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神父の襲来
⑩
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「ふぅん、ソイツはいけすかねぇけど、興味深い話が聞けたのは良かったな」
セルジュはベッドから腰を上げた。僕もバーノンの傍で立ち上がる。
「もう行くのか? 悪かったな、変なことに巻き込んで」
「お前が無事で良かったさ」
セルジュは肩をすくめると僕に手招きをした。僕はそれに従う。
正面に立った僕の肩に手を置き、セルジュは、目を合わせて言い聞かせた。
「いいか、くれぐれもソイツには気をつけろよ。記憶を失ったってことは、痛い目にあわされたことも忘れている。つまり、懲りてねぇってことだから」
「大丈夫だって。アイツより僕の方が、格段に力が強いんだから。まあでも、これからは仮眠をとる時も部屋に鍵をかけることにするよ」
「そうしろ、ん」
セルジュは僕の顎を掴み、いつものように顔を近づける。
しかし、唇に触れる直前で動きを止め、低い声で訊ねた。
「おい、オリバー。アイツと口付けはしてねぇだろうな」
「してないよ。君としかしない」
セルジュは満足気に頷くと、僕の唇を食んだ。ねっとりと舌を絡め、唾液を啜る。
僕の股間にたちまち熱が溜まり始める。もはや条件反射といっていい。
セルジュはそっと下に視線を向けて僕の昂りを確認すると、説き伏せるように言った。
「ほらな。直接触らなくたって、俺は口付けだけでお前を勃起させることができる。ソイツより上だ。そのことを忘れるなよ、オリバー」
「そんなことで張り合うなよ」
僕はそっと股間に手を当てて、彼の目から隠す。
無理やり性行為に持ち込もうとするバーノンはイカレた奴だが、勃起させて喜ぶだけのセルジュも質が悪い。厄介さでは互角だと思う。
「チンコちゃんと洗っておけよ。ソイツ、変なバイ菌を持ってるかもしれねぇからな!」
「余計なお世話だよ。ほら、さっさと帰れ。今夜は雲が厚いし風も吹いてる。雨が降るかもしれないぞ」
僕はセルジュの肩を掴むと身体の向きを変えた。そのまま黒い羽が畳まれた背中の真ん中を押して窓へと押しやる。
「俺は雨が落ちるより早く飛べる」
「はいはい。君は凄いよ。なんたって魔王様だからな」
「いつか、お前を抱えて飛んでやる」
僕はセルジュの背中に額を付け、突如として込み上げてきたものに耐えた。
「……怖いからいいよ。僕は君が飛ぶのを見ている。それだけで満足だ」
セルジュはベッドから腰を上げた。僕もバーノンの傍で立ち上がる。
「もう行くのか? 悪かったな、変なことに巻き込んで」
「お前が無事で良かったさ」
セルジュは肩をすくめると僕に手招きをした。僕はそれに従う。
正面に立った僕の肩に手を置き、セルジュは、目を合わせて言い聞かせた。
「いいか、くれぐれもソイツには気をつけろよ。記憶を失ったってことは、痛い目にあわされたことも忘れている。つまり、懲りてねぇってことだから」
「大丈夫だって。アイツより僕の方が、格段に力が強いんだから。まあでも、これからは仮眠をとる時も部屋に鍵をかけることにするよ」
「そうしろ、ん」
セルジュは僕の顎を掴み、いつものように顔を近づける。
しかし、唇に触れる直前で動きを止め、低い声で訊ねた。
「おい、オリバー。アイツと口付けはしてねぇだろうな」
「してないよ。君としかしない」
セルジュは満足気に頷くと、僕の唇を食んだ。ねっとりと舌を絡め、唾液を啜る。
僕の股間にたちまち熱が溜まり始める。もはや条件反射といっていい。
セルジュはそっと下に視線を向けて僕の昂りを確認すると、説き伏せるように言った。
「ほらな。直接触らなくたって、俺は口付けだけでお前を勃起させることができる。ソイツより上だ。そのことを忘れるなよ、オリバー」
「そんなことで張り合うなよ」
僕はそっと股間に手を当てて、彼の目から隠す。
無理やり性行為に持ち込もうとするバーノンはイカレた奴だが、勃起させて喜ぶだけのセルジュも質が悪い。厄介さでは互角だと思う。
「チンコちゃんと洗っておけよ。ソイツ、変なバイ菌を持ってるかもしれねぇからな!」
「余計なお世話だよ。ほら、さっさと帰れ。今夜は雲が厚いし風も吹いてる。雨が降るかもしれないぞ」
僕はセルジュの肩を掴むと身体の向きを変えた。そのまま黒い羽が畳まれた背中の真ん中を押して窓へと押しやる。
「俺は雨が落ちるより早く飛べる」
「はいはい。君は凄いよ。なんたって魔王様だからな」
「いつか、お前を抱えて飛んでやる」
僕はセルジュの背中に額を付け、突如として込み上げてきたものに耐えた。
「……怖いからいいよ。僕は君が飛ぶのを見ている。それだけで満足だ」
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