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第3章 え?これまでがエピローグみたいなもので、これからが本番っぽいって!マジか!

第63話 ダンジョンの理不尽

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 ブラックファイヤーモグラーを無力化したのはいいが、早く再活動する前に逃げないといけないと判断して、用はあたりを見回す。

 真っ暗だったダンジョンの周りが、ゆっくりとだが明るくなっていくのがわかった。

AI
「明るくなりましたね。
 と言うことは、真っ暗だったのはモンスター効果だったということでしょう。」

 「今は、それよりもここからの脱出を!」

AI
「用様、大丈夫ですよ。
 ブラックファイヤーモグラー討伐成功です。」

 「え?」

AI
「ダンジョン内で、中ボス以上のボスモンスターは、ボス部屋の環境を自分に有利に変化させる事ができるものが、かなりいます。
 モンスター効果とかギルドでは言っているみたいです。」

 「モグラー倒せたの?」

AI
「ハイ♪」

 目の前のブラックファイヤーモグラーの体が消えてゆく。
 残されたのは、大きな魔石と大きなモグラーの爪1本であった。

 ドロップ品みたいだ。

AI
「S級モグラー系の爪は、ダンジョンの壁を一時的に破壊できる特性があるので、かなり高く売れますよ。
 滅多に出回らないのでオークションで大ミスリル貨1枚からですね。」

 「店で売らず、オークションで売れるのか。」

AI
「ハイ♪」
 モグラー爪と、魔石をマジックリングに収納する。
 すると、奥の壁が割れて階段が現れた。
 下行きの階段しかない。
 半分丸い空間の中ボス部屋?には、入口らしきものは見つからなかった。
 奥に進むしかないらしい。
 「なぜ、倒せたの?」

AI
「おそらく、ダンジョンの判定基準でしょうね。
 ダンジョンモンスターの構成は9割以上魔素ですから、クリア・ダークによってダンジョンから見れば、魔素も何も無い状態に見えたかもしれません。
 まだ仮説ですが。」

「今度は、クリア・ダークのみを何回か、かけてみようか。」

AI
「そうしましょう。」
 ボス部屋?で、休憩に入る。
 美味い!パイナップルゼリーがのどを潤す。

「あれ?さっきのなんとかの誇り?って盗賊にジョブチェンジした冒険者パーティーは、どこへ行ったのだろう?」

AI
「はい、私も気になったので探していたのですが、あそこの壁の所に皮の鎧の部品があります。」

「ホントだ! え?コレってあいつらが落ちる前に消えたってこと?」

AI
「みたいですね。
 上に剣が刺さっています。
 しかし、ブラックファイヤーモグラーの口と爪や床から血液は見られませんでした。
 この階から脱出したと考えていいと思います。」

AI
「しかし、そうだとしたら…このダンジョンは連続ボス部屋方式で戻れないタイプかもしれません。」

「へ?そんなのあるの?」

AI
「はい。普通かなり強力なダンジョン脱出用マジックアイテムでも、ボス部屋から脱出できません。
 しかし例外がありまして、連続ボス部屋方式の戻れないタイプのダンジョンだと、脱出マジックアイテムが使えるのです。」

「つまり、俺が脱出するには…」

AI「はい、このダンジョンで連続ボス戦で攻略するしかありません。」

 「…」
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