはこれ以上話してくれそうにもないので俺も聞かないでいる。
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