[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

文字の大きさ
上 下
99 / 334
第2章 動きだした凶悪な者達

第48話 やってみるものだな。

しおりを挟む
 川を掘る?

 土魔法で、ゴブリンヘドロで埋まってしまった川跡を掘り返して、焼却炉代わりのホワイトマーキュリーで焼いて、聖水に変えていく。

 ジュオ~!

 瘴気と、聖水が反応して化学反応みたいなモノを起こして火がつく!

 それを繰り返して行くと、荒野になっていた川の周りが、草が生えてきて緑になっていくのはなんだか楽しくなってヤル気がでる。

 カザトは、途中で池を作ったりしてその傍らに小屋を作ったりしてそこに新しいホワイトマーキュリーの小型を作り設置しておいた。

 海辺には、聖水の川が流れ込んでいたので、黒い海は聖水と反応して、恐ろしいジュオ~という音を立てているが、少しずつ透明な海水に変えて行っている。

 海と陸地に流れる川で、汚染された土地を囲んでしまいブロック単位で浄化するつもりだったのだが…、おや?

 向こうの方の結界の外で、待っている人達がいる。

 向こうも、気がついて手を振っているのだが、ベイントス公国の議会特使や、ドワーフ国の特使さんに、聖神皇国の皇主の使いとして聖女ファルミが、来ていた。

 瘴気が、フェイクランドを覆って来ていて大変だという。

 川を、掘っているのを見てヘッポコだけど、やはり聖女!すぐに聖女ファルミは気がついた!

聖女ファルミ
「これは…!まさか、聖水ですか!」

 カザトは、精霊郷であり精霊・妖精達の家だったところが、管理者神交代の時にフェイクに占領されて、ゴブリンの城にされていたらしい事を集まっていた特使達に説明。
 そして、ゴブリンヘドロを掃除していた事を説明したのだが、あ…れ…?
 縄で縛られている方々がいますね?

 冒険者ギルドの職員たちでした。

冒険者ギルド本部職員
「勇者は、魔王討伐が義務だ!
 だから、命令を伝えに来たのだ!
 それのどこが悪い!」

カザト
「俺は、勇者ではない。
 まして、召喚に応じたことも無い!
 誘拐された者だ!
 貴様らの命令に従う義理も義務も無い!

 お前たちの奴隷でも無い!
 そのことは、伝えたはずだよな?
 違えると言うことは、敵対すると言うことだな?
 この、邪神の手下め!」

 しかし、このあとカザトはこの職員に言えなかった。

 そう!
 他の王国の特使の護衛達に、この職員達はボコボコにされたからだが…。
 そして、魔導通信珠越しに冒険者ギルド本部の各王国に対する宣戦布告として受理すると、冒険者ギルド本部に通告されていた。

冒険者ギルド本部グランドマスター
「うるせー!
 こんなに空が黒くなるほど瘴気が、出ているのに条約も協約もあるかー!
 勇者達は、このせ……」
 ブッツ!
 プー!プー!プー!

 ありゃ、魔導通信を特使達は切った。
 ドワーフの武器鋳造型の製造部から、土魔法スキルのエリート達が呼ばれて、聖水川を掘る作業が加速する。
 ベイントス公国や、ブラー王国にも、聖水川が復活してその流域の上空の瘴気は、消されて行ったので、食料危機はなんとか回避出来そうな見通しだから各王国は安堵する。

 皇主の所にも、カザトはすぐに向かった。
 ホワイトマーキュリーの小型を持って行ったのだ。
 山間部の国がなので、実は別の川の上流部だからなのと、聖水製造機なのですぐに受け入れられた。


 ハァ…
 こちらに適意を向けない、奴隷の如く顎で人を使おうとしようとしない、人達のホッとして喜ぶ顔を見るのは悪くないなと、カザトは思い
「邪神対策で国家レベルの防壁の目処が出来たら撃って出るか?」とかいう言葉が自然と出てしまったカザト。
 皇主達も、「え?」という顔になり邪神対策に頭が痛いのがよくわかっのた。

カザト
「だって、まずは食料問題と拠点問題をしっかりとしないと邪神と戦っても歩が悪すぎるぞ?
 兵士達も、戦うからには腹も減るののだから~。」
 というと、「それもそうだった。」と笑いが出て来たのと、笑える余裕が出て来たって感覚だから、あのガス王国関係以外の邪神対策なら協力することにした。


 カザトは、ドワーフの工房責任者達にホワイトマーキュリーの設計図と、製造の仕方を教えて、トワイライト達を筆頭に聖女さんや、神官・司祭さん達にホワイトマーキュリーの使い方を教えて練習してもらう。


 笑顔が溢れる、そんな技術指導現場を上空で瘴気の被害状態を実地調査していたフェイクの部下天使が見ていた。

フェイクの部下天使
「ハァ~。
いいな~。
 俺の上司もわからいことがあれば、ああやって丁寧に教えてくれるカザトみたいな存在だったらな…。

 羨ましいな。
 俺も、修業してジョブチェンジするか?
 いや…しよう!!

 え~、ベイントス公国は立ち直りつつある。
 魔王領は接近すら無理です!っと!
(カキカキ書き込む天使φ(・ω・ )カキカキ)

 さて、帰るか!
 しかし、天使が執務室に帰って見たのは…

管理者神フェイク 
「なんだよ!アレは!
 え?
 なんだ!アレは!」

 管理者神フェイクは、地上観測を水晶玉で見ており、天使たちがフェイクの鬼の顔にガタガタ震えて部屋の隅に集団でかたまっていた。

管理者神フェイク
「報告書!」

 天使は、報告書を提出する。
 それを読んだフェイクは、何故オレを拝んで勇者に邪神を討伐させない!
 フザケンナ!
 とか喚いて、報告書を書いた天使に裏拳を食らわす!

天使
「あ…う…。
 お!オレ…、なんとか生き延びてジョブチェンジをするんだ…(ガク!)」

 哀れ…
 部下の天使は、そのまま気絶する。

管理者神フェイク
「こうなったら、俺が直接手を下す!」


 (((((((((((おお!))))))))))!!

 部屋の隅で、かたまっていた幹部天使達は、やっと管理者神自ら、修業を始めて邪神討伐に向かうのかと!
 やっと、勇者からの搾取を止めて真面目に修業をする気になったのかと、希望を見た!


管理者神フェイク
「行くぞーーーーーー!」

 幹部天使達も、急いで武装して出陣するのであった。


 しかし、それを気絶からなんとか回復した天使は本当にフェイクが真面目に修業する気なのかわからなくて、しかもかなりムカついていたからフェイクと幹部天使達がいないことを好機と見てフェイクのやらかしていた、勇者達からの搾取とか、邪神討伐の修業をサボっている事とか、遂に魔神軍団に攻め込まれている事とか報告書に書いて、天界にすぐに高速通信で報告書を送ったのであった。



しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。 使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

チート転生~チートって本当にあるものですね~

水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!! そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。 亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。

みんなからバカにされたユニークスキル『宝箱作製』 ~極めたらとんでもない事になりました~

黒色の猫
ファンタジー
 両親に先立たれた、ノーリは、冒険者になった。 冒険者ギルドで、スキルの中でも特に珍しいユニークスキル持ちでがあることが判明された。 最初は、ユニークスキル『宝箱作製』に期待していた周りの人たちも、使い方のわからない、その能力をみて次第に、ノーリを空箱とバカにするようになっていた。 それでも、ノーリは諦めず冒険者を続けるのだった… そんなノーリにひょんな事から宝箱作製の真の能力が判明して、ノーリの冒険者生活が変わっていくのだった。 小説家になろう様でも投稿しています。

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

処理中です...