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第4章 バボン王国・聖カルッティ王国乱闘編

第102話 新素材合成に挑戦!2

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 結局(スライム干し)と(セルロースモドキ)では、ラップを作れなかった。
 しかし、ものすごくMPを消費してしまうけど、炭からダイヤモンドを合成することが出来たのである。
 あとカーボンファイバーも、作れる目処がたったけど量産は細かい作業がいるから、まだ無理だった。

 しかし、朗報もあった。
 液化セルロースモドキ2を紙に塗って乾燥させれば、防水になって牛乳パックや、傘が作れることがわかったのである。

       

AI
「用様、もう健康に悪いですから、寝て下さい。」

ゆみ
「もう、徹夜しているじゃないですか!ギルド対応は、私がしますから休んで下さい。」


 怒られてしまった。

 だけど、成果はあった!

 セルロース製プラスチックぽいビンを作ったのだ!

 後は、魔導機械とゴーレムにまかせて、寝るか~!


 こうして、ガラスから、植物原料の自然分解プラスチックセルロースで軽量化された下級ポーションが、パイン街から大量に世に出回る事になった。

 1日の生産量1000本が、帝国に輸出されるのである。
 あと、鮮度保持の魔法陣付牛乳パックの登場で、パイン街からパインジュースが輸出されるようになった。
 これは、別の意味で画期的な革命を起こす。
 海軍や貿易船関係に、大きな影響が出たのである。

 地球でも、中世の頃は航海中ビタミンCの不足で壊血病という病気が発生していた。
 だから、レモンは欠かせなかったが、異世界でも同じである。
 ただし、この世界はレモンがなかった。
 そして新鮮な果物が魔素の関係で、日持ちしないのである。
 そこに腐らないビタミンC豊富なジュースパックが、登場したのである。

 バボン王国は大陸の南の端にあり国境の半分は海岸通りである。

 リバイアサンのせいでその半分は使えなが、まだ半分は使える。
 まず海軍の戦艦の航続距離が、5倍に増えた。
 そして壊血病にかからなくなったので戦力がベースアップしたのである。

 貿易船でも、同じことが起こった。
 これまで船員が病気耐性スキルもちのみの構成で他国に出航しないと、壊血病で公開途中で全滅していたが、スキル無しでも貿易船を出せるようになったのである。

 それにより、大陸の中央の魔国をはさんで真反対に位置する、ブリザード公国まで貿易船を多く出せるようになった。
 貿易量が3倍になったのである。
 そして、パイン街の周辺の農家も潤った。
 儲かる農家になったのである。

 用は、この技術を商業ギルドに特許申請して公開した。

 紙と牛乳パックと植物性プラスチックは、すぐには製造する所は増えないだろうが、すでに多くの所で使われているので、いずれ増えるだろう。

 あと、地方の果物ジュースとかも増える予感があった。

 そんな中、修羅場を乗り切った用は屋敷にいた。

 AIとゆみと3人で、これから出店するピザ屋と雑貨屋の相談である。

 ピザを食べながら、3人でメニューを考えていたのだが、来客が来たのである。
 王家の執事さんだ。

 バボン王国の国王が街に、お忍びでやってきたのだ。

 用は、ため息しか出なかった。
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