Room 510

ひふみ しごろく

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第7夜 放尿

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”おしっこが… 出ちゃう…”

じょぼぼぼぼぼ…っ

音を立てて、わたしのおしっこが便器に落ちる。
おしっこをするのが、こんなに恥ずかしいことだなんて…。
おしっこが便器に落ちる音がこんなに大きいなんて…。
はやく、はやく終わって、とまってぇ…

じょぼぼぼぼ… ぽちょん。

「けっこう出ました。だいぶ我慢してたんですね。お腹によくありませんよ?」

足を閉じているとは言え、その太ももに顔をのせて彼が言う。
そう、わたしは彼のいる眼の前でおしっこをさせられているのだ…

===

わたしの彼氏は変態だ。
だが無理強いはしてこない紳士でもある。

わたしが挑戦できそうなギリギリの変態行為を見極めて「お願い」してくる。
ローターや電マと言った一般的な?大人のオモチャにはじまり…
まだ彼が変態の本性を隠して「いろんなプレイに興味がありますよ」的な態度をチラチラと見せていた時期だった。

…拘束具。

たまたま利用したラブホに手足を拘束する鎖が設置されていた。
興味本位で「縛ってみて」とお願いしたのが間違いの始まりだった。
拘束され、身動きがとれない状態で愛撫されると、わたしは新しい快感を知った。
…知ってしまった。そして自分から「お願い」するまでになってしまった。

彼に縛られて、犯されたい。

拘束をきっかけに、わたしにMの性があると気づいた彼はその本性を少しづつ現し、徐々にわたしに変態プレイを「お願い」してきた。

わたしもいろんなSEXに興味が無いと言えば嘘になる。
時に優しく、時にちょっと強引に。ハードな要求をしてからできそうなことを言ってみたり、絶対できないことをチラつかせたり。デートの前にLINEでエロ画像を送ってきたり、彼はありとあらゆる手段でわたしを洗脳してきた。

ある時、彼にお尻の穴を触られた。
わたしはお尻でのプレイに抵抗感がある。イヤな経験しかないからだ。
だが、優しく触られるぐらいなら、大好きな彼のためと思って我慢した。
…唐突にお尻の穴を彼の両手で広げられた。

「ひぃ!」

「ふふふ、かわいいお尻の穴です。お尻が怖いのはよく知っています。無理強いはしません。ローションをたっぷり塗るので、少しだけ。少しだけ指が入るか試させてください」

クリトリスを愛撫しながら、耳元でささやいてくる。
…ずるい。
気持ち良くされつつそんなことを言われると、ついついOKしてしまう。

「では、ゆっくり… もし痛かったりしたらすぐに言ってくださいね」

彼の指がお尻の穴に近づく。
なかなか直接触れてこない。
余計にお尻に意識が集中してしまう…。

軽く、お尻の穴に触れられる。

「ひゃうぅ!」

イヤとも、気持ちいいとも、びっくりしたとでもとれそうな声が出る。
それほど… 不快でもない。

こうやって段々と彼の指が指先、第一関節、第二関節と深く挿入されていく。
デートのたびに、少しづつだが必ず毎回指でお尻を犯され、慣らされていく。
変態は辛抱強かった。決して焦らず、わたしが不快に感じないように気を配っていた。
それがわかるから、ついつい気を許してしまう。

気がつけば、あんなに嫌だったはずのお尻…で少し感じてしまっているわたしがいた。
彼に…優しくゆっくりとわたしの恥ずかしいお尻の穴…アナル…をイジメてほしい…。
身動きがとれないように拘束されて、メチャクチャにアナルを犯されたら狂おしいぐらい気持ちいのかも知れない…
そんなふうに考えてしまうまでになっていた。
あんなに…アナルはイヤだったのに…

アナル調教だけにとどまらない。
彼はいろんな体験を提供してきた。

…大人のオモチャもたくさん挿入された。

…クリトリスもさまざまなオモチャでいじられた。

…拘束もベッドの上で手足を縛るものから本格的な磔台まで、いろいろ体験をさせられた。

…吐きそうになるぐらい喉の奥までおちんちんを強引に咥えさせられたことだってある。


彼はプレイこそ変態極まりないが、わたしががんばって応えると褒めてくれるのだ。変態プレイと優しいSEX。
それはいままでの普通のSEXではなかった、気が狂うほどの絶頂感を伴った。
デートのたびにわたしは何度もなんども、おかしくなってしまいそうなぐらいイカされる。
そしてその絶妙な「お願い」に惑わされ、今日は一緒にトイレに…いる。


「ね、ねぇ…本当にわたし、おしっこ…するの? みたいの?」

「はい、みたいです。女性のどこから、どのようにおしっこが出るのかも興味ありますし、なによりも恥ずかしがる貴女をみたいです」

…また恥ずかしいことを平然と言う。

「できればよく見えるように、明るい洗面台に出してもらえるとうれしいです。最初からそれは恥ずかしくて無理だとおっしゃるなら、お風呂場でしょうか…」

「無理無理無理無理っ! おしっこなんて誰にも見せないものです!」

「そうですよね… 無理言ってすいませんでした…」

寂しそうに引き下がる…素振を見せているだけだ。
わたしが譲歩するのを待っている。

罠。

罠だとわかっている。

「お… おトイレで… なら…」

彼を直視できない。
恥ずかしい。
わたしは何を言い出しているんだろうか。
彼の変態な要求など、無視しておけばいいのに…

「ありがとうございます。ではもよおしたら一緒におトイレにいかせてくださいね」

「…はい」

「はやく行きたくなるように、ワインでも飲みましょうか」

…うれしそうだ。
こういう子供っぽいところも好きだなーと思ってしまう。こんなにも変態なのに。

そして和やかにワインを楽しんでいると、ついに尿意が来てしまった。

「う… あの… その… お、おし…っこ…」

バカ正直に言ってしまうわたし。
素直でいい子な点は自分でも美徳だと思っているが、いまは…

「お、おしっこを見せて頂けるんですね。さぁおトイレに行きましょう」

肩を押されて、トイレに促された。

パタン。

トイレの扉が閉まる。

独りじゃ…ない。
彼が目の前にいる。

「さぁ、どうぞ。できれば足をしっかり広げてしてもらえるとよく見えてありがたいです」

便器に腰掛けたわたしの目の前にしゃがみこんだ彼がいる。

「うーん、やっぱりおトイレにふたりもいると狭いですね… 近いほうがよく見えていいので問題ありませんけど」

トイレでならと言ったものの、目の前で構えられるととてもできたものではない。
恥ずかしさが勝って、尿意も飛んで逃げてしまう。
思わず、足を閉じる。

「あら、足を閉じたらなにも見えません…」

「むむむむ、無理! やっぱり無理です…」

「あらら… 仕方ないですね」

おとなしくトイレから退出していった。

が。
…いる。
ドアの向こうに。

「ちょ、ちょっと! そこにいるんでしょ? それじゃ一緒じゃないのー!」

「え、そうですか? せめて音だけでも楽しませてもらおうかと思ったんですが…」

ニコニコ笑いながら再びトイレに戻ってきた。
ダメだ。
絶対にわたしがおしっこをするところを楽しむつもりだ。

「ねぇ… 本当におしっこみたいの?」

何度も聞いてしまう。

「はい」

にっこり微笑んで即答されてしまった。

「ううう、ダメよ… 人前でおしっこするなんて…」

「では、こうしましょう。足を閉じる。これで私はみることができません。ちょっと残念ですが初回ですし音だけ楽しませてもらいます」

…初回。
何度もする気なのね…。

便座に座っているからか尿意が強まってがまんの限界がきてしまった。

「ああぅ、でちゃう… おしっこ… でちゃう…
やだぁ… 見ないで… 聞かないで…」


じょぼぼぼ…

…ああああっ 我慢していたから…たくさん出ちゃう。
と、とまらないぃぃ…

ついに私は、彼の目の前でおしっこをしてしまった。

いや、本当は我慢できた。
でもほんのちょっと見られたい、と思ってしまった。
そしておしっこを…放尿を…してしまった。
恥ずかしい行為を見られて頭が真っ白になることに快感を植え付けられてしまったのかもしれない。
いつまでもとまらないおしっこの音を聞きながら、わたしはそんなことを考えていた。
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