6 / 35
決着と到着
しおりを挟む
海神の放った瓦礫は、凄まじい速度で私に向かってくる。白龍の指示通り、自分の眼に覇気を集中させるととある変化が私に掛かる。
先ほどは避けきれない速さの瓦礫だったモノが、今はかなりの低速で此方に飛んで来ている。
(緑眼、我が持つ緑色の眼は世界を遅い速度で観測くする)
瓦礫の速度も遅いのだが、私自身もその中で普通に動けるわけではなく、同じ速度でしか動けない事が同時に発覚する。
(何、案ずる事はない。奴から見れば物凄い勢いで瓦礫を躱し、近づいて来ているように見えているはずだ)
瓦礫の上を転々としながら海神に近づき、標的の上へと跳躍する。そして、今度は左脚に覇気を集中して纏わせる。
(あらゆるモノを切裂く龍の爪、全てを寄せ付けない龍の覇道。蛮勇を屈服させる龍の咆哮、元来龍が持つ五つの武装の四個目、万象を噛み砕く龍の牙を見せつけてやれ)
瓦礫から跳躍し、海神の上まで到達すると重力落下の勢いを活かし回転しながら落下していく。覇気と重力、二つの力が合わさり落雷を思わせるかの様な轟音と共に白龍の龍牙が炸裂する。
激しい水柱と共に海神の巨大な体躯が海面へと叩きつけられ、海の奥底へと沈んでいく。手応えは完璧だったけれど、今の私じゃ完全に倒すところまでは行けなかった。だけど、しばらくは動く事すら出来ないと思う。
覇気を利用して空中を跳躍し、コシと船長が乗っている小型艇の船首に着地する。同時に周りの小型艇から大歓声が上がり、何事かと驚愕する。
「お疲れ~、シラユリ」
手をヒラヒラさせながら近づいてくるコシに、覇龍化を解き抱きつく。
「怖かったよぉ~、もぉ~嫌だよ~、うぅーー」
すすり泣く私を見て、コシはヨシヨシと頭を撫でてくれる。
「よしよし、帝都に着いたら美味しいご飯でも食べに行こうね」
何だかんだあったけど、あれから2日程で目的の帝都まで辿り着いた。舟から降りただけでも人々の活気が凄く、至るところに屋台が建ち並んでいる。
コシが報酬を貰ってくる間、慣れない人混みに流され彼女が戻ってくる頃には目を廻してフラフラしていた。
「ちょっとちょっと、何やってるの ?」
「人に酔った、おぇー」
「わぁぁあ、こんな所で吐かないでぇー !!」
しばらく休んで体調が良くなってから、コシとコレからの予定を話し合う。
「海神退治のおかげで報酬もたんまり入ったし、まずは宿を探そう。そこそこ良い部屋に泊まれると思うよ」
港を出て繁華街へ出ると、より一層人で賑わい活気のある声が聞こえてくる。大通りには幾つもの馬車が走り、絢爛豪華な建物が立ち並んでいる。建物の前では、様々なお店の商魂逞しい客引きの声が聞こえてくる。
「シラユリ、言っておくけど吐かないでね。ね !!」
先程の一件があり、コシに相当な圧を掛けられる。
「分かったわよ、分かったから。とりあえず、宿探しましょ ーーー」
すかさず話題を変え、そこそこ良さそうな宿を探していると値段もお手頃で如何にも老舗という旅館を見つけた。
相談するまでもなく宿を決め、部屋に入ると私はベッドに倒れるようして寝そべる。
「なんか、疲れた~」
「まぁ、色々あったしね。それじゃ、ボクは稽古してくるから」
「行ってら~」
うつ伏せのまま手を振り、少し休もうと目を閉じると、疲れが一気に出たのかそのまま眠りについてしまう。
次に目を覚ますと、いつの間に戻って来たコシがストレッチをして身体を解していた。
「おっ、やっと起きたね。とりあえずご飯食べに行こうよ、ボクはご飯が食べたいです」
ふと壁に掛かっている時計を見ると、既に19時半を過ぎていた。お昼も食べていなかったし、コシが夕飯を強調してくるのも理解出来る。
なんせ、私自身も腹ぺこなのだから。
「そうね、確かここの宿って酒場が入ってたから行きましょ」
コシに背中をグイグイ押され、酒場まで来るとご飯時とあって人で賑わっていた。座る席を捜して辺りを見渡すと、見知った顔が居ることに気が付く。
「あれ、船長達もここに泊まってるの ?」
「んだ、船の修理が終わるまでの間だけだよ。嬢ちゃん達も一緒に呑まねが。男だけだど華が無くてむさ苦しいだ」
空いてる席もなくお言葉に甘えて席に着く。適当に注文を済ませ、船長達と話しながら料理が運ばれてくるのを待つ。
どうも海神を倒した白龍の龍姫が一旗挙げようと、帝都へ乗り込んで来たという噂が広まっているらしい。まったく、とんでもない尾ひれがついてしまった。
運ばれて来た料理に舌鼓を打ち、ココのお勧めとい飲み物を喉へと流し込む。
「おっ、良い呑みっぷりだだよ !」
「美味しいわね、これ。口当たりも良くて、後味も好きだわ」
数杯呑んだあと、頭がポワポワして気分が凄く良くなる。コシの顔をじっと見ていると、何を思ったのかずいっと顔を近づける。
「何なに、顔近いんだけどーーー !?」
「えへへー、コシキスしよぉ~」
「はっ、シラユリ酔ってる。ていうか、どんだけ呑んだの、酒臭っ !」
コシがテーブルの上を見ると、酒が入っていたであろうコップが十数杯重なっていた。さらに、シラユリが舌を入れてきそうになり必死に抵抗する。なんとか、部屋まで逃げるが変な笑みを浮かべながら追ってくるシラユリに捕まってしまう。そして、そのままベッドへと押し倒される。
「ちょ、シラユリ。ボクにそういう趣味はないよ、ねぇ、1回落ち着こ ーーー」
「えへへー、頂きまーす !」
「ちょ、待っ、嫌ぁああ ーーー」
翌日私が起きると、頭がズキズキして気持ち悪い。それに、船長達と夕食を食べた迄は覚えているがそれ以降の記憶がない。
「ねぇ、コシ私夕飯食べてから記憶がないんだけど、ていうかどうしたの ?」
コシはというと目の下に隈ができ、服は乱れて息を荒らげて頬を紅く染めていた。
「まさか何にも覚えてないの、ボクにあんな事までしておいて !?」
首を傾げる私に枕を投げ付けながら、馬鹿ぁああーーという声が宿全体に木霊する。
ちょっとした不測の事態は在ったけれど、他の龍姫にも管轄院の騎士にも見つからずここまで来れた。この後もこの調子で順調に旅が進んでいくと、この時の私は思っていた。
シラユリ達の泊まっている部屋の隣りに、二匹の龍も滞在している事を二人はまだ知らない。
先ほどは避けきれない速さの瓦礫だったモノが、今はかなりの低速で此方に飛んで来ている。
(緑眼、我が持つ緑色の眼は世界を遅い速度で観測くする)
瓦礫の速度も遅いのだが、私自身もその中で普通に動けるわけではなく、同じ速度でしか動けない事が同時に発覚する。
(何、案ずる事はない。奴から見れば物凄い勢いで瓦礫を躱し、近づいて来ているように見えているはずだ)
瓦礫の上を転々としながら海神に近づき、標的の上へと跳躍する。そして、今度は左脚に覇気を集中して纏わせる。
(あらゆるモノを切裂く龍の爪、全てを寄せ付けない龍の覇道。蛮勇を屈服させる龍の咆哮、元来龍が持つ五つの武装の四個目、万象を噛み砕く龍の牙を見せつけてやれ)
瓦礫から跳躍し、海神の上まで到達すると重力落下の勢いを活かし回転しながら落下していく。覇気と重力、二つの力が合わさり落雷を思わせるかの様な轟音と共に白龍の龍牙が炸裂する。
激しい水柱と共に海神の巨大な体躯が海面へと叩きつけられ、海の奥底へと沈んでいく。手応えは完璧だったけれど、今の私じゃ完全に倒すところまでは行けなかった。だけど、しばらくは動く事すら出来ないと思う。
覇気を利用して空中を跳躍し、コシと船長が乗っている小型艇の船首に着地する。同時に周りの小型艇から大歓声が上がり、何事かと驚愕する。
「お疲れ~、シラユリ」
手をヒラヒラさせながら近づいてくるコシに、覇龍化を解き抱きつく。
「怖かったよぉ~、もぉ~嫌だよ~、うぅーー」
すすり泣く私を見て、コシはヨシヨシと頭を撫でてくれる。
「よしよし、帝都に着いたら美味しいご飯でも食べに行こうね」
何だかんだあったけど、あれから2日程で目的の帝都まで辿り着いた。舟から降りただけでも人々の活気が凄く、至るところに屋台が建ち並んでいる。
コシが報酬を貰ってくる間、慣れない人混みに流され彼女が戻ってくる頃には目を廻してフラフラしていた。
「ちょっとちょっと、何やってるの ?」
「人に酔った、おぇー」
「わぁぁあ、こんな所で吐かないでぇー !!」
しばらく休んで体調が良くなってから、コシとコレからの予定を話し合う。
「海神退治のおかげで報酬もたんまり入ったし、まずは宿を探そう。そこそこ良い部屋に泊まれると思うよ」
港を出て繁華街へ出ると、より一層人で賑わい活気のある声が聞こえてくる。大通りには幾つもの馬車が走り、絢爛豪華な建物が立ち並んでいる。建物の前では、様々なお店の商魂逞しい客引きの声が聞こえてくる。
「シラユリ、言っておくけど吐かないでね。ね !!」
先程の一件があり、コシに相当な圧を掛けられる。
「分かったわよ、分かったから。とりあえず、宿探しましょ ーーー」
すかさず話題を変え、そこそこ良さそうな宿を探していると値段もお手頃で如何にも老舗という旅館を見つけた。
相談するまでもなく宿を決め、部屋に入ると私はベッドに倒れるようして寝そべる。
「なんか、疲れた~」
「まぁ、色々あったしね。それじゃ、ボクは稽古してくるから」
「行ってら~」
うつ伏せのまま手を振り、少し休もうと目を閉じると、疲れが一気に出たのかそのまま眠りについてしまう。
次に目を覚ますと、いつの間に戻って来たコシがストレッチをして身体を解していた。
「おっ、やっと起きたね。とりあえずご飯食べに行こうよ、ボクはご飯が食べたいです」
ふと壁に掛かっている時計を見ると、既に19時半を過ぎていた。お昼も食べていなかったし、コシが夕飯を強調してくるのも理解出来る。
なんせ、私自身も腹ぺこなのだから。
「そうね、確かここの宿って酒場が入ってたから行きましょ」
コシに背中をグイグイ押され、酒場まで来るとご飯時とあって人で賑わっていた。座る席を捜して辺りを見渡すと、見知った顔が居ることに気が付く。
「あれ、船長達もここに泊まってるの ?」
「んだ、船の修理が終わるまでの間だけだよ。嬢ちゃん達も一緒に呑まねが。男だけだど華が無くてむさ苦しいだ」
空いてる席もなくお言葉に甘えて席に着く。適当に注文を済ませ、船長達と話しながら料理が運ばれてくるのを待つ。
どうも海神を倒した白龍の龍姫が一旗挙げようと、帝都へ乗り込んで来たという噂が広まっているらしい。まったく、とんでもない尾ひれがついてしまった。
運ばれて来た料理に舌鼓を打ち、ココのお勧めとい飲み物を喉へと流し込む。
「おっ、良い呑みっぷりだだよ !」
「美味しいわね、これ。口当たりも良くて、後味も好きだわ」
数杯呑んだあと、頭がポワポワして気分が凄く良くなる。コシの顔をじっと見ていると、何を思ったのかずいっと顔を近づける。
「何なに、顔近いんだけどーーー !?」
「えへへー、コシキスしよぉ~」
「はっ、シラユリ酔ってる。ていうか、どんだけ呑んだの、酒臭っ !」
コシがテーブルの上を見ると、酒が入っていたであろうコップが十数杯重なっていた。さらに、シラユリが舌を入れてきそうになり必死に抵抗する。なんとか、部屋まで逃げるが変な笑みを浮かべながら追ってくるシラユリに捕まってしまう。そして、そのままベッドへと押し倒される。
「ちょ、シラユリ。ボクにそういう趣味はないよ、ねぇ、1回落ち着こ ーーー」
「えへへー、頂きまーす !」
「ちょ、待っ、嫌ぁああ ーーー」
翌日私が起きると、頭がズキズキして気持ち悪い。それに、船長達と夕食を食べた迄は覚えているがそれ以降の記憶がない。
「ねぇ、コシ私夕飯食べてから記憶がないんだけど、ていうかどうしたの ?」
コシはというと目の下に隈ができ、服は乱れて息を荒らげて頬を紅く染めていた。
「まさか何にも覚えてないの、ボクにあんな事までしておいて !?」
首を傾げる私に枕を投げ付けながら、馬鹿ぁああーーという声が宿全体に木霊する。
ちょっとした不測の事態は在ったけれど、他の龍姫にも管轄院の騎士にも見つからずここまで来れた。この後もこの調子で順調に旅が進んでいくと、この時の私は思っていた。
シラユリ達の泊まっている部屋の隣りに、二匹の龍も滞在している事を二人はまだ知らない。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
遥かなる物語
うなぎ太郎
ファンタジー
スラーレン帝国の首都、エラルトはこの世界最大の都市。この街に貴族の令息や令嬢達が通う学園、スラーレン中央学園があった。
この学園にある一人の男子生徒がいた。彼の名は、シャルル・ベルタン。ノア・ベルタン伯爵の息子だ。
彼と友人達はこの学園で、様々なことを学び、成長していく。
だが彼が帝国の歴史を変える英雄になろうとは、誰も想像もしていなかったのであった…彼は日々動き続ける世界で何を失い、何を手に入れるのか?
ーーーーーーーー
序盤はほのぼのとした学園小説にしようと思います。中盤以降は戦闘や魔法、政争がメインで異世界ファンタジー的要素も強いです。
※作者独自の世界観です。
※甘々ご都合主義では無いですが、一応ハッピーエンドです。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる