異世界で自分好みの彼女調教。嫁いだ先の変態貴族はオレです

ひふみ しごろく

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第一話<発端・拉致監禁・エロ不足>

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1

いよいよこの日が訪れた。メイリスがエトワール侯爵の嫡男、リチャードの元へと嫁ぐ晴れの日。
この当時貴族の結婚は政略結婚のそれであり、彼女もチェスの駒に過ぎなかった。
顔も知らぬ相手へと嫁ぐ。それがこの時代の常識であった。

「リチャード・フォン・エトワール侯爵様…どんなお方なんでしょう。背は高いのかしら、詩はお好きかしら。紅茶にはミルクを?話好きな方だと良いのだけど…」

馬車が国境近くを流れるレクテン川に差し掛かる。
二度と戻れぬ故郷を思うと悲しみと不安がこみ上げてくる。
窓に映る美しい風景を目に焼き付け、心のなかで別れを告げるのだった。

大帝歴23年2月14日。
その日、私の世界は一変した。

日もそろそろ落ちようかいう頃合い。
馬車は変わらぬ歩調で街道を進んでいた。

夕刻には到着すると伝えられていたがどうにもその気配がない。
どうにもおかしい。エトワール侯爵領へ向かうのに山道を通る必要はないはずだが、みるみる道は険しくなり山へと向かっている。

メイリスは不安を覚え出窓を開けると御者に声を掛けるのだった。
御者は深刻な顔のまま視線を送らずに答える。

どうやら怪しげな一団がこの馬車を追っているらしい。待ち伏せを警戒してコースを変えた。回り道になるが辛抱いただきたい。
御者の張り詰めた雰囲気に押されメイリスは信じることとした。
そして言われた通り振動に耐えられるように姿勢を低くした。
馬車が速度を上げる。いよいよ覚悟を決める必要がありそうだ。

馬車とはこんなにも揺れるものなのか。
激しい音と振動が続く。うっかり口を開けば舌を噛みそうなほどであった。
恐ろしさのあまり窓の外を見ることもできない。

突然馬車が速度を落とすとそのまま停止してしまった。
既に周囲は暗い。日が落ちたのかよほど山中に入ったのか。
御者に声を掛けようかと彼の方を向いたその時、御者は崩れるように落ち、どさっと重い音がした。
直感で理解した。彼が殺されたのだと。
恐怖で足が震える。
歯がカチカチと音を立てている。意味もなく身体を小さくこわばらせ隠れる場所もないのにドアから遠ざかり隅へと寄るのだった。
キーンと耳鳴りがする。
明かりもない暗闇に遠くから足音が聞こえてきた。それも複数。

に、逃げなければ!
今すぐ馬車を降り、走ってでも逃げるのよメイリス。助けを呼ばなくては。

しかし意志に反して身体がひとつも動かない。
足音はどんどん大きく、まっすぐこちらへと近づいてくる。
優しくドアがノックされる。

”助けが?!”

と淡い期待を抱いた瞬間、ドアに斧が突き刺さりこじ開けられた。
恐怖のあまり声も出ない。
ドアがバキバキと音を立てて引き剥がされる。
身じろぎもできずその光景を眺めていると、ドアのあった空間から黒ずくめの人影が侵入してくる。
覆面に黒いローブ。野盗の類だろうか。
肉体を酷使し鍛えられた筋骨隆々の身体つきがローブの下から覗く。
指先で出ろと合図をする。
もはや抵抗は無意味であり、従わなければ逆上し何をされることか。
覚悟を決め、膝が笑うのを必死でこらえながら馬車を出た。

外に出ると同じように黒いローブに身を包み覆面をした野盗が4,5名取り囲んでいた。
誰一人声を出さない。
無言でついてくるように促される。
明かりもない薄暗闇を早い歩調で進む。前後を男たちに挟まれがんばって歩くほか無い。
逃げ出せば即座に殺されるだろう。御者がそうであったように。

小一時間ほど歩いただろうか。
森の中に小屋が見えた。星あかりが思いのほか明るい。
山なので木こりが住む家なのだろうか。屋敷の庭師の小屋よりもみすぼらしい。敷地から出たこともないメイリスにはお話や本で読んだ知識が外界のすべてであった。
どうやらここが目的地らしい。男たちは次々と小屋へと入っていった。私も列が進むままに入ることになる。

部屋の中は…本で読んだ通りだった。荷物はひっくり返したように散乱し、テーブルの上にはありとあらゆるものが置かれ天板は見えない。中には異臭を放つ食べ物もある。最後に掃除をしたのはいつだろうか。メイド長がみたら倒れるか怒鳴り散らすかどちらだろう。
あまりの異質さに圧倒されてしまった。住む世界が違うとは、こういう事を言うのだろうか。

立場を忘れキョロキョロと部屋を見回していると背中をつかれ奥へと促された。
リーダーとおぼしき男と、もう1名に挟まれ奥の部屋へと歩を進めた。
奥の部屋も同じように雑然とした物置き。リーダーが部屋の片隅にしゃがみ込み何やら操作すると床が跳ね上がり階段が現れた。
急な階段を降りる。
下まで降りると再びリーダーが壁際を操作し上方の跳ね床が閉まる。隠し部屋、と言うものだろうか。
先程までと打って変わって整然とした通路が続く。上のみすぼらしい小屋からは想像できない広さだ。
部屋がいくつもあるが中を見ることはできない。
ただ…部屋の中から女性の嬌声が聞こえる。それもひとりやふたりではない。
この珍しい光景にどこか探検気分だったが、急に恐ろしさが蘇ってくる。ここはいったい…。
歩みを止めることは許されず最奥の部屋へと通された。

どうやらここはリーダーの部屋らしい。
リーダーが奥へと歩を進め大きなテーブルの奥に用意された豪華な椅子に座った。
後ろの男が部屋の扉を閉め、そのまま戸に立つ。
私にはテーブルの前に立て、と言うことだろう。
コツコツと足音が響く。

「よろしい。悲鳴のひとつもあげここまでたどり着き、まっすぐ私の目をみる胆力。実にお見事」

ついに男が口を開いた。流暢な公用語。訛も感じられない。

「お察しのことと思いますが我々は野盗。御婦人をさらい、性奴隷に調教してその筋の趣味人に売り飛ばす。そんな生業です」

「…!」

「お屋敷暮らしでどの程度性について知識をお持ちか存じ上げませんが、なぁにすぐに学べます。実地でね」

「私を何者であるかわかった上でのことか」

「もちろんです、メイリス様。本日めでたくエトワール侯爵領へ向かわれるところでしたな。さぞ無念なことでしょう。ですがご安心ください。貴女はここでしっかりと教育を受けていただき、立派な性奴隷に仕立て上げて差し上げます。そして無事出荷されたあかつきには優しい御主人様が迎えてくれるでしょう。我々の調教には定評がございます」

「そのようなことを父上がお許しになると思うのか!」

「恐れ多いことでございます。もちろんお許しにならないでしょう。ですが私共にはパトロンがおりまして。変態趣味は貴族様の嗜みでございますゆえ、愛好者は多うございます。それはまこと高位の方々も上客でございまして」

「…伯爵位の娘ごとき、どうとでもなると申すか」

「まことに恐れながら」

なんということか。
このようなことがまかり通るのか。
父の面目はどうなる。
エトワール侯爵が約束を違えた父をどうするものか。考えるだけで気が遠くなる。私は私だけのものではないのだ。

「私の価値は…値段はいくらだ。その倍を支払うと約束する。このままでは我が伯爵領が…」

「さすが聡明でらっしゃる。すばらしい提案です。しかしその交渉にはのれません」

「なぜ!」

「恐れながらメイリス様は商売というものがおわかりでない。商売でもっとも尊ばれるのは何か?それは信用でございます。一度交わした約束を違わず果たす。私共は一度たりともご依頼に背くこと無く約束を果たして参りました。どうぞ私共の立場にもご配慮いただきたく存じます」

男は立ち上がり、芝居がかった仕草で頭を垂れてみせた。

どうあれ私の命運は決まっているということか。
この場は単なる言葉遊びに過ぎず、結論は動かない。そういうことか。

「…ならば、私が貴様らの言う商品として不適格であればどうだ。見込みがなければどうする。殺すのか」

「最終的に殺処分もありましょう。しかし今まで一度たりとも調教に失敗した例がございませんので返答いたしかねます」

「ならば私がその例外になってみせよう。その場合殺されてはかなわぬ。私をエトワール侯爵のところへ放て。代わりに代金を支払うと約束しよう。どうだ」

「クックック。これはこれは…。柄にもなく楽しくなって参りました。私共の調教に耐えてみせると仰せですか。さすが伯爵嬢ともなると立派なお覚悟。よろしいでしょう。そのお話お受けします。見事私共が音を上げたあかつきには身支度を整えエトワール伯爵様の元へお届けいたします。さらに白黒つくまでの期間、お父様の地位も揺るがぬとお約束いたしましょう。いかがですかな?」

「是も否も私にはありませんのでしょう?」

「ご明察、おっしゃるとおりです。メイリス様が屈しなかった場合のお代金は5万ディナールとさせていただきます」

5万ディナール!
伯爵家が傾きかねない途方もない金額だが、もはや交渉の余地はない。
加えて確証も保証もないがそれは望むべくもない。
交渉の暇もなく奴らの言う商品にされることを思えばまだ望みができた。
私はなんとしてもエトワール侯爵領へ、リチャード様の元へたどり着かなければならないのだ。

「それでは交渉は成立した、と考えてよろしいでしょうかメイリス様」

「ええ、結構よ」

「ありがとうございます。では早速で恐縮ですが契約を交わしたいと存じます。お召し物をすべて脱いでください」

「え?」

「もう一度申し上げましょうか?脱げ。今すぐに」

頭が混乱している。この男は何をいっているのだろうか。頭でもおかしくなったのか。

「もうお前は奴隷の身だ。それも性奴隷だ。服など必要ない。身につけるのはこの首輪だけだ」


2

このあとの恥辱を生涯忘れることはないだろう。
彼らに言わせればそれが契約であり検品らしい。

異性に裸体を晒すなどあり得ない。
(同性であれば着付けであったり入浴であったりそこそこある)
リチャード様であればそういう事もあるのだろうが、なぜ野盗風情の小奴らの前で肌をさらけ出さねばならぬのか。
契約と言えば契約書を用意し、互いに確認してサインをすれば済むことではないか。
何を服を脱いだりする必要があるのか。

「姫君はお立場がわからんとみえる。おい、手伝ってやれ」

後ろの見張りが頷くとおもむろに剣を抜き払い私に向かって身構える。
緊張した空気のままコツコツと足音を立てゆっくりと近づく。

「もう一度言う。脱げ。さもなくばそいつが服ごとお前を切り裂くことになる」

剣技はわからぬが、殺意は本物だった。
”私に選択肢はない”
その実感が徐々に迫ってくるのを感じた。
よく手入れされた刀身は錆び一つない。鋭い切っ先が首元へとまっすぐに、ゆっくりと伸びてくる。

「わ、わかりました。脱ぎます。その物騒なものをお下げなさい」

しかし私が言葉をかけても黒いローブの動きは止まらない。

”こ、殺される!”

切っ先が喉に突き刺さる…と思ったとき、反射的に目を閉じてへたり込んでしまった。
なんという失態。

突然の命の危機に呆然としてしまった。
だが、まだ恐怖は終わっていなかった。

眼前の黒いローブは大上段に剣を構えていた。
振り下ろせばなるほど団長の言うように服ごと切り裂かれることになる。

「あ…あ…」

あまりの事態の急変に思考が追いつかない。
死が頭をよぎる。

ブンッ。

鈍い音がして剣が振り下ろされる。
反射的に目をつぶる。
死んだ、と思ったが脳天を叩き割られる衝撃はこない。
恐る恐る目を開けると頭上ギリギリで切っ先が止まっていた。

足元が冷たい。私は失禁していた。

「お姫様。どうされますか。自分で脱ぐか、体ごと真っ二つにされるか」

「ぬ、脱ぎます。脱ぎますから殺さないで」

手が震え、動きがぎこちない。
だいたい、ひとりでドレスを脱ぎ着するなどあり得ない。
とは言え手伝えとも言えぬし、言いたくもない。

慣れぬ手付きでなんとかドレスを脱ぎ去る。
この晴れの日のために用意した、とっておきの一着。針子とあれこれと相談し仕立て上げた自慢のドレス。
それが…こんな惨めなことがあるか。
しかし負けてはいられない。
今は屈辱に甘んじよう。しかしどこかでスキを突いて脱出するなり、救援が来るなり事態が好転する日が来るだろう。
そこまでの…辛抱なのだ。

「すべてだ」

「!」

覚悟は…決めたのだ。
小奴らは馬だ。野菜だ。パンだ。人間ではない。故に裸体を見られたところでどうということはない。
心のなかで繰り返しつつ肌着を取る。
パンツが先程の失禁で塗れて冷たく身体にまとわりつく。
ついに一糸まとわぬ姿となった。

「これで良いか」

「よろしい。では検品をおこなう」

人を裸にしておいて、まだ何かしようと言うのか!

「テーブルに登り、立て」

なんとはしたない事を命じるのか。
テーブルは人が立って良いところではない。
どのような躾を受けてきたのか。
しかしこのテーブルは彼のものであり、その持ち主が登れと言うなら致し方ない。

広々としたテーブルで、多少の筆記具と書類があるだけだ。中央に充分なスペースがある。頑丈でぐらつきもない。
よじ登り、言われたとおりに立ち上がる。
ちょうど頭領の目線が私の股間の…目の前だ。手で隠すぐらいは許されるだろう。

「お前がすべきことはそうではない。隠すのではない。見せるのだ。足を開き、両手でおまんこを広げて見せろ」

な、何を言い出すのか。
そこは隠すべきところであって、人に晒すようなところではない。
ましてや私は先程失禁している身だ。
尿が通ったところが痒い。バカなことを言っていないで早く風呂へ案内すべきだろう。

「早くしたほうが身のためだぞ」

冗談のかけらも感じられない声だった。
検品…性奴隷…メイドたちのたわいない話に聞き耳を立てた時に、そういえばそんな品のない話もあったか。
身体のあらゆる部分を使って男性を悦ばせる奴隷。
彼女らの話では男性にはちんぽ?なるものがあって、女性のおしっこの穴に入れるのだとか。
不潔な話と思いつつも、聞き耳を立ててしまった覚えがある。
お尻にまでそのチンポーとやらを入れるとか。お尻は排泄するところであろうに、そんな事をして男性は悦ぶのか。モヤモヤと想像したがまったく理解できなかった。
そしてそれは遠い、別世界の話のように聞いていた。
だがどうやらおとぎ話ではないらしい。

どうすればいいのかわからないが、とにかくやってみるしかない。
それほど触ったことがあるわけでもないところに手をかける。
広げろと言われてもどうしたものか。
縦に割れたようになっているので、両手を使って左右に広げてみた。

「こ、これで良いのか?」

「もっとだ」

さらに両手を使って左右に引っ張ってみせる。
自分からだと毛が邪魔でよく見えない。
とんでもない格好をさせられている恥ずかしさもあるが、それ以上に怖かった。
衣類を剥ぎ取られ裸でいることがこれほど心細いとは知らなんだ。

「もっと腰を突き出せ」

言われるがままに腰を前に突き出す。

頭領の顔が私の股間に近づく…接触するぐらいに。
しょうべん臭いかと思い、腰を引いてしまう。

「…動くな!」

「ひっ」

低い声で一喝されますます腰が引けそうになったが、震えながら精一杯突き出してみせた。

「動くなよ」

頭領が私の股間の匂いを嗅いでいる。そんなところを!
続いて舌が舐めはじめた。
反射的に腰が引けそうになったが堪えた。

「そ、そんな汚いところを…およしな…なにを…」

予想外の行動にしどろもろになり、途切れ途切れに抗議するのがやっとであった。
下から上まで亀裂を舐めあげると、頭領が顔をあげて言った。

「覚えておけ。お前は今からその身体で男に奉仕する奴隷だ。今お前が広げているそこはおまんこと言う」

「お、おまんこ…」

「そうだ。深窓の令嬢はご存知ないかもしれんが、そこに男のチンポを挿れると男も女も極上の快楽を味わえる」

「チンボーですか…」

あのとき聞いた単語だ。

「チンポ、な」

…少し聞き違えていたらしい。
ともかく、女性のおまんこに男性のチンポを挿れると気持ちいい。
あの時の話と少し合致する。

再び頭領が私の股間…おまんこに顔を埋める。

舐めながら説明するらしい。
「これはクリトリス。今はくすぐったいかもしれんが、すぐに良くなる。
こっちが尿道。お前がしょんべんを漏らした穴だ。
その下がおまんこ。ここにチンポを挿れる。
その後ろは何かわかるか?」

「お、お尻です」

「そうだ。何をする穴だ?」

「え、そ、それは…」

「言え」

「その、排泄を、する、ところです」

「もっと具体的に」

「う、うんちをする穴です…」

「そうだ。しかし今後お前はそこにもチンポを挿れる。覚えておけ」

「そんな!」

こんな汚いところに?
メイドたちもそんな話をしていた気はするけど…

「お前は今日からこの身体で男を悦ばせる性奴隷になる。ちゃんと教育してやるから安心しろ。従順にしていれば手荒なことはしない。商品は大切に育てる主義だからな。お前は本当に何も知らないようだ。まずは一通り体験して明日からの本番に備えようか」

「ひ、一通り…ですか…」

言葉ではそのチンポが私の身体に挿れられると言うことはわかる。おまんことお尻に挿れられるのだろう。

「そ、そのチンポを刺されたら…怪我をしたり、最悪、死んだりしないのでしょうか…」

「そうか、そうだった。お前はまだチンポがどんなものか知らないんだったな。それは悪いことをした。どんなものを想像したのか知らんが、ナイフや剣のようなものを想像したとしたら、それは怖いな」

頭領がニヤニヤと笑っているのだろう。私の無知がおもしろいらしい。
ともかく害を与えたり殺害することが目的のものではないようだ。

「テーブルを降りて、オレの足元に来るんだ」

頭領がテーブルから離れた位置に椅子を動かし命じた。
恥ずかしい格好から開放され、テーブルを降りる。
そして偉そうに腰掛けている頭領の足元まで歩を進めた。

「どこにチンポがあると思う?」

そうだった。男性にはチンポがついている。女性におまんこが備わっているように。
決して取り外して使うものではないのだろう。
見たこともないので、顔や手にはない。
となれば。

「女性と対であれば股間にあるのが自然かと」

「確かめてみろ」

ベルトを外し、露出させろと言うことか。
どんなものか少し興味がわいていた。
頭領は不潔でもなく知的で、今は傲慢そうな態度でいるが根っからの悪人には見えない。
今後の私の立場や交渉を考えると従順に従うほうが得策だろう。

手を伸ばし、頭領のベルトに手をかける。

「…しゃがんでやるものだ」

いちいち小うるさいと思ったが大人しく従って膝をつく。
あらためてベルトに手を伸ばし、外そうと努力する。
しかし他人のベルトなど触るのも初めてだ。仕掛けはわかるが、他人のものとなるとこうも難しいものか。
四苦八苦しながらやっとんことでベルトを外すことに成功した。

…股間から棒が生えていた。
こ、これが?
こんな大きくて長いものが入るですって?

「恐ろしいか?」

「は、はい」

「舐めて、咥えてみろ」

「え?」

「お前のその口で味わえ。噛みついたりするなよ。歯をたてるんじゃない」

恐る恐る手を伸ばし、そっと握る。
太い血管が走り、ドクドクと脈打っている。
中にはよほど太く立派な骨が通っているとみえ、非常に硬い。

これを口に含むの?
立派なソーセージをカットもせずにはしたなく食べるようなもの、と言えば良いだろうか。
少し口を開けて近づけるが、ちょっと開けたぐらいではとても入らない大きさだった。
特に先端部分が大きく膨らみ矢じりのような形状をしている。

舌を出して、先っぽに触れてみる。
弾力がある。そのまま舐めてみるが特に何か味があるわけではなかった。
先端に穴が開いているのが見える。そこに舌を入れればいいのだろうか。

「おっ、お前…どこで…そんな…」

頭領が意外そうな声を上げた。
舐めろと言われたので舐めてみたが、どうやらこの穴は違うらしい。
舌を引っ込め、言われたとおりにチンポを口で咥えることにする。

「あ~…」

歯をたてないように、できるだけ大きく口を開けてかぶりついた。
と言っても噛まないように唇でだが。

頭領の股間に顔を埋めチンポを咥えた。
言われたとおりである。
しかし大きい。
そして長い。こんなものを私のおまんこに刺したら身体を貫かれてしまうのではないか。
お尻にしても、うんちより大きいし何よりも硬い。
口にチンポを咥えたまま私は恐怖に怯えていたのだった。

「よしよし、歯をたてないように気をつけているな。いい心がけだ。それじゃあチンポのしゃぶり方を教えてやる。しっかり覚えるんだ」

な、何をするつもりなのか?しゃぶる?
両手で頭を押さえつけられ、そのままチンポが喉の奥まで挿入される。

「うぐうっ」

く、苦しい。そんなに入らない…!

手が緩められた。反射的にチンポを引き抜く…途中でまた押さえつけられた。
両手で頭をゆすられる。

「いいか、しっかり咥えてチンポをしゃぶるんだ。上下に、しっかりと!」

うぶげげぇ、うぐぎひき…

激しいピストンを強制され、よだれがとまらない。とにかく歯をたてないように必死だった。

「自分でやってみせろ」

手が離される。
よだれが潤滑油になり滑りが良くなった。
見様見真似でチンポをしゃぶる。恐ろしくてあんな奥まで咥えることはできない。ゆっくりと確かめるように頭を上下させる。

「ど下手くそだがまぁいい。これがフェラチオだ。これからたっぷり練習させてやる」

何がどういいのかまったく理解できないがこの行為はフェラチオと言うことはわかった。


3

「さて、いよいよSEXだ。おまんこと尻の穴の具合を検品するとしよう」

SEXとはこのチンポを私に挿すことを言っているのだろう。

「そ、それは許して…そんな事をされたらお腹が裂けて死んでしまう!」

恐怖のあまり後ずさる。
先程のフェラチオでもあんなに苦しかった。
あれを股間に突き刺すなんて…!

2歩、3歩と退く。
不意にガシッと肩を掴まれた。

「ひっ!」

そうだった、この部屋にはもうひとり。鋭い剣技を持つ男がいたのだった。
頭領が近づく。SEXをされて死ぬのか、私は…。
反射的に目をつぶってしまう。恐ろしくて開けることができない。

「…メイリス様」

優しげな声色が耳元で囁いた。

「手荒な真似をお許しください。あなたの無知が本物か試させていただきました。
まごうことなき無知。たいへん失礼いたしました。
ただ、我等は申し上げた通り性奴隷商人でしてメイリス様は大切な商品でございます。検品を中断することはできませんし、性奴隷としての教育もおこないます。
ですが無知ゆえの恐怖が強すぎる。お酒を嗜んだことは?」

「少しは」

「ではこちらをお飲みなさい。精神の緊張を解く効果がある秘薬…薬酒です」

部屋の隅の棚から装飾を施された瓶を取り出す。
ポンッと小気味いい音がしてコルクが抜かれる。
よく磨かれたグラスにトクトクとワインとおぼしき酒が注がれ、差し出された。

状況的に毒殺はあり得ない。

ならば飲むほかないだろう。
グラスを手に取り、香りを確かめ少し口に含み確かめてみる。悪くない。むしろ上等だ。
考えれば車中から何も口にしていなかった。
自覚した喉の乾きと味の良さにゴクゴクと飲み干してしまった。

薬酒の効果は早く、そして強かった。
なんとも形容しがたい幸福感が湧き出る。
深く思考できず、視界も怪しいが何故か笑いがこみ上げてくる。
頭領がその覆面をとった。そこには好みの美男子の顔立ちがあった。

「まぁ」

状況もよくわからなくなってきた。好みの美男子がゆっくりと両手を広げ近づく。
彼が私を抱きしめてきたので私は優しく抱き返してあげた。

「メイリス様。落ち着いてお聞きください。数々の非礼をお詫びします。私は貴女の婚約者であるリチャードです」

まぁ!そうだったの。ならば早く打ち明けてくれればよろしかったのに。

「今は奴隷組織を壊滅させるために潜入捜査中なのです。ですからこのことはくれぐれもご内密に。もし他の誰かが知れば私達の命はありません。まもなく組織の全容が解明され、壊滅作戦がおこなわます。それまでの間ご辛抱いただきたいのです」

もちろんですとも。事が済めば私は貴方様の元へ嫁ぎ、伯爵家も安泰なのでしょう?

「そのとおりです。今の私はこの奴隷教育施設の頭領として潜伏中です。怪しまれるわけにはいきません。ですからどうぞ私を信用して凌辱を甘んじて受けてください」

リチャード様がそうおっしゃるなら、是も否もありませんわ。私、どんな辛い試練にも耐えて見せますわ。

「私は今から貴女を犯します。おまんこも、アナルも」

あなる?おかす?

「ああ、お尻の穴のことです。犯すはチンポを貴女に挿入することです。どちらも覚えておいてください。そして明日からはたくさんの男に犯されます。ですが大義のためご辛抱いただけますか?」

ええ、ええ!私は立派に耐えてみせますわ!

「先に申し上げておきますね。SEXは本来気持ちよくて幸せなものです。ですが男性は征服欲が強く、女性を虐げることで悦びを感じるのです。男性は皆等しく変態です。
しかし虐げられて悦びを感じる女性はそう多くありません。そこでこの施設が存在するわけです。
明日から辛い責め苦が始まります。ですからせめて今だけは幸せなSEXを味わってください。
そして救出のその日まで心折れず耐えてください。約束していただけますか」

もちろんですとも。お約束いたします。
この恐ろしい施設を破壊しリチャード様と凱旋するその日まで。

「ありがとう、私のメイリス」


これがSEX!
思い描いていたものと違う、違いすぎる。
愛する人に抱かれることはこの世のもと思えぬ快感をもたらした。
夢中になるのも、あれこれとメイドたちが話すのも頷ける。
あんなに恐ろしかったチンポが愛しく恋しい。
またおまんこにうずめて満たして欲しい。
そして射精と言っていたかしら。
リチャード様がさも気持ちよさそうに絶頂を迎えられた。
私のおまんこをたいそう褒めながら。
それを聞いた私もまた絶頂を覚えたのだった。

「…よろしい、検品は完了だ。部屋までお連れしろ」

こうして収監された私の新しい生活が始まった。
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