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【番外編☆側近達の番物語☆フォルクス編】子ぎつねはお団子を食べて恋を知る
焦燥
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しかし…
フォルクスは掴んだ手を己のまたぐらに押し当てた。
サリエは息を呑み、当てられた自分の掌を凝視している。
そして、そろそろと顔を上げた。
「フォル君…あの…」
「メル婆の解毒剤の効力は目覚しくて、この通り。さっきからこんな有様です」
「い、痛かったりしない?大丈夫?」
サリエは眉を顰めて掌を動かし、そこを撫でる。
その優しくも官能的な触れ方に、フォルクスは湧き上がる劣情に呑まれそうになる。
「サリエさん、今すぐベッドへ」
「でも、久しぶりでしょ?最初は自分で処理してみればどう?」
「嫌です。一刻も早く貴女の中で果てたい」
サリエは一方の手を頬に当てて恥じらう。
その可愛らしい様子に、フォルクスの雄が益々昂る。
「サリエさんの美しい身体を随分と見ていない」
「何だか久しぶりだから恥ずかしいわ。貴方に見られないのを良い事に、最近、余ったお団子を食べることを自分に許しちゃってたの。お腹にお肉がついちゃってるかも」
「是非ともそのお腹のお肉を食べたいです」
「やだぁ」
サリエはフォルクスの腕を叩く。
フォルクスは緩む頬をそのままに、サリエの手を引き寄せて抱きしめた。
「サリエさん、我慢出来ない。直ぐにも貴女と絡み合って中に入りたい」
「フォル君…本当に?」
「これが真実です」
フォルクスは大きな金色(こんじき)の尾でサリエを包み、滾る股間を柔らかいお腹に押し付ける。
「フォル君がなんだか野性的」
「私が実は情熱的な雄だと、サリエさんは知っている筈です」
サリエはその淡いグレイの瞳でフォルクスをじっと見つめる。
「フォル君にそんな目で見られる事なんて、二度と無いかと思ったわ」
「これからは毎日です」
「身が持たないわよぅ」
サリエはそう言いながらフォルクスを抱き締め返す。
「抱き合うことが無くなっても、フォル君の側を一生離れるつもりはなかったわ。貴方のことが大好きだもの。けれど…貴方と抱き合うのはとても気持ちよくて素晴らしかったから…忘れられそうに無くて辛かった」
「サリエさん…私も辛かった。気持は変わらず貴女に焦がれているのに身体が言うことをきいてくれなくて」
フォルクスはサリエの額に口付けた。
それだけの触れ合いに身体中がざわめく。
早く素肌に触れたくて、粘つく体液を交換したくて、焦れる。
フォルクスはサリエの腰を掴み、己の昂った欲の象徴を擦り付けた。
「だけど今夜の私は既にサリエさんの匂いに酔っています。実を言うと帰宅して貴女を見た時からコレが暴れ出した。制御するのがたいへんでした」
「全然気付かなかったわ。さすが王国の策士ね」
「お団子のようにねっとりと愛し合いましょう。最後は私の串に刺されて下さい」
「うん…その口説きは15点。相変わらずね」
サリエは苦笑いをしてフォルクスの鼻を摘んだ。
フォルクスは掴んだ手を己のまたぐらに押し当てた。
サリエは息を呑み、当てられた自分の掌を凝視している。
そして、そろそろと顔を上げた。
「フォル君…あの…」
「メル婆の解毒剤の効力は目覚しくて、この通り。さっきからこんな有様です」
「い、痛かったりしない?大丈夫?」
サリエは眉を顰めて掌を動かし、そこを撫でる。
その優しくも官能的な触れ方に、フォルクスは湧き上がる劣情に呑まれそうになる。
「サリエさん、今すぐベッドへ」
「でも、久しぶりでしょ?最初は自分で処理してみればどう?」
「嫌です。一刻も早く貴女の中で果てたい」
サリエは一方の手を頬に当てて恥じらう。
その可愛らしい様子に、フォルクスの雄が益々昂る。
「サリエさんの美しい身体を随分と見ていない」
「何だか久しぶりだから恥ずかしいわ。貴方に見られないのを良い事に、最近、余ったお団子を食べることを自分に許しちゃってたの。お腹にお肉がついちゃってるかも」
「是非ともそのお腹のお肉を食べたいです」
「やだぁ」
サリエはフォルクスの腕を叩く。
フォルクスは緩む頬をそのままに、サリエの手を引き寄せて抱きしめた。
「サリエさん、我慢出来ない。直ぐにも貴女と絡み合って中に入りたい」
「フォル君…本当に?」
「これが真実です」
フォルクスは大きな金色(こんじき)の尾でサリエを包み、滾る股間を柔らかいお腹に押し付ける。
「フォル君がなんだか野性的」
「私が実は情熱的な雄だと、サリエさんは知っている筈です」
サリエはその淡いグレイの瞳でフォルクスをじっと見つめる。
「フォル君にそんな目で見られる事なんて、二度と無いかと思ったわ」
「これからは毎日です」
「身が持たないわよぅ」
サリエはそう言いながらフォルクスを抱き締め返す。
「抱き合うことが無くなっても、フォル君の側を一生離れるつもりはなかったわ。貴方のことが大好きだもの。けれど…貴方と抱き合うのはとても気持ちよくて素晴らしかったから…忘れられそうに無くて辛かった」
「サリエさん…私も辛かった。気持は変わらず貴女に焦がれているのに身体が言うことをきいてくれなくて」
フォルクスはサリエの額に口付けた。
それだけの触れ合いに身体中がざわめく。
早く素肌に触れたくて、粘つく体液を交換したくて、焦れる。
フォルクスはサリエの腰を掴み、己の昂った欲の象徴を擦り付けた。
「だけど今夜の私は既にサリエさんの匂いに酔っています。実を言うと帰宅して貴女を見た時からコレが暴れ出した。制御するのがたいへんでした」
「全然気付かなかったわ。さすが王国の策士ね」
「お団子のようにねっとりと愛し合いましょう。最後は私の串に刺されて下さい」
「うん…その口説きは15点。相変わらずね」
サリエは苦笑いをしてフォルクスの鼻を摘んだ。
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