異世界勇者召喚失敗か?

どら焼き

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第4章 魔王と邪神が怖がり逃げ出す者。

第107話 理由が無茶苦茶だったが、なぜかまかり通ってしまった。

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第107話 理由が無茶苦茶だったが、なぜかまかり通ってしまった。

 ひっそりと異変が発生していた。
 レオラルド王国に残っていた、ドワーフという少し背が低いが筋肉質の鍛冶師が多く酒が好きな人種がいるのだが、その者たちが主体となって作られた[鍛冶師ギルド]がひっそりも移転していたのだ。

 ただ[移転します。]だけ書いて。
 武器屋も、商業ギルドもドワーフに対する武器や防具の支払いを最近、[神託だ!]なんて言って支払って無く、商品だけ店に運ばせていたから、全く知らなかった。

 異世界241日目 夕方。

 ズン!
 突如!王城地区の物が重くなった。
 人々は身体を動かせない。四つん這いになるしかない。

 そして、バリバリバリバリバリ!と王城地区の結界が破壊される。
 先程閉まった大門が、開いた。
 日頃ならガーン!となる襲撃の金がゴーンと、音色が変わる。

 何か起こったのか?
 勇者国王は、身体が重くなると同時に、またフルパワーのスキルの警報を聞く。

 先程から、頑なに食料をもう売らない事になるぞという商隊長に、他の4国にも売るように言っているのだが、逆にオオベの気遣いを仇で煽るなら、本気でこの国は消えるぞと言う商隊長。

 そこにやってきたこの事態。
 
オオベ視点

「やれやれ、オレを感知して弾くか~?
 なら、下弦の祓いだ!」と、やったが重力が強すぎたか、住民が四つん這いなっている。
 かなり加減をしたのだがな。

 まぁいいか。捕まえたと言うなら、助け出すまでだ。
 そして、こんな事があろうかと実は商隊の荷物は、封印されている。
 公平で適正な取引がされなかったら、封印は解除されない。
 つまり略奪はしても無駄になるようにした。
 前は、決して勇者国王とも話をしないと緊張もしていたから、気にしなかったが商業ギルドの横に何か建物があるな。
 そこから、商隊の荷物の反応がある。
 すぐに中に入ったら、サブグランドマスターが、びっくりしていた。
 全ての商品を回収(マジックバックにいれるフリ)して、ヤツらの頭に泥棒という文字が見えるよう付与してから、王城に向う。
 
 今日は、天界の働いてなかった大精霊逮捕の要請の実行に行くわけではないから、話してもいいか…。
 だが、無理矢理話さなかったけど、結構ストレスが溜まらず楽だったな。
 さて、何か武器屋でバリンバリンと音がするから、なんだろうと思ったが商隊を助けるのが先だ。

 なんだ?道行く人で倒れている人がいた。
 身体欠損している?
 鑑定では、犯罪ではなくモンスターの襲撃での欠損と傷の化膿で斬った姉妹か?
 
「アクア・アースハイヒール(プラス再生)」

 すぐに治る欠損部分。そして、新開発のチーズを渡して、食べるようにいう。
 警戒していたが、すぐに腹が減っていたらしく食べたら美味しかったらしい。
 そして、すぐに王城に向う。
 それを見ていたのだろうな。何故か女性の欠損患者が来たので。治していた。
 新製品のチーズは、やはり好評だ。
 2時間ほど時間がかかったが全員治療は完了した。

 さて、王城はやはりオレを通さないらしいなので、無理矢理入るかと思って剣をふろうとしたが、やめた。
 誰かに刃があたれば、殺された者達の蘇生を要求するのに障害になるかもしれない。
 あまりどころか、ものすごく下手だが忍びこむか?
 
ナツ(念話)
「旦那様? もう充分に我慢はしました。今度は、奴に土下座させる番です!
 ドンとぶっ壊しましょうよ。」

「わかった。」

「オイ!門番、大縁 増田(おおべ ますた)だ、10数える。そのうちに拉致した商人をすぐに返せ!」

 ドン!

 うん!出せるだけのでかい火の玉を出した。
 ぶつけるぞと言わんばかりの呪術と魔法のマーブル仕様だ!

 ついでに逃げられないように、城をファイヤーウォールで囲った。
 そうだな、地下60メートルぐらいの土ならマグマにできるから、やるか!
 地下から抜け穴とかで逃げられないようにしないとな。

 ゴー!
 ファイヤーウォールと、城を煮込むマグマ鍋をはじめた。

城内

 勇者国王
「何が起こった?」

 兵士
「タイヘンです。大変です!オオベが怒って、商人を取り返しに来ました!」

 な!
 大臣達が、まさか身体を重くするなんて技を使って来た事にびっくりしていたが、王妃がついに出て来た。

王妃
「すぐに通せ!宮廷魔導師全員を呼べ!催眠をかける!」
 だが、それすら悪手だとすぐにわかる。
 暑い?何かものすごく暑い。
 マグマから放射された遠赤外線が、すでに城を温めていた。いや、熱していた。

兵士
「タイヘンです!ファイヤーウォールで、城ごと囲まれました!」

 へ?これまで、何回かこの城まで攻め込まれた時に、耐火仕様にしているのになぜ暑い?
 魔王の火炎ブレス以上にオオベが強いのか?
 いや、討伐しているのたから強いのだろう。

 さぁ、命をかけた我慢の…。
 ドサリ!
 王妃は熱中症で倒れた。すでに城内井戸の水は沸騰している。
 景色が歪むほどの熱気が城内を襲う!
 その隙に誰か入ってきて、大臣達の頭に何かして、縛っていま商人達を連れて行ってしまった。
 王妃には、[催眠詐欺師]と頭の上に文字化浮んでいる。
 
 その後、勇者国王は気を失った。
 目を覚ましたときは、大臣達はまだ気を失っていた。
 そして、王座から見える壁面にご先祖様の兄であった勇者バルハルの言葉が、書かれていた。
 
 勇者をやらないと行けないとして、ネジ曲がったのは自分だったと気がついた勇者国王は、膝を折った。

 あぁ、そういう事か。
 我が一族の先祖の言葉…。
 ここまで、オオベに気を使わしてしまったとは…。
 国王は、この壁の言葉を保存することにした。



 
 
 
 
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