きっと好き、じゃない。から、きっとそう

りん

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ラストラン

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   「ファイト~!!」

 辺りには応援の声が飛び交っている。その熱にうかされた様に私も声を張り上げる。

 「先頭は、小鳥遊大付属、浜辺くん。次いで青葉、源君。少しあけまして翔華、桐ヶ谷君」

最初の1周目は前から三番目!(桐ヶ谷は将也先輩の名字)

先輩、「いつも後半落ちるから最初先頭でもね~」って言ってたけど……でも、やっぱり先輩が前の方にいるのは嬉しい。

そう思ってたんだけど……

   「ああっ!!」

私たちはみんな一斉に声を上げた。3000障害にはつきものの水防(障害のところの地面が凹んでで、水が貯めてあるところ)で先輩が転んでしまった。

多分、上手く着地ができなかったんだと思う。

足、痛めてないかな……?大丈夫かな?

怖くて目をぎゅっと瞑った。手を握り合わせて祈る。

お願い!無事走り終わって!!


幸い、その後も将也先輩は目立ったフォームの乱れもなく無事走り終えた。結果としては決勝に残ることはできなかったんだけど、先輩の自己記録更新はできたみたい。



「「「お疲れ様です!」」」

陣地に戻ってきた先輩はいつも通りの笑顔だった。

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