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しおりを挟む「ルーカス! とうとう全部入るようになったよ!」
「ん?」
「張形だよ! 1番大きいものまで入るようになったんだ!」
夕食時、今日の出来事を話し終えた後にアレスはルーカスへと報告した。とうとうすべての張形が入るようになった。ルーカスに見られるのはやはり少し恥ずかしかったので、ルーカスが狩りなどで出かけている時に少しずつ進めており、とうとう今日最後まで入るようになったのだ。圧迫感が凄く、動かすだけでとても苦しかったが、これでルーカスのものを入れても流血することはないだろう。
アレスの報告を聞いたルーカスが咽たので、慌てて背中を摩る。
「――っ、そうか」
「うん! 早速今日しよう! 明日どっちも休みの日だから丁度いいと思うんだ」
「――あ、ああ、そうだな」
落ち着きなく肉を口に入れ込むルーカスを見ながら、アレスも最後の果実を口へと放り込んだ。
******
湯あみを済ませ、寝室へと向かう。
今日しっかりできるのだろうかと期待と不安で心臓がバクバクと音を立てる。アレスは張形の入った小箱と、今日診療所で分けてもらった薬草を両手で持った。薬草は万が一怪我をしてしまった際に使うものであり、準備万端だ。念のために布もたくさん用意する。
「アレス、無理な時は直ぐに言ってくれ」
「うん。分かった」
ここまで来ても心配してくれるルーカスに、アレスは少し笑ってしまった。そんなアレスを優しい目で見下ろしたルーカスは近づいてきて口を重ねた。
太くて長い舌がアレスの口内を確かめるようになぞっていく。次に顔を離した時はルーカスの目の奥にも欲望の色が見えて、アレスは少し安心した。自分だけが求めていたのではなく、ルーカスにも求められていると分かったからだ。
お互いに服を脱ぎ、ルーカスが横になったアレスの体を舌で舐めていく。段々と下まで下がったルーカスはアレスの下半身をまとめて舐め上げる。
「――んっ」
普段感じることのない感覚に、アレスの腰は震えた。
アレスの足を広げたルーカスはさらに奥へと舌を進めた。後ろに濡れた感触がする。
「――ルーカス、そこは汚いよ」
「俺が今から入る場所だ、汚くなんかない。手ではできないから、せめて舌でさせてくれ」
湯あみの時に張形で広げた場所は、容易くルーカスの舌を迎え入れた。張形とは違いアレスの意思とは違う動きをする体温を持ったものが中へと入って押し広げてくる。
「うっ、んっ」
アレスはルーカスの舌を後ろで締め付けてしまわないように、深呼吸を繰り返した。
「限界だ……もう入れるぞアレス」
「うん」
「最初は後ろからがいいらしいから、体勢を変える」
仰向けだったアレスはコロリとひっくり返され、うつぶせの状態になる。その体勢のまま腰を掴まれて上に高くあげられた。
「アレス」
緊張感に少しだけ背筋が震えているアレスの背中を、ルーカスの舌が宥めるように何度も往復する。特に、肩甲骨あたりの翼があった部分は念入りに舐められた。
「――大丈夫。でも、ルーカスの手を片方ちょうだい」
「ああ」
縋るものが欲しくて、アレスがルーカスにお願いすると、ルーカスの片手がアレスの前へと差し出された。アレスはそれを両手で握りしめる。
「いいよ」
「ああ、入れるぞ」
ルーカスの荒い息遣いが聞こえる。アレスの後ろにぬめり薬が大量にかけられて、熱いものが押し当てられた。
グッと力を込められたそれは、明らかに1番大きな張形よりも大きい。
アレスが息を吐いた瞬間、それは入ってきた。
燃えているように熱く芯を持ったものが一気に入ってきて、アレスの息は詰まった。両手に力を込めて衝撃に耐える。
少しして馴染んできたため一息ついたアレスの耳に、信じられない言葉が届いた――
「――先だけ入ったぞ。もう少し進むな」
そういったルーカスのモノはゆっくりと奥まで入ってくる。終わりの見えない長さに段々とアレスは怖くなってきた。圧迫感で息が苦しい。
「――まって、今どれくらい入ってる?」
「今、半分くらいだ」
あと半分もアレスの中に入るのだろうか。後ろが切れて血が出る心配ではなく、腹が破れる心配をするべきだったかもしれない。しかし、ここまできて止めることなどできない。
「ゆっくり、ゆっくり入れて」
「ああ」
アレスの力が入った背中や肩を舐めながら、ルーカスのモノは少しずつ入ってきた。
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