~assortment~

ゆうま

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魔王と勇者

目覚め

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「………」

寒さで目が覚める。
全身が怠く動かない。肌にひんやりとした空気が触れガタガタと震えていた。
視点が定まらない瞳を何度か閉じたりすると、だんだんと視界がはっきりしてきた。
知らない寝台に全裸で寝かされている事に気付く。
何か身体を隠すものと思っていると、暗い空間から声が発せられた。

「あ、気が付いちゃった?」

目の前に現れたのは、先程殺したはずの勇者だった。
ニヤニヤ笑う彼は寝台に腰を降ろすと、ベットの軋む音が部屋に響く。

「殺した……はず……」

「あれ位、簡単に消せるよ」

「え……」

「だって……僕も……黒い炎使えるから」

勇者の手から黒炎が上がる。先程と同じ黒い炎。
魔法には黒と白がある。
黒は悪魔や魔族が使い、白は人間や聖霊が使うとされている。人間の勇者が黒魔法と呼ばれるものを使えるはずがなかった。疑問が色々わいてくる。

「なぜだ?お前は人間だろう?」

「人間でも使えるようになるって知らなかった?」

勇者の顔が近付いてきたと思った瞬間、唇と唇が重なった。
クチュッと水音をたて、きゅっと閉じられた口中に舌をねじ込む。
魔王と呼ばれた少女の中に入り込み、口中を丹念に犯す。
お互いの唾液が混ざり合い水音はどんどん大きくなっていく。
勇者から離れようともがくが身体に力が入らない。
彼の舌を噛もうとした瞬間、すっと解放された。

「こうやって粘膜を接種する事によって……人間も黒魔法を使えるようになるんだ……」

唇が解放されると、唾液の糸が互いの唇と唇を繋ぐ。
深い口付けで息が上がっている魔王を勇者は口付けを繰り返していく。

「やめ……っ……」

「やめない」

全身に口付けを落とし紅い華を咲かせていく。
魔王と呼ばれていても、身体の作りは人間と同じだった。
むしろ人間より白く綺麗で肌触りも最高に良くずっと触っていたくなる程だった。尖った耳を舐め回し軽く歯をたてる。


「ね、君の名前を教えてよ」

ふるふると頭を左右に振る。
魔族、悪魔と呼ばれる者は名があり、名を使い人間と契約する事もある。
名前を知られることは、縛られる。契約し使役され、使われる。
魔王として君臨していた者として人間に使役されたくはなかった。

「そう……なら仕方がないね」

そう言うと、勇者は魔王の足を片方持ち上げ肩に乗せる。
そして、熱く固くなった楔を思いっきり魔王の中に押し入る。


「あーーー!!!」

体を引き裂かれるような痛みで声を上げ、強張った体は弓のように大きく反らす。
露になった、白い喉を勇者は獣のように強く吸い付く。
痛みに震える身体を揺さぶり己を奥に奥に押し込む。

「ぁ……あっ……」

パクパク魚のように口を動かす魔王。瞳から涙を流す姿は美しく思えた。

「貴女の初めては僕が貰いましたよ」

満足そうに笑う勇者は最奥に欲望を放つ。
最後の一滴まで彼女の中に放つため、小刻みに腰を振る。

「まだ……まだ……足りない」

固さを保ったまま膨張を始める楔を、強弱をつけて前後に動かす。
一度意識を失っていた彼女は痛みと快楽に眼を覚まし、少しずつ甘い声を上げ始めた。

「んっ……ぁ……ん……」

「ふふ……甘い声だね……」

声を聞いているだけで欲望がどんどん沸き上がる。
もっと彼女を感じたい。
もっと触れていたい。どんどん大きくなっていく欲望。
艶かしく揺れる左右の乳房は可愛らしく揺れ、自分を誘う。
誘われるがまま頂きを口に含み、舌先で転がす。

「ゃぁぁーー!」

ぴくんと身体を震わせ、己を締め付ける彼女の身体は麻薬と同じだ。
ずっと味わっていたい。感じていたい。
この気持ちは止められない。

何度も何度も中に注いでも足りない。
魔王の声が枯れ、辺りが明るくなってきても自分の固さは保ったまだった。
とうとう意識を飛ばした魔王を優しく抱き寄せ、勇者はシーツにくるまった。
彼女の中に己をいれたまま……









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