68 / 630
第3章 え?これまでがエピローグみたいなもので、これからが本番っぽいって!マジか!
第68話 動き出したバボン王国
しおりを挟むバボン王国王都
宮殿大広間では、王が玉座で頭を抱えていた。
国王ベジタル・ラ・バボン
「まだ、連絡は来ないのか?」
そう、我が手下の近衛・影第3部隊が出動したのは11日も前の事である。
嫌な予感がする。
背筋に冷たい汗が流れてもいないのに流れている感覚は、ブリードル帝国からの最強の暗殺者が近づいてきた時以来の感覚だ。
ことの始まりは、ホロン王国からの以来であった。
第3王女ミルトと辺境伯三女ミリの婚約者が失踪したので、国宝のサーチ・ハイパーを使って探して欲しいという以来だったのだが、この国宝はダンジョンドロップのS級品でかなりMPを消費するが、探しものは必ず見つけるというスグレモノではある。
しかし、近衛魔術師部隊3隊全員のMPを吸い上げて、やっと起動する代物で滅多に使いたくないもの一位である。
今回使った理由は、
1.ヨウ・ヨウガなる冒険者はモンスターの大軍70万の討伐をほぼ1人でやっている。
周りの兵達はモンスターにトドメを刺しただけである。
2.ヨウ・ヨウガは黒髪で、遠い所から拉致されたと言っていた。
おそらくブリードル帝国が行った勇者召喚の1人である。
3.ヨウ・ヨウガが、ワイバーン軍団3万(これだけで一国が消える。)を全滅させたのを、こちらも使い魔伝いに見ていたので、近衛魔術師部隊がヤル気になりサーチ・ハイパー起動に合意したため。
4.美貌も知識も魔術師としてもトップランクの二つ名(結婚拒否)持ちの堅物である、ホロン王国第3王女ミルトが、強制的に婚約しようとしたのである。
宮殿中で笑った!笑った! ち、違う。怖いのだ。敵に回したくない。
5.こんな戦力を、こちら側に取り組まないとブリードル帝国に行ってしまったらホロン王国も同盟を組んでいる我が国も侵略されてしまう。早く見つけないと。
結論から言うと、何故か我が国にいるらしい。
どうやって入国したのかは不明だが、地図にサーチ・ハイパーが光線で示したのは、我が国パイン街であった。
さらに、詳しい地図を出して見てみると、我が王家にも係る者が、住んでいた今は事故物件となっている屋敷を示したではないか!
すぐに、王太子と影第3部隊を送ったのだが、今の所有者はヨー・ヨーガと言うB級ランクの商人らしい。
まさか!我が食卓についこの間並んだあの(白い食パン)の職人達の師匠の名前ではないか!
あのパンは、革命的であった。
白いパンは王都にもある。だが堅い!硬い固い!のだ!
それに、比べあの柔らかさ!
しかも安い! 王都でもぜひ作らせようと全員一致で決まったばかりだった。
しかし、屋敷では門前払いされたらしい。
無理矢理中に入ったが、ゴーストが出たらしい。
人が住んでいるから、やっと天に昇ったのかと思っていたが…
王太子が「叔父達3人のゴーストが出た!メイドも後で思い返すと死んだはずのやつだ!」
と、魔導通信珠を使って言ってきた。
その後、3人の暗殺者を送り込み拉致してくる、これは人助けだ!なんて言っていたのだが…
全く通信がなくなった。
現地の冒険者ギルドと商業ギルドを使って、確認にいかせているが、状況がわからない。
あれから一時間後状況が動いた。
パイン街冒険者ギルドマスターがA級パーティーを護衛に付けて、王太子だけを送り届けて来た。
王太子は、宿で泡を吹いて倒れていたらしい。
うわ言で「許してくれ」とか言っていたので、何も聞かず(ギルマスはゴーストの生前の人物と面識がある。)送ったとの事。
聞けば、影第3部隊は帰って来なかったらしい。
そこへ、朗報が来た!
…………
ほんとに朗報なのかわかりません。
0
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
戦争から帰ってきたら、俺の婚約者が別の奴と結婚するってよ。
隣のカキ
ファンタジー
国家存亡の危機を救った英雄レイベルト。彼は幼馴染のエイミーと婚約していた。
婚約者を想い、幾つもの死線をくぐり抜けた英雄は戦後、結婚の約束を果たす為に生まれ故郷の街へと戻る。
しかし、戦争で負った傷も癒え切らぬままに故郷へと戻った彼は、信じられない光景を目の当たりにするのだった……
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる