転移した異世界が無茶苦茶なのは、オレのせいではない!

第4章 バボン王国・聖カルッティ王国乱闘編

第146話 フロン海賊団の逃走戦

　フロン皇女率いる海賊団は、なんとか逃げていた。
　食料や水も、満載だったので半月はよかったのだが…

　あの黒い化け物が、海岸線にそって追いかけてくる。
　船の魔導機関は出力8割!

　ほぼ24時間全開に近い。

　増えた聖ボロボーン王国の生存者が全員魔力を持っていた為に、MPの枯渇（こかつ）だけは回避していた。

　だが！食料はまだあるが、水があと一週間分となる。
　聖カルッティ王国の海岸線に来ていた!

　うへへ～（「海賊王候補？フロン」の人格が浮上!）
　あの海岸近くの村を襲ったときに手に入れた、ハチミツかかったベイクケーキは美味かったな～

　ジュルリ!
　いかん。いかん!

　ついつい、ヨダレが!
　チ!まだあの黒の化け物が、来てやがる!

　弱点属性が、さっぱりわからねぇ！
　ただ、泳ぎがかなり下手くらいか?


　1回逃れることが成功した!

　なんて、喜んでいたけど…

　また別の黒の化け物？がやってきて…

　補給の上陸ができねぇ!


　困った!

　うん?

　あれは～

　ギルドグランドマスター達に、さんざん約束守れと言われた、どこかの女王陛下ではないか!
　うん?我らフロン海賊団を討伐する気かねぇ?
　ハハ!何やろうとしたか、知らないが兵士が倒れてやんの!

　笑ってやろう!

　ひひヒヒヒ！

　俺さま達の、勇姿を見て気絶したか!


　ひひヒヒヒ！

　うん?なんだ!


　オエ～

　あの、女がこっちを見たとたんに気分が悪くなったぞ!

　どこかで見たことある女だな?

　とこでだったかな?

　あっれ～

　うちの親父（皇帝）を超える胸くそ悪さを持つやつなんて、そんなにいないのだが?

　うん?
　あの女の隣にいる、また胸くそ悪さレベル高そうな女も見たことがあるな～

　アレ?その後ろにいる３人～

　あ～思い出した!

　あの３人は、ガキの頃会った事あるな。

　聖カルッティ王国の永遠の王女たちだ!

　あの人達まだ、王女やっているのか?

　と、言うことは?

　あの胸くそ悪さレベル高い2人の女は、

　オババと大オババか!


　ヤッベ～

　あの2人だけは、敵対するなって親父(皇帝)からも言われていたからな～


　あれ？

　うわ！

　黒の化け物がアイツらに近づいて行ったぞ!

　あいつらが、黒の化け物を倒してくれね～かな～


　あ！


　逃げた!


　あいつら…

　逃げやがった。


　あのオババ達でもダメなのか!


　おい!今の映像記録したか?

　バッチシ?

　よし！

　
　これで、あの黒の化け物から逃げて当たり前の理由が出来た!


　ラッキー！


　それにしても、どこかで水を補給しないと。


　そうだ!

　おい!

　この辺で、島無かったか?


　あの島には、ハンマーシャークがいるから嫌だと!

　バカ言うな!

　あの黒の化け物と、戦うのとどっちがいい？

　そうだよな!

　うん、わかってるじゃないか!


　ハンマーシャークと戦う方が楽だ!

　よし!


　島目指すぞ!


　………………
　その後、奮闘したフロン海賊団はハンマーシャークを倒して、島に上陸を成功させる。

　だが、島の果物を夢中では食べていたフロンは「ヤブ蚊」にさんざん刺されて、しまった。