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第一章 さようなら日本、こんにちは異世界
第25話 至福の時は唐突に終わる
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少年は自分の服の裾を掴んだままの女性を見ながら、「離して下さい」とお願いするが、女性は首を横に振り、その周りにいる子供達も不安そうに少年を見ている。
少年はその様子を見て、「ふぅ~」と嘆息してから女性に振り返ると「自分の家に帰ればいいじゃないですか」と言えば、女性はまた首を横に振り「そんな物はもうない」と言い、子供達もその言葉に黙って首を縦に振る。
「なら、好きな所に行けばいいんじゃないですか。幸いにもお金はあるんだし」
「行けないの……」
「え? どゆこと?」
「私達を見て……分からないの?」
「えっと……多分だけど、奴隷なのかな?」
「そうよ!」
女性に帰る場所も行くところもないと訴えられ、その理由を尋ねると女性達の姿を見れば分かるでしょと怒鳴るように言われた少年は最初に見た印象から多分奴隷だろうなと思ってはいたが、どうやらそれは当たりだったようだ。
「でも、もう主である人もいないみたいだし、好き勝手に出来るんじゃないの?」
「甘いわよ」
「え?」
女性達の周りには女性より年上の人は見当たらず、どう見ても上は十歳になっていないだろうと思われる子供と下は三歳くらいの子供達しかいない。なので、少年は咎める主人もいないのだから、これから好きに生きればいいじゃないかと言えば、女性からは何も知らないくせにとでも言うように「甘い」と言われる。少年はその意味は分からなかったが、女性は徐に来ていた貫頭衣を脱ぐと「見なさいよ!」と目の前でいきなり全裸になった女性から思わず目を背けた少年に怒鳴る。
少年は怒鳴られるが、女性の裸身を見詰める訳にもいかず、目を瞑り顔を背けていたが、女性は少年の顔を両手で掴むとしっかり見なさいと更に怒鳴る。
少年は両頬を挟む様に顔を押さえられ、「見なさい」と怒鳴られてしまっては、どうあっても一度は女性の姿を見ないことには話は終わらないと観念し、そっと両目をゆっくりとあけると、女性の胸に何やら魔法陣の様な物が刻まれているのが目に入る。
「これって……」
「分かった? 私達はこれがある限り、奴隷という立場から逃げることは出来ないの。もし、主である人が側にいなかったり、誰の所有物でもないと分かっても、この奴隷の紋章がある限りは、死ぬまで奴隷なのよ! だから、好きに生きる為には人の目から隠れて生きるしかないの! どう、分かった?」
「じゃ、それを消せばいいんじゃないですか」
「ふん、消せるのなら消すわよ!」
女性はそう言うと少年の目の前でその形の良い双丘を隠すこと無く腰に手をやり、少年の前で鷹揚にしている。
「じゃあ、消せるなら消したいということで合ってますか?」
「あなた、話を聞いていたの?」
「ええ、聞いてますよ」
女性は少年はまだ分かっていないのかと身を屈め、少年の顔をジッと見るが、少年の目は眼前で揺れるソレに釘付けである。
女性は体を起こし、腕を組み少年を見下ろしながら、嘆息すると「だから、これは一生消えないし、消すことも出来ないの! 分かった?」と言うが、少年は納得していないようで「ちょっと痛いかもしれませんが」と女性に断る。
少年は目の前の女性を柔らかい結界で包むと女性の鑑定を行う。するとそこには『隷属』との記載があったので「これは呪いの一種かも」と『解除』と唱えれば、女性の胸にあった奴隷紋が消えて、その形の良い双丘が色白の肌に相まって非情に艶めかしいものへと変わる。
「えっ? あ! きゃぁ!」
「えぇ~」
女性は少年が何かをしたのは感じたが、痛みも何も感じなかった。ただ、全身を柔らかい何かに包まれた感触がしたことだけは覚えているが、少年が何かを呟いた後には、自分の白い肌と形の良い双丘だけが残っていたのに気付くと途端に恥ずかしくなり、両手で隠すとその場に蹲る。
少年としては、折角邪魔なものを消し、まるでグラビアを眺めるように見ていたのを急に閉じられた様な感覚になり不満を漏らす。そして、それを黙って見ていた子供達は女性が着ていた貫頭衣を女性に渡し、少年には反対方向を見るようにと言う。
「もう、色々と残念だけど、いいのは見られたし、これはこれでいいか」
「もう、いいわよ」
貫頭衣を着終わった女性に声を掛けられ振り向くと、元の格好に戻った女性がそこに立っていた。
「ちぇ、残念」
「そりゃ、悪かったわね。って、そうじゃなくて……ありがとう」
「いえいえ、こちらも良い物を見せて頂いたので。じゃ、そゆことで」
「待って!」
「え~」
女性の奴隷紋も消えたから、これで好きに生きていけるようになったでしょうと少年は今度こそ、帰ろうと踵を返し歩きだそうとしたところでまた止められてしまう。
まだ何かあるのかなと振り返ると、女性から頭を下げられお願いされる。
「出来れば、この子達の奴隷紋も消してください。お願いします!」
「「「お願いします!」」」
「おねがい」
まあ、少し考えれば分かることだが、貫頭衣を着ていたのは女性だけでなく側にいた子供達も同じ様に貫頭衣を着ていたので奴隷だったことは想像に難くない。
でも、元日本人としての感覚がまさかこんな小さな子供にまでしないだろうと思わせていたのだが、そこは異世界の非情さというか、小さな子にもしっかりと奴隷紋が刻まれていたのだ。
今の少年の目の前には子供達が貫頭衣を捲り上げ、少年に対し奴隷紋が見える様にしている。そして一番端にいる立つのもまだ覚束ないような三歳くらいの子にも小さな奴隷紋が刻まれていた。
少年はそれを確認すると「やっぱり、他の人に会うのは怖いな」と思うのだった。
「それで、どうなの? してくれるの? くれないの?」
「え? それって頼む人が言うことなの」
「あ……」
女性の強過ぎる口調に少年は思わず抗議するように言ってしまうと女性もそれを感じたのか、急に口籠もる。
そんな女性を見て少年は「根は悪くなさそうに見えるんだけどね」と閉口する。
しかし、子供達はそんなことを気にする様子もなく、貫頭衣を捲ったまま期待するように少年を見ていた。そして少年は物のついでだと頷くと子供達をさっきの女性にしたように柔らかい結界で包み『解除』と呟けば、子供達の胸から奴隷紋が跡形もなく消え去る。
「「「……やった!」」」
子供達は最初は何をされたのか分からなかったが、並んでいる他の子の奴隷紋が無くなっているのに気付き、そっと自分の胸を見て、自分の奴隷紋も無くなっているのに気付くと隣の子供と手を取り合って「やった、やった!」と飛び跳ねる。
少年もその様子を見て「これでよし」と今度こそ、帰ろうとするがまた何かに服を引っ張られる感覚に気付き足を止める。
「今度は何?」
少年はその様子を見て、「ふぅ~」と嘆息してから女性に振り返ると「自分の家に帰ればいいじゃないですか」と言えば、女性はまた首を横に振り「そんな物はもうない」と言い、子供達もその言葉に黙って首を縦に振る。
「なら、好きな所に行けばいいんじゃないですか。幸いにもお金はあるんだし」
「行けないの……」
「え? どゆこと?」
「私達を見て……分からないの?」
「えっと……多分だけど、奴隷なのかな?」
「そうよ!」
女性に帰る場所も行くところもないと訴えられ、その理由を尋ねると女性達の姿を見れば分かるでしょと怒鳴るように言われた少年は最初に見た印象から多分奴隷だろうなと思ってはいたが、どうやらそれは当たりだったようだ。
「でも、もう主である人もいないみたいだし、好き勝手に出来るんじゃないの?」
「甘いわよ」
「え?」
女性達の周りには女性より年上の人は見当たらず、どう見ても上は十歳になっていないだろうと思われる子供と下は三歳くらいの子供達しかいない。なので、少年は咎める主人もいないのだから、これから好きに生きればいいじゃないかと言えば、女性からは何も知らないくせにとでも言うように「甘い」と言われる。少年はその意味は分からなかったが、女性は徐に来ていた貫頭衣を脱ぐと「見なさいよ!」と目の前でいきなり全裸になった女性から思わず目を背けた少年に怒鳴る。
少年は怒鳴られるが、女性の裸身を見詰める訳にもいかず、目を瞑り顔を背けていたが、女性は少年の顔を両手で掴むとしっかり見なさいと更に怒鳴る。
少年は両頬を挟む様に顔を押さえられ、「見なさい」と怒鳴られてしまっては、どうあっても一度は女性の姿を見ないことには話は終わらないと観念し、そっと両目をゆっくりとあけると、女性の胸に何やら魔法陣の様な物が刻まれているのが目に入る。
「これって……」
「分かった? 私達はこれがある限り、奴隷という立場から逃げることは出来ないの。もし、主である人が側にいなかったり、誰の所有物でもないと分かっても、この奴隷の紋章がある限りは、死ぬまで奴隷なのよ! だから、好きに生きる為には人の目から隠れて生きるしかないの! どう、分かった?」
「じゃ、それを消せばいいんじゃないですか」
「ふん、消せるのなら消すわよ!」
女性はそう言うと少年の目の前でその形の良い双丘を隠すこと無く腰に手をやり、少年の前で鷹揚にしている。
「じゃあ、消せるなら消したいということで合ってますか?」
「あなた、話を聞いていたの?」
「ええ、聞いてますよ」
女性は少年はまだ分かっていないのかと身を屈め、少年の顔をジッと見るが、少年の目は眼前で揺れるソレに釘付けである。
女性は体を起こし、腕を組み少年を見下ろしながら、嘆息すると「だから、これは一生消えないし、消すことも出来ないの! 分かった?」と言うが、少年は納得していないようで「ちょっと痛いかもしれませんが」と女性に断る。
少年は目の前の女性を柔らかい結界で包むと女性の鑑定を行う。するとそこには『隷属』との記載があったので「これは呪いの一種かも」と『解除』と唱えれば、女性の胸にあった奴隷紋が消えて、その形の良い双丘が色白の肌に相まって非情に艶めかしいものへと変わる。
「えっ? あ! きゃぁ!」
「えぇ~」
女性は少年が何かをしたのは感じたが、痛みも何も感じなかった。ただ、全身を柔らかい何かに包まれた感触がしたことだけは覚えているが、少年が何かを呟いた後には、自分の白い肌と形の良い双丘だけが残っていたのに気付くと途端に恥ずかしくなり、両手で隠すとその場に蹲る。
少年としては、折角邪魔なものを消し、まるでグラビアを眺めるように見ていたのを急に閉じられた様な感覚になり不満を漏らす。そして、それを黙って見ていた子供達は女性が着ていた貫頭衣を女性に渡し、少年には反対方向を見るようにと言う。
「もう、色々と残念だけど、いいのは見られたし、これはこれでいいか」
「もう、いいわよ」
貫頭衣を着終わった女性に声を掛けられ振り向くと、元の格好に戻った女性がそこに立っていた。
「ちぇ、残念」
「そりゃ、悪かったわね。って、そうじゃなくて……ありがとう」
「いえいえ、こちらも良い物を見せて頂いたので。じゃ、そゆことで」
「待って!」
「え~」
女性の奴隷紋も消えたから、これで好きに生きていけるようになったでしょうと少年は今度こそ、帰ろうと踵を返し歩きだそうとしたところでまた止められてしまう。
まだ何かあるのかなと振り返ると、女性から頭を下げられお願いされる。
「出来れば、この子達の奴隷紋も消してください。お願いします!」
「「「お願いします!」」」
「おねがい」
まあ、少し考えれば分かることだが、貫頭衣を着ていたのは女性だけでなく側にいた子供達も同じ様に貫頭衣を着ていたので奴隷だったことは想像に難くない。
でも、元日本人としての感覚がまさかこんな小さな子供にまでしないだろうと思わせていたのだが、そこは異世界の非情さというか、小さな子にもしっかりと奴隷紋が刻まれていたのだ。
今の少年の目の前には子供達が貫頭衣を捲り上げ、少年に対し奴隷紋が見える様にしている。そして一番端にいる立つのもまだ覚束ないような三歳くらいの子にも小さな奴隷紋が刻まれていた。
少年はそれを確認すると「やっぱり、他の人に会うのは怖いな」と思うのだった。
「それで、どうなの? してくれるの? くれないの?」
「え? それって頼む人が言うことなの」
「あ……」
女性の強過ぎる口調に少年は思わず抗議するように言ってしまうと女性もそれを感じたのか、急に口籠もる。
そんな女性を見て少年は「根は悪くなさそうに見えるんだけどね」と閉口する。
しかし、子供達はそんなことを気にする様子もなく、貫頭衣を捲ったまま期待するように少年を見ていた。そして少年は物のついでだと頷くと子供達をさっきの女性にしたように柔らかい結界で包み『解除』と呟けば、子供達の胸から奴隷紋が跡形もなく消え去る。
「「「……やった!」」」
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「今度は何?」
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