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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第23話[主人公お休み回]消毒の行方。

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 新生ガス王国の国境で行われていた、消毒作業は恐怖で満ちていた。
 
 いや、半分以上は兵士の復讐となっている。
 
 時間は、カザトがガス王都に入ってから間もなくの頃である。

新生ガス王国 特殊国境警備隊
「生きていたら、入国審査だ!
 まずは消毒だ!」

 勇者ゴン太と、ブレーダー王女達は煮沸消毒をされていた。

 煮沸消毒とは、何をするのですか?

答え
 簡単に言うと煮ます!
 徹底的に煮ます!
 今の日本が水道水が飲める基準になる前は、煮沸していました。
 それを、飲める温度まで冷ましたのが、[白湯(さゆ)]というものです。
 今でも、水道水の残留塩素によるトリハロメタンが濃い所は煮沸して[白湯(さゆ)]にすることが、ある大学の調査結果から推奨されています。30分は煮沸するように調査レポートがでていました。
 ついでに言うと、この大学レポートとか海外の有名学者様のレポートが、日本にミネラルウォーターブームを起こして、自販機にミネラルウォーターが置かれるようになったきっかだったらしい。(西暦1993~1995年位の頃だという)

 では、勇者ゴン太とブレーダー王女達はどうなのでしょう?

 あら!
 ちょうど流用出来る施設があるじゃありませんか!
 悪魔祓いの儀式用の油で煮る野外施設があったのです!

 そこに、高濃度聖水が大量に注がれます。
 煮沸鍋の底の魔力加熱装置に魔力を注いで下さい!
 忘れていました。
 煮沸鍋の中の底に突沸という、いきなり温度を上げて沸騰させると吹き出てしまう現象の防止のために、沸騰石を入れて置きましょう。
 沸騰は、そこら辺に落ちている石でいいですね~。

 そして、温度を上げていきます。
 人肌くらいに温度が上がれば、魔力を補充して下さい。
 冷凍食品のコロッケとかを油であげる時とかと同じで、冷たいモノを投入すると温度が下がります。
 なので、投入すると同時に火力をフルパワーにする必要があります。
 今のうちに補充しましょう。
 
 ドボン!

 あ!
 もう、投入してしまったようですね。
 火力フルパワーですよ!
 あれ?
 元、ガス王国魔道士団だった方々が、躊躇無く魔力を補充していますね。
 あんまり魔力を入れすぎると、疲れますから休憩してくださいね。

 おや?
 警備隊達も、元ガス王国の兵士の方々が頑張っていますね。
 なぜか、喜んでいるような~。


勇者ゴン太
「まさか!やめろ!煮沸って煮るのかよ!やめろよ!アルコール消毒でいいじゃないか!」

ブレーダー王女
「あ!あつい!やっやめてー!
 イヤーー!」

 それを、執務室空間から恍惚とした顔でみるフェイク。

フェイク(フロンダーパ)
「いいわ~その苦痛に満ちた顔。
 もっとよ!もっと苦しんで、私を満たしてちょうだい。」

部下天使C
「フェイク樣!死にますよ!そろそろ部下天使を遣わさないと、死にますよ!
 あんた、ブレーダーに勇者召喚の全責任をおっかぶせて、邪神抹殺作戦に冒険者カザトを取り込ませる計画は止めるのですか?
 止めるのでしたしたら、すぐにB案の地球に亡命作戦に入りますよ。
 (その時に、逃げてやる!)」

フェイク(フロンダーパ)
「ち!いいところだったのに!
 いけ!
 ブレーダーと、ゴン太を助けてラッドを説き伏せろ!」

 しぶしぶ出動した部下天使。 
 前まで、ブレーダー達についていた部下天使達は、報告だけして寝込んでしまったから別の部下天使が、出動した。

部下天使
「おい!この者たちは…。
 聞いているのか!」

新生ガス王国警備隊
「ゴン太よ!フェイク様からの先程出た神託は、殺菌せよとの事だ!
 つまりだな!災害を引き起こす貴様らは病原菌であり殺菌しろとの事だな。
 見てみろ!ワールドルール違反の雷が落ちない!
 勇者を汚すと、ワールドルール違反で雷が落ちるとされていたが、落ちない!
 貴様が偽勇者だったのか、それとも病原菌認定されたのかどちらか、両方か!
 つまりだな、俺達はフェイク様からの指令で殺菌しているのよ!
 さっさと消毒!消毒!」

ブレーダー王女
「だ、誰が、熱い助けて!
 誰が病原菌だ!助けて!」

 それを見た部下天使。
 あれ?警備隊の言うことは、確かにワールドルール違反ではない。
 ワールドルールは、フェイクの言葉として実行しろとは、フェイク様からの言葉。

 あれ?
 勇者ゴン太と、ブレーダー王女を助けていいのか?
 部下天使達は、再確認の為に執務室空間に帰って行った。

 その時に、魔道士が言う。
「隠し熱耐性スキルがあるに違いない。
 止む得ない。油に入れ替えよう。」

 魔道士達が、疲れる作業なのに魔力で熱い油と熱湯を入れ替える。

勇者ゴン太
「や!やめろよ!嫌だ!やめろ!  
 あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!あつい!…。」

ブレーダー王女
「やめてー、あついのよ!イヤー!…。」

 ついに意識不明になった二人とその側近達に対して、さらに火力をあげる魔道士達。

 その時に、部下天使達がやってきて彼らを掻っ攫って行った。


 それを見た、商人やスパイ達は唖然とした。
 新生ガス王国に亡命した元ガス王国兵士達のガス国王に対する恨みが深いことに、身震いをしていた。

 そして、警備隊が主張したワールドルールの事が気になった。
 災害を起こす病原菌。
 つまりだな、フェイク側の指令とワールドルールは、これまで一致していたが、部下天使達がブレーダー王女を助けたことから、ワールドルールとフェイク側の不一致が確認された。

 ワールドルールは、まさか…フェイクが邪神として認識した?
 となると、フェイクを邪神としていた冒険者カザト側の人間を、見下していた者達はどうなるのか?
 フェイクランドの民達が、過去に起こった邪神戦争に興味を抱いた瞬間であった。


 その頃、新生ガス王国の大使や帝国の大使は、神聖皇国の大神殿にいた。
 吟遊詩人達の集団の元締めも実はいた。
 何をしているのか?
 歌を作っていたのだ。
 これから吟遊詩人が歌う歌。
 
 内容は、過去の邪神戦争。
 前勇者達の怒りと、愚かなガス狂国王とそれに同調した民衆。
 知らないぞ…。
 また、前勇者達にした事と同じ事を冒険者カザトにすると、どうなるか知らないぞ。
 既に、一部の国はフェイク(邪神)側についた。
 勝った方についてやる!なんて傲慢なコウモリは、焼かれるのだ。
 既に、冒険者カザトを奴隷扱いにした国も、フェイク側だと位置づけされた。
 あなた達は、どうするの。
 
 内容は、各国によって変化する。
 フェイク側の国内では、フェイク側に立たないのであれば、亡命しろと歌う。
 
 そして、吟遊詩人達が歌の練習に入った。
 スキル[魔曲]
 それは、人を惹きつける曲。
 しかし、このスキルはこういった管理者神のネタに対しては、あまり発動しない。
 なので、練習が必要である。

 既に、見えない所でも戦争がはじまっていた。
 
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