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転生勇者と魔剣編
第三十八話 古傷(2)
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最初に付き合わされるようになったきっかけは、あの出会いと謝罪から半年か一年くらい経った頃だったか。
あの日も、訓練場の端で一人くたびれるまで剣の訓練に励んでいた。走り込みや備え付けの鉄棒での懸垂、あと素振りとこなしていくうちに、少し疲れてしまって木陰で休むことにした。
そうしていると、ついうとうとしてしまったようで、いつの間にか眠っていた。と言ってもすぐに起きたのだが、
「……っ! はぁ、はぁ、はぁ……」
起きて早々、息も荒く、心臓をバクバクと高鳴らせてしまっていた。
「……くそっ」
かぶりを振って悪態をつく。全身を撫でるように確認するのが物心ついた時からの癖だった。悪夢を見た時の。
そう、また悪夢を見てしまった。これだから眠るのは好きになれない。当時内容は思い出せなかったが、記憶が有っても無くても、見て非常に不快な気持ちになるのは変わりない。
「――あーくそ。気分悪い。ちょっと寝るだけでこれじゃ疲れるよ……」
なんて愚痴を零しながら立ち上がる。まだ悪夢の中で感じた怖気と寒気が残っているような気がしてならない――
などと思っていたその時、後ろに突如気配を感じた。
「――!?」
一瞬、悪夢と現実が重なったような錯覚を抱いたレッドは、
反射的に持っていた木剣を、振り返りながら気配の相手に横薙ぎの形で払った。
「うわっ!」
「ん?」
すると、木剣が後ろの何者かに当たる直前、いきなり間抜けな、声がしたので思わず止める。
「ん……?」
悪夢のせいで気が動転していたレッドが、ふと我に返り目が覚めると、
スケイプの首筋に木剣をギリギリ突き立てかかっている自分がいることを知った。
「な、な、な……!」
スケイプも突然のことに言葉を失ってしまっている。
きっと彼としては、たまたま目に付いたから、ちょっとからかおうとした程度だったはず。なのに、木剣とはいえ自身に剣を向けられるとは思ったはずもなし。硬直して当たり前である。
「あ……」
要するに、レッドは王族に(木剣だけど)剣を向けるという、顔と名前忘れていた以上の無礼を働いてしまったのだ。
***
「ほらほら、どうした、もっと打ち込んでこい!」
「だから、止めてくださいってば……!」
あれから、こうして顔を合わせる度に練習台にされることとなった。
無論、剣を打ちかけたことはその場ですぐ謝罪した。正直、今度こそ首が落とされるかと思ったが、そうはならなかった。
それは有り難いのだが、以来いつも挑まれるのは勘弁して欲しかった。
理由は分からないが、どうもあの時自分の振りにまったく対応できなかったのが気に入らないらしい。剣の道で成り上がると豪語している男だから、自分より強い人間がいるのがムカついたのだろう。
実際のところ、レッドは全然強くないのだが。
目的が適度に疲労して熟睡するためなので、そもそも強くなろうとか技を覚えたいという発想はない。前に剣術の教師から「お前の努力は間違っている」と指摘されたこともあるし、武術大会にも勝てたことが無い。まあ、それ以前に大会など単位が稼げるだの都合がいいもの以外ロクに出たこと無いが。
事実今も、スケイプ相手に打たれっぱなしである。なんとか防いでいるが、それだけで逆に打ち返すなんて出来ない。
まあ、王子様を叩くなんてそもそもやりたくても出来ないが。
「くそっ……涼しい顔をしおって!」
カンカン、カンカン、と打ち合い、――というよりスケイプの方が一方的に打っているのだが――が続き、段々と腹を立ててきたようだ。
こちらとしてはなんとか防いでいるだけなのだが、それがムカつくようでさらに打ち込んでくるようになる。かと言って、簡単にやられるとむしろ逆上させてしまう。
結果、こうして向こうが疲れるまで付き合うしかなかった。レッドとしては本当に迷惑だった。肉体的疲労は望むところだが、精神的疲労も重なるのは御免だった。
「はぁ、はぁ、はぁ……くそっ」
今日もスケイプが限界に来た。ようやく解放されると胸を撫で下ろしていると、
「おいっ、お前、どうして武術大会に参加しないっ!」
「……え?」
急に、そんなことを言い出した。
「聞いたぞ、貴様今度の武術大会に不参加だとな! どういうつもりだ!」
「どういう……って……」
どうも何も、そんなものが開かれる事すら知らなかった。
いや、正確には学園主催の武術大会が毎年行われることは知っていたが、今年いつ開かれるかどころか、参加しようとする気すら無かったから気にしていなかっただけだ。
レッドにとって剣術も魔術も学問も、女を抱くのも安眠のための手段に過ぎない。だから、その道を高めようとか称賛されようとか微塵も考えなかった。大会に出て優勝するなんて欲は、頭の片隅にすらない。
「――前にも仰った通り、私は剣術の道を究めたいわけではありません。第四王子様の言葉を借りれば、中途半端でしょう。そんな自分が大会に出るなど恐れ多い事です」
「ふん。口だけは達者だな。どうせ、命と名誉がかかった勝負が怖いだけだろう。臆病者め」
「……そう思ってもらっても構いません」
腹の立つ言い様だが、事実出たくないだけなので応じておいた。本当の理由などいえば、むしろ激昂するに違いないだろうし。
「情けない奴だ。そんな腰抜けが名門貴族とは笑わせる。行くぞ、こんな奴に構っている暇は無い」
そう言って、取り巻きたちと共にズカズカと去っていった。絡んできたのはそっちだろ、とは勿論誰も言わなかった。
ようやく行ったか、と安堵しながら、レッドは疲れるための訓練を再開した。
***
しかし、その後も目に付けば絡まれるのは変わらず、学年が上がればまた武術大会に出ろと言ってくるのも変わりなかった。
その度になんだかんだ言って断ってきたのだが、卒業を控えた最後の武術大会でもまた言ってきた。
「おい! 今度は最後の大会だぞ、絶対に出ろ!」
と凄まれてしまい、ついその場は断ることが出来なかった。
スケイプが帰った後、いつも通り木剣の素振りを繰り返しながら、どうするかと考えていた。
――興味ないんだけどな……
剣の道を行く気は無いし、当然騎士団に入る気もない。というか、カーティス家は別に武門を尊ぶ家系ではないので、突然騎士になりたいなどと言っても両親は許してくれないだろう。
だから、この武術大会での成績がレッドの将来に関わる目算は無い。仮に優勝しようと特に役に立たないなら、是非とも欲しい人物がその栄光を得るべきだろう。そう思っていた。
特に、騎士として名を馳せて周囲を見返してやりたいという男などに。
――あいつ一昨年と去年優勝しておいてまだ納得できないのかね……
実は、スケイプは武術大会に二回も優勝していた。学園最強の地位と名誉は既に手にしているのに、当人は満足していないようだ。
レッドに直接対決で勝つことに、どうしてだか異常に拘っている。買い被り過ぎだろうと言いたくなった。
「……出てやろうかね」
そう、自分でも分からないが決意した。
***
数日後、レッドは武術大会に出場を表明した。
スケイプも「ふん、ようやく覚悟が決まったか。叩き潰してやる」と相変わらず憎まれ口を叩いていた。心なしか嬉しそうにも見えたが。
しかし、その数日後。
レッドは突如前言をひっくり返し、出場辞退を表明した。
あの日も、訓練場の端で一人くたびれるまで剣の訓練に励んでいた。走り込みや備え付けの鉄棒での懸垂、あと素振りとこなしていくうちに、少し疲れてしまって木陰で休むことにした。
そうしていると、ついうとうとしてしまったようで、いつの間にか眠っていた。と言ってもすぐに起きたのだが、
「……っ! はぁ、はぁ、はぁ……」
起きて早々、息も荒く、心臓をバクバクと高鳴らせてしまっていた。
「……くそっ」
かぶりを振って悪態をつく。全身を撫でるように確認するのが物心ついた時からの癖だった。悪夢を見た時の。
そう、また悪夢を見てしまった。これだから眠るのは好きになれない。当時内容は思い出せなかったが、記憶が有っても無くても、見て非常に不快な気持ちになるのは変わりない。
「――あーくそ。気分悪い。ちょっと寝るだけでこれじゃ疲れるよ……」
なんて愚痴を零しながら立ち上がる。まだ悪夢の中で感じた怖気と寒気が残っているような気がしてならない――
などと思っていたその時、後ろに突如気配を感じた。
「――!?」
一瞬、悪夢と現実が重なったような錯覚を抱いたレッドは、
反射的に持っていた木剣を、振り返りながら気配の相手に横薙ぎの形で払った。
「うわっ!」
「ん?」
すると、木剣が後ろの何者かに当たる直前、いきなり間抜けな、声がしたので思わず止める。
「ん……?」
悪夢のせいで気が動転していたレッドが、ふと我に返り目が覚めると、
スケイプの首筋に木剣をギリギリ突き立てかかっている自分がいることを知った。
「な、な、な……!」
スケイプも突然のことに言葉を失ってしまっている。
きっと彼としては、たまたま目に付いたから、ちょっとからかおうとした程度だったはず。なのに、木剣とはいえ自身に剣を向けられるとは思ったはずもなし。硬直して当たり前である。
「あ……」
要するに、レッドは王族に(木剣だけど)剣を向けるという、顔と名前忘れていた以上の無礼を働いてしまったのだ。
***
「ほらほら、どうした、もっと打ち込んでこい!」
「だから、止めてくださいってば……!」
あれから、こうして顔を合わせる度に練習台にされることとなった。
無論、剣を打ちかけたことはその場ですぐ謝罪した。正直、今度こそ首が落とされるかと思ったが、そうはならなかった。
それは有り難いのだが、以来いつも挑まれるのは勘弁して欲しかった。
理由は分からないが、どうもあの時自分の振りにまったく対応できなかったのが気に入らないらしい。剣の道で成り上がると豪語している男だから、自分より強い人間がいるのがムカついたのだろう。
実際のところ、レッドは全然強くないのだが。
目的が適度に疲労して熟睡するためなので、そもそも強くなろうとか技を覚えたいという発想はない。前に剣術の教師から「お前の努力は間違っている」と指摘されたこともあるし、武術大会にも勝てたことが無い。まあ、それ以前に大会など単位が稼げるだの都合がいいもの以外ロクに出たこと無いが。
事実今も、スケイプ相手に打たれっぱなしである。なんとか防いでいるが、それだけで逆に打ち返すなんて出来ない。
まあ、王子様を叩くなんてそもそもやりたくても出来ないが。
「くそっ……涼しい顔をしおって!」
カンカン、カンカン、と打ち合い、――というよりスケイプの方が一方的に打っているのだが――が続き、段々と腹を立ててきたようだ。
こちらとしてはなんとか防いでいるだけなのだが、それがムカつくようでさらに打ち込んでくるようになる。かと言って、簡単にやられるとむしろ逆上させてしまう。
結果、こうして向こうが疲れるまで付き合うしかなかった。レッドとしては本当に迷惑だった。肉体的疲労は望むところだが、精神的疲労も重なるのは御免だった。
「はぁ、はぁ、はぁ……くそっ」
今日もスケイプが限界に来た。ようやく解放されると胸を撫で下ろしていると、
「おいっ、お前、どうして武術大会に参加しないっ!」
「……え?」
急に、そんなことを言い出した。
「聞いたぞ、貴様今度の武術大会に不参加だとな! どういうつもりだ!」
「どういう……って……」
どうも何も、そんなものが開かれる事すら知らなかった。
いや、正確には学園主催の武術大会が毎年行われることは知っていたが、今年いつ開かれるかどころか、参加しようとする気すら無かったから気にしていなかっただけだ。
レッドにとって剣術も魔術も学問も、女を抱くのも安眠のための手段に過ぎない。だから、その道を高めようとか称賛されようとか微塵も考えなかった。大会に出て優勝するなんて欲は、頭の片隅にすらない。
「――前にも仰った通り、私は剣術の道を究めたいわけではありません。第四王子様の言葉を借りれば、中途半端でしょう。そんな自分が大会に出るなど恐れ多い事です」
「ふん。口だけは達者だな。どうせ、命と名誉がかかった勝負が怖いだけだろう。臆病者め」
「……そう思ってもらっても構いません」
腹の立つ言い様だが、事実出たくないだけなので応じておいた。本当の理由などいえば、むしろ激昂するに違いないだろうし。
「情けない奴だ。そんな腰抜けが名門貴族とは笑わせる。行くぞ、こんな奴に構っている暇は無い」
そう言って、取り巻きたちと共にズカズカと去っていった。絡んできたのはそっちだろ、とは勿論誰も言わなかった。
ようやく行ったか、と安堵しながら、レッドは疲れるための訓練を再開した。
***
しかし、その後も目に付けば絡まれるのは変わらず、学年が上がればまた武術大会に出ろと言ってくるのも変わりなかった。
その度になんだかんだ言って断ってきたのだが、卒業を控えた最後の武術大会でもまた言ってきた。
「おい! 今度は最後の大会だぞ、絶対に出ろ!」
と凄まれてしまい、ついその場は断ることが出来なかった。
スケイプが帰った後、いつも通り木剣の素振りを繰り返しながら、どうするかと考えていた。
――興味ないんだけどな……
剣の道を行く気は無いし、当然騎士団に入る気もない。というか、カーティス家は別に武門を尊ぶ家系ではないので、突然騎士になりたいなどと言っても両親は許してくれないだろう。
だから、この武術大会での成績がレッドの将来に関わる目算は無い。仮に優勝しようと特に役に立たないなら、是非とも欲しい人物がその栄光を得るべきだろう。そう思っていた。
特に、騎士として名を馳せて周囲を見返してやりたいという男などに。
――あいつ一昨年と去年優勝しておいてまだ納得できないのかね……
実は、スケイプは武術大会に二回も優勝していた。学園最強の地位と名誉は既に手にしているのに、当人は満足していないようだ。
レッドに直接対決で勝つことに、どうしてだか異常に拘っている。買い被り過ぎだろうと言いたくなった。
「……出てやろうかね」
そう、自分でも分からないが決意した。
***
数日後、レッドは武術大会に出場を表明した。
スケイプも「ふん、ようやく覚悟が決まったか。叩き潰してやる」と相変わらず憎まれ口を叩いていた。心なしか嬉しそうにも見えたが。
しかし、その数日後。
レッドは突如前言をひっくり返し、出場辞退を表明した。
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