290 / 334
第5章 ついに始まった本当の戦い。
第38話[主人公重症で休憩回] 後始末と、偵察隊の報告
しおりを挟む勝鬨から、一週間後。
全く反応を見せないバカークレー王国。
ドワーフ国は、各国の要望を受け入れたという名目でドワーフ使節団と、言う名の斥候班が国境を超えた。
目指すは、山の下のバカークレー王国。
見る限り、バカークレー王国の魔の森の砦はクレーターになっていた。
たしか、バカークレー王国の王都付近に、(仮)管理者神フェイクが、墜落したはずだ。
その確認もある。
ドワーフ使節は、報告に不正が無いように魔導通信でのライブ中継をやりながら、バカークレー王国に入る。
まず、国境付近。
バカークレー王国辺境地帯でもある。
ここにあった、冒険者ギルドは既に撤退しており、その跡地を目指すが、辺境地帯の辺境伯領都すらクレーターになっていて、なかった。
クロ焦げのクレーター。
フェイクの瘴気砲か、邪神達の邪気砲で出来たものである。
王都に続く街道は、クレーターだらけであった。
一路、いやクレーター地帯を苦労して、王都に向かう使節団。
冒険者ギルドから取り寄せた、盗賊地帯の街道跡を通るが、盗賊すら出ない。
途中、現地で勤務していた商業ギルド職員の助言で、あるはずの村や街に立ち寄るが、全てフェイク達の姉妹の大砲でクレーターになった所ばかりであった。
2日後。使節団は、王都寸前までやってきたのだが、無いのだ。
記録に残っている、城壁が見当たらない。
外が暗くなっているのも有るから野営をするが、モンスターや盗賊すら出ない。
普通なら、これだけ派手に料理をしたら獣とか出てくるのだが、それもなかった。
そして、バカークレー王国民1人すら会わない。
既に、マトの街で各国の大使による会議が始まった。
今回のワールドアナウンスの検証である。
ホットワードは(バトルフィールド)(本来の姿に戻る)などがある。
神聖皇国の大使の司祭が元々このフェイクランドは、前管理者神様とその眷属様とお仲間たちの修行の場であったと伝えられていると、発表する事から始まった会議。
カザトは重症だが、勇者の試練のダンジョンの壁画の写しと、その翻訳の資料をマーベルが持ち込んで来たので、そこから何がこれから起こるのかを調べる事になった。
なんとか復活したキスカ副女王も頑張って外交をする。
カザトを邪神と戦わせようとする小王国群はの一角バカークレー王国が、戦争で?というよりも呼び出したフェイク達の起こした戦闘で滅びた可能性がでてくると、黙ることになってしまった。
なぜ?
それは、邪神の討伐はとんでもない戦闘がつきもので、お前の王国で邪神討伐を始めようか!なんて言われたら、王国崩壊確実な雰囲気がでてきたのだ。
ドワーフ使節団の送る映像が、王都の城があったはずの場所を映す。
玉座があった。
それも、それだけ。
そして、この前にデカイ魔導通信珠があった。
通信珠は、瘴気砲で溶解していた。
そして、玉座には完全に灰になった人の塊があって風に吹かれて、散っていった。
それをみた会議場の者達は絶句する。
次に会議場の全員一致での使節団への要請は、フェイク墜落現場の現場の様子をしらべることである。
管理者神ワルドーによって、身体を貫かれて墜落した現場に向かう使節団。
ハチェット(手斧)とかは、使節団だから装備できないが、全員が大盾を持って不測の事態に備えて現場に向かう。
そこには、フェイクの部下天使達が集結しており、野営があった。
部下天使
「あ~そうか。
お前たちに危害を加えるつもりはない。
速く、退散せよ。
ワールドアナウンスの内容を精査したらわかるが、フェイク様の執務室もあそこに墜落した。」
よく見ると、デカイ建物が森の向こうに見えた。
部下天使
「バトルフィールドというのは、我らもよくわからん。
今、天界にお伺いしているところだ。
あと、この王国の国王は…灰になったのか。
一時、この王国のエリアは我々が使う事になる。」
ドワーフ使節団は、生き延びた者がいたら、どこかの国に導いて欲しいと言うと、了承された。
ここで、使節団は持ってきた酒などを献上して、退散する。
この時点でバカークレー王国は、フェイクエリアと名付けられた。
一方…
フェイク・ランドの外の世界。
宇宙を超えた外の超高次元の世界では。
管理者神ワルドーが、時計を持った二足歩行のウサギの着ぐるみを着た、何者かに追いかけられていた。
10次元体と、神体を破壊されてなんとか自動回復を全開にしているが、ヘロヘロなワルドーは、自分の上司様(室長)の隠れ家に向かうが、トランプの着ぐるみの兵隊がいたり、卵っぽい着ぐるみの者が居たりで、追い詰められていた。
管理者神ワルドー
「な、なんだ。あのフェイクの所でえらい目にあっただけで無くて、私を追い詰める奴がこんなにいるとは、どうなっているのだ?」
そこにやって来た、仮面を被った少女が鍵を出してワルドーに向けて、鍵を回す。
管理者神ワルドー
「お前たちは、何者だ?
なんだ?その鍵は!
は!へ!
ヘルホールだと!
イヤダ!嫌だ!
助けてくれ!
君達に危害は加えていないだ…
あーーーーーーーーーーーーー!」
ワルドーの足の下に、黒い穴が開きワルドーは落ちて行った。
天界
そこでは、縄で縛られた運命局の裏部隊の面々が全員いた。
コスモ
「あら?!ついにろくでもない事をして、バラバラにされたのね?隊長さん。」
隊長は、「あう~あう~」としか、もう喋れないようだ。
フロンティア
「全く、あなた達はなんて事をしてくれたのですか!
不幸の押しつけを、運命局絡みでしかも部隊まで使って!」
女神達は激怒である。
運命局の課長達は全て捕縛された。
その管轄の上部の者達が、会議室にやってくる。
コスモ達を見て、顔は真っ青になる。
そこに、管理者神ワルドーの逮捕が知らされた。
連れて来られた、他の部署の上部の存在達は頭を抱える。
この会議、解決策が無いのだ。
しかし、解決策を作らないといけない。
泣き寝入りをさせることは禁止!
それは、管理者神ワルドー逮捕と運命局の裏部隊の逮捕で、出席者全員が知ることになる。
カザト次第で、落とし所すら無くなる。
しかし、過度の天界の関与は禁止。
だか、折衷策すら過度の関与が必要。
その折衷策すら、カザト次第で崩壊する。
どうする?
しかし、カザトは重症であり、何故か他の部署が精神だけを呼び出して、泣き寝入りをさせようとしたが、呼び出す事すらできなかった。
こうなれば、武力で!なんていう原理が働くのは、地球社会でも同じだが…コスモが「では今から戦争ですね~。」なんて言うと、マジでやばいと、この会議の出席出席達は知っているから、その武力行使交渉カードは使えない。
使うと自爆が待っている。
既に、フライングしてカザトを呼び出そうとした実行者は、会議室から見える所の柱に縛られていた。
「どうすればいいのだよ!」
なんて逆ギレ気味にいうが、どうするのか編み出さないといけない会議が始まる。
1つだけ平和なトコロがあった。
ドワーフの王城の一室である。
城の文官や、武官は後始末に大忙し。
厨房すら、大忙し!
だけど、皆晴れ晴れとした顔である。
死者が出なかったのだ。
そして、ある一室では。
く~、か~。
く~、か~。
く~、か~。
カザトが、膝枕で平和に寝ていた。
酸素吸入をしている。
膝枕は、3時間の交代制。
カザトは、疲労困憊の重症だが寝息は平和だった。
それだけが、看病する彼女達の救いであった。
0
お気に入りに追加
893
あなたにおすすめの小説
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
暇つぶし転生~お使いしながらぶらり旅~
暇人太一
ファンタジー
仲良し3人組の高校生とともに勇者召喚に巻き込まれた、30歳の病人。
ラノベの召喚もののテンプレのごとく、おっさんで病人はお呼びでない。
結局雑魚スキルを渡され、3人組のパシリとして扱われ、最後は儀式の生贄として3人組に殺されることに……。
そんなおっさんの前に厳ついおっさんが登場。果たして病人のおっさんはどうなる!?
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる