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第5章 ついに始まった本当の戦い。

第22話 今頃気がついたチャンス。だがそれは他も同じだった。

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 疲れたのか、トワイライト達から離れて戦闘をしていたせいなのか、ムフフな夢を見てカザトは起きる。

 既に、時間は12時。
 食事をして、いつもの商会跡に行き空間把握で確認する。
 あれ?
 真っ黒焦げの瘴気怪獣ブラック・レイダーと、どう見てもデカいトカゲか、まだ同じ状態で、上空にいた。

 ワニのように、口を開けてブラック・レイダーを食おうとしているが、それをなんとか無理矢理口を開けさせている状態である。

 まだ戦っていたのかよ。
 戦闘狂は、怖いね~。
 早めに離脱して正解だったな。

 しばらく放置で!
 と、方針を決めていくカザト。 

 と、その時である。
 睡眠が良かったのか、ひらめいた!
 今なら、ガス国王のヤツをシバける?
 いや、この際だから捕まえて牢屋に入れられる。
 あとは、ガス国王被害派に渡して処刑かな?
 今、鑑定でわかってきた事をまとめると。
 全怪獣が、病原菌をばら撒いている。
 怪獣は、光合成をしているらしく食糧攻めは不可能。
 そして、カザトが倒せるのは1体づつが限界。
 その理由は、異世界を滅ぼした怪獣なので、それだけ他の存在を殺しまくっているわけであり、邪神レベルの経験値が入って来るために、身体が悲鳴をあげている。

 鑑定でわかったのだが、この怪獣たちは世界滅亡に関わったために、[大罪]という称号がついており、経験値以外の何かのポイントがカザトに流入してきており、巨大な経験値よりも何かを育てているみたいで、それに身体の適応がついていっていないのだ。

 今でも、食べて眠りたいのだが。
 いた!
 ガス国王だ!
 宰相と共にキノコをたらふく食ってやがる。
 そして、ガス防衛隊もホビット族の軍はキノコばっかり食っているな。

 あ!
 ガス国王の王座に[どう見ても、デーモン]を発見!
 なぜだ?
 ガス国王よりも、国王らしく座っているような気がする。 
 
 地下道には、[デカい西洋人形]の小型版が、3万はいるな。
 だが、[デカい西洋人形]の本体がどこかにいるはずだが、いないのだ。
 いったいどこにいった?

 
 カザトは、慎重に行動する事にした。
 相手は、フェイクランドとは違うが異世界を、全滅させた猛者である。
 だが目の前のガス王城には、とっつかまえたら処刑確定のガス国王がいる。 
 今ならつかまえられる。
 怪獣との戦闘の過程で捕まえたとか、大義名分もあるからここで捕まえようかと、思うのだが…。
 どうも、このガス王都に来てからワールドアナウンスが頻繁にはじまった。
 そして、戦闘実況なんてオートで始まる。
 フェイクいや、フロンダーパは何を考えているのか?
 俺を煽って、怪獣ついでに邪神を討伐させるつもりなのか?

 だけどな~。フロンダーパの親とか姉が邪神と合体したのだろ?
 それを討伐させるなんて…。

 カザトは、トワイライト達に相談してみた。

トワイライト
「ですよね。しかし、悪役令嬢小説では姉妹だろうが殺し合いますよ!
 悪魔に悪魔だといわせた姉妹なら、彼女達の世界なら普通なのかも。」

キスカ(ドワーフ副女王)
「家の姉妹仲を見て、ブレーダー王女はイジメの的にしましたからね。
 やはり、悪役令嬢世界では普通なのかも。」

 なっ!なるほど。
 だけど、フェイクの姉妹だといって、神託が来ないとか言えば、何か(魔王ホイホイ推進派)の動きを牽制できないかな?

バッカー
「そうか!その手があったか!
 姉妹殺しの許可の神託があったのか!とか、いえばいいか!
 やってみる。」

 バッカーが、嬉々とした声を出す。
 そうだよな。バッカーの爺さんもブチギレていたのだよな。
 
 さて、やはり眠りたい。 
 まだ睡眠が足りないと、身体が訴えているから寝る事にした。

 その頃、ガス王都の外では邪神イナゴ(王女)が、ヒマワリと戦っていたが突然ヒマワリが石化ブレスを吐いた。

邪神イナゴ
「あ~!クソ、危なかった!邪気結界が無ければヤバかったぞ!
 もう許さん!」

 そんな模様を、近くのガス王都の地下で眠り夢で見ているカザトは、ため息をついた。
 寝ているのは寝ているのだが、睡眠は寝過ぎ状態なので捕れないから、身体だけ低稼働状態にしている。
 
カザト
「うわ~、確かにフェイクの雰囲気そのものだけど、きっついな~。
 資料の写真とは違うな。
 あんな豪華なドレスよりも、邪神が似合うなんてやはりヤバイ。」

 どこか落胆していると、カザトは気がついていた。
 なぜだ?
 どこに落胆している?
 自問すると、旧友の言葉が出てきた。
 
旧友 
「ファンタジーが~!」

 よく言っていたな。
 そうか!ゲームとか違って、この世界はファンタジーなのにファンタジーがないのだ。

カザト
「詰んでるじゃん!」

 ファンタジー要素とは!
 ファンタジー憧れ女子なら、白馬に乗ったイケメン王子様?
 いたかな?
 あ!ポべー帝国の皇太子様は、様をつけられるほど常識をしっかりと持っており、貴族なのに貴族腐敗病に侵されず、しっかりとしたひとだったな。

 はて…。あとのキスカとトスカの兄貴は、だめゲスだったしな。
 ガス王太子は、マーベルが反射的にぶっ殺しかけたバカアホだったな。
 あまり、いないな。

 男が、憧れるファンタジー要素?
 召喚された時に出てくる、清らかな聖女様か、王女様か。
 ブレーダー王女の奴は、確かに姿だけは演じていたが、やはり違ったな。
 聖女?
 あ!メーベルは…うん。性格的に俺に合ってはいるな。ありがたい事だよな~。

 だけど、あとのバッカーの元彼女の元聖女統括は飲兵衛だし、その妹は野心というオーラがすごいやつだからな。

 あとはロマンか?
 だけど、最近怪獣が出て来たけどゴブリン天国だったからな。
 戦闘ロマンなんてないな。
 
 腐女子聖女転生もの作品に、イケメン国王がいるけど琳の奴が、ガス国王じゃダメだ~なんて言っていたな。
 良かった。あの時、女子高生組を脱出させていなければ、みんなガス国王や宰相や王太子達の子供を妊娠していたな。
 
 なんて、考えていた。
 そんな奴らが、俺に面倒事をおっかぶせてくる可能性だってあったな。
 女子高生組を脱出させてよかったと改めて思うカザト。

 では、生徒会長達は?
 アイツラは、やりたい放題やっているから、関わりたく無い。

 あ!アイツラは今、魔王やっているのだったのよな。
 どうしよう。
 倒すが嫌だというよりも、会うのがもう嫌だ。
 だけど、ゴブリンキラーブートキャンプは、もう終わったから、自前の軍隊で戦えるよな?
 なぜ、あの他の国は戦わない?
 それに、このガス国王達もだ!
 [戦力が無いから、戦えない]といったから、勇者覚醒薬を使って封印強制解除して、ガス貴族達を勇者にしたが、全然動かないじゃん。

 しかも、いいように怪獣に操られているし。
 ざけんなよ。
 ついつい愚痴が出てしまうカザト。
 あの小国郡でも、ワンダフル王国みたいな国はレアで、他の国は動かない。
 どうする?
 カードゲームの召喚モンスター扱いだと、改めて思う。
 何か、奴らが自立してモンスター討伐をさせる方法は無いのか?

 そんな事を思いながら、カザトは生徒会長(勇者ゴン太)の隠しスキルのデーターを解析する事を鑑定スキルに了解していた。
 
 カザトは、脳が疲れてきたのに任せて睡眠に入って行った。 
 


怪獣一覧→只今の状況

 デカい触手キノコ→本体は行方不明。
 粘体の黒い巨人→瘴気怪獣ブラック・レイダーへ共鳴合体
 デカいコカトリス→ヒマワリの胃の中?
 どう見てもデカいトカゲ→レイダーと交戦中
 動く触手ヒマワリ→邪神イナゴ(王女)と戦闘中
 デカすぎるヒヨコ→ガス王都暴走中?
 そらとぶデカい布?→討伐済み
 どう見ても、デーモン→王座に座っている。
 カメレオン?→討伐済み
 デカい西洋人形?→行方不明?探索中。
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