上 下
524 / 630
第8章 真実の世界への回帰

第514話 マルダス世界の防衛隊事情(その1)

しおりを挟む
  とある者達は、頭を抱えていた!

 ここ、マルダス世界の冒険者ギルドに本部にて、ギルドマスター達が通信珠越しに頭を抱えていた。

何故か!

外道マスター達がいるデストピアから、マルダス世界に略奪と、暴虐の権化が侵攻してくる!

これは、マルダス世界の危機だ!

だが、パイン街でのお茶会で元聖カルッティ王国女王メルトが漏らした一言から、何気なくグランドマスター・マットが義父のミノタウロス将軍達に質問したことで、明らかになったとんでもない問題が露呈したのであった!


 恐らく!恐らくだが!

 強力な火力を誇る精霊魔法!妖精魔法!が、デストピア軍迎撃戦に使えないのでは?との疑問が発生したのである!


 精霊魔法・妖精魔法とは!

 言わば、精霊・妖精が大気の力とか地脈の力とか、太陽光の力を術者の力に変換して補い、かつ術者の放つ術を増幅して起動する魔法である!


 早い話が普通の魔法がチートブーストされるのである!

 一般的マルダス世界人だと、

 普通のファイヤーボールでワンボックスカーが吹き飛ぶ!

 精霊魔法のファイヤーボールだと、その10倍!おおよそ…小学校の体育館が吹き飛ぶ!

 妖精魔法のファイヤーボールだと、火力は5~6倍だが、燃える持続・粘着時間が5倍になる。
 結果的には、小学校の体育館1.5棟くらいが全焼する。


 性質が違うが、結果が恐ろしいものを生み出すのである。

 フロント皇女の場合は、精霊王・妖精王全ての加護を受けているため、ファイヤーボール一つでも、約150~300倍の火力を出すことも可能である。

 つまり!防衛隊側にとっては、あてにしていた強力な火力なのだが…

 冒険者ギルド防衛隊結成の時に、グランドマスター・マットは、メルト(元聖カルッティ女王)に、(自身がスキルで精霊化して戦うのか?)という内容の質問をすると…


 メルト(元聖カルッティ女王)
「冗談じゃない!ヨーから頼まれないと、精霊化なんてしたくもない!

 女王やってたときは、サブドラシルの様態を見ていたから、スキルを使っていたが女王後半期は、ヨーに敵対してしまうのが嫌だから、使ってなかった。

 お前さんと、バボン国王との深夜会談の時に精霊化して、出てきたのはヨーが驚いたバボン国王の顔がみたいって言っていたから、やっただけだ!


 精霊魔法!妖精魔法!なんて使ってみろ!

 アイツラ側だとみなされて!

 間違いなく、ヨーと戦争になるぞ!  

 それでなくても、ヨーの部下と、眷属達は黙っていない!

 ただでは済まない!」


 恐ろしい言葉がメルトの口から出たのに、びっくりしたマットは、ブリザード公国の王女を見ると…

 鉄壁クールビューティーのブリザード公国王女様が、まるで壊れたハトのオモチャみたいに、首を縦に振っているではないか!


 え!( ゚Д゚) !

 ヘル・タイガーをマットが見たが…

 ヘル・タイガーも、神妙に首を縦に振る。


 義父のミノタウロス将軍達に顔を向けると、
事情を話してくれた。

 

 「精霊王・妖精王達は、原則中立である!


 普通なら、その原則である!そして、そういう義務を持った存在である!

 だが…

 ヨー(用!)達の前では、その嘘の仮面が剥がれて、嘘だと言うことが露呈する。

 どういうことなのかと言うと、地球魔導怪獣大戦前の旧地球時代に、

 フロントバーレ諸国連合と言う国があった。

 今のブリードル帝国の前身・原型である。

 フロントバーレ諸国連合担当の管理者が、自分の成績を良いモノにするために、当時仲が良かった精霊王・妖精王達に、フロント皇女に最強の加護を与えるように要請して、実行された。


 その分…加護が薄くなる者が現れる。

 しかし、旧地球の世界制覇を目論む各国が動き出す時に、加護が薄い者達のアフターケアなぞせずに、放置したのだ!

 その結果、当時誰もが使う事が出来た精霊魔法・妖精魔法が使えないどころか魔法すら使えない者達が現れだした!

 しかし、その原因であるフロントバーレ諸国連合担当管理者と、精霊王・妖精王達は、責任を被害者になすりつけたのである!

 「魔法が使えない奴が!精霊魔法!妖精魔法!が使えない奴らが悪い!」


 結果…

 一人の天才科学者が魔法を使えなくなり、その原因を突き止めて、外道滅殺教を設立する。
そしてコミュニティを作り出す。

 結果…

 たくさんの魔法を使えない者達が、そのコミュニティに集まる。

 結果…

 謀略でその平和コミュニティを攻撃して、外道滅殺教・教主を暗殺した、デストピア外道諸国連合と大教皇国とフロントバーレ諸国連合に対する、武力が誕生する。

 外道滅殺拳であり!外道滅殺拳軍であった!

 その時、精霊王・妖精王達はフロントバーレ諸国連合に敵対するもの全てに精霊・妖精の補助をしない事にした。

 それが原則中立の立場は、嘘だとバレた…いわば…公言した瞬間だったと言うこと。

 だけど… 地球魔導怪獣大戦が、終わった…
いや…今だと…終わったとは言えないな…。

 まぁ…マルダス世界移民協定で、精霊・妖精は、絶対中立だとされていたが…

 どうだ?皆、精霊・妖精魔法が使えるか?

 使えないやつのほうが圧倒的に多いよな!

 精霊・妖精魔法を使えるものが神の使いの如き態度を取るくらい、少ないよな!

 精霊・妖精の奴らは、素質が~才能が~なんて言っているが、実は違う!

 奴らは、今の原則協定すら未だに守っていないのだ!

 そしてヨーに対する態度も、謝りに来いだからな…

 だが、ここで奴らはヨーの事を舐めきっていたのだ。

 まさか、外道滅殺教(拳)の者達が、数億年戦いぬいて、管理者軍団となっていたとは考えてなかったのだ!

 しかし、未だに自分達が正義だとして、戦争を起こした過ちを認めていないだけでなく、力押しで過ちを、正しさに歪めようとしてきた。

 マット、わかるよな。こうなるといずれ衝突する!

 最近、天界から聞いた話だが、ヨーは天界と相談の上で偽装転生までして精霊王・妖精王達の歪みきった考えから発生した、講和・和解の糸口の消失と言う事態に、救済策を講じた!

 だが…奴らは、結果から見ると拒否した!」


マット(冒険者ギルドグランドマスター)
「つまり…精霊・妖精魔法を使うということは、精霊・妖精達の使徒とみなされる?」

ヘル・タイガー
「わしの個人の意見としては、将軍がさっき言ったように、精霊・妖精魔法無しで戦ってきた者達の1人でな、奴らの助力のみで戦う人間を評価しろと言われると、精霊・妖精の意向にかなり深く関与して動く者達という評価をされてもおかしくない者達だと思っている。」

マット
「……………。(マズイ…これはマズイぞ!)」





こんな、会話があった後のギルドマスター会議が総ギルドマスター達の苦悩となったのだ。

 精霊魔法・妖精魔法使いが悪いのか?

 いや…そうではない!

 頼もしい戦力である!

 だが…寛容なミノタウロス将軍達ですら、精霊王・妖精王が中立でないと判断している時点で、デストピア軍とは違う、別の勢力戦闘員と位置づけるしかないのである。

 そう!精霊王・妖精王達が術師達に冒険者ギルドを裏切るように言うと?

 誰もが無能になりたくもない!

 精霊・妖精の助力が無くなり並の術師に、喜んでなる者なんて、ほとんどいないだろう!

 つまり、冒険者ギルドを裏切る可能性が大いにあると言う危険性が露呈したのである。


 
 しかし…本人達(精霊・妖精術師達)に、
「裏切るのだろう?」

 なんて、いきなり言えない。

 
 なので、元バホン王国宮廷魔術師バカンを呼んだ!

 バカン
「ギルドマスター、ここはどこですか?
我々精霊術師は、今忙しいのです!
それでなくても、防衛隊に参加するうちのパーティの打ち合わせがあるのに!」

ブリードル帝国、帝都支部に呼ばれたA級精霊術師バカンは、いきなり魔導通信会議室に入れられて、各ギルドマスターから質問攻めに会う事になった。

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「バカンさん。久しぶりだな。」

バカン
「あら、逃げたギルドマスターじゃないか!こんな忙しい時になんのようなの!

 あんたの相手をしている暇なんてないのよ!」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「ハァ、精霊…たしかブイブイだったかな?」

バカン
「フン!覚えていたのか!で!用事は、なに!
暇つぶしの話ならお断りだよ!失礼する!」

席を立って、退室しようとしたが…武装ギルド戦闘職員に、無理矢理席に座らせられる。」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「ハァ?君は、この事態をわかっていないみたいだね。残念だよ。

 A級精霊術師の中で、最も理知的でかつ、状況把握力が高いと評価していたのだがね。」


バカン
「(A級戦闘職員だと!!どういことだ!)
何度も言うが、こちらは忙しい。後にしてくれ!

 迷惑だ!」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「ホウ!つまり、君にとって冒険者ギルドの防衛軍よりも優先すべき事であって、人類よりも優先すべき事である用事があるのだね!」

バカン
「どういう事だ!いい加減怒るぞ!」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「なるほど!精霊界から要請が来たか!

なるほどね! で外道諸国側につくのか?精霊・妖精側につくのか?それとも人間側につくのか?どれかな?

 だが、その苛立ちようは、人間側を裏切るように要請されたのかな?」


カラン!

バカンは、杖を落としてしまった。


バカンは、ここに呼び出される前に精霊ブイブイから、大切な話があると言われた内容に、かなり深い関係があると直感的に判断したからだ。




バカン
「どういう事だ! まるで、精霊・妖精界が人間側と対立しているみたいじゃないか! 

 答えろ!貴様に割いている時間はないのだ!」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「フン!やはり、精霊ブイブイが最優先か!

そして、人間側を裏切るか!

なら仕方ない。

その選択が…」

バカン
「待て!違う!精霊ブイブイから、今言われている事は、ヨウ・ヨウガと言う冒険者に会って、精霊界に来いと伝えろって事だよ!

 もう、いいだろ!」

某元ブリードル帝都支部ギルドマスター
「いいわけ無いだろう!

このカスが!貴様は、とんでもない事をやらかそうとしているのだぞ!

 冒険者ギルドグランドマスターの言葉を伝える!

 伝えなければ、貴様は終わりだ!

 では、言うぞ!


 (まどろわぬ者達の王達であり、まどろみの中の者達の王達よ!

 今すぐパイン街か、地獄のマルダスの本来なるべき主の代理のもとに出頭しろ!

 全王が出頭せよ!

 今すぐだ!一時間以内にせよ!

 さもなければ、マルダス移民協定完全違反とみなす!

 そうなると覚悟はできているだろうな!

 精霊・妖精術師達が反対するだろうから、なんとかなるだろうとか、なんとか頭を下げさせるだろうとか、舐めきった歪んだ思想は捨てる事を、おすすめする。)

とのことだ。」

その後、A級ギルド戦闘職員達から、
「早く、精霊に言え」
と言われ、

バカン
「ふざけるな!」
と、言うと散々殴られ

そして…

それを、何度も何度も繰り返した結果…



バカン
「ハイ、わかりました。




精霊に一字一句復唱させて、伝えさせました。」

というはめになったバカン…。



その頃…
某元ブリードル帝都支部ギルドマスターは、

「いつも、フロン皇女に対応するたびに出来る円形脱毛症を笑いやがって、馬鹿にしやがったとんでもない奴だが、少しスッキリした!」

なんて、グチをたいていたが、アルコールを飲もうとしたときに、流石にマットに睨まれて、武器の出来具合の確認にでかけた元支部マスターであった。



その頃…
用は、劫火に焼かれだすデストピア大陸を画面越しに見ていた。


用!
「おいおい!この森は天然の樹木すら無くて、全て造花ならぬ造樹木かよ!」

ヨッピー
「転移陣設置完了したよ!」

そして、見つけた拉致された者達をマルダス世界に送り込む!

 デストピアの劫火を見た拉致された者達は、用達を受け入れるしか選択肢が無いのを知って
、従順的に言うことを聞いてマルダスの特殊解呪施設に、転移していった。


用!
「ハァ、間に合った!ったく、なんだあのおっさん達!

 まるで、旧日本兵の……アレ?

 あのおっさん達の名前…

 どこかで聞いたことが、あるような?」


ヨッピー
「太平洋戦争前の隠れ里に、あのおっさんのような旧軍部官僚がよく来ていたな~。」

AI
「用様!わかりました!あの人達、大俵執事長達の元上官の奴らです!」

用!
「なに!(`・ω・´)シャキーン

 よし!大俵執事長達に、真人間になったと判定が出ない限り、今の日本に送るのは止めておかないといけないな!」

なんて、言っていた。

そこに用達に近づく変な光!

精霊?
「オイ!貴様!精……」

ジュー!




用!
「アレ?何か焼ける音がしなかった?」

ヨッピー
「不良精霊でも、こんがりオーラで焼けたんじゃないですか?」

AI
「そうですよ!」

用!
「ハァ?、まぁ…アレ?なんだあの塔?」

ヨッピー!
「アレ?アレは!地球魔導怪獣大戦後の何回目かの文明で建設された宇宙機動エレベーター塔の残骸だと思う。あのマーク…どこかで見たよ!」


用!
「え!そんな事やってたんだ!

そろそろ、第2制御室にたどり着くはずなんだが…」


ヨッピー
「あったけど…、無理矢理出撃したから、穴が開いてるね!」

AI
「邪気反応です!」

ゼーロ
「ウガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


 腹減った!めしーーーーーー!」

用!
「本体に代わっても、理性が…

いや…奴らの事だ…

芝居か?」

ヨッピー
「様子見ましょう!」

隠れて、観察する3人!であった。


□□□□□□□□□
第9章が、始まります!

第9章は、他の章に比べかなり短くなる予定です。

(社会情勢を考えて、元の原稿よりもかなりの部分を未転載にした為にかなり内容が短くなりました。

 原稿を書いた当時と、かなり社会情勢が急激に変わった事による影響です。)



第10章「幻夢晴れて現れる、壊れた虚構」編

です。








 
 




 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります

古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。 一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。 一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。 どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。 ※他サイト様でも掲載しております。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。

ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」  そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。  長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。  アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。  しかしアリーチェが18歳の時。  アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。  それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。  父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。  そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。  そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。  ──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──  アリーチェは行動を起こした。  もうあなたたちに情はない。   ───── ◇これは『ざまぁ』の話です。 ◇テンプレ [妹贔屓母] ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇なろうにも上げてます。 ※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。

彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。 父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。 わー、凄いテンプレ展開ですね! ふふふ、私はこの時を待っていた! いざ行かん、正義の旅へ! え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。 でも……美味しいは正義、ですよね? 2021/02/19 第一部完結 2021/02/21 第二部連載開始 2021/05/05 第二部完結

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

私は、忠告を致しましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。  ロマーヌ様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ?

処理中です...