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第10話 やってきた押しかけ女房?? いや、これは違うな…

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 俺は、大木 あたり

 3年前にこの世界に勇者召喚されて、まぁ目立たないスキルしか持ってなかった為に、同じく勇者召喚された同級生達の欲望の為に殺されかけたのだが…

 今は、冒険者ギルドネームの(アルト)を名乗っている。

 さて、昨日から嫌な予感がする!

 なので、俺は宿の部屋を別名義でもう一つ借りて、影分身を作り代わりに俺の部屋で寝かせることにした。

 オレ?

 仮面被って、露天でかなり食料を買って、別の宿で巣ごもりだよ!


 で、やっきた…

 うわ~、来たのは男爵様のお使いだって…

 たたかいの疲労が、酷くてしばらくは無理だと断ったよ。


 次に来たのは、子爵様のお使い…

 また別の子爵様のお使い…

 そして、公爵様?のお使いの女騎士…

 イヤ…騎士様よ!この王都にいるなら、モンスタースタンピードの時に戦えよ!

 絶対あってやるか!


 そして、夜が深くなって宿の屋根にやってきたのは…

 4人のモノを言わなそうな、短剣を持った怖そうな黒ずくめの奴ら…

 困ったな…


 どうしよう…

 アレやるか!

 対盗賊用!必殺睡眠魔法!
 「ネムレーヤ!」

 これは、俺が不眠症になったときに開発した、オリジナル魔法だ!

 立ったままでも強制的に眠るようになる!

 しかも、健康的に導入するために状態異常ではないので、レジスト(抵抗)や魔法具での反射すら出来ない!

 だが、健康的にってところが難点で、睡眠不足が8時間以上の睡眠不足貯金があるか夜間でないと、この魔法は起動しない!

 ドサ!

 ドサ!

 ドサ!

 ドサ!
 

 落ちて行ったな。
 
 地面に叩きつけられた衝撃で、起きて移動していったみたいだ…

 やれやれ…

 後をつけるか…


 で、誰の差金?

 へー! マジメスーギ公爵の王都邸ですか!

 この館…屋根裏掃除してないな!

 ホコリばっかりだ!!

 話だしたぞ…

 ふんふん!

 敵に回るかどうかの調査失敗?

 何?

 ポーンコツ公爵の娘が、たらし込みに来るだと!

 あの、勇者召喚されたときに、オレを蹴りやがったあのクソ野郎だな!

 この世界で殺してやりたいヤツリストの上位だよ!

 だけど、困ったね~

 次の王様の候補もクズの可能性があるよ!

 と、いうよりも…

 う~ん、確認するか…



 そのまま、24時間営業の冒険者ギルドに向かう。

受付嬢グータラ
「アルトさん、どうしましたか?」

アルト
「ギルマス、いるか?」

受付嬢グータラ
「もう、帰りましたよ! 」

アルト
「そうか、ギルドの資料室って、今使える?」

受付嬢グータラ
「ハイ、できますよ!何を、調べるのですか?」

アルト
「イヤな、その… マジメスーギ公爵が、王になるだろうとか言われているけど、まぁ、近いうちに政治も安定するだろうな。

 魔王戦の時に、亡くなった他の勇者パーティーの家族に直接渡すものがあってな。

 その場所を今から調べないと行けないからな。」


受付嬢グータラ
「え? アルトさん、その…」

アルト
「まぁ、遠征の準備だよ!

魔王戦の後始末だな。

帝国達も王国達も聖国も軍達は逃亡したから。

それに、王が決まるか、大統領が決まるかわからないけど政治が安定次第、俺は元の世界に帰るのが、俺がこの世界に勇者召喚されたときの約束事だからね。」


そう言って、アルトはギルド二階の資料室に入って行った。

 だが、確かに地図を見ていたが、他の資料も見ていた。

 どこかで監視されているだろうから、

 こっそりと、見ていた資料…

 それは、アルト達が勇者召喚された時の記録である。

 記録には、前ポーンコツ王都冒険者ギルドマスターとか、やはりマジメスーギ公爵も出席していた!

 アルト
「あの場にいたのか! だが、誤記の可能性があるから… うん…前冒険者ギルドマスターを調べるか!」


 ついでに、魔法の資料も見ていく。

 転移とか召喚のものは、やはりあまり詳しくない。

 あの、クソブタ(ポーチコツ253世)を捕まえて、元の世界に帰る方法を喋らせるか?

 だが、アイツラの反応がポーンコツ公爵領から消えたのだよな?

 どこかに逃亡しているのだろう。

 他国の召喚した担当者から聴き出す事も考えないと!

 そんな考えをしていた時に、嫌な予感がまたした!

 慌てて資料室から出て施錠して、天井に張り付く!

 忍者みたいに出来ないけど、気配隠蔽をすれば良く似た事が出来るぞ!

 やってきたのは、一人は貴族の令嬢様?

 一人は、かわいい男の子かよ…


 お付きの人もいるな…


 オレを探しているみたいだ。

 受付嬢グータラ
「すいません。個人がどこにいるかは教えるわけにはいきません。

 指名依頼なら受付できますが、それも彼がギルドに来た時の判断になります。」


 ポーンコツ公爵次女パパイヤ
「どこにいるか、言えばいいのですよ!

早く言いなさい!」

ポーンコツ公爵三男タイヤキ
「その、お願いします。」

受付嬢グータラ
「無理ですね。 冒険者ギルドは冒険者アルトに敵対しない!絶対に! 

 これは、この世界の冒険者ギルド全てで決まったことです。

 なので、知っていたとしても言いません。

 それに、知っていたとしても、そのとおりだと思われません。

 それほどのことを、この王都は彼にしました。

 あなた方のポーンコツ公爵がアルト様にした仕打ちは、公式の記録として残っています。

 パパイヤ様? あなた確か婚約状態でしたよね?

 婚前の娘が、怒り狂った男の前に行くなんて事を誰が指図したのですか?

 結婚出来ない身体にされても、無罪と言わざる負えないような仕打ちを散々したポーンコツ公爵家の人間が会いに行って、どうするのですか? 

 冒険者ギルドは、一切責任を取るつもりはありません!」


顔を引くつかせるパパイヤ!

真っ青な顔をするタイヤキ!

あちゃ~と、顔に出ている執事!


アルト
「ネムレーヤ!」

ドサ!

ドサ!

パタン!

「ネムレーヤ!」

しっかりと、面倒な三人を眠らせてギルドの椅子に座らせる。

受付嬢グータラに礼を言って、資料室の鍵を返してすぐに行動を開始する。



別の名義で借りた、別の宿のベットで横になる。

少し休憩だ。


まずは、前冒険者ギルドマスターだ!

確か、噂では隣町にいるらしい。

だが実際は、ある酒場の二階で暮らす、酒場の裏のオーナーらしいな。






俺が、A級の冒険者(上から第二番目のランク)になったときに、まだこの王都の冒険者ギルドマスターをやっていた。

 だから、全く王都行きに応じずに、ダンジョンに籠もっていたな。

 そして、ついに王都ギルド職員がS級(ギルド最上位ランク)冒険者を10人引き連れてやってきたときは、殺気で全員意識を飛ばしてやったよ!

 そして、言ってやった!

「あのクソ(前王都ギルドマスター)を死刑にして、王都門前に串刺しにしろ!

 それが確認出来たら、報酬額の話を聞いてやろう!」



 だが、S級の奴らは気絶させても、襲ってきたな…

 話が通じない…

 俺の親友は話が通じない奴は、丁寧に痛みを教えてあげないと、人の話なんて聞かないと言っていたな。

 痛みを知らない口だけで生きてきた、または、強すぎて痛みを知らない人に話をするには、痛みを教えないといけないらしい。

 はじめ、俺はその考えに…というかその結論を笑った…

 だが、この世界に…いや…現実に直面したときに、わからさせられた…。

 
 言葉だけでは、駄目だ…

 悲しいけど、これも現実だ…

 
その、友達に聞いた話だと、軍人相手のだとまずは折れる骨から折って、外せる間接から外せと、言っていたな!

 



で、やってみた!

関節が2倍ある人が、11人出来上がった。

痛みでうめいているが…

だが、まーだ偉そうにしている。

困ったな…

ギルド職員が、一番偉そうだな。

どうしよう…


「凍らすか…」

なぜかわからないけど、出た言葉がこれだった。


あるS級冒険者
「テメエが、凍れ!」

口から、物凄い冷気が出てきたが、この程度の冷気なんて俺が突き落とされたダンジョンの底にいるゴキブリでも吐くよ。

 完全にオレは、舐められている。

 そう確信した時、そいつの口からでる冷気を全て右手に受けて、出し尽くすまで待ってあげた。

 アルト
「どうした?自称S級冒険者様よ? こんなゴキブリでも吐くような冷気では、A級どころかC級冒険者ですら、凍らせることなんてでかないぞ!

 もう終わりか? なんせ、当時E級だった俺ですら、ダンジョン地下350階層のゴキブリの吐く冷気に耐えたのだからな~!

 もう、冷気を吐くのは終わりか?

 曲芸やって、じつは冗談でしたなんて事はあれだけ俺に言った以上、通じないぞ!

 オイ!自称・S級冒険者様よ!

 どうした! 

 なに泣いているの?

 もう終わりか?

 そうだ!

 いいことを思い出したぞ!

 ここにな!

 釜があるんだよ! 水!水!

 さてと、お前たちを漬けて…

 そして…焚べる!

 大丈夫!もうすぐ沸騰するから!

 S級冒険者って、ドラゴンのブレスを喰らっても平気なんだとか言っていたよな!

 なら、熱湯ぐらい大丈夫だろ!

 ほら!煮えてきた煮えてきた!

 ほら!ギルド職員さんは、死んではいけませんよ!

 ヒール!

 ほら!

 自分達が、まだ間違った事を力押しですら出来なかったからっていって、意固地にならずに反省すれば楽になるよ!

 また死のうとするのか?ギルド職員さんは、困った人だね、ヒール!」







 ニ時間後…

ギルド職員
「アゥ、アゥ、アゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥ。」


某S級冒険者
「ずいまぜんでした、ずみまぜんでした…」


他のものを言わなくなった冒険者(生きてますよ!)達を馬車に入れて、生意気な冒険者ギルド職員を載せた王都行きの馬車は、発進した…
 


 

 あ!

 寝ていたのか!

 ハハ…夢か…

 あー昔の苦労を思い出したぞ!

 全く!

 そうだよな!

 あの勇者召喚の儀にいた貴族たちと、いた前冒険者ギルドマスター相手に聞き出すのだ!


 簡単に口を割らないだろうな。

 だが、確認しないと…

 もし、あの勇者召喚の儀にマジメスーギ公爵が、いたとなれば…

 マジメスーギ公爵も、国を任せていけない危険な人、いやモンスターだ!

 
 インベントリから、水を出して飲む。

 旨い!

 さてと、影分身は何をしているかな?


 ハァ?

 そこには、丸裸になったポーンコツ公爵次女パパイヤが、俺の影分身が寝ているベットを襲う光景が見えた!

 不味い!

 だが、少し遅かった!

 フヨンとした、感触が影分身を伝ってやってきた!

 ポン!

 影分身を消したが…


 パパイヤは、俺(影分身)が消えたのを探すのだが、執事とちびの男の子に、あっちゃ~って顔をされていた。

 
 ハァ… オイオイ…

 うわ~久しぶりだな、この感覚は…

 まぁ中三始めの時に、この世界に勇者召喚されて、彼女もいなかったからな…

 え?

 18禁のお店?

 一応この世界にはあるよ。

 あるけど…
 
 その…

 生きるので精一杯だったからな…

 金もなかった…

 宿と、飯の代金で精一杯だったからな。

 そんな余裕なんてなかった。

 異性の知り合い?

 異性の仲間?

 なりそうな奴もいたよ!

 だけどさ…その…考え方というか根本的な教育がこの世界と違うから、考え方が合わないんだよね。


 だけど…

 ハァ…

 彼女一人位いても、いいかもな…

 なんて、思ったら俺の時間を潰しやがった、この世界の王様共と、貴族たち!そして管理者サーギー!に、煮えくり返るくらい腹が立ってきた!

 取り返す!

 叩きのめしてでも取り返す!

 いつの間にか、元気になっていた下半身も普通になったので、前冒険者ギルドマスターお宅に訪問することにした。

 
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