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第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。第1部 洗い出して出てくるもの。

第34話 カザトは、嫌な予感を感じて隠れることにする。

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 人魚島
 カザトの基地

 そこでは、人魚達の調整がすすんでいた。

 そして…
 ヘドロを海に戻す事を進めるカザト。

 ゾクゾクゾクゾクゾク!

 いきなりやって来た悪寒にカザトは、震えた。

カザト
「なんだ?」
 慌てて、気配察知を、全開にするが敵の接近ではないみたいだ。
 しかし…
 カザトに、危機が迫っていることは確実だと思われたのでゴーレムを数体作って、旅をさせる事にしたのだ。
 カザトは、この人魚島からゴーレムを空間魔法などを駆使して遠隔 操縦する。


新生ガス王国 マトの街の最外エリア街

ガス王国貴族たちは、ラッド国王に会わすように今生き残っている公爵達の連名(一部勝手に名前を借用)で要請していた。

 ガス王国貴族のもとに、やってきたのはラッド国王の特使だけだった。

某公爵
「なぜ、兄貴に会わせない!」

特使
「3年前に、
[くだらない兄貴に誰が、頭を下げるか!]
といった、元弟の言葉はよく覚えている。
 先王と共にアホをガス国王に推挙して、国を潰したのだから責任を持って立て直せ!
 そしたら、謝罪の言葉くらいは聞いてやろう。]
との、ありがたい慈悲溢れるお言葉です。」

某子爵
「貴様!公爵様に不敬だぞ!
くだらん国王の言葉なんぞいらん!
サッサッと、通行書を出せ!」

特使
「ラッド国王に対する不敬罪の現行犯で逮捕だ!
衛兵!連れて行け!」

某公爵
「待て!子爵の事は、謝ろう。 
私達も、急ぎの用事なのだ。
今すぐに、会われせられるな?」

 某子爵を、掴まようとした衛兵に、子爵たちの護衛が剣を抜いて抵抗している。
 某公爵は、衛兵に剣を納めろなんて言っているが…

衛兵長
「近衛文政官A様。不敬罪の族を捕える用意はできました。」

某公爵
「貴様ら、寝ぼけたことを言っていると、ただではすまさんぞ!」

特使 近衛文政官A
「某…え~と、名前忘れた…。まぁいいか!
 この子爵を捕えろ!
 新生ガス王国法によって、警告する。
 ガス王国・国王・宰相・及び貴族たちは、この新生ガス王国内で、越権行為をすると、即逮捕になる。
 3秒待ってやる。
 縛につけ!このクソ子爵!」

某公爵
「き、貴様ら、兄貴を出せ!
構わん!コイツラをワシに対する不敬として、斬れ!」

衛兵長
「国家転覆容疑!及び、不敬罪!で逮捕しろ!
斬っても構わない!」

戦闘がはじまった。

ドカッーン!

ボッタクリの宿が、一瞬で炎に包まれる。
衛兵達1万が取り囲む外街のあるエリア。

某公爵は、スキルをフル稼働させる。
「舐めるなよ!公爵の力を見せてやる!スキル(狂化)発動!」
この某公爵の身体の筋肉が隆起する。

某公爵
「ふんぬ!」

弾け飛ぶ服!
上半身裸の某公爵は、剣を振る。
「キッヒャーーーーーー!
死ねーーーーーー!」

 特使は文政官だが、それでもこの戦乱の中で産声をあげた新生ガス王国の政官である。

 カザトに少しの間だけだが、鍛錬場で剣を習ったこともあって、剣も毎日きたえていた。
 この場には、剣は持てないがカザトから文政官としての交渉時の帯剣ができないことを言うと、あるものを作ってくれた。

キン!

 某公爵の剣を受けるのは、ミスリル・魔鉄ハイブリッド合金で出来た扇子である。

近衛文政官A
「ハァ! 旋風返し!」

 某公爵の狂化による、無茶苦茶な剣筋を広げた扇子(せんす)で受けて、流して、某公爵達を壁側にゆっくりと、押していく。


某公爵
「チグジョーーーーーー!
死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!」
 剣を振り回す某公爵を見て逃げだすガス貴族とその部下の騎士たちが出てきた。
(多数、それにかこつけて亡命者あり。)

炎の中の死闘!

 宿の外では、新生ガス王国防衛隊・魔導師隊の水魔法・氷魔法が、発射されていた。

ジュワ~!

一気に消火される宿。

 宿は全焼!
 ガス王国貴族達の護衛達が、戦闘不能。
 ガス王国貴族側で元気なのは、某公爵と、某子爵のみ。
 衛兵達は、カザトの影響なのか?最近研究中の耐熱性の装備を着ていた為に、無傷である。

某公爵
「何故斬れない!こうだ!」

ザシュ!血が、飛び散る!

某子爵
「こ!公爵さま!な!なぜ!」

某公爵は、手下の某子爵を斬った。

某公爵
「なんだ、斬れるじゃないか!」

衛兵長
「縛れ!(しばれ)」

取り囲んだ衛兵が、鎖を投擲して縛る。

某公爵
「グジャラバー!舐めるな!」
 また、筋肉を隆起させて、鎖を引きちぎる!
 どこにそんな気力があるのやら。

王太子が、出てきた。
そして…

ラッド国王
「愚かな弟よ、愚かなガス国王を選んだ次は、この俺を殺そうと企むか!」

某公爵
「イグジェー!ごの、強化ポーションをつかって…
(ゴクゴクゴク!)」
 
 何か、怪しい色のポーションを飲んだ某公爵。
 身体から、黒いモノを発してラッド国王に斬り掛かった。

ガン!

 ラッド国王の、みね打ちで沈む某公爵。
 このことで、付近の逃げ遅れた(亡命しそこねた)ガス王国貴族達は逮捕されてしまった。
 


 その頃、カザトゴーレム(以後 メカ・カザト)は、転移でガス王国の王都周辺の森に現れた。

カザト
「う~ん。ここは、確か始めてゴブリン達に遭遇した森の入口だったはずだから、王都は真後ろ方面かな?」

ウイン、ウイン、ウイン、ウイン、ウイン、ウイン、ウイン、ウイン。

メカ・カザトは、歩く…

 メカなんて名前につけているが、はっきりいうと、豆腐メカである。

 マインクラフトのキャラそのもの。
 顔も、カザトが塗装した自画像だが、はっきりというと似ていない。
 別の意味でいうと超不審物。
 はっきりというと、モンスターの一種である。
 そんな、壊滅的に造形が下手なメカ・カザトを操ってガス王都内に入る。
 目指すは、カザトに睡眠薬を盛った食堂。
 あそこなら無人なので大丈夫だと、思っていたが…

 門番がまずいない。王都に人のレーダー反応がない。
 オーラ・アイで、妙に強そうなバッタとかを補足する。
 だが、人がいない。

うん?
 王城方面に、どこかでみたようなオーラが映った!
 雑貨屋の店の扉を破壊して、中に入る人物!
 生徒会長でもあった勇者ゴン太だ!

 (レーダーにゴン太達が反応しなかったのは、カザトがゴン太やブレーダー王女達をモンスターのカテゴリーとして認識している感覚そのもので、魔導レーダーを作り出したから)

 何をやっているのだよ!生徒会長さまよ~!
 カザトが、愚痴をいいながらゴーレムを物陰に隠れるように移動させる。

なんだ?
 酸性の測定紙なんて、持って王城に帰っていったな。
 あの測定紙は、リトマス試験紙位の測定能力もないぞ?

 何を作っているのだ?ものすごく気にはなったが、今は危険警報の寒気原因の調査が先なので食堂があった所に行くが崩壊していた。

 なんだ?
 この足で踏み潰したような跡は…
 凄い脚力に耐えられなかった?
(バッタ人間1号の仕業)

 場所を変えて、宿屋の所に向かう。
 王都は、廃都になったのか?

ふ~。
 全く!あのガス国王は、何をしているのやら。
 苦労を、強いられた側としては、ふつふつと、怒りがこみあがるのだが、本人達(国王達)は、反省なんてしていないだろうな~、とふとラッド国王が言っていたことを思い出す。

 そこに、あのクソなガス国王そっくりな奴がやって来た。
 風貌からすると…ラッド国王から聞いていた情報と肖像画から恐らく、ガス先王だ。

 あれ?
 黒いオーラが、纏わりついていた。

 なに!オーラの形がゴキブリ!
 そんな!
 邪神ゴキブリの三男は確かに倒したぞ!
 まさか、復活したのか!
 焦るカザト!
 気配探知される危険性があったがメカ・カザト越しに鑑定する。
 4男だと!
 邪神ゴキブリの兄弟達が来ているとか、情報があったけど、既に侵略戦は始まっていたのか!

 カザトの予感は、次はここを起点に戦乱が起こると思っていたが…

 食器屋に、誰か来た?

げ!ブレーダー!
あれ? 
あいつ…
あんな強者オーラあったか?

強い…強いぞ…あいつ…
え?
ブレーダー王女って、あんなに強かったか?

なんだ?
アレは…フェイクのオーラか?
鑑定したら、奴が黒き魔導師カンターレだった…。





なぜ?
俺に無理矢理、邪神を討伐させようとする?

おかしい!
絶対おかしい!
あれだけ強ければ、邪神ゴキブリ・三男ゴキリでも、余裕で倒せただろうに…。

なぜ?

 その時、カザトの前のモニター魔導水晶に、かつての同級生のなれ果ての姿が、映った。

バッタ人間1号だ。

カザト
「ファッ!あいつ…なぜあんな姿に変わった?
 鑑定!
 ハァ?バッタ人間1号?!」
 嫌な汗が出るカザト…。
 かつての同級生は、物理的に人間を辞めていた。

 もう、邪神とか、魔王の討伐も一応したのと、雨も回復させて、一応基礎的な事をやったので、残りの行方不明の大精霊達の捜索を、含めてのんびりと旅をして、トワイライト達とこの世界の旅を楽しもうとも、思っていたが…
 あいつら…問題ばっかり起こしやがって。

 まぁ、ブレーダー王女が強者化したから、討伐は奴らに任せた方がいいと言う方向で、冒険者ギルドと話を進めようと、カザトは方針を決めるのだが…

 まだまだ寒気がする。
これは…
あ、そうか…
そういう事か…
 フェイクのあの性格の一部は、カンターレの性格でもあるからな。
 と、人魚島のカザトはモニターから見える、ガス王国王城を見ながらトワイライトが作ってくれた、おにぎりを食べていると…
 黒い槍で刺された、バッタ人間1号が突然王城の門の前に現れた。

やはり…
強いな…

 あのバッタ人間1号…元同級生はステータスの数字だけだと、ゴブリンブラックキングに近い。
 3倍強くなるとゴブリンスーパーキングの領域だろな~。

瞬殺かよ。
いや…わざと生かしている。

げ!こちらを見た?
アレは、闇魔法ブラックブラストか!

く!ブラックカレント!
 なんとか、ブラックブラストに対して、闇魔法の魔力を放出して、ブラックブラストの威力を受け流したメカ・カザト。

 カザトのこれまでの戦いの中で開発したオリジナルの技だ。
 すぐに、闇に溶け込んでその場から移動するメカ・カザト。





ブレーダー王女
(黒き魔導師カンターレ)
「何者?
 アタイのブラックブラストを食らって平気なのか?
 気配が闇に溶けた?
 よくわからないけど、なかなかやるね~。」

ブレーダー王女
「その、陛下?
あのバッタ人間が、逃げていきましたが。」

ブレーダー王女
(黒き魔導師カンターレ)
「もう、追跡タグをつけておいた。
 奴の、根城を割り出して乗っとるよ!
 フェイクが、暴れ出そうとしているから、城にこもる。」

 こうして、ガス王国の王都の夜はふけていった。




 そして…夜明けの午前5時にカザトの感じていた、嫌な予感が動き出したのだ。
 それは、やはりガス王都から始まった。

ブァーーーーーーーん!
 丸くなった、フェイク玉がやってきたのだ!

フェイク達
「カンターレ!いるのだろう!今なら、許してやる!我らの手伝いをしろ!」
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