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転生勇者と魔剣編
第二十七話 王都ティマイオ(2)
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「あー……疲れた」
ワイバーンの背を降りて、王都ティマイオの停泊地に足を着けたレッドが、開口一番放った台詞はそれだった。
カーティス領地から王都まで、途中少し休憩を取りながらも辿り着いた時には、朝方出発したのにもう夕刻前になっていた。馬車で五日はかかる距離だ、ワイバーンでもこれくらいはかかる。
レッドはワイバーンで飛ぶのは好きだが、流石に手綱を絞り続けコントロールし続けるのは大変な作業だ。竜騎士はよくやれているなと尊敬したくなった。
「んじゃ、元気でな、グレン」
そう言ってまた顎を撫でようとしたが、プイと背を向けられてしまい手が空を切った。
――相変わらず懐かないな。
レッドは苦笑した。実はこのグレン、名づけ親のレッドに全然懐かなかったりする。騎乗する機会があれば欠かさず乗っているのに、いつもこんな冷ややかな扱いをされてきた。
魔物が人に懐くのは珍しい、とは聞く。魔物使い(ビーストテイマー)という専門家もいるが、それ以外の普通の人間が手懐けるのは至難の業だという。たまに乗る程度の自分に慣れることの方がおかしいのかもしれない、と一応自分を納得させている。
――けどなあ。
ふと、チラリとアレンの方を見やる。
「ちょっ、ちょっと、やめて、くすぐったいってば……」
なんてアレンは、ワイバーンに顔を撫でられたり舐められたりしている。この旅で何匹ものワイバーンに乗ったが、いつもこんな感じだった。
亜人は人族に比べて、魔物に懐かれやすいとも聞く。同じケダモノだから、なんて差別主義者は言うが、あんな簡単に気に入られると信じたくなってしまう。
なんか嫌な気分になってしまい、全員に「行くぞ」とぶっきらぼうに言い、レッドは一人で歩き出してしまった。
***
王都というのは、国の頭脳や顔に当たる部分。他国や仕える大貴族たちに国の権威を示す部分でもある。
それ故、その大通りは広々として奇麗な佇まいをしており、王城へ続く一本道は街路樹や石造りの道路が見事に揃えられ、大国としての威厳を見せていた。
そんな街並みを、レッドたち勇者パーティはフードを目深に被り、誰にも気付かれないようにコソコソと道の端を歩いていた。
「……あの、勇者様」
そんな風にしていると、アレンが恐る恐る尋ねてきた。
尋ねられたレッドは焦り、小声で叱責する。
「馬鹿、勇者って呼ぶなって言ったろ」
「でも……いいんですか?」
「いいも何も仕方ないんだよ。今回王都に戻ったのはお忍びなんだ。口止めしてる衛兵や停泊地の奴ら以外には誰にも知られないように、ってお達しだ」
それが、今回の王都行きを命じられた時国王からのお達しだった。てっきり式典かパレードでもまた開くつもりなのかと思っていたので、隠れながら来いと書状にあったから驚いた。
本当に単に休暇を取らせたいだけなのか? と思ったが、行きだけは隠して後で何かの晩餐会にサプライズで登場させるつもりなのかもしれない。あるいは単に、王都では顔が知られた面々なので、そのまま行けばパニックになるからというだけかもだが。
なんにせよ、レッドたちはこの国の象徴と呼べる都の、一番美しい場所にいた。それにここからは、王城であるポセイ城も見れる。輝きに満ちたような場所だ。
それだからか、アレンはまたしても周囲をキョロキョロと見回していた。出立式の時も見たはずなのに、まだ飽きていないようだ。
「こら、あんまりキョロキョロするなって。気付かれたら大変なんだから」
「す、すみません勇――レッド様。でも、僕こんな奇麗なところ初めてで――」
「前にも来たじゃないか。いい加減慣れろって……ん?」
そんな話をしていたら、ふと前の方が騒がしいことに気付いた。
通りのあちこちに、鎧を着た兵士たちが走り回っている。国王と王都を守護する役目を持つ近衛騎士団だろうか。酷く慌てた様子で、そこかしこの人々に怒鳴っているように見える。
「なによ、あれ?」
「……何か、面倒事っぽい」
「なんだなんだあいつらは落ち着きというものが無い。よし、俺が副団長として騎士の心得というものを――」
あっちに行きそうになったロイを、ラヴォワを除いた三人がかりで止める。
「ダメですよロイさん、僕たちは隠れて行動しなきゃいけないってさっき言われたじゃないですかっ」
「なんだと、俺に命令を――!」
「いいから、こっち行くぞ。関わると厄介だ」
そう言って、レッドはスタスタと先行し、大通りから路地を抜けていく。
三人がギョッとする中、アレンはその理由が理解できないものの、そのまま付いていった。
***
「ここは……」
路地を抜けた奥へ進んでいくと、今度のアレンは感動ではなく、戸惑いや驚きの感情で辺りをキョロキョロしていた。
大通りを抜けた先にあったのは、同じ王都とは思えないほど酷い光景だった。
石造りの道路はロクに整備もされていないらしくところどころ剥げ、住居も今にも崩れそうなくらいひび割れだらけ。すえたような何かが腐ったような匂いがそこかしこから漂い、道端には生きているのか死んでいるのか分からないボロ布を纏った人間が転がっている。
王都が王国の顔ならば、その美しさはその国の美しさそのものかもしれない。
しかし、その美しさは所詮薄皮一枚に過ぎない。少し裏に入ればこんなものだ。
ここは、王都ティマイトのスラム街だった。
――懐かしいな。
アレンがこの国の醜い部分に言葉を失っている中、レッドは妙な哀愁を感じている自分に気付いていた。
前回の時、家を半死半生で追い出された時、なんとか逃げ延びて生きていた場所がここだった。ここで一か月も暮らしたのだ。
勿論かつてのレッドなら、こんな場所にいるだけで吐き気を催したに違いない。汚らしい平民の汚らしい街、魔術が使えるなら焼き払っていたろう。
しかし当時のレッドは、こんな街にふさわしい惨めで愚劣な存在だった。世界に絶望しきり、ロクに歩けもせずただ食べ物を探して一日中這いずり回っていた自分は、この町でも底辺の存在だったろう。
そんな経験から、とても懐かしいなんて言えるはずの無い場所だが、今にして来てみると、どこか落ち着きすら覚えてしまう。貴族としての名も勇者としての名もなく、ただのケダモノ同然に生きれたことに、ある意味自由を感じていたのだろうか? レッドには分からなかった。
すると、前の方を歩いていた子供が突然倒れた。フードを被っていたため顔は分からないが、かなりフラフラのようだったので体でも悪いのかもしれない。
「君、大丈夫!?」
ところがその時、思わずアレンがその子を助けに飛び出してしまったのだ。慌てて制する。
「ば、馬鹿よせっ! そいつから離れろ!」
「なんでですか、助けないと……!」
そう言っていたアレンだが、突如黙ってしまう。理由は明白だった。
今まで人がいなかったスラムの通りから、何人もの屈強なボロ着を着た男たちが出てきたのだ。中には亜人もいるが、みんな棍棒や剣など武器を持ち、下卑た視線を向けてきているは変わりない。
――くそっ。
レッドは舌打ちした。こうなると思っていた。
スラムでは、珍しいやり方ではない。金を持っていそうな奴が来たらわざと注意を引くような行動をして、その隙に相手の荷物を奪うか襲い掛かる。レッドもスラムにいた頃よく見たものだった。
なら倒れた子も仲間か、と思った。しかしその子は、フードを目深に被っていて表情は伺えないが、隣のアレンと同様に怖がっているらしい。であればこの子は本当にただの通りすがりで、こいつらは襲うチャンスを狙っていただけのようだ。
随分な数だが、レッドたちは焦ってはいなかった。この程度の連中など、勇者パーティが恐れる輩ではない。
しかしここで乱暴事を起こすことはまずかった。仕方ないので、お帰り願おうとラヴォワに魔術でも使えと指示しようとしたが、
「ウインドショット!」
と、全然予想外からの方向からの声がした。
その途端、辺りに突風が走り、スラムの連中を吹き飛ばした。
「んな……っ!?」
レッドは何が起きたか分からなかった。とりあえず皆の無事を確認しようとしたところ、
「なっ……!?」
そこでまた驚いてしまった。
倒れた子のフードが風で剥がれ、素顔が露わになったのだ。
その子は少女で、長い髪をしていた。
こんなスラムにふさわしくないほど美しい姿をした人形のような少女だったが、問題はそこではない。
彼女は、金髪と碧眼を有していたのだ。
「まさか……」
レッドがその子の正体に気付き、動揺していると、
「見つけたぞ、ベル。こんなところに逃げてしまって、こちらの迷惑も考えろ」
などと、先ほど風が吹いた方角から別の男の声がした。
まだ若い男の声に、聞き覚えがあったレッドは振り返る。
見ると、ロイと同じ近衛騎士団の鎧を纏ったその男も、また金髪と碧眼を有していた。
セミロングに揃えられた金髪と、貴族らしい整った容姿。どこかこの金髪碧眼の彼女とも似ている。
そしてその二人は、この国でもっとも偉大な者――国王ティマイト十世にも似ていた。
「久しぶりだな、レッド」
そう言ってニヤリと笑うその男の名は、スケイプ・G・クリティアス。
この国の第四王子にして、彼女ベル・クリティアスの兄であった。
ワイバーンの背を降りて、王都ティマイオの停泊地に足を着けたレッドが、開口一番放った台詞はそれだった。
カーティス領地から王都まで、途中少し休憩を取りながらも辿り着いた時には、朝方出発したのにもう夕刻前になっていた。馬車で五日はかかる距離だ、ワイバーンでもこれくらいはかかる。
レッドはワイバーンで飛ぶのは好きだが、流石に手綱を絞り続けコントロールし続けるのは大変な作業だ。竜騎士はよくやれているなと尊敬したくなった。
「んじゃ、元気でな、グレン」
そう言ってまた顎を撫でようとしたが、プイと背を向けられてしまい手が空を切った。
――相変わらず懐かないな。
レッドは苦笑した。実はこのグレン、名づけ親のレッドに全然懐かなかったりする。騎乗する機会があれば欠かさず乗っているのに、いつもこんな冷ややかな扱いをされてきた。
魔物が人に懐くのは珍しい、とは聞く。魔物使い(ビーストテイマー)という専門家もいるが、それ以外の普通の人間が手懐けるのは至難の業だという。たまに乗る程度の自分に慣れることの方がおかしいのかもしれない、と一応自分を納得させている。
――けどなあ。
ふと、チラリとアレンの方を見やる。
「ちょっ、ちょっと、やめて、くすぐったいってば……」
なんてアレンは、ワイバーンに顔を撫でられたり舐められたりしている。この旅で何匹ものワイバーンに乗ったが、いつもこんな感じだった。
亜人は人族に比べて、魔物に懐かれやすいとも聞く。同じケダモノだから、なんて差別主義者は言うが、あんな簡単に気に入られると信じたくなってしまう。
なんか嫌な気分になってしまい、全員に「行くぞ」とぶっきらぼうに言い、レッドは一人で歩き出してしまった。
***
王都というのは、国の頭脳や顔に当たる部分。他国や仕える大貴族たちに国の権威を示す部分でもある。
それ故、その大通りは広々として奇麗な佇まいをしており、王城へ続く一本道は街路樹や石造りの道路が見事に揃えられ、大国としての威厳を見せていた。
そんな街並みを、レッドたち勇者パーティはフードを目深に被り、誰にも気付かれないようにコソコソと道の端を歩いていた。
「……あの、勇者様」
そんな風にしていると、アレンが恐る恐る尋ねてきた。
尋ねられたレッドは焦り、小声で叱責する。
「馬鹿、勇者って呼ぶなって言ったろ」
「でも……いいんですか?」
「いいも何も仕方ないんだよ。今回王都に戻ったのはお忍びなんだ。口止めしてる衛兵や停泊地の奴ら以外には誰にも知られないように、ってお達しだ」
それが、今回の王都行きを命じられた時国王からのお達しだった。てっきり式典かパレードでもまた開くつもりなのかと思っていたので、隠れながら来いと書状にあったから驚いた。
本当に単に休暇を取らせたいだけなのか? と思ったが、行きだけは隠して後で何かの晩餐会にサプライズで登場させるつもりなのかもしれない。あるいは単に、王都では顔が知られた面々なので、そのまま行けばパニックになるからというだけかもだが。
なんにせよ、レッドたちはこの国の象徴と呼べる都の、一番美しい場所にいた。それにここからは、王城であるポセイ城も見れる。輝きに満ちたような場所だ。
それだからか、アレンはまたしても周囲をキョロキョロと見回していた。出立式の時も見たはずなのに、まだ飽きていないようだ。
「こら、あんまりキョロキョロするなって。気付かれたら大変なんだから」
「す、すみません勇――レッド様。でも、僕こんな奇麗なところ初めてで――」
「前にも来たじゃないか。いい加減慣れろって……ん?」
そんな話をしていたら、ふと前の方が騒がしいことに気付いた。
通りのあちこちに、鎧を着た兵士たちが走り回っている。国王と王都を守護する役目を持つ近衛騎士団だろうか。酷く慌てた様子で、そこかしこの人々に怒鳴っているように見える。
「なによ、あれ?」
「……何か、面倒事っぽい」
「なんだなんだあいつらは落ち着きというものが無い。よし、俺が副団長として騎士の心得というものを――」
あっちに行きそうになったロイを、ラヴォワを除いた三人がかりで止める。
「ダメですよロイさん、僕たちは隠れて行動しなきゃいけないってさっき言われたじゃないですかっ」
「なんだと、俺に命令を――!」
「いいから、こっち行くぞ。関わると厄介だ」
そう言って、レッドはスタスタと先行し、大通りから路地を抜けていく。
三人がギョッとする中、アレンはその理由が理解できないものの、そのまま付いていった。
***
「ここは……」
路地を抜けた奥へ進んでいくと、今度のアレンは感動ではなく、戸惑いや驚きの感情で辺りをキョロキョロしていた。
大通りを抜けた先にあったのは、同じ王都とは思えないほど酷い光景だった。
石造りの道路はロクに整備もされていないらしくところどころ剥げ、住居も今にも崩れそうなくらいひび割れだらけ。すえたような何かが腐ったような匂いがそこかしこから漂い、道端には生きているのか死んでいるのか分からないボロ布を纏った人間が転がっている。
王都が王国の顔ならば、その美しさはその国の美しさそのものかもしれない。
しかし、その美しさは所詮薄皮一枚に過ぎない。少し裏に入ればこんなものだ。
ここは、王都ティマイトのスラム街だった。
――懐かしいな。
アレンがこの国の醜い部分に言葉を失っている中、レッドは妙な哀愁を感じている自分に気付いていた。
前回の時、家を半死半生で追い出された時、なんとか逃げ延びて生きていた場所がここだった。ここで一か月も暮らしたのだ。
勿論かつてのレッドなら、こんな場所にいるだけで吐き気を催したに違いない。汚らしい平民の汚らしい街、魔術が使えるなら焼き払っていたろう。
しかし当時のレッドは、こんな街にふさわしい惨めで愚劣な存在だった。世界に絶望しきり、ロクに歩けもせずただ食べ物を探して一日中這いずり回っていた自分は、この町でも底辺の存在だったろう。
そんな経験から、とても懐かしいなんて言えるはずの無い場所だが、今にして来てみると、どこか落ち着きすら覚えてしまう。貴族としての名も勇者としての名もなく、ただのケダモノ同然に生きれたことに、ある意味自由を感じていたのだろうか? レッドには分からなかった。
すると、前の方を歩いていた子供が突然倒れた。フードを被っていたため顔は分からないが、かなりフラフラのようだったので体でも悪いのかもしれない。
「君、大丈夫!?」
ところがその時、思わずアレンがその子を助けに飛び出してしまったのだ。慌てて制する。
「ば、馬鹿よせっ! そいつから離れろ!」
「なんでですか、助けないと……!」
そう言っていたアレンだが、突如黙ってしまう。理由は明白だった。
今まで人がいなかったスラムの通りから、何人もの屈強なボロ着を着た男たちが出てきたのだ。中には亜人もいるが、みんな棍棒や剣など武器を持ち、下卑た視線を向けてきているは変わりない。
――くそっ。
レッドは舌打ちした。こうなると思っていた。
スラムでは、珍しいやり方ではない。金を持っていそうな奴が来たらわざと注意を引くような行動をして、その隙に相手の荷物を奪うか襲い掛かる。レッドもスラムにいた頃よく見たものだった。
なら倒れた子も仲間か、と思った。しかしその子は、フードを目深に被っていて表情は伺えないが、隣のアレンと同様に怖がっているらしい。であればこの子は本当にただの通りすがりで、こいつらは襲うチャンスを狙っていただけのようだ。
随分な数だが、レッドたちは焦ってはいなかった。この程度の連中など、勇者パーティが恐れる輩ではない。
しかしここで乱暴事を起こすことはまずかった。仕方ないので、お帰り願おうとラヴォワに魔術でも使えと指示しようとしたが、
「ウインドショット!」
と、全然予想外からの方向からの声がした。
その途端、辺りに突風が走り、スラムの連中を吹き飛ばした。
「んな……っ!?」
レッドは何が起きたか分からなかった。とりあえず皆の無事を確認しようとしたところ、
「なっ……!?」
そこでまた驚いてしまった。
倒れた子のフードが風で剥がれ、素顔が露わになったのだ。
その子は少女で、長い髪をしていた。
こんなスラムにふさわしくないほど美しい姿をした人形のような少女だったが、問題はそこではない。
彼女は、金髪と碧眼を有していたのだ。
「まさか……」
レッドがその子の正体に気付き、動揺していると、
「見つけたぞ、ベル。こんなところに逃げてしまって、こちらの迷惑も考えろ」
などと、先ほど風が吹いた方角から別の男の声がした。
まだ若い男の声に、聞き覚えがあったレッドは振り返る。
見ると、ロイと同じ近衛騎士団の鎧を纏ったその男も、また金髪と碧眼を有していた。
セミロングに揃えられた金髪と、貴族らしい整った容姿。どこかこの金髪碧眼の彼女とも似ている。
そしてその二人は、この国でもっとも偉大な者――国王ティマイト十世にも似ていた。
「久しぶりだな、レッド」
そう言ってニヤリと笑うその男の名は、スケイプ・G・クリティアス。
この国の第四王子にして、彼女ベル・クリティアスの兄であった。
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