The Dark eater ~逆追放された勇者は、魔剣の力で闇を喰らいつくす~

紫静馬

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転生勇者と魔剣編

第七十八話 真相(5)

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「そんな――そんなことが、許されると思ってるのか!?」
「許されないだろうね。だからこそ、四か国も教団も極秘で行っているのさ」
「……四? 五か国じゃなくてか?」
「おっと、こりゃ間違えた。まあいいや。そこはともかくとして、当然各国も最初は真に受けなかったから、説得やら根回しで二十年もかかっちゃった。マガラニ同盟国と各国の停戦条約も、本当はもっと早く出したかったんだけどね」

 マガラニ同盟国との停戦条約締結は一年半ほど前だった。当時はどうしていきなりそんなものを締結するのかと国中が騒いだが、裏でこんな動きがあったとは想像もつかなかった。

「――結局のところ、0か1かの違いでしかない」

 枢機卿長は不意に、そんなことを言い出した。

「魔王が完全に復活してしまえば、世界そのものが喰い殺される。君は魔王ってのは、御伽噺や伝説に出てくる、魔物を統べる王様みたいなもんだと思ってるかい? 生憎だが違うよ。魔王ってのは――そうだな、言わば、実体を持った自然災害みたいなもんさ」
「自然、災害……?」
「君を見たんだろ? 邪気を取り込んで狂暴化した魔獣が、魔物へと変質していく姿を」

 言われて思い返してみると、確かに浮かんでくるものがあった。
 異常なまでにマナを取り込み辺りの物を手あたり次第食い散らかし、真っ二つに身を裂かれても再生し復活してみせたブルードラゴン。
 天候を操るというあり得ない特性を手に入れ、斬られた腕が何本も生えていったミノタウロス。

 その他今回の旅で幾度となく戦った魔物、いや魔獣たちも、人を襲い喰らうという点では全て共通していた。

 やはり狂暴化と呼ばれる現象は、魔獣が魔物へと至る過程であったのだろう。

「魔王も――そうだって言うのか?」
「ああ。本質的には何も変わらん。世界中の邪気が溜まり、集まったことで生まれる魔物――名前だけは仰々しいが、魔力を欲して食うしか能が無い単なる魔物だよ。違いは一つ、その求める魔力量が尋常でないってだけさ」

 なるほどと理解する。言う通り、自然災害みたいなものなのだろう。
 偶発的に発生する、あらゆるものを喰らうだけの怪物。レッドも勇者と魔王の伝説は知っていたが、具体的な魔王の記述、どんな姿でどんな力があるかなどは一切無かった気がする。伝承が残って無いのかと思っていたが、実際は単純に、喰うだけしか特徴が無いからだろうと推測した。

「――まさか、アレンの憧れる伝説の勇者や魔王が、そんな代物だったとはね」
「ま、今知ってる人間はほとんどいないからね。しかしながら、魔王が復活すれば世界そのものが喰われるのは間違いない。それこそ命の一つも残らずね。ならば、その前にごく僅かを除いて聖剣に殺させて、溜めこんだ膨大な魔力で倒す。絶滅よりは壊滅の方がマシ、0か1の差しかない。各国も、それでこんな手の込んだ計画に加担しているわけだ。間違っていると思うかい?」
「――いいや、思わないね」

 レッドは、本心からそう返答した。

 実際のところ、各国の一部重鎮たちは、自分が助かりたいから加担しているのだろう。でなければ協力する意味は無い。そうして枢機卿長も彼らを抱き込んだに決まっている。

 しかし――魔王の存在が事実なら、それが間違いとは決して言えない。枢機卿長の言う通り、0か1かの違いなのだ。座して絶滅を待つより、多くの犠牲を払ったところで一部を助けた方がまだマシ。間違っているどころか、完全な正論だった。

 正論だからこそ、レッドは激しく憎悪した。

「――なるほど。俺たちは……いや、俺は完璧に、お前の計画通りに動いたわけだ」
「うん? 何言ってるのさ、全然そんなことないよ君は」

 一人呟いたつもりだったが、枢機卿長に反論される。

「僕としても、多少の遅延や失敗はあったとしても、大筋は上手くやれてたと思っていたよ。アークプロジェクトは当初の予定通り、計画の変更もさして無く進んでいるってね。ただ、実際に勇者パーティの旅を開始させたら、予想外のアクシデントが発生しちゃったんだよね」
「アクシデント――何がだ?」
「言うまでもないじゃん、君だよ君」

 ぴっ、と指差される。
 そういえば、聞いていなかったと気付いた。何故わざわざ、偽勇者なんて作ったのか?
 アレンを直接勇者とするのは難しいとはいえ、偽勇者とその転落劇を演出する必要がどこにあるのか、脇道に逸れてしまい置いてけぼりにさせてしまっていた。

「君にはね、彼に絶望を与えて欲しかったんだよ」

 そんなレッドの疑問を感じ取ったか、問う前に枢機卿長は答えを語り出す。

「絶望――?」
「そ、絶望さ。彼を虐げ、蔑み、嘲り……この世界には悪が、守るに値しない命があるということを教えて欲しかった。それこそが、純白の正義を作るためには必要だからね」
「――なるほど」

 確かに、その役目ならアトール王国の大貴族が一番正しい選択であろう、とレッドも同意する。
 亜人差別と偏見が何処よりも激しいこの国の、特に大貴族は自分より身分の低い物を奴隷か家畜としか思えない。守るに値しない命、殺していい命とするにこれ以上の適任はいなかった。

「ところがさ、君は全然そんなことないんだもん。焦っちゃったよホント」
「そんなことない、か?」

 レッドの問いに枢機卿長は「そうさ」と苦笑しながら返す。

「君にはアレン君を差別し迫害し、最終的には追放くらいして欲しかったんだよ。そうすりゃ、あのお人よしの彼だって人族を見限るくらいにはなるさ。ところが君ときたら、彼に対して全くと言っていいほどそんな風に当たらないんだもん。むしろ優しいくらいでさ。ホント、人選ミスもいいところだよ」
「……そりゃ、お前の事前調査がまずかったんじゃないのか?」
「いやぁ、ちゃんと調べたつもりだったんだけどね。カーティス家の末っ子はすごい無能の馬鹿な上、家に亜人をペットとして囲っている変人で、家でも学園でも遊び放題女を好き放題食ってポイ捨てしてる変態とかさ」
「……あっそ」

 随分な言い様に何か言いたくもなったが、自分の評価なんてそんなものだろうと考えなおす。

 今晩のサーブやルイザたちの姿が頭に浮かんだ。自分としてはさして冷遇も蛮行も働いてはいないつもりだったが、彼らにとっては『貴族』というだけであらゆることが憎らしく汚らわしく見えるのかもしれない。何をしても、どれだけ優しく扱ったとしても、平民たちには悪い様にしか捉えられないのだ。

「――アレンも、そうなのか?」
「うん? 何のこと?」

 枢機卿長は聞き返すが、その楽し気な態度からすると、質問の意図は悟っておきながら、あえて分からないふりをしているのだろう。

「アレンも、俺をそうだと判断したのか? お前が何か吹き込んだんだろ?」

 昨晩のアレンの様子から、レッドはそうだと確信していた。
 あの日、二人で話した際に、枢機卿長が何かレッドに関することを告げたせいでアレンはああなったのだと。

「――君が、計画とは全然違う行動を取ったために、計画は大きなシナリオ変更を余儀なくされてね」

 ため息から始まった解説は、まるで面倒事に巻き込まれたと言わんばかりの態度だった。

「変更だと?」
「そうさ。最初の計画では君に冷遇され無神経に扱われ、最終的には追放くらいしてもらって、アレン君に人族を見限らせてから、ベル・クリティアスという特別な存在に会わせるシナリオだった。そうすれば、彼女の思想に信奉し、彼女以外の人族を悪と定めるようになる」
「――だから、彼女を王宮で孤立させたか」
「共依存というやつだよ。互いに互いしか信じられないと思わせれば思わせるほど、絆とは強固なものになる。故に――アレン君には君を敬愛してもらっちゃ困るのさ」

 一種の、いや間違いなく洗脳だろう。二人は自分らがこの男の意のまま操られているとも知らず出会い、恋したのだ。

「しょうがないから、シナリオをかなり前倒しして行動せざる得なかったのさ。ベヒモスを復活させ、今回の一大作戦を執り行うというイベントを作ってね」
「――! ベヒモスはお前が復活させたのか!?」
「そうだよ。偽勇者転落劇を演出させるための、ちょっとした小道具としてね」

 言われてみれば、ベヒモスの封印を担当していた教団の中枢であるこの男なら、封印を解くのも余裕だろう。あの時点から、既に罠は完璧に張り巡らされていたのだ。

「で、彼に吹き込んだ内容だったっけ? 簡単だよ。
 『レッド・H・カーティスには偽勇者の疑いがあります』って、それだけさ」
「――それだけか?」
「まあ流石にすぐ信じやしなかったけどね。せいぜい半信半疑ってとこかな」

 少し、いやかなりのショックをレッドは受けていた。自分でも予想以上なほどに。
 自分としてもそれほど優しくも良くもしていないつもりではあったが、まさか他人に吹き込まれたことをそれほど簡単に真に受けるくらい信頼されていなかったとは、いくらなんでも想像つかなかった。

「――そこまで信用が無かったとはね」

 なんて愚痴ると、落ち込ませた当の本人が宥めてきた。

「まあまあ、そう悲観するのも分かるけどさ、君の自業自得の部分もあるんだよ?」
「なんだよ、自業自得って……」
「彼さ、聞いてたんだって。君が「聖剣の勇者は自分じゃない」って言ったこと」
「――!?」

 驚愕してしまう。身に覚えが全くないことだった。

 レッドはそんなことを、一度も漏らしはしなかった。例外は昨日息を引き取る直前のスケイプに答えたが、それ以外はしていないはずだ。少なくとも二人が話した時には。
 そう、思っていたのだが。

「あ――っ!」

 そこで、彼はハッとする。

 記憶の中から、あのブルードラゴンとの戦いを引きずり出していた。



『お前本当の飼い主が俺じゃないなんて、分かってんだよ! だけど、今お前のご主人様が死にかかってんだ、だから――!
 今は――今は俺に力を寄越せっ! このクソ剣があぁっ!!』



 そう。間違いなく、レッドはそう言った。
 異形化したブルードラゴンに喰われようとしていたアレンを救おうとして、そんなことを間違いなく叫んだ。

 聞かれていたのか? と戦慄する。確かに、あれを聞けばレッドが偽勇者であること、そして自分が本物の勇者であるとレッド自身が知っていたと疑って当然である。
 正確には、疑うというか事実なのだが。

「それとさ、アレン君こうも言ってたよ。レッドは亜人差別主義者で、見目麗しい亜人を屋敷に連れ込んでペットとして恥辱的凌辱的な行為を強制させてるとか聞いたんだって」
「は、はぁ? 誰が言ったんだそんなことっ」
「決まってんじゃん、この子らだよ」

 そう言って枢機卿長が指差したのは、立ちっぱなしの首無しメイドだった。

「…………」

 言葉を失うどころか、頭を抱えたくなった。かなり辛い頭痛も発症してしまう。

 そういえば、アレンが亜人のメイドたちと話し込んでいるのを目撃した時があった。絶対その時に、あいつらが喋ったのだとレッドは察する。先ほどの彼女らの様子からして、一方的かつ偏見に満ちたレッドへの悪口を散々並べ立てたのだろう。いくらなんでも鵜呑みにはしなかったろうが、素直なアレンのこと、レッドへの少なくない猜疑心は生まれたに違いなかった。

「――人の信頼関係なんて、そんなもんさ」

 失笑しながら、落胆するレッドに枢機卿長はそう口を開いた。

「いかに関係を築いてきても、ちょっとしたことで簡単にポキッと折れる。ましてや彼は、親や祖父の世代、村中から人族の悪行を教え込まれてきた亜人だよ? いくらちょっと自分に対して当たりのいい人族一人に出会ったって、人族全体の評価が変わるわけないじゃん。はっきり言って、亜人に優しい貴族なんて気色悪かったと思うよ?」
「――そうかい」

 恐らくそれは、サーブやキャリーも一緒なのだろうとレッドは思う。平民も亜人も、虐げられるのが当然だと思っている彼らにとってすれば、特に当たりが悪くない、むしろ優しくするレッドの方がよっぽどおぞましい怪物だったのだ。

「――偏見という色眼鏡をしながら相手を見ていれば、正当な評価なんてできるわけない、か……」

 いつだったか、昔そんなことを自戒したことを思い出す。
 あの時はアレンに対して、前回の自分が評価していたことを述べたつもりだったが、何もそんな色眼鏡をかけていたのは、自分だけではなかったらしい。

 アレンも、恐らく村の皆が話していたような非道な人族とは違うレッドを奇怪に感じ、差別し迫害してくるロイやマータたちとの付き合いの方がよほど心地よかったのかもしれない。常識外れな奴は、誰しも不快に感じるものだ。

「――良く分かったよ。だからあいつは、あんな簡単に受け入れたんだな」
「うん。それとね、その後のミノタウロス戦で聖剣自分に使わせたことで確信したってさ」
「あー……」

 そういえばそんなこともあった、と思い出す。
 言う通り、あれは確信して当然だろう。アレンに聖剣を使わせ、そしてアレンは見事に聖剣の本当の力を引き出した。あれを見ればレッドが偽勇者であること、自分が本当の勇者だと納得するのが普通だ。

 ともあれ、これで全て合点がいった。前回の、そして今回のレッドが何故陥れられ、そして破滅していったのか。記憶を取り戻した時に決意した、真相を知るという目的は果たした。

 最後に、新たに生まれた疑問を除けば。

「――聞いていいかね、ゲイリー」
「なんだい、もういいだろ? あらかた話したじゃん、いつになったら僕の番が来るんだよ」
「いいから。一つだけだ。……偽勇者の候補には、ミドルネームを付けたと言っていたな」
「――ああ、そうだね」

 ニヤリと笑った枢機卿長に対し、レッドは残った右目だけでギロリと睨む。

「なら――はどうなんだ?」

 殺意を込めたレッドの瞳に、枢機卿長は小さく震えながら笑うと、



「勿論、僕が付けた名前さ。意味は――
 scape・gortスケイプ・ゴート。身代わりとか生贄とかそう言う意味だね」

 そう、何の悪びれも無く回答した。
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