[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

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第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。 第2部 復讐の邪神vs フェイクROUND1

第21話 下界戦その10  豪雨と共にやって来た不吉

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 ピカ!
 ドンガラガッシャーーーーーーン!

 不吉を知らせるかのように、雷が降り注ぐガス王国スントー公爵領 領都スントー

 つい最近は、降っていなかった雨が落雷を合図に降り出してしまった。

 ゴーー!
 しかも、地球で降れば災害級の豪雨である。
 だが、乾ききったフェイクランドの土は、貪欲に水分を吸い込む。しかも高濃度聖水で恵みの雨なのだが、ここ商業の街スントーは激しい商売の街なので、もちろん欲望や妬みから発生する瘴気も多々発生していた。

 ジュオー!
 一瞬にして、瘴気を浄化していく聖水の雨で、熱が発生して湿度が急激に上がる。

 そして、気がつかぬうちに、欲にまみれて商売敵を殺したりしている豪商達の【豪運】のおかげとか言って、自分以外の不確定多数の商売敵達を貶める為に仕掛けていた邪術や呪いの術式が溶けて行き、そして崩壊して解けてしまってその報いが豪商の武装部下たちに対して初期症状の原因不明の身体麻痺が発生して、組織機能不全となる。
 その結果、豪商達に奴隷にされていた商人たちは呪いと武力抑圧者から開放されて、豪雨の中であっても新生ガス王国のラッド国王を頼って、自分達を操っていた豪商達の馬車と倉庫の在庫を奪い街から逃亡する。
 
 そして、聖水の豪雨で出発延期になった王女達は、スントー最高のホテルの中でドワーフ王国に着いてからの行動計画を立てていた。

王女N(フェイク分体)
「つまり、せっかく私達の言う事をきくゴブリンの城にした、精霊の館(城)が奪還されてしまって、そこまで行く今の使える道は冒険者ギルドの確認した道の一つだけ。
 そして、空からは結界が私達以外は誰も使えないはずだけど復活していて、商人の情報だとそれに阻まれて大怪我をした世界樹の大精霊を名乗る者が、キスカ副ドワーフ女王に討伐されたって事なのね。」

王女M(フェイク分体)
「聖剣が復活したというの?フロンダーパの記憶では、邪神戦争の後でこっそり溶岩の中に放棄して溶かされたはずでしょ?
 まさか、打てる程の腕の職人が生まれたの?」

 そんな会議をしている王女達。
 だが、彼女達は警戒しないといけない存在を忘れていた。
 




 ガス国王
「カンターレ陛下、もうすぐスントーの街です。あそこなら食糧もありますが叔父のスントー公爵は私よりも間抜けのバカで、今はスントーの街の実権は商業ギルドに奪われています。」

宰相
「陛下、あの街なら陛下の泊まるのにふさわしい宿もあります。急ぎましょう。」

黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「この雨の聖水濃度が、段々と高くなっているな。オイ!ゴン太!大丈夫か?ガス国王!急げ!この聖水の雨は、いずれ煩悩を持つ常人でも猛毒になるぞ。」

 馬を急がせて、スントーの街に入ろうとしたが、ここで大問題が発生した。

勇者ゴン太
「ハァ?入街拒否だ?」

 商業ギルドマスターが手を回して、妨害行為をする。
 たとえ、国王でも利益にならなかったら拒否する街!それがスントーなのだが、商業ギルドマスターと街の衛兵は相手を舐めきった対応が後に、殺されてしまうほどの失策とわかり後悔することになる。

黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「オイ!ブレーダー!お前フラストレーションが溜まっているな!
 力を貸してやる。やれ!派手にやってしまえ!国王を拒否するなら反乱だ!」

ブレーダー王女
「(陛下!ありがとうございます!)
貴様ら!ガス国王の御前に不敬であるぞ!そして、反逆の現行犯だ!」

パチン!
指を鳴らすと、大門が砂となって崩れた。

ハァーーーーーー!
と、びっくりして顎が外れた衛兵は、痛みでのたうち回るのだが、自業自得として罪人の焼印だけを押してから放置して余裕の顔で通過するガス国王一行。

 異変に気がついて、衛兵達がやってくるが勇者ゴン太と、ガス王国貴族が前に出た。

勇者ゴン太
「出迎えご苦労。反乱を起こそうとした罪人たちは、魔力焼印をおしてある。もはや逃げられないぞ。反乱兵の家族も全て縄でくくり牢屋に入れておけ!スントー公爵邸まで案内しろ。」

 この街で公爵の権力は弱い。衛兵たちの指揮権は8割が商業ギルドが持っていた、が!衛兵たちは、クソであるが間抜けではなかった。
 国王達の方が、確実に強い。街の大門が砂になっている。間違いなくこの街の戦力では敵わない。
 衛兵たちの一部はすぐに公爵邸に案内して、お付きの貴族軍達の宿とかも、全ての宿屋に手配して、支払いも商業ギルド払いでのツケにしてしまって、その後衛兵所で会合する。

衛兵長
「来やがった。(災害)が来やがった。」

副衛兵長
「逃げましょう。新生ガス王国に逃げましょう!このままだと、俺たちは徴兵されて矢面に立たされて殺される。」

 すぐに、衛兵達の家族に旅の支度をさせてその夜、街から衛兵隊10万は消えた。
 この街に残されたのは、スントー公爵の側近領軍5千である。その領軍の指揮所に朝の5時に衛兵長から、時間指定の小包の配達を頼まれた輸送屋がやって来た。
 
領軍・騎士団長
「なんだ?小包だと。これから邪神討伐軍編成なのに、なんだ?また商業ギルドの傘下に入れって勧誘か?」

 しかし、全て辞表だった。
 慌てて、衛兵達の詰め所に兵を行かせるが、魔法印を押された衛兵以外全ていなくなっていた。
 副騎士団長
「クソ…!どうする?!」

 騎士団長は、昨日のブレーダー王女の姿を見て、前にみた部下天使モードなんて比較にならない恐ろしさを漂わすようになっていたのを見ていたので、苦渋の決断をする。
 息子の副騎士団長達の軍8割を衛兵追跡軍として、すぐにこの街から脱出させて新生ガス王国のラッド国王に頼るようにいう。
 そして、スントー公爵が新生ガス王国に逃げ込めるように、これまで調べた謎だった商業ギルド本部の追跡資料を持たせて、旅立たせたのだ。

領軍・騎士団長
「さぁ我々、老兵の戦いが始まるぞ。」
 騎士団長は、スントー公爵を死ぬ覚悟で逃がす決意をする。

 騎士団長は、昨日手に入れた商業ギルドに放っていたスパイからの恐ろしい報告を持って、同じくらい恐ろしい気配を放つ公爵邸に、報告の為に入って行ったのだ。

 騎士団長が、そこで見たのは予想とは違う別の恐ろしい配置図だった。
 ブレーダー王女に、ガス国王たちがひれ伏している。
 ガス国王がブレーダー王女とは違う、管理者神フェイク様を内部から支えておられた、管理者神の中の真の実力者である[黒き魔導師カンターレ陛下]だと、騎士団長達に言った。

 黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「聞こえていたよ。フフフフフ、まぁ心配するな。とって食おうなんて思っていない。今から、ラッド国王達も我が傘下にするために移動しているのだから、すぐに息子達に会えるぞ。」

 その言葉を聞いて、騎士団長はゾッとするしか無かったのだ。
 騎士団長は、スントー公爵に対して報告する形で街の衛兵達の逃亡と辞表の事を報告した。
 怒る宰相とガス貴族たち。
 だが、カンターレが助け舟を出す。報告の続きだろと、言ったのだ。

スントー公爵
「すまぬ。報告を続けてくれ。」

騎士団長
「商業ギルドの本部場所の探知ですが、今、斥候を放って確認に行かせております。
 カンターレ陛下。その、ガス国王陛下も聞いてください。とても信じられない事なのですが、商業ギルドの潜ませているスパイからの報告で2日前の事です。
 商業ギルドが、乗っ取られました。
 10人の女戦士の冒険者達なのですが、商業ギルドマスター室を盗聴した時に、女戦士達は自分の事を管理者神フェイク様の分体だと言うのです。」

宰相
「なんだと!」
ガス国王
「それは、本当か!」

領軍・騎士団長
「この街の最高級ホテルのメガロイヤルマックス級の部屋に泊まっています。」

 カンターレが、場所を聞くので地図での場所と方角を教える。

黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「宰相よ!侯爵達よ!許してやれ。この騎士団長は大手柄を立てたぞ。アタイは機嫌がいい。スントー公爵?アタイに仕える事を誓うか?」

スントー公爵
「はい。誓います。どうかこの街の民の命を助けて下さい。」

黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「この街の商業ギルドと、そいつらの下僕は?」

スントー公爵
「奴らは、人間ではもはやございません。人の皮を被ったモンスターです。奴らが発行する金貨があんなに大量にあるわけございません。
 奴らは、悪魔か邪神に助力を得て通貨を牛耳っています。この甥のガス国王に何度言っても、全く商業ギルドを牽制すらしませんでしたクソですが、それでも私の甥であり同じく統治する能力にかける者ですが、それで良ければ仕える事を誓います。」

 ものすごくコンパクトに己のバカさ加減を暴露されて、血管を浮かべて怒るガス国王と宰相だが、体の中の部下天使達のため息で、カンターレの視線に気が付き冷や汗をかいて下にうつむく。

黒き魔導師カンターレ(ブレーダー王女)
「ガス国王に宰相よ、逆ギレはいけないよ。このスントー公爵は、敵の本拠地をこの状態でも探していたのだから、全く行動していなかった君たちがこんな事を言われて当たり前だと反省しないと、もはや人間ですらなくなってガス狂魔王みたいになってしまうよ。
 まぁ、アタイも人の事を言えないけど。
 今、人質に取られたスントー公爵の家族の毒魔法を解除した。
 そして犯人の王女の中の一人の魔力を逆探知した結果、確認したけどいるね。結界を張って気配を消しているがいる。好都合だ。
 あのクソ王女共をこの街で叩くぞ!」

 その言葉を聞いて、慌ててやって来た執事から報告を聞いてカンターレに平伏するスントー公爵。
 ガス国王は、遂に来たと緊張する。
 
  遂に、管理者マイネフェイクを構成していた王女達は予定外の敵にエンカウントすることに、なったのだ。
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