きっと好き、じゃない。から、きっとそう

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写真撮りたい

   「以上で学園祭を終了しま～す！後夜祭に参加する生徒は各自参加希望書に記名した後、6時半に校庭に集まってくださいね～！」


生徒会長の声でそう締めくくられ、私たちは体育館からクラスに戻ろうとした。

   「…あ。ごめん先行ってて。片付け必要かも」

そう言って春美達に先に戻ってもらい、辺りを見回す。するとやっぱり、同じように辺りを見回している陸上部のメンバーがいた。

集会の後はいつも陸上部が片付けをしているんだけど、今は生徒会の人とか、実行委員の人達が記念写真撮っててどうするのか分からないんだよね。しばらく部員みんなで集まってたんだけど、最後の方は皆も陸上部の部員で写真を取り合っていた。


   「そろそろ戻ろ～。ホームルーム始まっちゃう。」
   「そうだね。………あ。」
   「どうした？」

将也先輩……。
先輩を探すも、見つけた時にはもう先輩は体育館から出ていっていた。


はぁ……
思わずため息が出てしまった。

   「…美香？」
   「あっ、ごめん。何でもない。」

振り返って私を待つ蜜柑の元に小走りで向かう。

………写真、撮りたかったな。