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紅茶風呂~日焼けした肌にはコレで決まり!~
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「ねぇ、グレイス姉さん、ここに来てから日にあたる時間が増えちまってさ」
酒場でランチを食べていると、リタ姉がそう言って腕を私に見せる。透き通るような白い肌をしていたリタ姉だが、今は健康的な小麦色になっている。これはこれで悪くないような気もするのだが、本人は納得いっていないという表情だ。
「日焼けには色々方法がありますが、一番のオススメは紅茶ですわ」
「紅茶って、グレイス姉さんが何時も飲んでいるやつかい?」
「そうそう。紅茶に含まれる成分が肌の赤みを取り除く効果がありますの。日焼けした直後に紅茶の葉っぱを患部に五~十分当てると赤みが引きますわ」
「でもさ、正直、うちら紅茶飲まないだろ?」
決して高級品というわけではないが、この世界では紅茶を飲む層は貴族や富裕層など一部の人間に限られている。カップだけでなくティーポットが必要な点もデメリットなのだろう。
「実は、簡単に飲める方法を考案してありますの!」
私はバッグの中から手作りティーバッグを取り出した。酒場では美味しい料理や酒が提供されるが、紅茶は提供されない。だが半日近く、ここで過ごすことが増えどうしても紅茶が飲みたくなったのだ。
「なんだいこれ?」
ティーバッグをリタ姉は不思議な物でもみるような目でマジマジと見つめる。
「清潔な布の切れ端で紅茶を包み、周りを縫うだけですわ。本来はティーポットを使って紅茶をいれますが、これならばカップに入れてお湯を注ぐだけで簡単に飲めますのよ」
「すごいじゃん!私にも飲ませておくれよ」
「勿論ですわ。お湯をいただけますこと?」
リタ姉は喜々としながら、カップにお湯を注ぐとジンワリと紅茶の色がカップに広がる。
「少しの間待って十分に色が付きましたら、引きあげますの」
「こんなに早く引き上げちまうのかい?」
「あまり長い間カップに入れておくと渋みが出てしまいますの」
「なんだかもったいないね」
紅茶を入れ終わったティーバッグをリタ姉はもったいなさそうに見つめる。
「これを冷やして、日焼けが気になる場所や目が腫れた時に瞼の上に置くと腫れが引きますのよ?」
「そうなのかい!?」
「えぇ。先ほど紅茶パックで日焼けを改善できるとご紹介しましたが、やはり茶葉そのものですと準備も片づけも大変ですからね」
リタ姉は私の説明に満足したのか、大事そうにティーバッグを皿の上に置いた。おそらく今晩、早速使ってみるのだろう。
「あ、グレイス姉さん、来てたのかい?」
眠そうな表情を浮かべながら現れたのはレオ姉だった。この酒場でも獣人などを雇うようになっており、昼はリタ姉、夜はレオ姉というようにシフト制で働くようになったらしい。
「ねぇねぇ、マーゴ見てよ。これ!紅茶を簡単に入れられる方法を教えてもらったんだよ。しかもこの紅茶、日焼けにも効果があるんだよ」
私が挨拶をするよりも早く、リタ姉がレオ姉に飛びかからんばかりにティーバッグを見せる。
「いや、あたしは既に褐色だからね。あんたみたいに日焼けなんて気にしやしないよ」
「そりゃ、そうだけどさ。女性客も増えて、やっぱり日焼けを気にする人も増えていると思うんだよね」
「それでしたら紅茶風呂はどうでしょうか?」
「「紅茶風呂?」」
二人はそろって首を傾げる。確かに紅茶というと飲むものという印象が強すぎるのかもしれない。
「先ほどのティーバッグの場合ですと、十個からニ十個を温泉に入れるだけで簡単にできますわ」
普通のお風呂(二百リットル)の場合、三個ティーバッグを使うので、あの大浴場ならばニ十個近く必要だろう。
「牛乳風呂の時も思ったけど、なんだかもったいないね」
「普通に紅茶をいただいた後に使っても大丈夫ですわ。今日はここで紅茶を出していただくためにティーバッグをお持ちしましたが、早速大浴場を紅茶風呂にしてまいりますわね」
私は食べ終わった皿をリタ姉達に返すと、大浴場へ向かうことにした。
ランチタイムは終わった夕方ということもあり、大浴場には人影は見られなかった。浴槽を見てみると、入浴剤になるものは入れられておらず紅茶風呂を早速使ってみる。
「やはり私が用意しないと入浴剤って誰も用意しないのかしらね……」
私は小さくため息をつく。定期的にみかんの皮、大根の葉、ハーブなどを置いて行っているが、その時かぎりの利用になっているのだろう。まぁ、普通のお湯だけでも効果があるので、今さら入浴剤という発想にならないのかもしれないが。
作業をしながら、ふと顔を上げると湯けむりの向こうに人影があることに気付いた。よく目を凝らすと小さな頭の上には鹿の角のようなものが生えており、獣人であることが分かる。獣人の少女なのだろうか。
あまり見たら失礼だ……と思って視線を外そうとした瞬間、彼女に感じていた違和感の正体に気付いた。服を着たまま入浴していたのだ。
「こんにちは。服を着たままお湯に入ったらダメなのよ」
私がそう声をかけると、ゆっくりと少女は振り返りニッコリと微笑む。
「そうか。知らなんだ」
大人に注意されても動じない子供がいることに、驚かされるが年齢不詳な獣人も多いので実はこの子もその類なのかもしれない。
「だが、いい湯だった。お前さんは大聖女なんだね」
少女はそう言うとサッと立ち上がり、そのまま出口へ向かう。あっけにとられてその様子を目で追うが、なぜかお湯を出たばかりなのに彼女のスカートはフワフワと揺れ、水気が感じられない。
「タオルで拭いて……」
と言いかけたが、まるで入浴していなかったような少女の姿に私は言葉を飲み込んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【注意】
今回紹介した『紅茶風呂』による効能はあくまでも民間療法です。経験に基づいた知識であるため体質に合わない場合があります。特にミカンの皮に含まれる精油成分が肌を刺激する場合もあります。体調に異変を感じた場合は、直ぐに使用を中止してください。
【参考文献】
NPO法人 おばあちゃんの知恵袋の会(2010年)『おばあちゃんからの暮らしの知恵』高橋書店
酒場でランチを食べていると、リタ姉がそう言って腕を私に見せる。透き通るような白い肌をしていたリタ姉だが、今は健康的な小麦色になっている。これはこれで悪くないような気もするのだが、本人は納得いっていないという表情だ。
「日焼けには色々方法がありますが、一番のオススメは紅茶ですわ」
「紅茶って、グレイス姉さんが何時も飲んでいるやつかい?」
「そうそう。紅茶に含まれる成分が肌の赤みを取り除く効果がありますの。日焼けした直後に紅茶の葉っぱを患部に五~十分当てると赤みが引きますわ」
「でもさ、正直、うちら紅茶飲まないだろ?」
決して高級品というわけではないが、この世界では紅茶を飲む層は貴族や富裕層など一部の人間に限られている。カップだけでなくティーポットが必要な点もデメリットなのだろう。
「実は、簡単に飲める方法を考案してありますの!」
私はバッグの中から手作りティーバッグを取り出した。酒場では美味しい料理や酒が提供されるが、紅茶は提供されない。だが半日近く、ここで過ごすことが増えどうしても紅茶が飲みたくなったのだ。
「なんだいこれ?」
ティーバッグをリタ姉は不思議な物でもみるような目でマジマジと見つめる。
「清潔な布の切れ端で紅茶を包み、周りを縫うだけですわ。本来はティーポットを使って紅茶をいれますが、これならばカップに入れてお湯を注ぐだけで簡単に飲めますのよ」
「すごいじゃん!私にも飲ませておくれよ」
「勿論ですわ。お湯をいただけますこと?」
リタ姉は喜々としながら、カップにお湯を注ぐとジンワリと紅茶の色がカップに広がる。
「少しの間待って十分に色が付きましたら、引きあげますの」
「こんなに早く引き上げちまうのかい?」
「あまり長い間カップに入れておくと渋みが出てしまいますの」
「なんだかもったいないね」
紅茶を入れ終わったティーバッグをリタ姉はもったいなさそうに見つめる。
「これを冷やして、日焼けが気になる場所や目が腫れた時に瞼の上に置くと腫れが引きますのよ?」
「そうなのかい!?」
「えぇ。先ほど紅茶パックで日焼けを改善できるとご紹介しましたが、やはり茶葉そのものですと準備も片づけも大変ですからね」
リタ姉は私の説明に満足したのか、大事そうにティーバッグを皿の上に置いた。おそらく今晩、早速使ってみるのだろう。
「あ、グレイス姉さん、来てたのかい?」
眠そうな表情を浮かべながら現れたのはレオ姉だった。この酒場でも獣人などを雇うようになっており、昼はリタ姉、夜はレオ姉というようにシフト制で働くようになったらしい。
「ねぇねぇ、マーゴ見てよ。これ!紅茶を簡単に入れられる方法を教えてもらったんだよ。しかもこの紅茶、日焼けにも効果があるんだよ」
私が挨拶をするよりも早く、リタ姉がレオ姉に飛びかからんばかりにティーバッグを見せる。
「いや、あたしは既に褐色だからね。あんたみたいに日焼けなんて気にしやしないよ」
「そりゃ、そうだけどさ。女性客も増えて、やっぱり日焼けを気にする人も増えていると思うんだよね」
「それでしたら紅茶風呂はどうでしょうか?」
「「紅茶風呂?」」
二人はそろって首を傾げる。確かに紅茶というと飲むものという印象が強すぎるのかもしれない。
「先ほどのティーバッグの場合ですと、十個からニ十個を温泉に入れるだけで簡単にできますわ」
普通のお風呂(二百リットル)の場合、三個ティーバッグを使うので、あの大浴場ならばニ十個近く必要だろう。
「牛乳風呂の時も思ったけど、なんだかもったいないね」
「普通に紅茶をいただいた後に使っても大丈夫ですわ。今日はここで紅茶を出していただくためにティーバッグをお持ちしましたが、早速大浴場を紅茶風呂にしてまいりますわね」
私は食べ終わった皿をリタ姉達に返すと、大浴場へ向かうことにした。
ランチタイムは終わった夕方ということもあり、大浴場には人影は見られなかった。浴槽を見てみると、入浴剤になるものは入れられておらず紅茶風呂を早速使ってみる。
「やはり私が用意しないと入浴剤って誰も用意しないのかしらね……」
私は小さくため息をつく。定期的にみかんの皮、大根の葉、ハーブなどを置いて行っているが、その時かぎりの利用になっているのだろう。まぁ、普通のお湯だけでも効果があるので、今さら入浴剤という発想にならないのかもしれないが。
作業をしながら、ふと顔を上げると湯けむりの向こうに人影があることに気付いた。よく目を凝らすと小さな頭の上には鹿の角のようなものが生えており、獣人であることが分かる。獣人の少女なのだろうか。
あまり見たら失礼だ……と思って視線を外そうとした瞬間、彼女に感じていた違和感の正体に気付いた。服を着たまま入浴していたのだ。
「こんにちは。服を着たままお湯に入ったらダメなのよ」
私がそう声をかけると、ゆっくりと少女は振り返りニッコリと微笑む。
「そうか。知らなんだ」
大人に注意されても動じない子供がいることに、驚かされるが年齢不詳な獣人も多いので実はこの子もその類なのかもしれない。
「だが、いい湯だった。お前さんは大聖女なんだね」
少女はそう言うとサッと立ち上がり、そのまま出口へ向かう。あっけにとられてその様子を目で追うが、なぜかお湯を出たばかりなのに彼女のスカートはフワフワと揺れ、水気が感じられない。
「タオルで拭いて……」
と言いかけたが、まるで入浴していなかったような少女の姿に私は言葉を飲み込んだ。
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【注意】
今回紹介した『紅茶風呂』による効能はあくまでも民間療法です。経験に基づいた知識であるため体質に合わない場合があります。特にミカンの皮に含まれる精油成分が肌を刺激する場合もあります。体調に異変を感じた場合は、直ぐに使用を中止してください。
【参考文献】
NPO法人 おばあちゃんの知恵袋の会(2010年)『おばあちゃんからの暮らしの知恵』高橋書店
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