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第6章 力の激動と共に動く国

第423話 夜の会談…1

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 バボン王宮エリア

 客間にある大きな間をもって

設置された2つのイス。

 そこに座る男が二人。

 バボン国王…

 冒険者ギルドグランドマスター・マット…


バボン国王
「もうすぐ、郎報が来ると、

私は思っている。」


グランドマスター・マット
「郎報? 地獄の始まりを

告げるラッパかな?」


バボン国王
「我々は、仕方がなかった。

そうだろう!」

グランドマスター・マット
「我々? 何を言っている。

宣戦布告をした相手に

何を言い出すのか。」


バボン国王
「ヨー・ヨーガ殿に、

納得していただける

材料は揃いました。

後は、受付嬢トーラ女史が

動くだけ。

ユミ・オオトの怒りも

もうすぐ、収まるでしょう。」


グランドマスター・マット
「ふーん? 馬車の御者本人は偽装死亡?

それに騙される

裏暗殺ギルド・ブルーローズと、

バボン王室って喜劇で笑って

もらって許してもらおうってことかい?


そうそう…貴族達?

今、パイン街の前の2つの山のこと

知ってる?」


バボン国王
「偽装死亡? なんだと!

貴族の山? なんだ?それは?」


グランドマスター・マット
「ルルト姫とミルト姫(バボン側)を

襲った、貴族たちですよ!

門番長さんたちも、姫に加勢しようと

出動する体制だったけど、

一瞬だったみたいだねぇ…。

行動不能で、3日経っても動けない

状態みたいだよ!

そうそう!なぜか、彼らの頬に

国印が押された跡が、

観測されている。

彼らの廃爵の書類を作らなくて

いいのかい?発表しなくていいのかい?」


バボン国王
「国印…………、

(確認する。ポーチの中に石のみ。)

それで、どうするのかな?

こちらは、先程も言ったが

材料は揃った。


まぁ、御者の娘家族は拉致され、

その当時の兵士は一人消えたが、

問題の貴族達は捕まえた。」


グランドマスター・マット
「どこに?

首謀者6人の内、すでに5人が

パイン街の牢屋の中だぞ?

どこに材料が?」


バボン国王
「5人!5人だと!公爵達に、

軍を止めるように、

すでに通達はしたはずだが。」


グランドマスター・マット
「あまりにも、遅すぎた。

あの砲撃の、衝撃風で

4公爵軍は吹き飛んだ。

パイン街の表の野戦病院で

全軍入院中だね。


ハァ…材料なんて、用意していなかった。

それが、現実だったみたいだねぇ?」


バボン国王
「公爵達が…。

だが…、もう我々に指令された事は、

達成された。

前聖カルッティ王国女王は、

パイン街に入り、

ミルト(バボン側)もルルトも

パイン街に入った。

後は、ユミ・オオトの怒りさえ収まれば

なんとかなる!」


グランドマスター・マット
「……………………、本気で言っているのか?」


バボン国王
「(嫌な予感がする。そうか、

冒険者ギルドとの関係を修復しないと。)

こちらの、騎士達の無礼は謝る。

所望なら、そいつらの首を送る。

冒険者ギルドとは、争わない。」


グランドマスター・マット
「ハァ…。バボン国王。

あなたは、あまりにもなめすぎている。

本気で、経典通りにするつもりか!

なめすぎていると、

本当にこのマルダス世界が、

地獄になるぞ!」


バボン国王
「!」


グランドマスター・マット
「すでに、(建国の勇者達)は、

戦闘態勢に入った。

聖カルッティ女王達は、

かつての、とあるコミュニティの者に、

首を差し出した。


そして、聖カルッティ元宰相ソールバも、

首を差し出した。


なぁ?どこに材料なんて用意したといえる?


まぁ、女王達があぁなったのは、

大邪神のせいだし、ユミ・オオト女史に

用殿に処刑される罪が多すぎる事を、

謝ったらしい。


処置後に、女王達は、

直接ユミ・オオト女史と話して

いたらしいが…

それで、バボン王国は晴れて免罪では

ないのだよ。


しかも、女王達の事を用殿に

依頼したのは、

全く別の勢力だったからね。

結果が、同じだから免罪?

どこまで舐めているのやら?」


バボン国王
「別の勢力? どういうことだ!

何を知っている!」


冒険者ギルドグランドマスター・マット
「そうそう、

冒険者ギルドと用賀 用殿は、戦争しない。

これが、締結書!見える?ほら!

後は、君のところだけ!


裏で軍を、けしかけていた事は、

4公爵達がゲロしたよ!

あぁ、ホア・ド・ソク公爵は、

無人ムチ打ち機という、魔道具で

ずっとムチ打ち喰らっているから、

喋られないみたいだよ!

すごいよね、死にそうになったら、

ポーションに漬けられて、

そして、またムチ打ち!

魂からの反省と、

人としての論理を自分で確立するまで、

ずっと、ただムチを打つのだって!


怖い怖い!


後、別の勢力は…

うん経典に載っているよ!

よく読んだら?

受付嬢トーラが後は

なんとかする?


何を言っているの?

その受付嬢は、見つけ次第

よーく話を、聞かないといけないよね?

あと、聞くけどさ?

その受付嬢、実在するの?

誰の受付嬢?

どこの受付嬢?

ハァ~!

何も謝らない。

何も取り締まらない。

そして、組織腐敗公認…

ブリザード公国に言われのだって?

いい加減にしろって!

ブハハハハハハハハハハ!

腐敗公爵を放置して…ハハハハハ!

ねぇ?公爵達は無罪放免なの?

だったら、王様いらなくない?

いらないよねぇ?

法律すらいらないよねぇ?

だったら国家なんていらないよねぇ?


だから、王国は今崩壊に直面しているのが、

まだ君!わかってないよねぇ?」


バボン国王
「……………………。」

バボン国王は何も言えなくなった。

公爵達がいなくなれば、

バボン王国の運営が問われる。

だから、見逃してもらう…

いや、見逃して当たり前と考えていた。


しかし、軍を出して国に必要だと

認めてもらえと、言ったが…

風で吹き飛ばされた…

吹き飛んだのか…

吹き飛んだのか…

……


では、受付嬢トーラは逃げたのか?

やはり、前管理者マイネは

封印されたのか。


どうしよう…

侯爵以下の奴らは、

今、閉じ込めている。

だが…足りない…。


もう、娘達に期待するしかない。


バボン国王
「ふぅ、やはりワシがパイン街に

行くしかないようだな。」


冒険者ギルドグランドマスター・マット
「はたして、生きてパイン街に

たどり着けるかな?」


バボン国王は、まだまだ事態をなめていた。

そのことを、マットは

戒めようといたが…、

どこまでもバボン国王は、舐めていた。


しかし、この流れに

良いのか?悪いのか?

よくわからない存在が転移してきた。


つづく…
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