3 / 16
金曜日
しおりを挟む
あの後のメールで、彼女をアパートに迎えに行くのも「いいですよ!」で返しておいた
集合時間は何故か8時半で、やたら早い気がする…
俺の本来の予定では朝10時に現地集合で、多分1時間とかで解散して帰るから、少し早い昼飯をとんかつ屋で食べて返って楽しかったなあとか思いながら寝るつもりだったのだ
それが
朝8時半にお迎えに行く
になってしまったので俺の休日プランが総崩れである…
ってまあ、その休日プランもDMもらって返信するまでの10分程で決めたんだけどね
まあ、昨夜あんな事あったから今日は仕事が手につかないな
デートじゃないと否定出来る理由はたくさん見つかったから、なんとか精神を安定する事が出来たんだ
そんで、とりあえず何のプランも決まらないまま昨夜は眠気に耐えられずに寝てしまったが…これ以上はあまり気にしない様にするか
精神衛生上よろしくない
あの子は可愛いんだ、そんな娘と遊べるんだからまあ良しとしようじゃないか
ポジティブに行こうぜ、俺
もしかしたらワンチャン付き合えるとか……は、ないが可愛い女の子のクレーンゲーム友達が出来ると思えばラッキーだろ
多分彼氏とかが出来るまでは遊んでくれそうだしなってか、なんで彼氏いない前提なんだよ俺はあ!
でも彼氏いんのにほかの男の車に乗って遊びに行く女の子とかやだなあ
まあ今の時代の若い人はそれくらいは普通なのかもしれないがな
今日はどうしようか?
そうだ、部屋を片付けるか
ずっと片付けよう片付けようと思ってて放置してたし。とりあえずダンボールがいるな、それにプライズ品とか色々綺麗に詰め込んでしまいこもうか。それで、部屋は広くなる
あれだ、俺は昔から試験だとかそういう前に部屋を片付けるタイプなんだ
明日の件に緊張しているのだよ、これは
楽しみにしてソワソワしていると言ってもいい
その逆で不安でたまらないと言うのもある
また、彼女は一体何を考えているのかも全く分からないというのも不安を増長させている一因だ
くそう、何やってるんだ俺は
もう39だぞ!見た目も中身もいいおっさんだろうが……
そう自分を見つめ直し考えると、また一つのアホな期待を諦める事ができて不安さが、減ってゆく。
そんな事を考えながら一日を過ごした
そして仕事が終わり、俺はホームセンターに寄る
段ボールとガムテを買っていつものゲーセンによる。これは下見だ
どんな景品が、どんな台にあるかをシュミレーションするために写真を撮って回る
もちろん店員さんに許可は頂いた
帰宅後、部屋のプライズ品の箱を段ボールに詰めつつ、SNSを見るとメッセージが届いていた
「お疲れ様です!お仕事終わりましたか?私はさっき、帰ってきましたよー。疲れたー!そう言えば、おにーさんはお名前なんて言われるんですか?私の名前は倉敷みゆりです!」
少しばかり顔がにやけた
多分今の俺の顔は気持ち悪い顔をしてるだろうな。
そうか、倉敷みゆりさんか……みゆ@クレゲって事は、普段はみゆとかって呼ばれているのかな?
そう思いながら文字を入力していく
「お疲れ様、そう言えば名前まだでしたね。名前は岡田 洋一と言います。仕事から帰って少しばかり部屋を片付けていました。取って放置してたプライズ品で足の踏み場がなくなってきてたので」
まあ少しばかりの片付けでは無いのだがね!
年末でもやんないレベルで汗かくレベルで部屋を片付けてるよ!
必死だよ!
とは書かない。落ち着いた大人だからね、俺は
それにしても、みゆりか…いい名前だなあ
ピロン
「あ、そうなんですね!じゃあ岡田さん……とお呼びします。私の事は、みゆとでも呼んでください!あ、明日為に携帯番号書いときますんで、登録よろしくおねしゃす!アパート着いたら電話したって下さい 080-0xx0-0x0x」
ふぐおおおおおおおおおお!
なんじゃこりゃああああ!
け、携帯番号だとお!
いかん、いかんなあ!最近の娘はけしからん!こんな簡単に携帯番号なんぞ教えたらあかんやろうが!
「て、言うことで」
俺はささっとスマホを操作してみゆの携帯番号を登録していく
てゆうかみゆって、みゆって!
「俺、なんしてんだろ」
その一言で、スっとテンションが戻る
ただ携帯番号を教えてくれただけ。そこにかかってくることは無いし、ただの連絡用だ
それに特別な意味なんてない
だから、期待なんてしてないんだよ、俺は
その後も黙々と部屋を片付ける
時折、ピロンとDMが届いたけどそれは彼女じゃない、他の仲良いフォロワーさんからだった
俺は彼女の事をつい、書きたくなったけど自慢みたいになるのが嫌だから書かなかった
だってそうだろ?
こんな39歳のおっさんに、若い女の子がさあゲーセンで話しかけて来てくれて
それで、なんかわからんけど土曜日に二人で出かけるんだぜ?
モテてるように思えるじゃん
でもさ、それって見ように寄っては彼女に騙されてるかもしれないとも、見えると思うんだよ
行くのは自由だけど、気をつけろとかさ
そう言われるよ
だって俺なら……友人がもしも俺みたいな事になってたら心配してしまうだろ?
リアルなおっさんてのはな、そんな奇跡みたいな事なんて起きないんだよ
だから変なことに巻き込まれないように気を張って生きてんだ
ああ、そう思ってきたら、明日が不安になってきた。
もしかしたらなんて言う、一縷の望みにかけておきながら
ダメだった時の、心の中の保険を借金してでも掛けるくらいに保険を掛けてさ、ガードしとくんだよ
集合時間は何故か8時半で、やたら早い気がする…
俺の本来の予定では朝10時に現地集合で、多分1時間とかで解散して帰るから、少し早い昼飯をとんかつ屋で食べて返って楽しかったなあとか思いながら寝るつもりだったのだ
それが
朝8時半にお迎えに行く
になってしまったので俺の休日プランが総崩れである…
ってまあ、その休日プランもDMもらって返信するまでの10分程で決めたんだけどね
まあ、昨夜あんな事あったから今日は仕事が手につかないな
デートじゃないと否定出来る理由はたくさん見つかったから、なんとか精神を安定する事が出来たんだ
そんで、とりあえず何のプランも決まらないまま昨夜は眠気に耐えられずに寝てしまったが…これ以上はあまり気にしない様にするか
精神衛生上よろしくない
あの子は可愛いんだ、そんな娘と遊べるんだからまあ良しとしようじゃないか
ポジティブに行こうぜ、俺
もしかしたらワンチャン付き合えるとか……は、ないが可愛い女の子のクレーンゲーム友達が出来ると思えばラッキーだろ
多分彼氏とかが出来るまでは遊んでくれそうだしなってか、なんで彼氏いない前提なんだよ俺はあ!
でも彼氏いんのにほかの男の車に乗って遊びに行く女の子とかやだなあ
まあ今の時代の若い人はそれくらいは普通なのかもしれないがな
今日はどうしようか?
そうだ、部屋を片付けるか
ずっと片付けよう片付けようと思ってて放置してたし。とりあえずダンボールがいるな、それにプライズ品とか色々綺麗に詰め込んでしまいこもうか。それで、部屋は広くなる
あれだ、俺は昔から試験だとかそういう前に部屋を片付けるタイプなんだ
明日の件に緊張しているのだよ、これは
楽しみにしてソワソワしていると言ってもいい
その逆で不安でたまらないと言うのもある
また、彼女は一体何を考えているのかも全く分からないというのも不安を増長させている一因だ
くそう、何やってるんだ俺は
もう39だぞ!見た目も中身もいいおっさんだろうが……
そう自分を見つめ直し考えると、また一つのアホな期待を諦める事ができて不安さが、減ってゆく。
そんな事を考えながら一日を過ごした
そして仕事が終わり、俺はホームセンターに寄る
段ボールとガムテを買っていつものゲーセンによる。これは下見だ
どんな景品が、どんな台にあるかをシュミレーションするために写真を撮って回る
もちろん店員さんに許可は頂いた
帰宅後、部屋のプライズ品の箱を段ボールに詰めつつ、SNSを見るとメッセージが届いていた
「お疲れ様です!お仕事終わりましたか?私はさっき、帰ってきましたよー。疲れたー!そう言えば、おにーさんはお名前なんて言われるんですか?私の名前は倉敷みゆりです!」
少しばかり顔がにやけた
多分今の俺の顔は気持ち悪い顔をしてるだろうな。
そうか、倉敷みゆりさんか……みゆ@クレゲって事は、普段はみゆとかって呼ばれているのかな?
そう思いながら文字を入力していく
「お疲れ様、そう言えば名前まだでしたね。名前は岡田 洋一と言います。仕事から帰って少しばかり部屋を片付けていました。取って放置してたプライズ品で足の踏み場がなくなってきてたので」
まあ少しばかりの片付けでは無いのだがね!
年末でもやんないレベルで汗かくレベルで部屋を片付けてるよ!
必死だよ!
とは書かない。落ち着いた大人だからね、俺は
それにしても、みゆりか…いい名前だなあ
ピロン
「あ、そうなんですね!じゃあ岡田さん……とお呼びします。私の事は、みゆとでも呼んでください!あ、明日為に携帯番号書いときますんで、登録よろしくおねしゃす!アパート着いたら電話したって下さい 080-0xx0-0x0x」
ふぐおおおおおおおおおお!
なんじゃこりゃああああ!
け、携帯番号だとお!
いかん、いかんなあ!最近の娘はけしからん!こんな簡単に携帯番号なんぞ教えたらあかんやろうが!
「て、言うことで」
俺はささっとスマホを操作してみゆの携帯番号を登録していく
てゆうかみゆって、みゆって!
「俺、なんしてんだろ」
その一言で、スっとテンションが戻る
ただ携帯番号を教えてくれただけ。そこにかかってくることは無いし、ただの連絡用だ
それに特別な意味なんてない
だから、期待なんてしてないんだよ、俺は
その後も黙々と部屋を片付ける
時折、ピロンとDMが届いたけどそれは彼女じゃない、他の仲良いフォロワーさんからだった
俺は彼女の事をつい、書きたくなったけど自慢みたいになるのが嫌だから書かなかった
だってそうだろ?
こんな39歳のおっさんに、若い女の子がさあゲーセンで話しかけて来てくれて
それで、なんかわからんけど土曜日に二人で出かけるんだぜ?
モテてるように思えるじゃん
でもさ、それって見ように寄っては彼女に騙されてるかもしれないとも、見えると思うんだよ
行くのは自由だけど、気をつけろとかさ
そう言われるよ
だって俺なら……友人がもしも俺みたいな事になってたら心配してしまうだろ?
リアルなおっさんてのはな、そんな奇跡みたいな事なんて起きないんだよ
だから変なことに巻き込まれないように気を張って生きてんだ
ああ、そう思ってきたら、明日が不安になってきた。
もしかしたらなんて言う、一縷の望みにかけておきながら
ダメだった時の、心の中の保険を借金してでも掛けるくらいに保険を掛けてさ、ガードしとくんだよ
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
王命を忘れた恋
水夏(すいか)
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
神さま…幸せになりたい…
柊 奏音
恋愛
幸せになれると思ってた。 自分の未来は誰よりも輝いて、明るいと思ってた。 …あの日までは… これから就職を控えた 川原詩織(かわはら しおり)21歳は家族旅行に行く当日事故で家族を失った。 高校から付き合ってた彼氏には入院中に浮気され、1人ぼっち 未来に希望を持てず、1人静かに…と思っていたら… お姉ちゃんの同級生脳外科医の 安斎 亘(あんざい わたる)31歳 「行くとこないなら俺の所にこい」 「1人くらい面倒みれる」 1人ぼっちになってしまった… 神さま…幸せになりたい…です。
*こちらの作品はエブリスタ様でもUPさせていただいてます。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる