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没落令嬢は華となる
我が家は没落しました
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数十年前から我が家は火の車だった。
騙されても人を疑う事をしない父は事業に誘われるがままに投資し、お金を騙し取られる事を何度も繰り返してた。
父も母も数年前に病気で他界し、一人娘の私がなんとか家を保っていたが限界だった。
使用人も数名を残し10人近くいた使用人は他の屋敷に移ってもらった。
お金になる物は全て売った。
ドレス、家具、土地、全て売り払い残りの借金を返済した。最後まで残ってくれた使用人にも給金を支払い、17歳の誕生日を迎えた本日、我が家は没落した。
「お嬢様!!」
「今までありがとうね。カトレア」
「お嬢様、これからどうするおつもりですか?」
半泣きになりながらルナマリアに抱きついてきた50代の女性は
最後まで屋敷に残りのルナマリアの世話をしていた。
世話といってもルナマリアは一通りの事を全て自分で行う。
着替えや掃除、料理も出来るがどうしても広い屋敷に少女を残していけなかった。
カトレアが出来る事と言えば、事務手続きの手伝いなど小さな事だったが側にいたかった。
小さい頃から苦労しているお嬢様。使用人にも分け隔てなく笑顔を向ける少女には幸せになって欲しかった。
「働く所も目星はつけてるし、大丈夫よ」
「でも……お嬢様が働くなんて……」
大粒の涙を流しながら泣くカトレアを馬車に押し込める。
借金を返済した際に余ったお金でルナマリアは馬車を頼んでいた。
最後の最後まで親身に働いてくれた使用人に少しでもお礼をしたかった。
「後は宜しくお願いします」
ルナマリアが合図をすると馬車はゆっくりと動き出した。
「ありがとうカトレア」
馬車が見えなくなるまで見送ると、アナベルは小さな鞄を持ち歩きだした。
爵位を王家に返還する手続きは終わっており、ルナマリアは本日から平民になった。
元々働くことが好きだった為、平民として働く事は苦にはならない。父が借金してから身分を隠して働いてた事もあったので働く先は確保出来ていた。
「今日から頑張るぞー!」
お嬢様らしかぬ声をだし、ルナマリアは気合いを入れた。
騙されても人を疑う事をしない父は事業に誘われるがままに投資し、お金を騙し取られる事を何度も繰り返してた。
父も母も数年前に病気で他界し、一人娘の私がなんとか家を保っていたが限界だった。
使用人も数名を残し10人近くいた使用人は他の屋敷に移ってもらった。
お金になる物は全て売った。
ドレス、家具、土地、全て売り払い残りの借金を返済した。最後まで残ってくれた使用人にも給金を支払い、17歳の誕生日を迎えた本日、我が家は没落した。
「お嬢様!!」
「今までありがとうね。カトレア」
「お嬢様、これからどうするおつもりですか?」
半泣きになりながらルナマリアに抱きついてきた50代の女性は
最後まで屋敷に残りのルナマリアの世話をしていた。
世話といってもルナマリアは一通りの事を全て自分で行う。
着替えや掃除、料理も出来るがどうしても広い屋敷に少女を残していけなかった。
カトレアが出来る事と言えば、事務手続きの手伝いなど小さな事だったが側にいたかった。
小さい頃から苦労しているお嬢様。使用人にも分け隔てなく笑顔を向ける少女には幸せになって欲しかった。
「働く所も目星はつけてるし、大丈夫よ」
「でも……お嬢様が働くなんて……」
大粒の涙を流しながら泣くカトレアを馬車に押し込める。
借金を返済した際に余ったお金でルナマリアは馬車を頼んでいた。
最後の最後まで親身に働いてくれた使用人に少しでもお礼をしたかった。
「後は宜しくお願いします」
ルナマリアが合図をすると馬車はゆっくりと動き出した。
「ありがとうカトレア」
馬車が見えなくなるまで見送ると、アナベルは小さな鞄を持ち歩きだした。
爵位を王家に返還する手続きは終わっており、ルナマリアは本日から平民になった。
元々働くことが好きだった為、平民として働く事は苦にはならない。父が借金してから身分を隠して働いてた事もあったので働く先は確保出来ていた。
「今日から頑張るぞー!」
お嬢様らしかぬ声をだし、ルナマリアは気合いを入れた。
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