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馬車の秘事
乗合馬車の秘密
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一人の少女が馬車を待っていると、運よく乗り合い馬車が来た。
一つ前の馬車は定員オーバーで乗れなかった。今回も取れないかもと不安になっていたが、馬車は空いていた。
「お嬢さんも王都まで?」
「はい。よろしくお願いします」
今回城で祝賀パーティーが開かれる。ほんの少し前まで、この国は戦争一色だった。
突然攻めてきた隣国は小さな村を何個も破壊し、人々の命を奪っていった。しかしこの国の皇太子が立ち上がった。彼はその敵国を壊滅させた。噂では魔法を使い一瞬で戦いは終了したと村では噂になっていた。
少女が住んでた村は、王都から離れているので噂しか入ってこない。
それでも都市部の話を聞けるのは楽しかったし憧れもあった。今回、皇太子活躍で王都全体がお祭り騒ぎになっていると村に来ていた旅人に聞いた。
王都には人が溢れ勝利に導いた皇太子を祝っている。少女も憧れの王都に行きたくなり、仕事を終わらせ都に行くため馬車を待っていた。
馬車でも王都へは、2日ほどかかる。少しずつ貯めたお金を無駄にはしたくなかったので、多人数が乗る馬車で向かおうとした。皆考える事は同じで乗り合い馬車は混んでいた。
が、今回の馬車は一人しか乗っていなかった。
「丁度人が降りた所で、お嬢さんは運が良かったですよ」
「そうなんですか?さっきの馬車は定員オーバーで乗れなくて」
「では、王都までで?」
「はい。よろしくお願いします」
少女は馬車に乗ると、空いているスペースに座った。
何時もの馬車とは違い椅子は柔らかく振動が身体に響かない。
少女は段々と不安になる。実は高級な馬車だから人が乗っていなかったのでは?
料金足りなかったらどうしょう、色んな不安が押し寄せ少女は馬車に乗っていた人に声をかけた。
「あの、この乗り合い馬車って‥‥高いんですか?」
「何故そう思うの?」
フードを被っていた人がフッと笑ったのを感じた。
「この馬車の椅子がふかふかで‥‥何時も乗ってる馬車と違って不安で‥‥」
笑わらても良かったので正直に話す。
乗り心地もそうだが、よく見ると内装も綺麗だった。何時もは木で出来た硬い椅子に、粗末な室内。隙間風もあったが、この馬車は全くない。
むしろ整いすぎていて、貴族がのるような馬車に思えてくる。
「この馬車は‥‥」
フードを外した男性が少しずつ近付いてきた。
銀色の髪の毛に金色の瞳から目が離せなくなる。
少女が今まで見た事のない綺麗な男性は、耳元で囁く。
「キミと私が気持ちよくなれる馬車だよ‥‥」
その声色は妖しくも甘く、少女の意識はプツンと切れた。
一つ前の馬車は定員オーバーで乗れなかった。今回も取れないかもと不安になっていたが、馬車は空いていた。
「お嬢さんも王都まで?」
「はい。よろしくお願いします」
今回城で祝賀パーティーが開かれる。ほんの少し前まで、この国は戦争一色だった。
突然攻めてきた隣国は小さな村を何個も破壊し、人々の命を奪っていった。しかしこの国の皇太子が立ち上がった。彼はその敵国を壊滅させた。噂では魔法を使い一瞬で戦いは終了したと村では噂になっていた。
少女が住んでた村は、王都から離れているので噂しか入ってこない。
それでも都市部の話を聞けるのは楽しかったし憧れもあった。今回、皇太子活躍で王都全体がお祭り騒ぎになっていると村に来ていた旅人に聞いた。
王都には人が溢れ勝利に導いた皇太子を祝っている。少女も憧れの王都に行きたくなり、仕事を終わらせ都に行くため馬車を待っていた。
馬車でも王都へは、2日ほどかかる。少しずつ貯めたお金を無駄にはしたくなかったので、多人数が乗る馬車で向かおうとした。皆考える事は同じで乗り合い馬車は混んでいた。
が、今回の馬車は一人しか乗っていなかった。
「丁度人が降りた所で、お嬢さんは運が良かったですよ」
「そうなんですか?さっきの馬車は定員オーバーで乗れなくて」
「では、王都までで?」
「はい。よろしくお願いします」
少女は馬車に乗ると、空いているスペースに座った。
何時もの馬車とは違い椅子は柔らかく振動が身体に響かない。
少女は段々と不安になる。実は高級な馬車だから人が乗っていなかったのでは?
料金足りなかったらどうしょう、色んな不安が押し寄せ少女は馬車に乗っていた人に声をかけた。
「あの、この乗り合い馬車って‥‥高いんですか?」
「何故そう思うの?」
フードを被っていた人がフッと笑ったのを感じた。
「この馬車の椅子がふかふかで‥‥何時も乗ってる馬車と違って不安で‥‥」
笑わらても良かったので正直に話す。
乗り心地もそうだが、よく見ると内装も綺麗だった。何時もは木で出来た硬い椅子に、粗末な室内。隙間風もあったが、この馬車は全くない。
むしろ整いすぎていて、貴族がのるような馬車に思えてくる。
「この馬車は‥‥」
フードを外した男性が少しずつ近付いてきた。
銀色の髪の毛に金色の瞳から目が離せなくなる。
少女が今まで見た事のない綺麗な男性は、耳元で囁く。
「キミと私が気持ちよくなれる馬車だよ‥‥」
その声色は妖しくも甘く、少女の意識はプツンと切れた。
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