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第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。3部 乱闘編 邪神vs フェイクROUND2と、乱闘に巻き込まれる者達。

第29話 キャベツが、ガス国王を阻止した?

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 カザトたちは、次の朝びっくりする。
 収穫した後の根が残っている水耕栽培キットから、またキャベツが生えていた。
 
カザト
「え?無限キャベツ?」

 管理者室に行って確認すると、なぜキャベツが生えたのか?レタスはどこにいった?の疑問の答えがわかる。

カザト
「え?キャベツに変更した?」

 管理者室AI権限で、カザトの頭に浮かんだ物を投影して、種の倉庫を見るとキャベツの種があっので差し替えたらしい。

 なんと…。

 レタスは、1つだけのレタスサバという品種を植えたけど、あまり今の水耕栽培キットには合わなかったらしい。

 メールが来ていた。
 コスモさんからだ。

 はあ?
 戦闘も出来るメイドさん300人を雇ってあげて?

 どういう事?
 精霊の館(城)に戻ってきた。
 管理者室AIと協議した結果、なんとか今の気候に適応する植物の選定に成功した。

キャベツと、ニラ。
 これを、水耕栽培キットで生産して輸出しようとなった。

 特にキャベツ!
 適応し過ぎで、1日1~2回収穫出来る。
 その分液体肥料の濃度調整と酸素濃度調整がキモなのだが、これで理論上飢餓期間を乗り越えられるかもしないと、予想が出た。

 すぐに、精霊の館にかえってきたのだが、アレ?
 エルフさん達が、メイド服を全員来ている?
 え?!

 あ、メールの内容ってまさか!
 それから、トワイライト達に缶詰にされて説き伏せられたカザト。
 え?トワイライト達も全員合意?
 





 そんな次の日
 夜中に送られて来た実家の姉から手紙を読む、新商業ギルド本部グランドマスターさん。

新グランドマスター パチリ
「え? 作物を送る。明日から輸出の用意をするから、料理法の開発をする?」

 昨日まで、小麦在庫と輸出要請の帳簿の数字とにらめっこしていたパチリさん(年齢本人の希望より非公開 女性  隠れエルフ)。

 ふと、魔導通信をマトの街の冒険者ギルド本部につなげる。
 何かの情報とか、見逃してなかったのか?

 その日、やってきたのはカザトの従者しかつけることができない、ある魔導具をつけたメイド服を来た姉。

パチリ
「そ!それは!どういう事よ!羨ましい!」

 職員たちが、見守る中姉妹ゲンカをする二人だが、用事はキャベツの料理法の開発である。

 カザト曰く、お好み焼きのソースとか、輸出する時にセットでおまけとして送れば、早く広まるのではないか?
 ということである。

パチリ
「それで、ねえさんはカザト様と…。」

 いや、仕事して下さいよ…。
 その後、副長老フルージア達も来て、旧グランド王国の女性エルフ達は、最長老とレイダーと、グランド王国から出て働いている組を除いて、全員転職したと聞かされるパチリさん。

 そして、カザト達も到着してから、色々作ってレシピ開発が始まる。
 

 キャベツは、ゴーレム達の自動収穫の後でベルトコンベヤで都市部まで運ばれて、市場で就業対策事業としては、商業ギルドが経営する輸出用に特殊魔導ケースに入れられて、ギルドが出荷する事になった。

 その時に、ギルド職員が現地のギルドと強力して孤児院出身の者達や、冒険者を引退した者などに職業訓練と屋台を提供して、働き場を作る事にしたのだ。

 まずその政策に乗ったのは、ウマンゴー王国である。
 ウマ獣人の娘が走るのが、可愛いと評判の王国である。
 そこに、お試しとして大量に入るキャベツ。
 お代はいいから、まずは成功例だとカザトの方針と商業ギルドの方針が合致して、そしてガス王国に対抗するには、彼らの協力が必要だとする各国の思惑もあって始まった施策。


 だが、こういう時にもやって来るのが、悪魔である。

ガス王国
「くっそー!
 ゴン太の父親達が、ここまでゲスだとは思わなかった。」

 なんと、ガス国王が小国を侵攻して得られる富がないのは、ゴン太達の父親達のせいだと結論づけたのだ。

ガス宰相
「まさか、侵攻する前に既にボロボロだったとは。」

勇者ゴン太
「なんかすいません。ここまで無茶苦茶だったとは。」

 その傍ら、ブレーダー王女は真っ青だ。

ブレーダー王女
「(やはり、父上(ガス国王)たちは、あの黒き魔導師カンターレ達の戦闘の後半からの記憶が無いのか。
 だが、あのとんでもない存在は、私に後始末をしろと言って、穴だらけの体を治して再びこのフェイクランドに私達を帰らせた。
 どうしよう。
 どうしよう。
 これ以上罪を重ねさせていたら、とんでもない事になる。
 なんとかしなくては。)
 陛下、ゴン太達の父親がフェイク様の御使いから地上で活動をするように言われたと言っていましたが、この際処刑するのはどうでしょう?

 処刑すれば、冒険者カザトのこちらに対する評価が上がると思われますが?」

勇者ゴン太
「え?殺るの?」

ガス宰相
「殺るか?」

ガス国王
「や~、殺ったら行方不明の他の勇者達を集められないだろうが!」

 他の勇者達が、まだ人間で言う事をガス国王の命令を聞いて、戦力になるとまだ思いこんでいるらしい。

 結局、次の国に侵攻する時に、矢面に立たせて武功をあげさせる事になった。


 その頃、そんなターゲットになったワンダフル王国では、小麦の消費を9割カットして腹が膨れる[お好み焼き]がヒットしていた。
 ワンダフル王国出身の屋台のオヤジが、マトの街での試験販売に食いついて、そのオヤジの屋台の焼肉ソースとお好み焼きが、ワンダフル王国の大衆にヒットしたのだ。

 ワンダフル王国は、各種獣人達の混成王国である。もちろんカザトは歓迎された。
 エルフ達との親交もあって、なかなか栄えた王国だったのだが、飢餓に陥っていた。
 ゴン太達の親の主催するネズミ講にやられたのだ。
 国内資金を騙し取られた王国は、危機にひんしていた。

 カザトもウマンゴー王国の要請で現地にいた。
 なんとか、氷室を回復させて現地での食糧貯蔵体制を回復させる。

 カザトは、殺し合い以外のこんな要請だったら、大歓迎である。
 飢えた国が、蘇る。
 食糧配給の手伝いが、ワンダフル王国から派遣されて王都に食糧が行き渡るのはすぐであった。
 手伝いの男性に、お好み焼きの作り方やキャベツサラダの作り方などを教えて、なかなか忙しい。

 あ!
 そう言えば、キャベツで酒の飲み過ぎに効く胃の薬が作れたな!

 胃薬も作って配った。
 極貧乏生活を知っているカザトは、胃が食糧を受け付けなくなる事も知っていた。
 段々と、慣れて来た作業を王国の職員達に任せて、錬金術で胃薬をつくる。

 そう!コンビニで売ってるキャ○ジン!
 カザトは、昔胃が痛くて飲んだ事があったので、錬金術スキルを使えばなんとなく作れた。
 あとは、これを広めるられるように、マニュアル化することだ。

派遣された職員 ワンダル
「カザト殿が来てくれて助かりました。
 こんなに、お腹に優しくて膨れる食材があるとは!」

 ワンダルさんが、音頭を取ってくれたおかけで、成功しそうだ。

 その時である。
 ドーン!

 国境の砦方面から轟音が響いて来た。
 あの火柱は、ファイヤーストーム!
 それも、10か!

 空に、画像が投影される。
 げ!ガス国王!

ガス国王
「貴様ら!このガス国王様の下僕にしてくださいと来なければならないのに、なぜ来ない!
 大罪である!
 よってぶっ殺して殺る!
 女以外は、死刑だ!」

 うわーーー!
 もう、ガス王国ではなくて、ガス魔王でいいのでは?という感想しかカザトには、思い浮かばなかった。

 
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