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しおりを挟む虎太郎は、前よりも大人のキスに慣れてきた。
最初の頃は固まっているだけだったが、最近では虎太郎も口内に入ってきた蓮の舌を、自分の舌でペロペロと舐めることができる。
鼻での呼吸はまだまだ難しいが、今後できるようになるはずだ。
今日もいつものように寝る前のキスタイムが始まった。ベッドに座ったままキスをする。大人のキスは2日に1回程度だ。今日はその大人のキスの日だったらしく、段々と息が苦しくなってきた。そんな虎太郎に対して、蓮はいつも通り余裕そうだ。
蓮の胸を叩いた虎太郎に気づいた蓮が、口を離した。
「――はっ、はっ」
目を閉じ荒くなった呼吸を整えていると、蓮の手が虎太郎の服の中に入ってきた。そのまま胸の辺りまで伸びてきた手が、虎太郎の胸を優しく触る。
「ふふっ、くすぐったいです」
蓮の指先が虎太郎の素肌の上をなぞっていく。その感覚にゾワゾワした虎太郎は身をよじる。
「くすぐったいだけか?」
撫でるように動いていく蓮の指が、虎太郎の乳首までたどり着いた。そこを優しくなでられて、虎太郎は思わず声が出てしまった。
「――んっ」
虎太郎の声に反応したかのように、蓮の指が更に動いて乳首をつまんでくる。普段気にも留めない自分の乳首が妙に気になってくる。たまらず虎太郎は蓮の腕を両手で掴んだ。
「きもちいいだろ?」
「ん、ゾワゾワします」
蓮が掴まれていない方の手で、虎太郎のシャツをめくり上げてきた。驚いている虎太郎を見ながら、蓮が顔を虎太郎の胸のほうへと近づけていく。
乳首に濡れた感触がして、虎太郎は思わず叫んでしまった。
「わ!」
蓮の舌が虎太郎の乳首を舐めている。下を向いた虎太郎の目にその光景が入ってきて、恥ずかしくなった虎太郎は蓮の頭を引きはがそうとしたが、虎太郎が手を離した隙に自由になった蓮の腕がそれよりも強い力で抱き寄せてきた。
「――あっ、ん」
吸ったり柔く噛んだりされ、虎太郎はいっぱいいっぱいだ。耳からも濡れた艶っぽい音と自分の口から漏れ出た声が聞こえてくる。
見ていられなくて、虎太郎は両手で目を覆った。
しばらく舐められた後、虎太郎はベッドに押し倒された。
「今日はもう少し進もうか」
「……へ?」
もう十分キスのその先へ進んでいると思った虎太郎がそれを言う暇もなく、蓮が虎太郎に覆いかぶさって口を塞いできた。
いつものディープキスに虎太郎が頑張って応じていると、股間に違和感を覚える。
蓮の手が虎太郎の股間を揉んできている。そう理解した虎太郎は急いで起き上がろうとしたが、ただでさえ体格に差がある上に覆いかぶさられているため全く起きれない。少しバタバタしただけで力尽きた。
そのまま、蓮の手が虎太郎の下着の中に入ってくる。そして、先ほどの乳首への刺激と揉まれたことで緩く立ち上がっていた虎太郎のモノを触ってきた。ゆっくりと上下に擦られて、気持ちがいい。
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