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第2章 動きだした凶悪な者達
第44話 神聖皇国の特殊部隊が見たものとは?
しおりを挟む皆さん。カザトが、神殿群の攻略時に神聖皇国の皇主が、古代勇者召喚陣のある場所を特定して人を派遣していた事を覚えているだろうか?
その派遣された特殊部隊は、ポベー帝国と神聖皇国の国境地帯の山を、ずっと進んでいた。
決して忘れ去られたとか、皇主のウソではなく進むのに難航していたのだ。
その場所は、エベレストやキリマンジャロ山、モンブラン山などを連ねたような山々が有るようなところです。
もう、空気が薄いって!
食料も足りないけど、モンスターも出るので地球の登山よりも遥かに危険度が高まる。
流石に、ここまでゴブリンは出てこなかった。
ワイバーンや、コカトリス!サイクロプスや、メガベヤーなど、平野部では絶滅したとか言われていたモンスターがいるが、空気が薄いのでマトモに戦える状態では無いから隠れてモンスターが、どこかに行くのを待つしかなかった。
そして、ついにその努力は身を結んで目的の山の前に到着する。
特殊部隊・司祭A
「目標発見!各自もう一度この場所の位置確認をする。
探知魔法班は、警戒を怠るな!
魔導通信珠を設置して、通信間距離観測方による現在位置を、計測する!」
特殊部隊・司祭B
「こちら、古代勇者召喚陣確認の特殊派遣隊です。
神殿!応答願います。」
神聖皇国・神殿
「こちら、神殿!今から、観測する!
魔力をおくる。
すこしまて!
間違いない!過去の記録通りの観測結果だ!
そこから、北の方角に城が見えるはずだ!
それが古代勇者召喚陣の儀式場がある城だ!」
緊張が、現場と神殿に走る。
実は、この特殊部隊は精神力が弱い大人なら、泣き出してしまうほど無茶苦茶恐いオーラを出す猛者達であるのだが、その猛者達ですら今は疲労困憊である。
そして彼らは、勇者達を見ていた。
召喚されて、いきなり戦うなんて無理だと!
(カザトを除く)
そして召喚された時は、勇者は一般人並なのだ!
こんな空気が薄く、冒険者モンスターランクAAAランク以上の猛者がうようよいる所に、普通召喚するか?という疑問が出ていた!
こんな所に、国王や王女達が来て召喚をするなんて考えられない。
そして、もう一つ疑問があった。
カザトこぼした神殿郡から持ち帰った情報には、古代勇者召喚神殿と言っていたが、目に映るものは城だ。
城の中に神殿がある形式のものはこの世界にもあるが、隠さないといけないような邪神召喚とかのようなもので
とても、胸を張って勇者召喚をするようなものではないと考えられた。
が!
こんな過酷な環境だからこそ、城を作って安心して寝泊まりして、体力を回復する為に城を築いたとも考えられた。
だが、ここで、疑問が出てくる。
こんな、所にどうやって城を築くのだ?
おかしい!
怪しい!
それは、皇主ですらおもった感想である。
その城は、白く形の整った芸術品の分類のもので凶悪さは感じない。
だが油断はしない!
道行く子供に泣かれても敵から守るのが彼らの務め!
中に入ろうとした特殊部隊長は、ふと、違和感を覚えた。
なんだ?
この生温かい、デカい生き物に見られているような感覚は?
城の大門に触ろうとしていた手をすぐに引っ込めて、後ろに飛び跳ねる!
他の隊員達も、何かを感じたようだ。
それと同時に揺れる大地!
城からピンクの光が放射された。
それと同時に城の見える限りの窓から黒きモヤ状の邪気が吹き出す!
《チュッ♪チュッ♪チュッ♪チューチュ♪チューチュ♪チュ♪ チュ♪チュ♪チュ♪チューチュ♪チュ♪チュ♪チュ♪》
謎の声が、辺り一面に響く。
隊員達は城の中央の建物、日本の城で言う本丸の屋根の上に、二足足でしっかりと立っている耳がかなり幅広くデカいスマートなネズミが、値段をつけることができないような目を惹きつける宝石を上につけた魔道士の杖を持って、歌っているのを確認する。
なんだ?あれは?
特殊部隊隊長は、自分の足がガクガクと震えだしたのを自覚するとゆっくりと、前を向いたまま後ろに移動を始めた。
他の人隊員達もゆっくりと、後ろに移動を始める。
魔導珠越しに、見ていた神殿の担当者は鑑定結果を隊員達に言った。
鑑定
◇◇
魔神 マウス
名前 マーガレット
魔神レベル 測定不能
◇◇
《ハーイ! 私の名前はマーガレット・フォン・マウス。素敵な魔神の魔法使いよ!
私ったら召喚される魔法陣を間違えたみたいね?
もう少し、ラット達との陣営に近い所に出てきたかったけど、ここしか出るところがなかったのよね~♬
お兄さんたち、私達の下僕にならない?
あら?
なりたくないの?
残念!
まぁ、いいわ!
この世界に来たときに感づいたけど、面白い事になってわね~♪
そんなに、固くならなくってもいいのよ?
ねえ?
闘いのメイン会場のガスって国はどの方向?
アラ!地図持っているの?
なるほどね!
よくわかったわ!
お礼に、あなた達は撤退する手間を省いてあげる♪
チュッチュッチュー!」
特殊部隊達は、神聖皇国に転移していった。
魔神がもう一体出てきた。
魔神クリット・フォン・マウス
「あら?珍しい? イタズラしないで帰したの? まぁ私達は、優しいからね。
さて、移動しますか♬」
2体の二足歩行のネズミが杖を振ると、バトルタキシードの姿となり、城に脚が出てきて移動を始めた。
それを魔導珠で見ていた神聖皇国の通信部は、すぐに他の部署に警報をだして、肩を震わして見るしかなかった。
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