【完結】あなたともう一度会えるまで

20 番

「んぁ、はっ……んんっ」

　気持ちよさに香月は喘いだ。安心できる場所にいたら、いつの間にか彼が迎えに来てくれたのだ。とても嬉しくて彼に抱き着いたら、また体が熱くなりうずいてくる。恥ずかしさなんて微塵も感じず、腰を擦りつけているとベッドまで運ばれた。
　そのまま深いキスをした。まるで彼に食べられているような激しいものだった。香月も何とか応えようとしたが、彼の唾液が口にたくさん入ってきた段階でよく頭が動かなくなり何も考えられなくなった。

「香月。気持ちいいかい？」
「……ん、き、きもちい」

　ペニスを触られ、上下に扱しごかれる。もう片方の手でアナルに触れられた。そこは、彼の侵入を期待するかの如く、濡れそぼり収縮する。
　淵をなでていた彼の長い指がゆっくりと入ってきた。

「うぁ……はっ……」
「たくさん濡れているね。私を欲しがってくれているのかな」

　彼のギラギラとした目が香月を見つめる。彼が自分を求めてくれていることを感じて香月は嬉しくなる。
　我慢できなかった。彼のものが早く欲しい。

「もう、もう入れて……」
「……ちょっと待って、もう少し解してからね」

　2本目の指が入ってきた。強い刺激に腰が浮くのを止められない。

「ひぁ……もう、出る」

　しばらく、ゆっくりと内側を探るように撫でられた。上側を撫でられたとき、香月の身体に衝撃が走る。過ぎた快感に内ももが震えてきた。

「あ、あ……も、もう、お願い……」

　ずっと香月を見ていた彼が、目を細める。まるで獲物を狙う獣のような鋭さだ。でも、香月はまったく怖くなかった。彼になら食べられてもいいと思えた。

「入れるよ」

　そういった彼は、香月をうつぶせに転がせた。そのまま背後に覆いかぶさってくる。

「項を噛むから、こっちね」
「……っぁ」

　香月の腰を掴み上げた彼が、ペニスを押し当てる。彼の熱を感じて、香月の後孔は期待に収縮した。

「愛してるよ。香月」

　ズブッと一気に熱い塊が香月の中に入ってきた。圧迫感で一度息ができなくなる。

「――ぁ」

　熱い塊は、少しの間そのままなじませるように止まっていたが、すぐに律動を始めた。粘膜の擦れる音と香月の嬌声が寝室に響く。

「あ、あ、ひぁ……」

　内側の感じるところを彼のペニスで貫かれ、香月は耐え切れずに吐精した。
　出すときに香月の内側がギュッと彼のものを搾り取るかのように収縮し、耐え切れずに彼も吐精した。内側に熱いものが流れ込む。
　次の瞬間、香月は項に強い衝撃を感じた。体が熱くなり、衝撃が身体全体に伝わっていく。まるで項から電気を流しこまれたようだ。

「あ、ぐっ……」

　痛みに歯を食いしばり耐える。香月の首筋を熱い液体が伝い落ちた。
　項を噛んでもらい、番になったのだ。
　薄れる意識のなか、香月は嬉しくなり笑みを浮かべた。

「……香月」

　名前を呼ばれて返事を返したかったができなかった。後孔に入ったままだった彼のペニスが硬さを取り戻し、そのまま突かれたのだ。

　揺さぶられながら、香月は意識を飛ばした。