上 下
610 / 630
第10章「幻夢晴れて現れる、壊れた虚構」編

第598話 完全強制予定変更調和理論の行く末

しおりを挟む
 
 外道王達の目はまだ死んでなかった!

 この程度で心が折れる?
 バカ言っているのではない!

 そんな事で折れていたら
 地球魔導怪獣大戦後の
 数億年も、
 王権を維持できるか!

 なんて熱血キャラや、
 暗黒キャラでもなかった、

 
 もっとたんぱくに、
 考えていた。

 二人の目線は、
 新・デストピア大陸にあった。

 そこで稼働する
 ゲーム機。

 それさえ、守れば、
 別にインフルエンザウイルスに
 分解されることなんてない!

 だって、電源コンセントに
 つなげていれば
 病気もしない!
 心臓も止まらない!
 ボケない!
 身体欠損しても、
 頭が吹っ飛んでも
 蘇る。

 アレさえ守って逃げ切れば
 生きていられるじゃないか!

 そして、2体の
 魔導生体装甲は、
 新・デストピア大陸に入り
 自分の
 外部演算コアなる
 ゲーム機持って
 自分の魔導生体装甲につなぎ

 マリアナ海溝に潜って
 巣篭もりをすることにした。

 超水圧内にいれば、

 例え核爆弾を撃ち込んでも
 爆発出来ないし、
 無駄!

 引き上げる?

 このままの状態を維持すれば
 引き上げるなんて無理!

 勝った!

 逃げ勝った!

 二人の王はニンマリと笑う。

 難しく考えることもなかった。
 単純な事だった。

 ゼーロが、直接来る?

 今は、奴はあの宇宙船艦隊から
 集中砲火を浴びて
 放心しているから
 ここに隠れたのだ!

 見つからなければと勝ち!

 そして、
 まるで時が、止まっていたような
 事態の停滞がなくなり
 動き出す!

 それは、いきなりだった!

 まず気がついたのは
 パンデビート王だった。
 
 パンデビート王 
 「オイ! 呪いカウンターが
  減ってないか?」

 フェントロー王
 「なぜ? 旧地球国家の
  精神力が高い奴らにかけた呪いが
  減っている?

  奴らが俺達を憎めば憎むほど、
  我々の存在率が強固なものになり、
  我々存在が無くなると言う
  運命の筋書きが消えてゆくはずなのに

  奴らが、恨み合えば
  恨み合うほど増大するのに
  なぜ?」


 パンデビート王 
 「これはヨー以外、
  全て適応されており
  旧地球人の子孫の現地球人の
  遺伝子レベルで
  入り込んでいるから
  解除は、無理なはずだ!」

だが…

ビーーーーーーー!

呪いカウンターがゼロになった。


 これは、とういうことか?

 RPGゲームでの
 ステータス表示だと
 「運」の項目が、100億固定だったのが
 0になって、

 マイナス表示になろうと言うことである。

 そう、
 これまでのしわ寄せ!
 反動と言われるものが
 やってくるのである。

 そしてそれが、来た!

 パンデビート王 
 「アレ? オイ!動け!

 動けよ!
 なに止まってやがる!」

 
 フェントロー王
 「あ!こっちもだ…ハァ
 エラー?」

 
 ゲーム機の作動が、止まった!
 中古品店で買われたゲーム機が
 遂に止まってしまった!

 一部パーツは、改造されたが
 他の部分は、
 20年前の物。

 それを、海水が沸騰するほど
 使って、遂に壊れた!

 いや、ここは素直に外道軍の
 科学者を褒めるべきである。

 よく保たせたと!

 
 だんだんと、身体が冷たくなっていく
 二人の王。

 血中コレステロールが、
 地球人の500倍!

 血ではなく油の輸送管と
 なった血管を支えていたのは、
 強奪して手に入れたクリスタルを
 改造して作った外部演算クリスタル!

 その代替品が、停止した。

 実は、脳は油では動かない。
 ブドウ糖が必要だが、
 油ばっかりの血管では
 輸送は、無理だ!

 そして、
 二人を見つけたゼーロが
 海溝から引き上げたが…

 ゼーロ
 「貴様ら逃げられると…え?」

 既に、二人の身体は
 本来の生命活動を停止してしまい、
 魔導生体装甲生命維持装置で
 生きている状態であった。

 
 これにはゼーロも迷い出す!

 コイツラを蘇生して、
 何か利益はあるか?

 それよりも、逃げたほうが

 いいかもしれない。

 どこに逃げる?

 あ!

 元管理者サーギーのヤツが
 受け持っていた異世界があったぞ!
 
 確か、今の名前は、
 サーギー・ワールドだったな!

 あそこに逃げ込もう!

 ちょうど、魔王が討伐されて、
 仕込みの、食料がない苦難の環境が
 いきなり発生して、
 本当の事を調べようともしない
 ただちやほやされて
 浮かれた勇者バカ達が、
 あの異界からスカウトした邪神の
 魔力を大地に流して、
 そして、自分たちはこの世界に
 帰れなくなって、
 邪神くらいの魔力では足りない
 あの世界は、食料危機になり、
 大戦争になって
 俺たちのお遊びの証拠隠滅が
 出来上がる予定だったな。

 そこに紛れこむか…

 ったく、サーギーのヤツが、
 捕まらなかったら、
 もっとよかったのだが、
 仕方ない。

 外道王達だった物体を、
 白い灰にして、

 ゼーロは、サーギー・ワールドに
 転移していった。


□□

その頃、
テンアトミックランドでは、
外道王達が、気にしていた
呪いカウンターの基・原因!

「旧地球の国家間のいがみ合い」を
解消した後の
別ではあるが、
全く無関係ではない
とある異世界をどうするのかを、
天界や地獄の管理者たちが
会議していた。

元の名を、
フロンティア・エスケープワールド!

フロント皇女の出来すぎた妹
フロンティアが、
地球で、国を追われた者達や、
地殻変動で沈む大陸の行き場のない
住人たちの、
避難場所として作った異世界であった。

文化レベルは、江戸時代後期!
地球では、プチ小氷河期が終わった頃である。

そう!産業革命が始まり
石炭が燃やされ出した頃だ。

フロンティア
「もともと初めは、
あまりに足りなかった
地球の食料の生産の拠点でした。」

そういえば、
昔の物語に時々
食料が天から降ってきた!

なんてものがあったな。

しかし、いろいろあって、
人口が増えたらしい。

だが、決して過剰に増やさなかった。

だから、自力での文化レベルの
急速な発展はなかった。

だが、文化交流をするために
時々、客人を呼んでいたらしい。

突風に飛ばされたら~ とか
殺されそうな王女様が
逃げ込んだ不思議な森と国~ とか

まぁ、地球にも 
実際にあった話の一部しか、
残っていないが、あったらしい。

しかし、

フロンティアさんが昇進して、
その後の受け持った管理者が、

地球魔導怪獣大戦では、
俺は何もしていない!
冤罪だ!

なんて、言って天界第4室の
後ろ盾をもった、
サーギーだった。

サーギーいわく、
もっと、もっと豊かにして
文化を進ませて
誰一人不幸にならない
世界にして
俺の無実を証明する!

なんて言っていたが、
サーギーは、
異世界に招き入れる申請をせずに
拉致する現場を押さえられ、
現行犯逮捕された。

その世界の監査はゼーロ達…

まぁ、そのサーギー・ワールドは、
荒廃していた。

そして、もともとは創世の
千年後に、地球世界に統合予定だったので
そんなに強く創られてなかった
実は、もう保たない。

それをどうするかと言う事が
ザーギーに出された
天界の隠れ修行お題だったのだが…。

そして、サーギー達のやりたい放題!

この世界の暗黒貴族達は
魔力不足を、魔王ぶっ殺して
補えば解決!
あとは自分たち以外が不幸になっても
知らん!
という態度だった。

そして、この暗黒貴族が、
ゼーロ達の手下だった。

外から見ても、世界の外層にヒビが
入ってきていた。

もう限界だ!

このサーギー・ワールドの後始末の
役割分担を決めていく。

用!は、地球に帰って来る者達の
失った身体を再構築することになった。

その者の遺伝子があれば、クローン体も
作る!

かなりの大仕事だ!

元トップアイドルで、勇者をしたあと
捨てられて魔王と呼ばれても
慕う者達を守って戦っていた女性。

実は日本人で、その世界で
ずっと教会の仕事を支え続けて
大聖女と呼ばれ、慕われる女性

魔王と呼ばれても、川の氾濫や
土砂災害を未然に防止すること、
注力していた男性。

まぁ、沢山あったな。

そして、一番最後に
数少ない高校生・用としての友達(英雄)
の嫁候補?さんの
女性の身体を作っている。

ミイナ・ヴァーミリオン
「オリジンエルフですか。
なら、私達の遺伝子が基?」

天界の担当者
「その、ミイナ様達に近い先祖返りでして、
そのままだと、今の地球だと
問題があります。」

用!
「齢を取る、というのが
実は病気だと言うあたりまえの
概念がやっと少しずつ回復してきた
時に、いきなりエルフが
米買いに、スーパーにいたら
間違いなく、変な研究室に
誘拐されるからな~

エルフモードと、
プレーンモードと、
モードチェンジ出来る機能をつけよう。

後、大学卒業くらいの学力と
自力で隠蔽を出来るように
特訓してから、地球生活開始だな~。」



そして、
外道王達が、灰になったと
報告が来る。


用!
「ハァ?


死因が、不健康極限点突破に
耐えられなかった為?

不健康極限点?

いや、え?
物理的限界を突破していたから
そう名付けるしかなかったって?

わかった。」



そして、サーギー・ワールドでは、
最後の締めくくりとして
大聖女が、聖歌を歌う!
死を覚悟して、命を燃やしていた。

足りない魔力を、
元勇者の魔王達と、
スカウトされた魔王を倒した英雄が、
補おうとしているが
世界が崩壊し始めているので、
とても足りない。

天界から援軍も、来る。
地獄戦隊も、待機している。

ミカン
『さぁ、あの世界の生命に選択肢を作る
祝福を!』

女性陣が
天界歌を歌いだして、
サーギー・ワールドを包む
膜が出来上がる。

そして、
崩れていくサーギー・ワールドの
生命を受け止め、

天界とこの世の間の特設空間に
移動させた。




□□□□□

完全強制予定変更調和理論の行く末は、

不健康極限点突破による、
地獄行きだった。




 
 
 
 
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

騎士は愛を束ね、運命のオメガへと跪く

BL / 連載中 24h.ポイント:1,704pt お気に入り:483

いつかの食卓

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:22

【完結・R18】弟は私のことが好き

恋愛 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:272

【R18】堕ちた月が満ちるまで

恋愛 / 完結 24h.ポイント:63pt お気に入り:88

名無しの龍は愛されたい。

BL / 完結 24h.ポイント:241pt お気に入り:944

恩を返して欲しいのはこっちのほうだ!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:99pt お気に入り:3,643

少年は淫らな夢の中でお隣さんと事を致す ~succubus neighbor~

大衆娯楽 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:91

【R18】美少女専門学園 強制"性転換"部 特別洗脳コース【TS】

BL / 連載中 24h.ポイント:489pt お気に入り:1,395

クラス転移~俺は異世界で魔王になる~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1,193

処理中です...